蕎麦とラーメン食べ歩き と読書のブログ

蕎麦とラーメンの食べ歩きと読書のブログです。蕎麦は、結構詳しいので、蕎麦の評価は信用出来ると思います。ラーメンは、素人です。読書傾向は偏りがちです。

 お薦めの本を紹介してください!  コメント欄ではちょっと・・・。という方は、メールください。生意気言ってすみませんが、「恋愛もの」以外でお願いします。     

ヤンソギル(読書関係)

大いなる時を求めて(梁石日)3

ヤンソギル

ヤンソギルの『大いなる時を求めて』です。この作品は、ヤンソギルの「終りなき始まり」やエッセイにも出てきた詩人の「金時鐘」半生を描いた作品です(多分ですが)。 壮絶な彼の半生は、最後まで飽きる事なく、興味深く読めました。ヤンソギル作品を読んできた方には、「雷鳴」「終りなき始まり」「Z」の要素が入った作品だと言えば想像出来るでしょうか?僕的には興味深い内容ばかりが描かれている作品でした。しかし、不満も少しありました。中盤までは、文句の付け所なく面白いのですが、それ以後は、ちょっと飛ばし過ぎで、「四・三事件」の事とか、日本での活動の事とか、もっと詳しく描いて欲しかったのですが、そこの所は結構さらっと流された感がありました。でもトータル的には面白かったので、おススメではあります。(・∀・)つ

この作品は、大きく分けると3部に分かれています。

1部では、日本の植民地下にあった朝鮮の元山で生まれた「金宗烈」の幼少期を、当時の元山の情勢を織り込みながら描いています。「皇国臣民化政策」、「創氏政策」で、混沌とした元山での「金宗烈」の生活ぶりは、大変興味深く読めました。

2部では、済州島に移住した「金宗烈」とその家族の生活が、これまた当時の済州島、日本、世界の情勢を織り込みながら描かれています。この2部(僕が勝手に分けただけですが)が、一番興味深かったですね。徹底的な帝国主義の教育を受けてきた「金宗烈」は、特攻隊に志願していたが、終戦をむかえてしまいます。日本の敗戦を知って絶望のどん底に落ちてしまいますが、【社会主義】を知って、その活動にのめり込んでいきます。その活動の様子や、その後の「四・三事件」から逃れて日本に密入国するまでの様子は、のめり込んでしまう位興味深かったです。そして、2部では、日本の敗戦で、解放されるはずの朝鮮が、なぜ2つに分断されるに至ったかの解説や、その当時の朝鮮総督府の様子が描かれているのがいいんですねぇ。

3部では、「四・三事件」から逃れ、日本に密入国してからの日本で活動が描かれています。主に、在阪朝鮮詩人集団の詩誌「ヂンダレ」の事が描かれています。

2部までだったら、☆が4つです。( ´∀`)つ

次郎的ヤンソギル作品ランキング

 次郎的ヤンソギル作品ランキングです。


 1位「血と骨」
 2位「夜を賭けて」
 3位「死は炎のごとく」
 4位「Z」
 5位「めぐりくる春」
 6位「闇の子供たち」
 7位「海に沈む太陽」
 8位「睡魔」
 9位「雷鳴」
10位「子宮の中の子守歌」
 

 という感じです。1位の「血と骨」は鉄板に1位ですね。この作品を読んでいる時の興奮度と読む終えた時の読後感は、すごいものがありました。2位の「夜を賭けて」もかなりの面白さでした。「夜を賭けて」を読んでいる間は、僕の心は、僕の妄想した作品中の中に入って、みんなと一緒に穴を掘ってました(笑)「死は炎のごとく」と「Z」は、こんな世界の物語が好きなので、すごく愉しめました。2010年後半に出た「めぐりくる春」が5位に入りました。衝撃という面では、「闇の子供たち」以上でした。この作品は、2010年の『2010年次郎的小説大賞』にもなりました。「闇の子供たち」と「海に沈む太陽」は、どちらを6位にしようか迷って、何となく「闇の子供たち」にしました。どちらもすごく愉しめます。中途半端なので、8位〜10位を追加しました。「雷鳴」は、読み返してみたら、2度目も面白かったです。

