青年海外協力隊!ソロモン!教師!

青年海外協力隊平成27年度1次隊、理科教育でソロモンへ派遣されます、西山裕介です!理科教師として、ソロモンの中、高学校で働きます。ソロモンのマルーという田舎町ですが、人々との触れ合いを一番大切に考え、一生懸命頑張ります。

2015年12月

理科実験2日目は12月25日「クリスマス」に行われました。

 

ほとんどの人がキリスト教徒であるソロモンでは、とても神聖な日に、何と、小さな日本人の“あつかましい”要望にジョン教授は答えてくれたのです。

 

まず、この『奇跡』とも言うべきハプニングに感謝するしかないです。

 

さて、2日目のこの日は、器具の場所も薬品の種類も把握できているので前日よりは大分スムーズに実験を行うことができました。

 

この日は、ジョン教授にカメラを回してもらい、私がDVDに出演してみようと思い、張り切って臨みました。

ソロモンの子どもたちにとっても、「日本人が白衣を着て何を始めるのだろう?」と興味が湧くのではないかと期待をしています。

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最初の実験は昨日できなかった水素の発生実験!

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☆準備物

・塩酸・マグネシウム・試験管・ゴム栓・マッチ等

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この実験は、ブログでは伝えることのできない「音」に感動を覚える実験であると思います。そう考えると体験によってしか得られない“五感”を使った学びの重要性が理解できます。

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水素がたまった試験管にマッチの火を近づけると・・・・

「ピュッ!!」と高い音が鳴るのが特徴であり、中学校のテストでは“音を出して燃える”というふうに、音を聞いていないと答えることができない解答方法が要求されるほどです。

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次の実験は・・・アンモニアの発生実験!これは、私が行いました。

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☆準備物

・塩化アンモニウム・水酸化カルシウム・ガスバーナー・ガラス管・ゴム管・ゴム栓・試験管・丸底フラスコ・BTB溶液・フェノールフタレイン溶液・リトマス紙等

 

この実験は「色」の変化に感動し、視覚を大変刺激する実験です。それに加え、アンモニアの「におい」は刺激臭といい、大変鼻が痛くなります。これもまた五感を刺激する良い実験です。

 

アンモニアは空気より軽いため、試験管やフラスコを上に向ける“上方置換法”で集めるのも特徴です。

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アンモニアにまず近づけるのは、「水に濡らした赤色リトマス紙」です。アンモニアは水に非常に溶けやすく、しかもアルカリ性を示すため、リトマス紙に変化を与えます。

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アンモニアは赤色リトマス紙を・・・・・青色に変えます。

 

次に行うのが、アンモニアが溶け込んだ水溶液にフェノールフタレイン溶液を入れると・・・・赤色に変化しますね。この指示薬はアルカリ性のものにしか反応しません。

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最後は、BTB溶液を入れてみて・・・・青色に変化することを確認します。このようにいくつかの方法でアンモニアの性質を調べていきました。

 

(噴水の実験は乾いたフラスコを準備したり、ゴム栓にちょうど良い穴をあけることが困難であるため断念・・)

 

次の実験は・・・水溶液に電流を流す実験!

 

☆準備物

・炭素棒2本・ビーカー・導線・電源装置・豆電球等

 

この実験には、私の実験を是非見たいと言ってくださった同期の隊員さんが協力してくださいました。わざわざ大学まで足を運んでくださり、白衣まで着て出演してくださいました。ソロモンの人々も日本人女性が実験をしている様子には興味が惹かれるでしょう。有難い!

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まず、ただの蒸留水に電源装置につないだ炭素棒2本を入れ、スイッチを入れて、豆電球が点灯するか確認します。この場合、豆電球は点灯しません。

 

しかし、スイッチを入れたままの状態で、塩化ナトリウム(食塩)を蒸留水に入れた瞬間、豆電球が明るく点灯します!これは、マジックのように生徒を驚かせることができる実験です。魔法の粉と言って塩を入れるだけで、液体に電流が通るという画期的なものです。

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また、食塩の代わりに塩酸を入れても同じように豆電球が点灯することから、電解質と非電解質の説明をすることができます。

 

その流れで電池の実験も行うことができます。

 

☆準備物

・上の実験と同じ器具+銅板と亜鉛版

 

この実験はマルーの学校でも行い大変生徒に人気があったものです。

意外に簡単にできる実験なのでおすすめ!

