ソロモンで涙した日。
先日行った、教員イベントで「ビブリオバトル」というプログラムがありました。
イザベル島で読書推進活動に精を出す、マッスン隊員が推し進める取り組みです。
数名の代表の子どもが選ばれ舞台へ来ます。
その子どもたちが、その場で、短いストーリーを音読します。
そして、その本についての質問を会場の人々から受け、答えていきます。
その本のどこが良かったのか、どんな場面に感動したのか、等々・・・
最後は、紹介された本の中から、どの本が読みたいかを聴衆が決定するバトル。
イベント当日は、500名以上の沢山の聴衆が集まっていました。
そんな状況の中で、仲間に押し出されるように小学生中学年くらいの男の子が代表として出てきてくれました。
私は、本を聴衆に向け、ページをめくりながら本に描かれた挿絵を見せていました。
私の隣で、マイクを向けられたその男の子が本を一生懸命読み始めたのです。
会場の視線を一身に浴び、音読が始まりました。
数ページ進んだところで、自分の手が震えているのに気づきました。
そして、感極まって涙が込み上げてきたのです。
詰まりながらも、読み返しながら、一生懸命最後まで音読する男の子の姿に感動させられました。
緊張しただろうに・・・・・
失敗が怖かっただろうに・・・・
こんな大勢の前で本を読んだことなどないに違いない・・・・
普段は現地語で会話をする子どもたちが、英語の本を読む違和感は計り知れません・・・・
みんなが見ている中で、泣きそうな顔になりながらも、音読に挑戦する姿に心を打たれたのです。
溢れる涙を止めることができませんでした。
ソロモンの生活ももうすぐ終わります。
こんな素晴らしい姿が、しかも、大きなイベントで見られるとは思っていませんでした。
これこそが、「教育」だと思いました。
子どもたちの「ニーズ」を感じました。
正直、読書推進をイベントで行うことは難しいと思っていたのですが、これだけ、子どもたちを惹きつける会になったのです。ニーズがあるのです。
やってみないと分からない・・・・
そして、この男の子の挑戦を、沢山の子どもたちが目の前で見ているのです。
感化されたに違いありません。
「なぜ、あなたが泣いたかみんなに説明してほしい!」
聴衆からこんな質問を受けました。
「ソロモンへ来てから、図書館も新聞もない環境で、ソロモンの子どもたちが、本に触れる機会があまりにも少ないと感じていた。そんな中で、読書推進を目的にこの企画を取り入れた。こんな多くの人の前で本を読んだことなどないのに、この男の子はチャレンジした。怖かったと思う。緊張したと思う。それでも本を読もうとする姿は、ソロモンの読書文化を創る先駆者の姿だと思う。その姿に心が動かされた。」
イベント中にも関わらず、こんな話を、マイクを通してさせていただきました。
本音でした。
教育とは。
ソロモンにいる間、考え抜いたこと。
子どもを「成長」させること。
大人の思いを「継承」していくこと。
『夢』をつないでいくこと。
私の夢は、この男の子によって受け継がれたと信じたいです。
大勢の聴衆の前で本を読んだ経験を忘れることはないでしょう。
読書で溢れる、ソロモンの未来を夢見ています。
勉強の基礎をなす読書。
読書は、人の数年後の姿を創ります。
難しい取り組みでしたが、「やってよかった」と思えた企画でした。
☆感謝感謝感謝
・クニオさん
同じ理科隊員として、多くの新しいアイデアをいただきありがとうございました。
クニオさんの人望は、私の将来の目標となりました。
お好み焼き合計300枚焼き上げたのは、間違いなくギネス記録です!!!
・ショーさん
体育隊員のショーさんは、夢を追いかける隊員。
夢に関しては、私も語る方だとは思っていましたが、ショーさんほど強い意志をもって真っすぐに突き進むことができません。一生のモデルになると思います!!また、夢を語りたいですね!!会場の手配も、お忙しい中ありがとうございました。
・ユキさん
今回のイベントポスターの作製をしていただきました。
依頼してから五分後に、神様からデザインが下りてきて、即行で紙に描くユキさんには驚かされました。まさにデザイナーー!!忙しいのに、沢山の仕事を引き受けていただきました!ありがとうございました!
・サッチャン
ダンサーのサッチャンがいたからこそ、ダンスの企画が持ち上がりました。
人前でも全く物怖じすることなく、積極的に人と関わろう、自分を表現しようとするさっちゃんに正直ついていっていました!ありがとう!
・タイガ君
会場校の教師として、先生との交渉から準備まで、大変お世話になりました。
すぐ動くその行動力は圧巻です。要領よく沢山のことをすぐに覚えて実践できる能力を兼ね備えている!こんな優れた、協力的な後輩に会ったことない!
・マッスン!
ビブリオバトルという、ソロモンでは難しいかもしれない取り組みに、あえて挑戦する姿に刺激をもらいます。
同い年ということもあり、親しくさせてもらっています。読書は教育のベース。ビブリオをもっともっと根付かせてください!!
感謝しかありません!!!
「そう、私たちの未来は、私たちが思っている以上に劇的で、感動的で、奇跡的な脚本を用意して待っているんだ!」(スタートライン:喜多川泰)
自分が帰国しても、みなさんを心から応援しています!!!!
新聞記事↓
イベントの様子が、フェイスブックに載っています↓
https://www.facebook.com/yusuke.nishiyama.940
JICAボランティアからテレコムへのCMがアップされています↓
https://www.youtube.com/watch?v=rSWtCKaOtyM
いつもクリック↓していただきありがとうございます!
続きを読む