青年海外協力隊!ソロモン!教師!

青年海外協力隊平成27年度1次隊、理科教育でソロモンへ派遣されます、西山裕介です!理科教師として、ソロモンの中、高学校で働きます。ソロモンのマルーという田舎町ですが、人々との触れ合いを一番大切に考え、一生懸命頑張ります。

カテゴリ: 大使館事業

昨日は、大使館草の根事業について書かせていただきました。

 

その引き渡し式の後、皆さんがマルーへ足を運んでくださいました。

暑い中の盛大な式後に、さらに熱いマルーへ来ていただけたことに感謝いたします。(おもてなしがうまくできなくて申し訳ありませんでした。)

 

 

疲れは“マックス”だったと思われましたが、それでも、4名の山口さん、仁田さん、平松さん、坂本さんはグラウンドへ来て下さいました。

 

そこには、いつも通り子どもたちが待っていました。拍手で歓迎。

 

『サッカー大会』

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日本人の方が来られるタイミングで、沢山サッカーの大会を開いてきました。

大会と言っても、他のチームが来るわけではありませんので、部内戦のような形をとっています。

 

部活動も、体育も、体育祭もないマルーで、少しでも、大会の雰囲気、空気を味わいながら、運営を学び、感謝を学び、モチベーションの高い中でプレーをさせてやりたい。

 

今回は、セカンダリー(中高生)とプライマリー(小学生)とが分かれて、二つのコートで競い合う“フットサル”形式で行いました。

 

運営の最初の大きな仕事である「準備」から入念に行います。

来賓として来られる4名の方が誰か分かるように、事前にネームカードを作っておき、それらを子どもたちと一緒に木に貼り付けていきます。

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熱い小学校教師のデイビッドも手伝ってくれ、木に登って、杭となる木を切ってくれました。そこまでやるか、と私も思うほどの準備力。

 

次は、子どもたちと一緒にゴミ拾いを行い、きれいな環境でプレーできるように心掛けました。

小学生も中高生も一緒に袋がいっぱいになるほどのゴミを拾いました。(まだ沢山捨てる現実)

4名が来られた時に、ゴミの上でサッカーをしている、なんて絶対に思われたくないという子どもたちの気持ちがうかがえて嬉しくなりました。

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小学校、中高生それぞれのフィールドはもちろん、子どもたちの手で作り上げられます。

熱い小学校教師デイビッドは終始子どもたちに指示を出しながら、きれいに作り上げてくれました。

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子どもたちがした準備はもっとあります。2週間前くらいから、子どもたちが必死になって寄せ書きを書いていました。

学年を問わず、サッカーに参加する、しないに関わらず、沢山の生徒が感謝の気持ちを届けてくれたのです。

 

また、子どもたちの手によって、丁寧にきれいに作られた首飾りは、今日も輝いていました。

 

サッカーの試合前に、

☆ちょっとだけラグビー講習!!

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平松さんは、大学までラグビーを経験されたラガーマンです。

 

よいタイミングだから教えてもらおう!

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サッカー開始まで少し時間があったので、5人対5人のタッチラグビーを簡単にレクチャーしていただきました。

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マルーの子友達はもちろんラグビーの知識はないので、まずは、前にボールを投げてはいけないこと、タッチされたらその場でストップしなければいけないこと、ボールを落としたらチェンジしなければならないことなど、細かく指導していただきました。

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攻める前に斜め後ろにラインを作ることは、ラグビーでは基本態勢ですが、これが上手く子どもたちに伝わると、後ろへ後ろへパスをしていく様子が見られました。

一つのステップはクリア!

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しかし、後ろにしかパスが出せないことを理解してからは、なぜか全員が後退してしまい、どちらへ攻めているのか分からない状態・・・かなり面白い・・・

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初めてのスポーツを教えるのは物凄く難しいことは野球で経験しています。

平松さんもかなり難しそうにされているのが分かりました。

それでも、熱心に子どもに関わってくれる姿が一番嬉しかったです。

 

“熱心に関わろう”としてくれる大人が子どもたちは大好きです。数分ではありましたが、本当に貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

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☆サッカー大会

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開会式では、首飾り、メッセージカードを渡し、生徒から一言感謝を述べることができました。

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小学生たちも白熱!最後のペナルティーは大分盛り上がっていました。

セカンダリーも白熱!日本の方に見ていただいているだけで、雰囲気が変わります。モチベーションが100倍増すのです!(付き合わせてしまいすみません。)

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女子たちも白熱!!スライディングが多く飛び出しました!

