2011年03月04日

都市河川 真間川

 名もない河川は全国どこにもあるものです。
 
 ここ、真間川は、
 汚染でワーストにも上がったことがあったかも知れません・・・市川市、船橋市を流れる典型的な都市河川です。

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 豪雨が来れば河川の水位は急激に上昇します。
 堤防すれすれまで上昇した河川水位というのを見れば、自然の猛威、怖さが実感されます。普段の風景とは異質の風景です・・・豪雨の時、一度見てみてください。
 
 洪水の被害には、遭ったものでなければ分からない感覚というものがあります。
 むかし、ふすまに洪水の痕跡が残っている家が良くありました・・・。
 
 最近は、被害が出ることが少なくなっています、これは土木の功績の一つです。
 世間のバッシングを受けていますが、縁の下の力持ちは世のため人のため、役に立っているのであります。
 
 まずは、真間川という都市河川の位置関係を見てください。

真間川



 江戸川から分流して都市部を流下しながら周辺の小河川を集め、船橋港で東京湾に注ぎます。短い距離ですから水路の縦断勾配は微々たるものです。水がどちらに流れてもおかしくないような状態です。

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 さて、その真間川の江戸川分流口の絵を見てください。
 樋門が二つ見えます、なぜでしょうか・・・。

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 そこで、Yahooの航空写真を見てみると、あれあれ・・・不思議です。

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 北側(江戸川の上流側)の樋門は「根本排水機場」となっており、南側の樋門は何にも載っていません。一般的に見ると、真間川の右側から水が流れてきて排水機場で吐き出す・・・そんなイメージでとらえそうです。
 
 ところが、今現在・普通の時は江戸川から真間川の方へ水は流れています。
 その入り口は、無名の樋門・・・「根本樋門」です。

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 真間川は都市河川ですから、言ってみれば溝みたいなものです。水質は悪いし、雨が降らないと流れない・・・これが当たり前の状態でしょう。
 
 そこで土木屋は考えました、江戸川の水を拝借、浄化も兼ねて流下させています。
 これは、隅田川と荒川の関係と同じです。
 
 
 さて、豪雨の洪水時にはどのようになるのでしょうか。
 
 まず、江戸川本流の水位は急激に高くなります・・・、そして、市街地の高さを優に超えてしまいます。真間川や市街地の水は逃げ場をなくしてしまう・・・そこで活躍するのが「根本排水機場」です。
 
 河川幅の小さい真間川は、船橋港へ流せる能力が低いため、上流側の江戸川でも排水しなければいけないのです。
 
 根本排水機場は、水位の高くなった江戸川へポンプアップをして真間川の水を排水します。

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 都市河川のこうした苦労を知ってか知らずか、ハト君はのんびりしたものです。
 
 とは言いながら、
 野生のハトは毛並み良し・・・精悍さを持っていますね〜。

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Posted by nakamura at 23:29│Comments(12)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
なるほど小さい川には、それなりの工夫・設備が必要なのですね。
勉強になりました。

きのうの江戸川には、中川と江戸川をむすぶ「新中川放水路」という川があります。航空写真を目をこらして見るとかすかにわかります。
この放水路は私が小学生の頃、開削工事をして出来上がった記憶があります。
都市の低平地の排水には苦労しているのですね。
Posted by ひろし at 2011年03月04日 23:48
最上川に流入する小さな河川にも似たようなの見られます
小さな川と広い最上川の境にどでかい堤防があってね
詳しいこと知りませんでしたが、そういうことなのですねぇ
ありがとうございます
Posted by こんの at 2011年03月05日 07:22
おはようございます

今日はいい日差しですよ!
春がいっぱい込められた暖かい光です。
江戸川のはとさんの写真なかなか味がありますね。
Posted by hirugao at 2011年03月05日 09:47
いやあ、これはじつにおもしろい記事でした。
ぼやっと見ていただけでは、素人はとても気がつきませんね。
Posted by ディック at 2011年03月05日 20:04
ブログ閲覧に感謝です!
その成果が如何せん地味なので、余り評価されていないようですが、此方から言わせると凄いもので世界一ではないかと昔から思っていました。
エジプトのピラミット建設も偉大なる土木技術でしたが・・・しかし重機のないのにどうやって、今でも不思議でなりません。
Posted by アコード at 2011年03月05日 21:13
おはようございます。

市川真間なんて駅名がありましたけど、
懐かしいですねぇ。大学時代に友人が
いまして、時折遊びに行ったものです。
さて、真間川の姿を紹介されています
が、これは大変な川ですね。というか、
流域の土地条件を心配してしまいます。
大雨の際の排水能力はどうなのでしょ
うかね。実は新潟市の信濃川流域にも
低地がありまして、今や宅地となって
いるところでもゼロ辰笋修谿焚爾僚
もあるのです。今回の紹介にはふとそ
んなことを考えてしまいました。
Posted by 地理佐渡.. at 2011年03月06日 07:30
ひろしさん、おはようございます。

>新中川・・・

さすが、ひろしさんです。
海抜ゼロメートル地帯ということばが流行りました戦後でした・・・。今では考えられないような用地買収と新設、これは当時の快挙だったと思います。国を造るという意識が国民に浸透していたのでしょうか。市街地未発達も幸運でした。
現在は、公共よりも個人・・・用地買収に反対する人が多い時代です。土木屋の説明不足も大いにあると考えておりますが・・・(笑い)。
コメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:12
こんのさん、おはようございます。

>最上川に流入する小さな河川にも似たようなの見られます

おっしゃるとおりですね。全国、どこでも同じような問題で、大河川に合流する中小河川が持つ課題です。
コメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:22
hirugaoさん、おはようございます。

>江戸川のはとさんの写真なかなか味がありますね。

ははは・・・、理科の記事にコメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:25
ディックさん、おはようございます。

>いやあ、これはじつにおもしろい記事でした。

ははは・・・、やはり、こういう記事への反応は男性が多いですね。男と女の違いでしょうか(笑い)。
コメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:26
アコードさん、おはようございます。

>エジプトのピラミット建設も偉大なる土木技術でしたが・・・

そちらは世界遺産、比較にもなりませんが、土木技術の基本は同じかと思います。なお、重機のない時代にそれ以上の成果を出すという、人間のすごさを思います。駿府城の石垣だって、すごいものです・・・(笑い)。
コメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:35
かんりにんさん、おはようございます。

若い頃に歩かれたのですか、良い時代でしたね・・・(笑い)。
なお、信濃川の合流河川は同じ苦労をしているでしょうね。ゼロメートル地帯は地下水くみ上げも大きな原因でした。融雪の散水は長岡が本場ではありませんでしたか?
コメントありがとうございます。
Posted by nakamura at 2011年03月06日 08:38