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楡周平の『血戦〜 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京 2』です。当たり前ですが、『ワンス〜』の続編です。まさかこのタイミングで、『ワンス〜』の続編が出るとは思ってもみなかったです。どうせ続編なら、川瀬雅彦のシリーズの続編とかの方が良かったのですが、『ワンス〜』がドラマ化されて、それに伴い文庫本が売れて、波に乗っている所に、『ワンス〜』の続編の書き下ろしを出すとは、経営戦略的には素晴らしいと思います。しかも、今回の『血戦』は、完結ではありません。まだまだドロドロが続きますよ〜。という終わり方です。第3のシリーズ化ですね。『Cの福音』シリーズ、『川瀬雅彦』シリーズには、足元にも及ばない気がしますが、『昼ドラマ』系としては人気が出るかもしれません。うちの奥さんなんかは、ドラマを毎週楽しみにしてるみたいなので、購買層が主婦や昼ドラ系が好きな女性に替わって人気が出るのかもしれませんね。しかし、『Cの福音』の頃からの楡周平ファンの僕としては、間違った方向に行ってる感じがして残念です。芯のある骨太なものを書いていって欲しいです。

で、この作品は、前作の後、8年位、時代が経過しています(たしか) スキャンダルによって、政治家の夢を諦める事となった「有川崇」は、司法試験を受けて弁護士になっています。そして、義父の眞一郎には相手にされず、不遇の時を過ごしいた所に、突然、眞一郎から出馬要請を受ける。眞一郎は、自分の地盤を盤石なものにする為、更に総理大臣になるという野望の為に、崇をただ単に金づるとしか見ていないと分かった崇は、野党の目玉候補として、眞一郎の選挙区からの出馬を決意する!

という感じで物語が進んでいきます。この本の帯に書いてあるような

「家族はここまで憎み会えるのか」

という程は憎しみあってはなくて、ドロドロになる為の複雑さがまだまだ足りないです。不遇の8年間にもっと屈辱的な扱いを受けたとか、もっとドロドロしてるかと思った。まぁしかし、まだこの作品で完結していないので、これから更に複雑化していくのかも知れませんが。この作品単体でみると、ごくごく普通な出来の作品だと思います。しかし、ここまで読んでしまったら、次も買わなくてはならないなぁ。

次回の作品のタイトルは分かりませんが、章毎にタイトルをつけるなら、『再会』というのが入ってくるんだろうな。(読めば、誰でも意味分かります)