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感心したのが、今日は、ラインズマンを率先して行っていたこと、ボールボーイをプレイヤー以外の選手が行っていたことです。

素晴らしい。評価をするのは自分しかいないと思っていたので、気づいた瞬間に褒めることに必死でした。

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(今回はイベント盛り沢山)

試合後・・・

☆山口さんのサックス演奏会!

 

元協力隊員の山口さんは、この大会が行われることを知って、是非ともサックスを子どもたちに聞かせてやりたい、と依頼してこられました。もちろん即OK!!この依頼には感激‼!

 

全体の集合写真が終わってから、集会場へ子どもたちを移動させました。

 

そして、小学生、中高生が一緒になって山口さんのサックス生演奏を聴くことができたのです。(サックスもわざわざマルーまで・・・・この方はどこまでやるんだ・・・)

 

子どもたちにとっては、間違いなく生まれてはじめてでしょう。サックスを目の前で見るのは。

 

夢のような経験!

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サックスのなめらかな旋律はマルーの大自然を覆う夕焼けに吸い込まれていくようなイメージ。

 

子どもたちの目は釘付けです。

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こういう体験が必要なんだ。

学校をメディアとし、あらゆる人々を繋ぎながら、子どもたちに未知の体験を繰り広げていくこと。

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協力隊時代からされていたという演奏会ですが、その落ち着き具合、進め方は熟練の域に達しているようでした。

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一人の生徒を前に呼び、いきなりサックスを吹かせてみたり。盛り上がらないわけがない。

その生徒は、最初は吹けなかったのですが、少しのアドバイスで音が出たのです!こんな感動の衝撃は、その生徒の脳にとんでもない影響を与えることでしょう。

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最後の曲。

 

それは、何と・・・「We are the world」!なんでこの曲を??

 

「みんなは絶対に知ってるはずだ。一緒に歌ってほしい。」

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最後は、みんなで全体合唱。

卒業式にみっちり教え込んだ、「We are the world」です。

なぜか、小学生たちもみんな歌えるようになっていました。

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実は、マルーに来られる前に、私のブログをチェックされ、全校合唱でこの曲を歌ったことを知られたのでした。嬉しくて涙が出そうでした。本当にありがとうございました。

 

4名の日本人の方に来ていただき、子どもたちが、また、新しい体験に感動することができました。感動の数だけ子どもたちは成長していくと信じています。

 

何かお返しがしたい・・・

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大使館、草の根事業の引き渡し式に参加させていただきました。

 

昨年の9月。

ソロモンに来て間もない頃、ソロモン大使館、草の根事業に携わられている山口さんにお誘いいただき、マライタ島(マルーのある島)での、村に水をひく事業の引き渡し式に参加させていただきました。

 

その時の様子は、前回のブログを参照ください。

http://blog.livedoor.jp/yn_34241030/archives/2015-09-29.html

 

また、山口さんとは、旅行に一緒に行かせていただいたり、首都ホニアラで何度か食事にも誘っていただいています。

山口さんについて何度かブログで書かせていただいていますので、過去のブログを参照ください。(カテゴリ-→隊員紹介)

 

 

最近、学校建設の事業がマルーの近くの村で完成されたので、その引き渡し式(お祝い)へ、今回も誘っていただきました。本当に貴重な経験になります。

 

同じマライタ島の州都で働く3人の日本人協力隊員(石崎さん:マラリアオフィス、平松さん:学校経理、坂本さん:マーケットマネージャー)も一緒に参加することになりました。

そして、山口さんと同じ職場で働かれておられる、仁田さん(カテゴリー→隊員紹介参照)も参加されました。

 

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『学校』

 

という言葉を聞くと、身内の話であると思わずにはいられません。

教師として、「学校」とは何か、「学校」とはどのような存在なのか、について考えさせていただける良い機会となりました。

 

私を含め6人の日本人を、マライタ島の小さな村、アブブの人々が歓迎してくれました。

大使館草の根事業で建てられた「学校」がそこに堂々とありました。

 

日本の山口さんがソロモンを励まし、地域を励まし、人々を励まし、「ソロモンの人々の手によって誕生」した「学校」。

もちろん、大きな日本の資金援助がありますが、その「学校」はアブブの村にあるソロモンの学校なのです。

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日本人の山口さんの大きな力に支えられて建てられた学校。

日本の政府の資金援助によって、建設の道が開け、建てられた学校。

 

