青年海外協力隊!ソロモン!教師!

青年海外協力隊平成27年度1次隊、理科教育でソロモンへ派遣されます、西山裕介です!理科教師として、ソロモンの中、高学校で働きます。ソロモンのマルーという田舎町ですが、人々との触れ合いを一番大切に考え、一生懸命頑張ります。

カテゴリ: 合唱

『ピアニカ』

 

卒業式でのピアニカ演奏の様子をソロモンスター(新聞社)に挙げていただくことができました。

 

ピアニカを提供していただいた、多くの人々に感謝を伝えます。

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日本で連載させていただいているソロモンについての新聞記事を見ていただいたこと。

 

その連載を見て、動いてくださった日本の先生方がいらっしゃったこと。

 

一度使ったピアニカを家でとっておいていただけたこと。

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学校で呼びかけ、生徒へ、ピアニカの寄贈について伝えていただいたこと。

 

そして、家でピアニカを補完し、寄贈の知らせを受け、学校へ持って行っていってくださったこと。

 

全てに感謝いたします。

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「ソロモンの活動で、現地に残りそうなものはなんですか?」(引き継いでやってくれそうなこと)

 

というような質問を受けたときに、

 

「ピアニカの実践」

 

と、真っ先に答えると思います。

 

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なぜか。

 

現地の先生方がやる気を出し、指導を主体的に行ってくださったことが挙げられます。

 

ピアニカが子どもたちに必要だと感じ、先生方の心が動いたのだと思います。教科指導の時間以外に特別に教えるなど、ソロモンの先生方には難しいはずです。

 

それが、できたのは、ピアニカの魅力に取りつかれたからでしょう。

 

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また、「イベント(卒業式)でピアニカを弾かしてみよう!」と、閃き、実践につなげた校長先生の姿勢が、多くの若い先生方を動かした要因だと思います。

 

 

このような、先生方が主体的となる取り組みが、現地に根付きやすいと言われます。

 

現地に残る取り組みの一つとなりそうなピアニカの実践を、思い切って導入できました。

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卒業式で、子どもたちが一生懸命弾いている、頼もしい姿が見られました。

 

「これなら、子どもたちは継続できる!」

 

そう確信できました。

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ピアニカを弾き終わって、疲れ切って寝てしまっている子どもたちを抱きしめてあげたいと思えました。

 

 

任期も後3か月。

 

残る、残らないということは、気にせずに走り続けます。

 

1月に、イベントを開催する予定!!


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ソロモンでの地震について心配をおかけしております。

朝方に、強い横揺れを感じて、目を覚まし、頭を毛布で覆い、家を飛び出し、広い場所に避難しました。日本的な感覚で瞬時に行動した結果でした。

 

マルーでは、家屋が倒れることもなく、全く問題なく生活ができています。

他の地域の情報はまだ入ってきていません。

 

いつも驚くのが、ソロモンで大きな地震を感じると、ソロモンの人々は・・・

 

「フー!」とか「ウェッヘー!」

 

などと、叫び、まるで楽しんでいることです。

これが、どこまでも楽観的に物事を考えるソロモンの文化です。

防災についてのシステムは、僻地であれば、皆無と言えます。

 

東日本大震災についての特別授業は、生徒に対して行っていましたが、実際の避難行動をとることはできないのです。

 

また一つ、問題が浮かんできました。帰国までに手がつけられるか・・・・

 

話は変わります。

 

☆卒業式の『全校合唱』の成功!!