 

食塩水や塩酸に導線と豆電球と電流計をつないだ銅板と亜鉛版を入れるだけで電気が発生することが確認できます。

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今回は、豆電球をつけるために必要な電圧が高目だったため、しっかり光らせることができませんでしたが、電流計では針が躍るように振れるところを撮影することができました。

 

次は、酸・アルカリの性質を確かめ、中和する実験です。

☆準備物
・ビーカー沢山・BTB溶液・フェノールフタレイン溶液・リトマス試験紙・マグネシウム・塩酸・水酸化ナトリウム水溶液・砂糖水等

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この実験も「色の変化」での感動という点では、中学校の実験ではナンバー1ではないでしょうか。

指示薬を入れた瞬間に色が一気に変化するため驚きます。またその色も美し色をしているため女の子たちが大変興味を持ったりする実験です。最高!

次に行ったのは、大気圧の実験です。
これは簡単にすぐできるので5分ほどでカメラに収めました。

☆準備物

・熱湯・ペットボトルのみ

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熱湯をペットボトルに少し入れ、ふたを開けたまま少し振り、ふたを閉めます。

その後、急激にペットボトルを冷やすとどうなるでしょうか?

ペットボトルが音を立ててへこみ始めるのです。これは、ペットボトルの中の気圧と外の大気圧の差によって生じる現象です。生徒にとって、感じにくい大気圧を目の前で見せることのできる個人的に好きな実験です。

 

今日最後に行った実験は・・・・質量保存の法則を証明する実験です。

 

☆準備物

・電子天秤・試験管・ペットボトル・炭酸水素ナトリウム(もしくは炭酸カルシウム)・塩酸

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まず、ペットボトルに炭酸水素ナトリウムを入れます。そこへ、試験管に入れたままの塩酸を試験管ごとペットボトルに入れます。これによって、最初は二つの薬品が反応していない状態が完成します。

 

そのままの状態で、一度電子天秤で質量を測ります。

 

次に、ペットボトルを逆さまにして、塩酸をこぼすようなかたちで、炭酸水素ナトリウムと反応させます。(この時、ペットボトルのふたはしっかり閉まった状態)

 

ペットボトルの中で薬品が反応している状態で、もう一度電子天秤に乗せ質量を測ります。

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するとどうでしょう?ペットボトルの中は泡立って化学反応が起こっているのに、質量は変わりません。

 

しかし、次にふたを開けて中に発生した気体(二酸化炭素)を出してみると、質量が減少するのです。

 

ここから分かることは、化学変化をする前と後の質量は、分子が外へ逃げない限り、等しくなるということです。これを質量保存の法則といいます。

 

 

この日で全て終わらなかったので、もう一日理科室を開けていただけるようお願いして2日目を終了しました。

 

明日は、音や光の実験から紹介します・・・


いつもクリック↓していただきありがとうございます!



ソロモン初『理科実験DVD』制作実行中!!

 

 

さて、準備物を段ボール箱から探し出す作業も終わり、実験を開始することができました。

 

 

まず初めに行った実験は、「磁石・電流がつくりだす磁界と電磁誘導」です。

 

☆準備物

・磁石・方位磁針・コイル・電源装置・導線

 

できることなら、ジョン・ケア教授に出演していただければ、ソロモンの子どもたちもピジン語の説明で分かりやすく、愛着がわくのではないかと思い、思い切って出演依頼をしてみました。

 

すると、快く引き受けてくれました。

むしろ、出演をしたいと思っておられたのか、大変喜んでいただけました。

 

早速、実験に対する”ねらい”と、実験手順を“おおざっぱ”に説明し、後は、ジョン先生に“任せる”といった形で、自由に実験をしていただきました。

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期待していた通り、実験助手として、小さい息子さんと娘さんが参加してくれるではありませんか。最高だ・・・これを見た小学生たちの興味をさらに惹き、自身が湧くでしょう!ありがとう!