こういった取り組みにより、アブブの人達、ソロモンの人達は私たちボランティアに対しても、同じ「日本人」として物凄く感謝の気持ちをあらわしてくれるのです。

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セレモニーの飾りつけ、民族楽器による演奏、民族ダンス、食事やあいさつによって会は盛り上げられます。

小さな小学生が歓迎の歌を歌ってくれました。

首飾りを子どもたちから頂きました。

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アブブの人々のあいさつは、心からの感謝の言葉で溢れていました。

「サンキュー、サンキュー」と何度も何度も言っていました。

 

前回は、初めての引き渡し式であったため、民族ダンスや歌、水が村に来たことに喜ぶ人々を見て感動していただけでしたが、今回は少し、客観的にこの事業について見つめることができたとように思います。

 

もちろん草の根事業は日本政府の援助(ODA)の一環として位置づけられています。

 

しかしながら、“お金を渡すだけ”“物を建てるだけ”では“ばらまき政策”と言われるように、何も現地の村のためにならないこともあります。

 

そこに、『心』が通っていない限り援助は成立しないことを感じました。

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現地に「足を運び」、村人と「会話」し、「一緒」に計画から実行までを行われている、山口さんの姿勢、思いがなければ成り立たないのです。

 

その姿勢と思いこそがその学校で勉強する子どもたちに注入されているのです。

その校舎で勉強する一人の中高校生が壇上で話をしてくれたのが印象的でした。

 

「子どもは目の前の人の鏡です」(教育的な考えです)

 

その子は“何の疑いもない”純粋な目で、山口さんの方を見て“真面目”にあいさつをしていました。感動しました。正直、こんなしっかりしたあいさつを今までに聞いたことはありません。(本当にそう感じました)

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上の言葉が正しいのであれば、その生徒があいさつをする姿は、現地の子どもたち、村人、ソロモンのためを思って、「真面目に真剣に」苦しい中でも最後までやり遂げ、今日の引き渡し式まで到達した山口さんの姿そのものです。

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私は山口さんが座る席の真後ろにいましたが、感激せずにはいられなかっのが、あいさつをした56名のソロモンの人々から目を絶対にそらさずに、ひたすら笑顔で頷いておられたことです。

(盗撮しているみたいですね。すみません。)

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「最後まできっちりやろう。真面目に成し遂げよう。現地の人々の気持ちを心から受け止めよう。」

 

その気持ちが溢れ、影響を与え、事業が成功し、注入された気持ちが“完成後も”継続していくのです。

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まさに、夢の継承です。

 

『学校をつくりたい!』

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個人的な話になりますが、これは私の夢です。

 

ソロモンで学校をつくられた、田中さんに会いに行ったのも、そういった憧れからです。

 

目の前に生まれたばかりの学校があります。もちろん、学校建設ですが、そこには少なくとも山口さんの気持ちが入り込んでいるのです。こんなことをしてみたい・・・憧れ・・

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「この案件も大変やったんよね~。やっと終わってほっとしてるわ。忙しっかった~。」

そんな言葉を漏らす山口さんですが、どこまでも謙虚な方だと思います。

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ソロモンの地域に対しての山口さんからのあいさつは、

『現地の言葉』

です。

 

英語でも、ピジン語(ソロモンの公用語)でもなく、トーバイタ(村の方言)でスピーチされました。

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気持ちを紙に書き出し、トーバイタを知るソロモン人に訳してもらい、言いやすいように、発音やイントネーションを赤ペンで書き加えた原稿がチラッと見えました。

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文化を理解することは、言葉を理解することでもあります。

その言葉を話すことは、現地の人々にとって、どれだけ安心感と親近感を与えることか。

こういうことをしないといけないんだ・・・・

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確実に思いは伝わっているのです。

 

セレモニーが終わり、私たちが帰る時に、子どもたちが必死に手を振って追いかけてくれました。

 

「学校をつくってDSCN1816
くれてありがとう!」

「一生懸命勉強頑張るよ!」

「日本の人々を忘れないよ!」

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経済戦略、戦争の償い・・・ばらまき政策・・・・日本のお金・・・

 

どうでもいいのです。そこに『心』が注入されているかどうかなのです。

 