 これらの作品は、自信を持ってお薦めします。ヤンソギルの近くにいる方は、早く次の作品を描くようにばんばん尻を叩いてもらいたいですね。( -д-)ノ

Y氏の妄想録 (梁石日)3

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ヤンソギルの『Y氏の妄想録』です。深みが足りない作品ですが、それなりに良かったと思います。特筆する事はないのですが、主人公が現実世界と妄想の世界を行ったり来たりするので少し不思議な感覚になりました。読み終わってみると、

「上手く纏まってたな( ´∀`)つ」

という感想でした。内容的には、帯にあるように凄く短い文章で全てを表現出来てしまいます。


定年退職した男を待っていたのは、社会からの疎外感と、家族の無関心。現実とは思えぬ世界でさまよう、孤独な男の魂を描く傑作長編! 


この帯を読んでから、目を閉じて、この作品のストーリーを想像してみてください・・・・・。定年退職したばかりの男、無能な男で変わり者で、二人の子供達とはいつからか会話もない。再就職も出来ずに昼間から飲んでばかり・・・。

こんな男の定年退職後の人生を想像してみたら、こんな作品が出来ました。という作品です。皆さんの想像範囲内の進行で、想像範囲内の結末を迎えます。            (●´ω`●)

明日の風(梁石日)3

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ヤンソギルの『明日の風』です。「血と骨」や「さかしま」に出てくる時代などを纏めた「総集編」という感じの作品で、ヤンソギルファンにとっては、とても興味深く読む事が出来ます。しかし、ヤンソギルファンでもない方(「血と骨」も読んだ事ない方)が読むと、そんな面白いものではないかもしれません。

この作品は、ヤンソギル自身を中心にして描いている作品なので、金俊平が中心として描かれている「血と骨」のようような圧倒的で、強烈な展開が続く訳ではないので、少し物足りなくて飽きる人がいるかもしれません。(僕もヤンソギルの「紙飛行機」の話辺りは飽きてしまった)

時代的には、ヤンソギルの幼少の頃から北朝鮮への帰国事業の第一船が出港する1959年までが描かれていて、殆どの作品を読んでいる僕でも知らなかった事がチラホラあり(幼少の頃の子供達の遊びの詳細や学生の頃の女関係の話)、それなりに楽しめました。それにしても、ヤンソギルの父はやっぱり強烈な人ですね。ヤンソギルもこの作品の中で、ヤンソギルの父が、原始時代?とかに生まれていれば・・・みたいな事を言ってましたが、僕的には、ギリギリあの時代までならOKだなと思いました。あの時代だからこそまだ生きていけたのだろうと。その後だったら生息出来なかっただろうな。

ファンの方なら読んでみるべしです。

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めぐりくる春(梁石日)4

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ヤンソギルの『めぐりくる春』です。この作品は、「週刊金曜日」の、2007年11月23日号〜2010年2月5日号連載を修正・加筆したものだそうです。こんな雑誌知しませんでした。(こちらの出版物を見てみるとなかなか面白そうなのが出てますね)この作品のテーマは「従軍慰安婦」なのですが、僕的にはあまり興味があるテーマではないのにもかかわらず、読み始めたら、どっぷりと嵌まってしまいました。前にも少し書きましたが、在日のヤンソギルがこのテーマを書くと少し偏った作品になってしまうのではないかと懸念しましたが、偏ったものになる事もなく、劇的にドラマチックなものを挿入する事もなく、淡々と物語が進み、非常に読み易く、飽きる事なく一気に読めてしまいました。さすがだなぁという感じです。

ストーリー的には、朝鮮の平安南道江西郡の田舎で生まれた「金淳花」が、17歳の時に、日本人の警官に騙されて、終戦までの5年の間、従軍慰安婦として働かされる様子を描いた作品です。