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私はカメラマンになったつもりで、「では一本目いきます。3,2,1・・どうぞ!」という合図を出し、カメラを回していきます。

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磁界の実験は、ジョン先生も熟知されていて、自分の思うままに、磁石の説明、磁石の周りに方位磁針を置きながら磁界の向きなどをピジン語で説明してくださいました。

ついに、ソロモン初、一本目の実験がとれたことに、みんなで満足した笑みを浮かべながら次に向かいます。

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コイルにできる磁界では、自分たちでコイルを巻きました。

電磁誘導の実験では、ブランコのような装置をつくり、磁石も一番強力なものをその下に設置しまし、電源装置の電圧も、派手な動きを期待し高めに設定します。(本当に激しく動きました!)

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これらの実験もスムーズにクリア!これは、楽しいぞ!いけるぞ!

ジョン先生も気持ちがのってきているようです!

 

続いての実験は・・・「電流と電圧・直列回路と並列回路」

 

☆準備物

・電源装置・導線・豆電球・回路組み替え装置(日本でもあまり見ない優れもの)・電流計・電圧計

 

この実験は、回路の組み替え装置があったことと、この実験はジョン先生にとって最も得意な実験だったらしく、大変円滑に進めることができました。クリア!

 

自分でも、並列回路と直列回路で豆電球の明るさがこれだけ変わるのかと、中学生と同じように感動しながらカメラを回していました。

 

(ただ、直列回路の電流を測った時に、豆電球の抵抗がほぼ同じだったために、全ての地点で電流の値が同じようになってしまったのが悔やまれます。)

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続いての実験は・・・「気体の発生実験(酸素、二酸化炭素、水素、アンモニア)」

 

☆準備物

・三角フラスコ、ゴム管、ガラス管、ゴム栓、試験管、水槽、塩化コバルト紙、フェノールフタレイン溶液、BTB溶液、マッチ、ペットボトル等

・過酸化水素水、二酸化マンガン、炭酸カルシウム、塩酸、マグネシウム、塩化アンモニウム、水酸化カルシウム、石灰水等

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最初は酸素。この実験は、最高の面白かったです!

 

水上置換法を見ているだけで、もうすでに面白い!

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酸素の実験では、酸素の詰まった試験管にマッチを入れた瞬間に放たれた閃光に思わず驚かされました。面白い!

何かを燃やすためには酸素が必要だということをこの明るい閃光によって証明します。

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続いて、二酸化炭素です。これも最高に面白かったですPC250083

二酸化炭素はまず石灰水を何色に濁らせるでしょうか?

中学校の記憶をたどってください!そうです、白ですね。面白い!

透明の石灰水を二酸化炭素の入った試験管に入れ、試験管を振るだけで子どもたちは科学者になった気分ですよね!

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二酸化炭素の入った試験管に、マッチの火を入れるとどうなりますか?

そうですね、火が消えちゃいました。これは、酸素と比較すると大変分かりやすい検証になります。

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そして、二酸化炭素で個人的に一番面白い性質があります。

 

3分の1くらいの水が入ったペットボトルに二酸化炭素を詰め込み、勢いよく振って見せます!どうなりますか・・・・・・?

 

そうですよね!ペットボトルが急に“へこんでしまう”んです!

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なぜですか・・・・・・?   

 

それは、二酸化炭素は水に少し溶ける性質があるからです!やはり、実験は「化学」が王様であると感じます。

 

クリスマスイブのこの日は、この辺りでタイムアップ!明日は、水素の実験から紹介します。

 

話は変わりますが、子どもさんを実験室へ喜んで連れてきて、一緒にこの企画に参加させるジョン先生の姿に少し憧れを抱きました。

 

励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる。

拾心で接すれば、キレる子にはならない。

誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ。

和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる。(子どもが育つ魔法の言葉:ドロシー・ロー・ノルト著)

 

参加してくれてありがとう!


いつもクリック↓していただきありがとうございます!



休みの間にやっておきたいことの一つである、『理科実験DVD』の制作を実行に移しています。


ソロモン唯一のSINU国立大学の理科担当教授である、ジョン・ケア教授と先日ホニアラのレストランでお会いすることでき、そこから道が開けました。


大学教授であるジョン先生が快くこの企画を理解してくれ、なんと、2425日というクリスマスの真ん中であるにもかかわらず、大学を開けてくれるという「奇跡」が起こりました。


待ちに待った24日。

JICAの宿舎からバスなどで20分ほどの、SINU大学の理科実験室の前で9時に待ち合わせることにしました。

もちろん、大学教授の先生の約束と言えどもソロモンに6カ月過ごしてみて感じる“不安”はありました。思わぬハプニング、事件、ドタキャン、突然気持ちが変わる、カギをなくす、電気や水が突然来なくなる、やっぱり器具がない等々・・・・