ここで直接人々と触れ合う、山口さんの心です。

 

 

1ミリだけ夢に近づいたように思います。

目の前で学校が誕生する瞬間に感動できた自分がいます。

 

そして、それを実現する山口さんに出会えたことが奇跡です。

本当に誘っていただきありがとうございました。

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この土日にソロモン日本大使館の行事に参加させていただきました。

 

昨日は、大使館による新年会行事がありました。

ソロモンに住む大使館職員を始めとした、多くの日本人の方々が出席されました。

ビジネスでソロモンに住まれている方や、協力隊のようにボランティアで来ている方、ソロモンで結婚された方など。

 

首都ホニアラの女性隊員が日本の浴衣に身をまとい会場へ向かいました。

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ソロモンでも最高級のメンダナホテルを使用し、ソロモンと日本の国旗が大きく貼り付けられた会場で、立食パーティーの形で行われました。

 

この会では、ソロモンに住む日本人が密に協力関係を結ぶことで、ソロモンと共に良い国をつくっていこうという目的が感じられました。

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その会で一番感動したのが、このお二人による余興です。

前回の年越し旅行でも紹介しましたが、大使館職員の仁田さんと山口さんです。

 

お二人が何をされたかというと、日本の名曲を“サックス”によって聴かせる、というものです。その曲の中には、「川の流れのように」も含まれており、会場は最高のムードに包まれていました。

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会場運営やカメラマンや司会などの裏方の仕事をしながら、なお、自分たちが会場をさらに良いものにしようとする意気込みが凄いです。

こういった会が逆にチャンスだと思い、余裕を持ってサックス演奏を行われているようにも思いました。

 

どんなすごい話を聞くよりもその“姿”が一番素敵です!

 

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そして、今日は、仁田さん率いる、ソフトボールの日本チームに参加させていただけることになりました。

大使館や隊員に限らず、ホニアラに住む日本人の方を集めてソフトボールチームをつくっておられます。

 

過去にソフトボール隊員も派遣されていたこともあり、グラブなどの道具は揃っています。

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相手はと言うと、ソロモンに住む台湾人の方々です。

日本以外では中国や台湾、韓国からも多くのボランティアやビジネスマンがソロモンに来ています。

月に⒈回、このような親善試合を開催し、交流を深めているそうです。

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市内から少し外れた場所にある芝生のグラウンドにJICA所長の車に乗せていただき、朝8時半頃に到着。

今回は日本人チーム、選手10名と女性マネージャー2人で挑みました。

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台湾選手が後から到着すると、すぐにテントを立て、軽いキャッチボールとノックを済ませ、即行でソフトボールの試合を開始しました。

 

バントなし、盗塁なしなどの特別ルールをもうけ、お互いが“楽しむ”という趣旨でのゲームを想像していただけると雰囲気を分かっていただけると思います。

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自分はというと、本当に久々の野球(ソフトボール)で、肩は痛く、ボールは見えず、バットは振れず、暑さにはへばり、もう全然だめになっていました。

 

野球経験者は少し共感していただけると思うのですが、ソフトボールってなかなか打てないですよね・・・・自分だけかな・・・

 

しかし、幸運にもチームは大勝利!

むちゃくちゃ楽しかった!

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人それぞれストレスの発散の仕方はあると思いますが、私の場合は間違えなく“スポーツ”だと思います。終わった後の爽快感は半端ないですね!

 

そして、野球(ソフトボール)に触れられたことがよかったです。

正直、日に日に野球から気持ちが離れていく自分を感じてはいましたが、やっぱり楽しいし、努力した自分を思い出します。

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生まれてからこれまでの人生で一番多くの時間を過ごしたかもしれない野球。

世界は野球をもしかしたら望んでいないかもしれません。それを分かっていながらも、自分をここまで育ててくれた野球に感謝せずにはいられません。

 


(突然ですが、今日一番の活躍を見せてくださった、二人のマネージャーを紹介します。了解済み。)

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今回駆けつけてくれたのは、大使館職員のけいこさんと、青年海外協力隊員であるあやかさんです。

 

けいこさんは、ソロモン大使館の中核を担い、私たちの生活を日々支えて下さっています。

 

野球に関しては、昔からドラゴンズファンであり、特にマスコットキャラクターの“ドアラ”が大好きだそうです。

 

野球をこよなく愛し、今回もバッターに対して温かい声援を送ってくださいました。

けいこさんが来られた試合は全て勝っているようです!勝利の女神!

