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楡周平の「ゼフィラム」です。貧乏な僕にとって、1600円の価値があったかというと、そこまではなかったなと思います。文庫本で買う位なら満足出来るかなという感じでした。本の帯では、

日本自動車工業社長・牧瀬亮三は、CO2を劇的に削減する新型車開発のために、アマゾンの原生林を利用することを着想するが…。CO2削減に専心する牧瀬たちの苦悩と戦いを描いた、壮大な最新ビジネスモデル小説。

 という感じなのですが、ストーリーというか、展開がどんどん小さく纏まっていき、「夢」がないというか、こういう小説に期待する壮大なスケールがなくなってしまい、最後に現実的に纏めた感じになってしまった。中身としても、新発見的な事実をこの作品で知る事となったというような事もなく、アマゾンに関してなど、だいたいの事が知っている事でしたし、全くの新型のエコカーが出現するか?と期待していたら、先出のものを路踏したエコカーに、販売的な戦略だけが、斬新なだけなもので、少しがっかりしてしまった。牧瀬社長にカリスマ的な魅力を見つける事も出来ず、主人公の栗林絵里香にもイマイチ魅力を感じなかった。少し、展開がたんたんとしすぎな感があった。多分、今の読み手は、こんな時代ですから、どんなジャンルの業種でもいいので、不況からの華麗なる脱却とか壮大なスケールのサクセスストーリーを求めている気がします。

 まぁ、文句ばかり言ってますが、すらすらと飽きる事もなく読めたので、読む人が読めば面白いのかもしれません。