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行ってみないと分からない。

会ってみないと分からない。

その時にならないと分からない。


SINU大学教育学部のキャンパスに着いたとき、気合を入れなおし、ドキドキしながら待ち合わせ場所を目指します。

95分前。99分遅れてくるだろうなと思いながらも、今日は念のため時間通り到着することにしました。


実はこの企画についてJICA事務所とも相談をしており、初日の今日は、大学へのあいさつも兼ねてソロモンJICA事務所の所長と私の調整員さんも9時過ぎに来てくれることになっていました。JICAの本部がバックアップしてくださっていることが大変励みになり、また、責任を感じて良いモチベーションにつながっています。有難い。


理科室の場所を聞き、緊張しながら到着。

んっ・・・・やっぱり来てないか・・・

少しカルチャーにも慣れ、焦りはそれほどありませんでした。

そのうち、所長と調整員さんも合流し、ジョン教授が来るのを待つことになりました。

予定から1時間ほどが過ぎた頃、ついにジョン教授が小さい娘さんの手を引いて満面の笑みで登場したのです。よかった。ひとまず安心・・・・・

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所長や調整員さんの紹介をして、少し雑談をした後、早速本題へ入っていきました。

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まず、教員を目指す大学生たちが使用する理科実験室へ案内されました。

中は、授業で作成したのでしょうか、環境問題に関する調べ学習の結果が沢山張り出されていました。椅子なども散らばっており、まずそれらを片づける作業が開始。

しかし、色々な学校の教室を見てきた中ではきれいな方という印象を受けました。

早速、ガス、水道、電源の場所、位置の確認、どのへんで実験を行っていくのか、準備物をどこに置くのか、どの角度からビデオを回すのかなど、頭をフル回転させ決定してきます。

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実験ができるスペース、ガスや電気が教卓にあり、まずいくつかの実験はできそうです。

次はジョン先生と、準備できる器具や薬品、最初にやる実験分野などを事前に準備しておいたリストから話し合いました。

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“簡単にできるものから”とりあえずやってみないと、先が見えてこないと思っていたのですぐに一つの分野に焦点を当てました。最初に選んだのは「磁石・電流の磁界」そこからの「電磁誘導」の実験。


☆準備物

 

①コンパス45

②磁石

③コイル

④電源装置

⑤ワニ口の導線数本


少なくとも、磁石とコンパスがあれば、ビデオを撮ってみることはできると考えたので、ジョン先生と一緒に実験準備室へ直行しました、が・・・・・
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準備室を見たときに衝撃を受けたことがあります。
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部屋に段ボールが大量に積まれているのです・・・・(なんやこれは?)

その中に、実験道具や薬品が詰まっているのです・・

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(これらは、地方の学校へ一つずつくらい届けられるのでしょうか)


この午前中は何をしたかと言うと、箱を一つずつ開け、中に詰まっている色々な種類の薬品や器具を一つひとつ確認して、必要な準備物を“探し出す”という作業です。

しかし、思っていたより、こういった状況ではありますが、器具があることが分かり、ひとまず小躍りしながら、実験ストーリーを思い浮かべます・・・

結構ナイスな器具もあり、心の中で「いけるぞ!」と自信がみなぎってきました。
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ガラス管やコイルなど、自分たちで作れるものはつくっていきます。
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最初から、ガチガチにプランを立てることはなるべく避けていたので、焦りもなく、ある物を目の前にしてどんどんジョン先生と組み立てていく感じがたまらなく楽しかったです。
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さすが、教授のジョン先生は器具の使い方を正しく知っていたり、私が言う実験ストーリーを容易に理解してくださり大変嬉しく感じます。
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娘さんや息子さんにも実験をお手伝いして、良い経験をして帰ってもらおうと思って、日本から届いたお菓子を渡し、仲良くなりました。
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まず、大学を使わせていただけることに感謝。

実験スペースがあったことに感謝。
器具が大量に眠っていたことに感謝。
JICAスタッツさんが応援に来てくれたことに感謝。
ジョン先生の娘さん、息子さんがいることで子どもたちの顔を思い浮かべながらできたことに感謝。
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そして、ついに器具は何とか揃って、ソロモン初の『理科実験DVD』撮影がスタート・・・・