 

けいこさんは、学生時代は陸上部の長距離ランナーとして活躍され、その持ち前の体力と忍耐力で世界を相手に仕事をされています。

 

話をしても、ものすごい優しいオーラが感じられます。

また、そのオーラからは全く想像できないようなかっこいい声で歌が大変上手です。

 

2人目はあやかさんです。

ホニアラで建築関係の仕事に携わっておられます。

 

ソロモンにも野球大好き人間が沢山おられ大変ありがたいです。あやかさんもその一人。大の巨人ファンで、中でも元巨人の上原が好きだそうです。渋い!

 

あやかさんは大変勉強家で、一級建築士、中高の教員免許、図書館司書の資格も持っておられるそうです。読書家であり、私のブログも読んでくださり有難いです。

 

今回のソフトの試合では、オーダー表やスコアをボードに書くなど、一番重要な部分を率先して行ってくださいました。

 

野球に限らず、音楽に関しても関心があり、あやかさんの薦める歌手の音楽は、今まで出会ったことのないような、独特なセンス溢れるジャンルのものも含まれ、歌の視野が広がっていきます。

 

その明るく、元気な人柄で、ソロモン人とも親しくされる隊員で、最近は州知事などの“おおもの”とも積極的に交流されているようです!ポピュラーだ!

 

今回のようなソフトボールの大会が今後も毎月続き、さらに発展していくためには、陰ながら支える方々の存在が大きいのではないかと思います。

また、ホニアラに上がってきた際に参加できることを願っています。


いつもクリック↓していただきありがとうございます!



2回にわたって「大使館草の根事業」について伝えました。

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最後は、感謝の意味も込めて山口さん自身について書きたいと思います。

尊敬する師匠としてしっかりその考え方を吸収したい。

もと協力隊員であり、先輩として憧れの存在であるから。

山口さんにも了解していただいています。

 

山口さんは、石川県金沢市出身であり、自分では“田舎もんだよ”っていつも言っています。

しかし、私の住む京都の田舎に比べると間違いなく都会ですよ。

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高校時代まで全く勉強をしなかったと自分では言っておられます。それを今でも後悔していると。そういった後悔に今の原動力があるのかもしれないと感じます。

そういうわけで、高卒という学歴を持ち、少しの間ニートを経験された後、社会で勤められます。その時は、働く一方で“何か違う”と感じながら日々生活をされていたそうです。自分もそういった時期があっただけに、すごく共感できます。

クラシックが好きな山口さんは、金沢で働きながら音楽サークルに入り活動されます。今もサックスを演奏されているようなので、ホニアラに行ったときは聞いてみたい。

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その音楽サークルで出会った友達が山口さんの人生を変えます。

その友達が青年海外協力隊員として海外へ行くことになり、その話を聞かされる中で、自分もその友達のような経験がしてみたいと思うようになり、協力隊に応募されます。

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20代半ばで隊員としてベリーズに派遣されます。教員ではなかったのですが、子どもが好きで子供と関われる職種を選択されます。

ベリーズでは公用語は英語とされていますが、日常生活ではスペイン語を話す人が多かったそうです。

そこで、高校時代英語を全く勉強せずに来た自分の後悔をバネにして、この2年間で英語の実力を上げるために真剣に言語に向き合おう、そう決意されたそうです。

それが、今の山口さんの英語力を形作っており、有言実行で大変感心する部分です。


隊員時代は、色々な国を旅して、人々と英語でコミュニケーションをとるという実践を通して着実に実力をつけられます。

アメリカのラスベガスに行った際は、スカイダイビングを経験されたり、グランドキャニオンに足を運んだりと、大変活動家であったと思われます。

その行動力は、今の仕事の中でも生かされているのではないでしょうか。

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隊員を終え、その後、協力隊OBと教育現場をつなぐ仕事を経験されたりしながら、ソロモン日本大使館の仕事との出会いを果たされ今に至ります。

 

JICAボランティアというのは周りから“たたかれやすい”。なぜなら、周りの人々は、ボランティアとは現地に何か貢献したり、変化や物を与えたり、何らかのものを作り上げたりすることが目的と思われているから。でも、そうじゃなくて、本当の目的は隊員が日本とかけ離れた環境の現地に行き、そこで長い間地域の人々と生活を共にする中で、多様な価値観や考え方を“学ぶ”こと、人々の優しさや醜さに触れ“自分を磨く”ことだ。」と言われます。