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合唱に取り組み始めたのは、昨年の卒業式前でした。

 

教会で聴く子どもたちの歌声が、あまりにもきれいで、その子どもたちの良い面をさらに引き出し、学校教育を活性化していけるのではないかと考えました。

 

去年は、正直言って、適当に突っ走り、多くの壁にぶつかり、常に戸惑っていました。

子どもたちを思うように動かそうと、いくら計画を立て、アナウンスしたとしても、その通りには動きません。

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主体変容と言いますが、自分が、何を、どう変化させていけばよいのか、さっぱり見当もつかなかった時がありました。

 

こういった時に、いつも頭をよぎるのが、

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「やって意味があるのかな?」

「やらない方がましではないのか?」

「学校の邪魔になっているだけではないのか?」

 

といったことです。

 

その場面では、「やってみないと分からない」という単純精神で突き抜けるのです。

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最初は、合唱に意味が見いだせなかった先生方も、少しずつ、合唱を指導するのが“おもしろく”なって、力を貸してくれるようになります。

 

曲を、We are the world にしたのも、勢いです。熟考はしていません。

 

本番は、「なんとか、なんとか、出来上がった!」という印象がありました。

 

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〇そして、今年は・・・

 

去年の子どもたちのスケジュールを知っているので、予定がある程度立てられました。

子どもたちを動かすことも、去年よりは容易にできました。

 

動かすコツは・・・・

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『子どもたちから、自然と、「やりたい」という意欲が現れたときに、こちらも力を入れる感覚』

 

です。

 

当たり前のことですが、これが難しかった。

腹が減った放課後に、強制的に教室に入れて練習させることは避けました。

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自然な流れで、雑談をしながら、外の「涼しい場所」へ連れ出し、隊形なども任せて、歌いたいように歌わす方法をとりました。

 

今回は、最初から、大きな用紙に歌詞を書き、前の歌詞を見ながら、顔を上げて歌わすことができました。

 

挙げると、去年から改善された点が沢山あるのが分かります。

それらが成功の要因となりました。

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〇本番

 

「親、親戚、家族、地域の人々への感謝を届けること」

卒業式はそのためにあるのだ、という自分の信念は、合唱プログラムの前に真っすぐに伝えました。

 

去年よりも、起立の合図に反応して、すぐに立ち上がり、背筋が伸びた姿勢をとれたことに感動。

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The Roseの旋律は、卒業式の最終プログラムに、ばっちりはまったことが確信できました。

 

会場の雰囲気は一気に変わります。

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満員御礼の会場を、合唱の声が響き渡ります。

音楽の専門家ではありませんが、ソロモンの子どもたちはもともと音楽のセンスがあります。

だから、強弱も、上下のハーモニーも創り上げられ、隣の生徒につられるなんてことはないのです。

教えていてものすごく“楽”な面でもあったように思います。

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会場の人々の感動する空気がひしひしと伝わってきます。

自分にも鳥肌が立つのが分かります。

 

「あー、こんな素晴らしい歌声をソロモンで聴けるのも今日だけか・・・・」

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と、寂しくなる自分もいました。

 

子どもたちも「やってよかった!」

来賓の方々、先生方も「最高だった!」

という感想をくれました。

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それに加え、ちょっと自分でも歌を歌わせていただきました。

同じ隊員の山登さんと作詞作曲した、「Good bye lo you」です。

 

ピジン語で歌ったこの歌に対して、卒業生たちが、大きな歓声を上げて喜んでくれました。

 

何と、卒業式の終盤に、司会にもう一度舞台に呼ばれ、歌うことに・・・二回も・・・笑

 

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いずれにしても、ソロモンで最後の卒業式は、このようにして終わっていきました。

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卒業式が無事行われました。

 

ソロモンで見る最後の卒業式!

 

去年、理科を担当した生徒たちが卒業していく思い入れもある卒業式。

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日本とは、卒業式の方法は全く違いますが、重みも、思いも同じです。

 

そんな最後の卒業式で、いくつか企画を立ち上げていました。

 

一つは、

 

『ピアニカ演奏』

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日本から寄贈していただいたピアニカによる、国歌と州歌の演奏です。

 

その出来栄えはいかに???