 


さあ、どうなる・・・


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(理科実験より書きたいことがあったので、実験は明日から書きます)

 

今日は『クリスマス』。

南半球の熱帯雨林気候の猛暑の中のクリスマスは生まれて初めてでした。

 

初ソロモンのクリスマスですが、自分の原点に立ち返るきっかけを与えてくれる日になりました。

 

最近「なぜ、教師になったの?」と、よく聞かれますが、その理由を端的に信念持って答えることができないでいます。

 

部活動で野球を教えたいから、大学へ行きやすかったから、選択肢を他に知らなかったから、といった理由はどれもなんとなく当てはまる気がしますが、核心を持つことはできません。

 

でも、今教師をしているということは、何かに惹かれたからだろう、とは思っています。

 

しかし、今日一つの大きな理由に改めて気づかされる機会となりました。

 

ある、ホニアラの村で行われたクリスマスパーティーに招待され、是非参加してみたいと思い、足を運びました。

 

どんなパーティーかというと、村の小さい子どもからセカンダリーくらいの子どもたちまでが、大人たちが取り囲む中心で、とにかく“踊りまくる””歌いまくる”というものです。

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先日から学校が長い休みに入っているので、村の子どもたちが寄って来てくれた時に、懐かしい感じを受けました。少しの間子どもに会わないだけで、ここまで自分の気持ちが変化していくのか、ということに気づきます。

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無邪気に寄って来てくれること。

純粋な眼差しでまっすぐ見てくれること。

無条件で受け入れてくれること。

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着いてすぐに、招待者の歓迎ダンスが始まりました。

10人ずつくらいで5列ほどつくり、大きなスピーカーから出る音楽に合わせて体を動かします。

ソロモンのダンスは本当に“かわいい”という表現がばっちり当てはまる気がします。

身体をリズムに乗りながら体をくねらせたり、手を叩いてみたり。そんなに、激しいダンスではないですが、運動量としては相当ありそうな印象を受けます。

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みんな、ダンスが好きです。

村人に包まれているからでしょうか、安心して自分を表現できる環境がそこにはあります。

見せたい、見てもらいたい、喜んでもらいたい、頑張ってる自分を受け入れてほしい。

 

食事もせず、子どもたちのダンスが永遠と夜9時ごろまで続いたのです。

 


その途中で、招待された日本人数名からも村人に対して何かしてほしいという、急な要求があったのですが、事前に何も聞いていなかったものですから、みんな焦ります・・・

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その時、一つのギターを発見!奇跡!

 

マイクを借りて、中学時代に作った「命」という曲を子どもたちに全力で感謝の気持ちを込めて届けました。

みんな、初めての日本語の曲に唖然としながらも、聴き入ってくれ、最後には大きな拍手をいただきました。

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その後も、他の隊員がソロモンのチャーチソングを惹き語りました。

子どもたちにお馴染みにの歌であり、歌えると分かると、ギターを持つ隊員の周りを取り囲み、大きな「合唱」が始まったのです。

 

大きな声で、裸足で地球から栄養をもらいながら全力でリズムを取って歌う歌には、世の中のあらゆる力よりも大きく絶対に揺るがない心のエネルギーを感じます。

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子どもたちに囲まれて、一緒に歌を歌いながら、

「これがいい。これが一番好きだ。これがしたいんだ。」

心を震わしながら、目を潤ませながらそう強く思いました。

 

なぜ、教師になったのか・・・

 

子どものことが純粋に好きだからです。

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子どもと関わりたいからです。

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小さい子も、大きい子も、勉強が得意な子も、苦手な子も、運動ができる子も、苦手な子も、歌が好きな子も、思春期の子も、反抗的な子も、道を外れる子も、病気で苦しむ子も、命が限られている子も、教育の機会を与えられない子も・・・・

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単純に

「子どもが好きだから」

 

それでいいと思います。

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ここで、以前からふつふつとこみ上げてきていた人生の「夢」を一つカミングアウトしたいと思います。

 

それは、

 

『学校をつくること』

 

世界の本当に必要とされているところに、一から学校をつくること。

教育が受けたくてたまらない人々が住む場所、教育が本当に求められるところに夢の学校をつくります。

 

40歳から50歳くらいの間に人生の最大の勝負に出たいと考えています。

世界の子どもたちのために命を燃やし、「人生に悔いなし」と思える一生を送りたいと思います。

 

そのために今、すべきこと・・・

そのために積み上げていかなければならないこと・・・

 

 

さあ、ここからだ。

いつもクリック↓していただきありがとうございます!