その学びによって成長した人々が日本や世界で活躍することが一番の目的なのです。

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また、「“現地の人々になりきる”ということを目指し、現地の人々により近づき入り込めたことに満足してしまい、大事な目的を忘れるのはよくない。」とも言われます。

自分はそういう部分があったと反省します。

現地の人々の優しさに甘え、一緒に楽しく過ごせて幸せを感じたとか、親切な心に感動したとか言っていますが、そこで終わってはいけないのです。これらの体験を日本や世界にどう自分が貢献できるものにつなげていけるかが一番大切だということです。まさにそれを実践され、そういった生き方を示してくださっているのだと思います。

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そして、「英語が大切だ!」と言い切られます。「現地語も大切であるが、日常生活のたわいもない会話でコミュニケーションがとれたように感じて喜んでいるようでは不十分。その次のステップに大切な心の関わりがあると言われます。言葉を選びながら、深い内容を、深い感情を伝えられるからこそ、本当の意思疎通が実現できるのです。」言葉を知ること、伝え方を学ぶこと、そういった努力を惜しまないことを教えていただきました。

日本語も英語も、言語に対して軽く考えている自分には突き刺さる言葉でした。

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最後に、「大使館の仕事もずっとは続けられるかは分からない。もし、この仕事ができなくなったら、次はもう一度大学に行きたいな。」

学ぶことの意味を知っています。

山口さんは将来について誰よりも真剣に考えている。

具体的に東南アジアにいいなぁって思う大学があるようです。

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そんな話と”彼女とのの苦い経験”も交えながら優しく話をしてくださいます。

別れ際、見知らぬソロモン人が寄って来て

「日本大使館の山口さんですか。今からこの町の重役が話をしたいと言っているので、時間を作っていただけないですか。」

車に5時間揺られ、疲れ切って宿舎でさあ寝ようと言うときに、仕事が舞い込みます。

「にっし~ごめん、仕事が入ったわ。先に帰ってて!また年末に会おう!」

 

この人は動き続ける人だ。学び続ける人だ。止まらない。

2日間本当に貴重な体験をありがとうございました。この経験が活かせるよう今後努力をしていきたいと思います。

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コロフェでの引き渡し式の伝統ダンスが引き続き行われている中、“次の案件”をアセスメントするためにハイラックスに飛び乗り、次の村、アイラリへ向かいます。

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アイラリは、コロフェから車で1時間半ほど行ったところで、途中道がなくなり、最後は車から降り“徒歩”で村の中心へ向かうことになります。

 

景色は終始熱帯雨林、力強い巨木と繁茂する葉緑体の中に、ところどころ人が顔を出すような感じ。他には何も見えません。

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最高に楽しいです。

心の底から癒されるのは美しい自然を見たときです。

また、マルー以外の土地へ車以外で出るということも何カ月ぶりかなので、移り行く景色が映画のように楽しみとして流れていきます。

生命線である車が通れるこの一本の道の最終地点まで向かいます。

 

山口さんと同行するのは、私以外に、ソロモン人の大使館アシスタントである山口さんの同僚一人と、運転手、アイラリに現在住んでいる案内人と関係者23人が後ろの荷台に乗ります。

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途中、ある港を視察しました。

その港は、次の案件である「病院建設」の際、荷物が到着する重要なポイントであり、荷物の積み降ろしの際には沢山の問題が発生するため入念にチェックする山口さんの姿がありました。

 

「日本の大切な税金を使っているんだから。」

「過去にあったような失敗はさせられない。」

「この事業には完成意外にない。」

そう常に口にします。

その眼差しには疲れを見せない厳しさが感じられます。

 

道が終わったところから、とんでもないジャングルの中の“獣道”を思わせるような道なき道をかき分け1時間ほど歩きます。
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人間が乱さない自然はきれいだ。
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川の水が気持ちいい。
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「えっ、こんなところに村があるの?」

 

どんな状況でも、山口さんは冷静です。

「ねーにっしー(私のこと)。病院建設の際は、村人がさっきの港からこの道を600袋以上の40キロのセメント袋を運ばないといけないだけど、行けると思う?」

 

「ん・・・・い・・・いけるんじゃないですか?」

 

正直“無理”だと思っていました。自分だったら・・・絶対に。

こんな急な坂道をジャングルをかき分けながら行けるのかな。

 

