「私は『教師の本質』とは、観念(理念、理屈)と実践(教育、すなわち、子どもとの交流、コミュニケーション)との中間にあると思っている。」(プロ教師の流儀:諏訪哲二著)
実践だけに明け暮れるだけではいけないのです。
自分の中で、何のために教師をしているのか、どんな教師になりたいのか、どんな子どもたちを育てたいのか、そして、そんな生き方を見せたいのか。
そういった観念がなければ、子どもたちには“薄っぺらい”印象をもたれ、人間をつくるような教育的取り組みには到底できないのでしょう。
『生き方を学ぶ』
その姿を子どもに見せたい。
それを目的として協力隊へ来ていることをもう一度心にとめ、今後も実践していく必要があると思います。
ただ、どんどんやっていきます!!
☆音楽教育の実践!
前回紹介した、京都府福知山市から提供していただいたピアニカを使った実践をソロモン、マルーの学校で始めました。
8月の終わりに第二弾が届くことになっているのですが、それまでの間、「試し」に色々授業をしてみて、検証したうえで学校へ提供していこうと考えています。
毎週、土曜日の午前中の音楽・文化活動に導入!!(ここまで続けてきたからこそ、円滑に導入出来ました。)
○準備
大きな紙に、音楽知識を書き込み、教室に掲示することで、いつでもそれを見て学べるようにする。(日本の音楽室を想像してください)
それらを天井に張っていく!
①鍵盤を描き、音程を英語で記入する。
(ドレミファソラシド→CDEGABのように書き直す)
②五線に音符を書き、CDE・・・の位置を示す。
③音符の拍の長さを示す。
(4分音符、8分音符、16分音符、2分音符など)
・鍵盤にもCDEG・・・を記入して、実際にハーモニカを弾く際にどこにどの音があるのか分かるようにした。
☆小学低学年くらいの生徒が弾くような楽譜をネットで落とし、教科書作成!
「musicbrier」で検索!
とりあえず10枚ほどの楽譜を冊子にしていきました。
曲には、カエルの歌や、カゴメカゴメ、マリーさんの羊などの、片手で弾けるものを中心に入れています。
○さあ、実践だ!!
小学校の先生なら当たり前の実践です。
中学理科教師の自分にとっては少し新鮮な体験!
小学校の免許も持っているため教えられないといけないはず・・・
自分もワクワクした気持ちで楽しんでやっていきました。
事前に、サッカーなどに来てくれる子どもたちに声をかけておいたので、ピアニカが足りない状況になりましたが、ピアニカがない子どもたちは、持っている子の横に座って交代で弾いていました。
(メニュー)
1、持ち歩く際の注意点。きれいに使用するための注意点。片づけ方の注意点。示す。
2、自由に弾く。
3、音程、音符の説明。
4、黒板に、単音で4小節にリズムを変えた音符を書き、そのリズムに沿って弾く練習。(これがなかなかできない)
5、楽譜を見ながら、自由に弾く。
今日は、初めて音楽的知識に触れたため、子どもたちの混乱ぶりが見受けられました。
まずは、音符の長さを理解し、拍が取れるところから教えていかないといけないと思いました。
しかしながら、初めて触れるピアニカに真剣にのめり込むことがものすごく嬉しい
です。
ある時間の間に、好奇心を燃やし、周りが見えないくらい熱中する姿。
こういった状態をつくろうと思ってもなかなか自分の力ではつくれないと思います。
それが、「教育的」な対象であれば、子どもたちは生きていくために必要な技術や技能を急速に習得していくのだと思います。
校長先生の娘、グローリアは、すでにピアニストを目指すと笑顔で言ってきます。
天真爛漫教師のメリッサも、娘を連れて一緒に授業に来てくれました。
そういった親の学ぶ姿や“趣味に打ち込む姿”も人間をつくっていくための大きな影響を与えることは間違いありません。
ピアニカの力、恐るべし!!
継続していきます!
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