 

何と、予想をはるか上回る演奏を、卒業生、そして、保護者、来賓、地域の人々に聴いていただくことができました。

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しかし、この成功までの道のりは、簡単なものではありませんでした。

演奏したのは、小学校の2年生。

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3か月前に日本からマルーに届いたピアニカを、初めて触って興奮している姿が懐かしいです。

顔を真っ赤にしながら、息を一生懸命吹き込み、これでもかと、大きな音を鳴らしていました。

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そして、学校の通常授業が終わってからの、放課後の特別授業が始まりました。

お昼過ぎ、気温も40度近くに上がり、お腹もすいて、小さな子どもたちには過酷な環境の中で、一生懸命練習したのです。

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先生の指示を聞くために、ピアニカに触れることを止めて、静かにできるまでには大変時間がかかりました。

日本では当たり前のような、こういった習慣ですら、ソロモンの子どもたちの体に浸透させるためには、日本の数倍の時間がかかるのです。

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紙に英語で書かれた音階を、鍵盤で探しながら、ゆっくり、ゆっくり楽器に慣れていきました。

 

みんなと一斉に弾くと、押さえるべき鍵盤を見失い、混乱して、ついていけなくなる子どもたち。

 

しかし、偉かったのは、一切諦める子がいなかったことです。

「面白くない!」といって、投げ出す子どもたちがいなかったのです。

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リハーサルの朝練習も、リハーサル後の居残り練習も、決して嫌そうな顔をする子がいなかったのです。

日本の人たちの思いを感じているかのよう。この楽器で成功させたい・・・

 

 

先生たちも頑張りました。

鍵盤に英語で音階を書き込むところから始まり、手作りの国歌、州歌の楽譜を作成し、子どもたちに分かりやすいように、一生懸命教えていきました。

 

通常授業の後に生徒を教える、という文化などない先生方が、ここまで熱くなってくれたことが一番の成功の要因のように思います。

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私が、メインで前に立って指導することは一度もありませんでした。

これは大きな成果で、私の帰国後にも継続される可能性がある、価値ある企画となったと思います。

 

 

〇本番

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リハーサルとは全く違った飾り付けに緊張を隠せません。

鮮やかなガウンに首飾りをつけて整列する卒業生や、見たこともない来賓の大人たちに囲まれます。

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本番指揮をする先生も、子どもたちも緊張が顔に表れます。

 

「頑張れ!」祈りながら、カメラを回します。

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そして、大きなプレッシャーのなかで、演奏は終了!大成功!!

 

印象的だったのが、演奏の後の卒業式の最中に、多くのピアニカ隊の子どもたちが、ピアニカを抱えて眠っていたことです。

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「こんなに疲れるまで練習したんだな」

 

と、微笑ましく思えました。

 

寄贈していただいたピアニカは、この地で、確実に教育に生かされています。

日本の方々の、夢や希望を受け継ぎ、この地で、その思いが生き続けているのです。

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寄贈していただき本当にありがとうございました。

遠くから、先生方、生徒と一緒に感謝を申し上げます!!


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2回『野球大会』In Malu’u!!

を開催しました。

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前回と同じように、賞状を作成し、“ちょっとだけ”モチベーションを上げて野球をしよう、というものです。

 

今年の4月頃から、日本から送っていただいた野球道具を使用し、野球を導入して、「どこまでいけるのか」勝負しています。

 

限られた環境。

限られた人材。

限られた・・・・

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しかし、ここには、野球をしてくれる「子どもたちがいる」!!

 

何といっても、教育できるのは、子どもたちがいるからです。

 

これは、極論と受け止められたり、博愛主義者のような感覚を持たれるかもしれませんが、究極は、教師として「生きていける」のは、教える対象となる子どもたちの存在があるからです。

この“物理的な”要素が教師を支えているのです。

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ソロモン、マルーに来てから、教師が教室にいて、そこへ子どもたちが「確実来る」という固定概念は打ち砕かれました。

 

腹が減ったら帰る。

雨が降ったら学校へ来ない。

先生が少し教室を離れれば、脱走していく。

・・・・

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根本に、教育の必要性を感じていない人々も多くいます。

 

初めて出会った信じられない環境で、「野球をツールに」教育を施そうという、小さなチャレンジをしています。

 

「何で」教育できるのか。

果たして、それには意味が見出せるのか・

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うすうす気づく、「ソロモンで、野球は金銭的、経済的にちょっとな・・・・」という感覚。サッカーの身軽さには勝つことはできません。

 

それでもやってみる!!