そこには山口さんの過去の“経験”がないと絶対に測れないものがあります。

「ソロモン人は意外に何でもやるからね~。すごく強いよ!」

経験則からしか分からない、こういった信じる対象が自分には全くないから答えられない。

 

月に23回色々な地域の色々な案件のために“現地に足を運び”危険を冒しながら、それでも冷静に調査する姿勢の蓄積がこの経験則を生み出します。

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現場では思わぬ困難が毎回あります。

今回であれば、途中一泊したホテルで、蚊なのか得体の知れない虫に1000か所以上刺された傷をニコニコ見せられ、思わず持っていた“きんかん”を渡すことしかできなかったです。過酷。本当に過酷な仕事です。

 

富士山の9.5号目を思い起こさせるような、一歩一歩の疲労感がどMの山口さんと僕にはたまりません。

やっとの思いで目的の村に着きます!

 

早速、始めてくる外国人にぞろぞろ人が集まってきます。

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生まれて初めて見る貝のオカリナ風の楽器の低音で村人をさらに呼び寄せます。

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「病院建設」について地域に対しての説明が今回の訪問の一番の目的です。

早速記者会見のような席が設けられスピーチします。(難しい英語がペラペラ出てくる!すげ~!)

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☆説明する山口さんの印象に残った要点を紹介します。

①地域の人々の参加が一番大切で、みんなが協力することで成し遂げられなければならない。地域の全ての人々にとって良いものになることが大切。

②作った後に、それをメンテナンスし、継続可能な施設の実現を目指している。

③お金がもらえることが良いことでは決してない。過去にお金のトラブルや一部の人だけにお金が流れたり、お金の行き先が分からなくなったりしたこともある。

④これからもっともっと詰めていく問題が沢山あり、それには時間がかかり、人々の“忍耐力”と“村を思う気持ち”が重要であり、それがあって初めて企画が進んでいくこと。

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村人は真剣に興味津々で聞いています。それだけニーズがあるのです。

 

それにしても、こうやって実際に村に足を運び、村人を地面に座らせ力強く思いを伝えていくその生き様に感動しっぱなしでした。ドキュメンタリーを見ているみたい。自分の中にある憧れがくすぐられます。現場主義人間!

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突然話を聞いているだけの自分に話が振られます!「むちゃぶり!」山口さんも笑います。

 

☆一応伝えた要点!

①この村に着いた時の感想。村人が快く歓迎してくれてすごくいい風を感じること。これから人々が協力できるような空気感を感じること。

②ここで話を聞いている一人一人に責任があり、このプロジェクトは現時点で進行していることを認識してほしい。

③私はソロモンに後1年以上いるので、村人の力でこの事業が完成できた際は、必ずお祝いに来るので頑張ってほしい。

※とにかくモチベーションを上げたいと思い、とっさにこういったことを言ったような。

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その後も、細かい部分を山口さんと村のリーダーが集まり会議を行います。疲れを見せず優しく大切な内容には厳しい意見をぶつける抜け目のない山口さんが目の前にいます。

細かい部分の例

・木を切る時のチェンソーの台数や借りるための代金。

・誰の土地か明確にし、問題が起きないように配慮すること。

・サインする契約者と村人との仲について注意を払うこと。

・どうやって港から運ぶか。

・港でもトラブルが内容にセキュリティーを強化すること。

・船のガソリンにはお金を出すが、エンジンにはお金を出さない。

・書類上の注意点Etc・・・

※話が円滑に進むよう、余計な話には「今はその話はやめましょう」と山口さんは切ります。

 

 

その様子を子どもたちが見ています。

どこに行っても子どもは元気です。子供は宝だと思います。

この子達が大人になった時のために病院を作る、という大人の思いを感じて育っています。

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夜は、豪華の料理をいただき、子どもたちと歌を歌います。

発見した壊れかけのギターで、壊れかけのラディオを歌うような。

自分にできることはこれくらいしかない。

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「病院ができて安心して生活できたらいいね。しっかり手伝うんだぞ!

 

この地に病院が建つ。
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壮大で世の中で生きていくために最も大切なもの。自分の小ささを感じます。

冷たいコンクリートを背中で感じながら、温かい未来を想像してその夜は全く寝られませんでした。隣で山口さんはぐっすり寝ています。きつい仕事だ。だからこそやりがいは計り知れないのだろう。

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