昨日は『理科実験DVD』の実験内容を考えるためにJICAオフィスを訪れていました。

 

日本から持って来た、中学校教師向けの指導書を参考にしながら、“できそうな実験”をピックアップしていきました。

 

もちろん全ての実験はできないので、いくつかの条件で実験を絞っていきます。

 

ソロモンでも 実験が重要視されている「物理」「化学」に焦点を当てました。

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その中から、事前に確認したSINU大学にある実験器具を用いてできそうな実験を、「啓林館 指導書 第2部 詳説 別冊 未来へ広がるサイエンス 観察・実験編」から厳選していきます。

 

実験は今日の9時から行う予定になっています。

撮影の仕方についての大まかなイメージはありますが、行ってみないことには実験室の環境が分からないので、その場で“臨機応変”に教授と相談しながら見やすいものにしていこうと考えています。

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☆厳選した実験

 

○中学1年より

(化学)

・酸素の発生・検証実験

・二酸化炭素の発生・検証実験

・水素の発生実験・検証実験

・アンモニアの発生・検証実験(器具があれば噴水実験)

・酸素と水素の混合気体の爆発実験

・大気圧実験(熱湯を入れた容器を急激に冷やす)

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(物理)

・光の反射実験(入射角=反射角の証明)

・物質に入る光の屈折(ガラス、水、凸レンズ、凹レンズ、焦点など)

・音の実験(ギターを用いた音の法則、真空の中での音の実験など)

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○中学2年より

(化学)

・ペットボトルで雲を作る実験(気圧の変化)

・酸化銀の加熱によって銀と酸素を分解する実験

・水の電気分解

・マグネシウムの酸化実験と質量の法則

・銅の酸化実験と質量の法則

・スチールウールの燃焼

・密閉(ペットボトル)の中での炭酸水素ナトリウムと塩酸の反応(質量保存の法則を調べる)

 

(物理)

・電気回路の実験(並列回路と直列回路)

・電流計と電圧計(並列回路と直列回路)

・磁石がつくりだす磁界の向き(方位磁針を用いて)

・電流がつくりだす磁界の向き(方位磁針を用いて)

・電流を流したコイルがつくりだす磁界の向き(方位磁針を用いて)

・電磁誘導(電流、コイル、磁石を用いて、モーターにつなげる)

・誘導電流(器具があれば)

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中学3年生より

(化学)

・水溶液に電流を流す(電解質、非電解質)

・酸性、アルカリ性について(8種類くらいの溶液にリトマス紙、BTB溶液、フェノールフタレイン溶液、マグネシウムリボンなどを用いて)

・中和の実験(BTB溶液の色の変化)

 

(物理)

・記録タイマーによる速度、距離の変化実験(等速直線運動、落下運動など)

・滑車の実験(動滑車、定滑車)

・運動エネルギーの実験(器具があれば)

 

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まあ、ざっと上げるとこのような実験です。

理科の先生なら内容に納得していただけると思います。教員関係以外の方なら、学生時代を思い浮かべて、こんな実験あったな~、と共感していただけるのではないでしょうか。

 

もう一つ、この実験への思いがあります。

それは、“面白実験”ではなく『ソロモンの理科授業に即したもの』というこだわりです。

 

面白実験で理科に興味を持たすことよりも、今ソロモンに必要とされているのは、教科書の内容を科学的に理解するための実験です。ナショナルテストやこの先“生きていくうえで”必要な一般的・世界的な中高生への実験にしたいと思っています。

授業の流れの中で、理解を深めるために見ることのできるものです。
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どこの国にいっても、この実験は教科書から外せない、といったものを少ない知識からではありますが厳選したつもりです。

もちろん、時間、環境、器具、などによってできないものが多いと思いますが、今から大学へ行ってみて考えようと思います。

 

一応世界のトップクラスと言われる、教育大国と自賛する日本の指導書から選んだものではあります。

 

どこまで通用するか・・・

 

では行ってきます。


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