 

 

☆大会

 

・整列、握手。

・レフリーの指示を聞く。

・開会宣言。

 

白熱します!

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やりたいところまで戦わせる。

のめり込ませるのが目的の一つです。

野球を好きにならなければ、教育につなげられないから・・・・

 

14回でも15回でも、回なんて問題ありません!!

どうでもいい!!

 

1015のまま、14回裏を迎えます。

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14回裏に、ファーストへの悪送球により、走者一掃の大逆転!!

 

16回裏にも、ホームラインによる大逆転!!

 

男子も女子も・・・・

 

点数が入るたびに歓声が上がります。

フライをキャッチされるたびに、大いに悔しがります。

 

さあ、どこまで広まるか・・・・

 

 

☆卒業式の最終リハーサルが今行われています。(現在深夜1時)

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朝までやりましょう!!!

 

去年同様、朝までリハーサル!!!ファイト!!!

 

ピアニカ部隊は、家で自主練習により極めています!!

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The Roseで地域を泣かせて見せます!!!

 

では、リハへ戻ります!!!!

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いよいよ、来週は卒業式が行われます。

 

去年を思い出します。

夢中で合唱練習をさせ、卒業式での全校合唱を実現させました。

 

あれから一年・・・

早いものです。

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今日から予行練習がスタート。

 

私の希望した指導場所は、もちろん・・・「合唱」です。

 

去年と違って、一度経験していると、落ち着いて対応できます。

 

準備物、練習方法、生徒の反応等々、だんだん予測できるようになってきます。

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「何が起こるかわからない」

 

という法則は全く変わっていませんが、少なくとも去年よりは分かる。

 

今日は卒業生をメインで教えました。

 

☆合唱練習メニュー

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1、 国歌斉唱の練習

2、 州歌斉唱の練習

3、 校歌斉唱の練習

4、 エンディングソング(The Rose)の練習

 

 

練習には、多くの先生が加わり、卒業生へ指導していきました。

今日は、担当となった他の先生方に任せました。

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しかし、練習を始めてから、なかなか真剣になれません。

完全に気が抜けた状態です。

 

前に立つ、若い教師陣も、何の打ち合わせもできていませんから、指示が明確ではありません。

前で打ち合わせを始めるものですから、子どもも引き締まるわけがありません。

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こんな状態で、登場したのは、牧師兼教師のベテラン、ジェラミーです。

 

「後ろにいる者は、前へ来い!何を偉そうにしているんだ!でかい態度で本当に失礼だ!」

 

65歳の先生が、思いっきり叱ります。

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マルーの先生たちがこのように真剣に叱る場面はほとんど見ません。

叱らないというより、叱れないのです。

それは、文化的な背景があると思います。

 

優しく生きることは、教師という職業であっても全く変わりません。

仕事の目的と、私生活の目的が混同し、叱れないのだと思います。

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しかし、このジェラミーはレベルが全く違います。

国の代表として、様々な国を見てきたジェラミー。

イギリスの大学へ留学していたジェラミー。

 

ソロモンでもトップクラスの先生だと言われています。(今さらですが)

 

「背筋を伸ばして立ちなさい!顔を下げるな!片足立ちしていては、歌声も美しくならない!」

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「はい、良い空気をいっぱいお腹にためて!」

 

「卒業式は、来週だ。こんな状態では、誰も喜ばないだろう!君たちの卒業式だ。どうしたい!」

 

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一瞬、日本にいるような感覚がありました。

 

子どもたちが「はっ」と我に返る指導がそこにあります。

背筋が自然と伸び、目が真剣になります。

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子どもが求めているものは、子ども自身も気づいていないことがほとんどです。

それに気づかせてあげるのが、教師だと思います。

 

子どもには、正しく導いてやる大人が必要なのです。

共感して、受け入れているだけでは絶対に育たない。

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少しの「負荷」をかけ、努力して越えられるハードルをセッティングしてやる。

 

ジェラミーに私も目を覚まされた瞬間でした。

 

The Roseは絶好調!!きれいな歌声が響き渡っていました!


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