武蔵二

 花村萬月の『武蔵(二)』です。前にもブログで書いたのですが、二巻ともなると、萬月の描く【武蔵】にも慣れてきまして、なかなか楽しめました。まぁでも、萬月ファンでない方がわざわざ読む本ではないとは思いますが。( -д-)ノ

 この『武蔵(二)』では、武蔵は13歳です。内容の殆どが、武蔵の叔父にあたる正蓮庵の【道林坊】との旅の話。【道林坊】と出会って、武蔵は精神的に成長していきます。ここは萬月の得意なパターンでありまして、【道林坊】が武蔵に人生の蘊蓄を大いに語ります。この【語り】が、僕が花村萬月作品を好きな理由の一つでもあります。そして、今後の展開の前フリとしまして、『小次郎』も登場してきまして、章を替えて『小次郎』の物語もスタートします。萬月の描く『小次郎』は、結構悪役キャラに仕上がってる感じでした。

 そして、武蔵の初決闘と言われている『有馬喜兵衛』との対決も萬月らしい描写で、なかなかのものに仕上がってました。

 ここまで来たら、最後まで付き合います。( ´∀`)つ
 この「武蔵(二)」で印象に残ったものを(・∀・)つ

 「兎にも角にも、在るものが、在るがままに見える。これこそが悟りの境地だなあ」
 長閑にな道林坊に調子を合わせて、淡々とした声で応える。
 「ならば、ふだんの弁之助は、在るものを、在るがままに見ていないということになるのでございましょうか」
 「そのとおり。漠然と目に入りはするが、それだけのことだなあ。いつも見えているからこそ、やがて見えていないと同じことになる。命の輝きが見えなくなる。すると。どうなるか」
 「どうなるのでございますか」
 「この世が、地獄になる」
 弁之助の表情が変った。
 「すると、この世の実世は、地獄ではないですか」
 弁之助にはこの世が地獄の写し絵にしか見えないのである。


 この「在るものが、在るがままに見える」という様な話は、萬月作品では、何回か登場している話なのですが(僕の記憶ではなので、確実ではないです)これは僕的に、深い話です。酒が入ってないので、気恥ずかしくてあまり深く書けないので、興味のある方は、前後の文章を読んでみて考えてみてください。(*´ェ`*)