まぁ、知識として持っていましたが、従軍慰安婦としての苛酷な生活が綴られていて、衝撃を受けました。この衝撃は、「闇の子供たち」以上でした。詳しい内容は読んでいただければと思います。

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路地裏 (梁石日 黒田征太郎)3

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梁石日と黒田征太郎の『路地裏』です。この作品は、梁石日と黒田征太郎の対談がちょろっとあり、2人の大阪めぐりの話があったりしますが、中核をなすのが黒田征太郎が「僕が歩いてきたところ」と題して、彼自身の歴史を語っています。これはこれで面白いのですが、やっぱり、梁石日の「海に沈む太陽」で読む黒田征太郎の方が凄く面白いです。ただ、「海に沈む太陽」では、黒田征太郎がアメリカで成功して日本に帰ってくる所で終りますが、こちらの方では、日本に帰ってきてからの黒田征太郎の活躍を知る事が出来ます。

ですので、まずは、「海に沈む太陽」を読んでから、こちらの「路地裏」を読む事をお薦めします。(。・ω・)ノ゙

風狂に生きる (三國連太郎×梁石日)3

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三國連太郎×ヤンソギルの「風狂に生きる」です。この作品は、前半は、三國連太郎とヤンソギルの対談で、後半は、三國連太郎の全出演作解題とヤンソギルの全小説解題です。(と言っても、1999年の発行なので、それまでの作品なのですが)それと、それぞれに近い方が、三國連太郎とヤンソギルの事を語っているものがあります。三國連太郎は、世代が違うので、あまり興味なかったのですが、読み始めてみるとなかなか面白く、楽しめました。

前半のヤンソギルとの対談は、仏教や宗教や歴史に関連する事が多かったです。なかなか深い話をしてました。三國連太郎の精神構造が分かります。あとは、やはり三國連太郎の役者としての話。三國連太郎は、役作りの為に、上の歯を全部抜いたというのは、聞いた事のあるエピソードですが、その事にも触れていて、麻酔をすると治りが遅いと歯医者に言われて、麻酔なしで抜いてくれと歯医者に言ったそうです。恐るべしですね。その他、三國連太郎の役者としての話は凄く面白かったです。
 
ヤンソギルについては、だいたい知っていた事ばかりでしたが、対談の進行役的な立場で、巧く話を引き出していました。

快楽と救済(梁石日・高村薫)3

ヤンソギル・高村共著






ヤンソギルと高村薫の共著の「快楽と救済」です。1998年発行で、2人の対談をまとめたものです。僕が高村薫を読むようになったのは、浅田次郎の「勇気凛々〜」の中で、浅田次郎が取材の為に奥さんと一緒に出掛けて、奥さんには喫茶店で待ってもらって取材をしたんですね。そして取材が終わって、奥さんを待たせているのを忘れて家に帰ろうとしてしまい、途中で気がついて急いで戻ったというエピソードがありまして、その時に奥さんが喫茶店で読んでいたのが、高村薫の「照柿」で、急いで戻った浅田次郎は、奥さんに高村薫の「照柿」を差し出されて「こんなのが書けるといいね」(セリフは違うかも)と言われたというのを読んで、僕も「照柿」を買って読んだら、面白くて好きになり読むようになりました。

この作品は、対談気搬价稔兇2部構成となっていて、対談気諒は、それぞれの著書の「血と骨」と「レディ・ジョーカー」についての話が多いです。
対談兇諒は、それぞれの作家としてのスタンスや思いなどが語られています。

今読んでも楽しめます。( ´∀`)つ

未来への記憶(梁石日)4

未来への記憶






ヤンソギルの「未来への記憶」です。この作品はエッセイ集です。色々な媒体で書いたエッセイを集めたものだと思います。前回の「一回性の人生」と内容がかなり被るのですが、どちらかというと、こちらの「未来への記憶」の方が初心者向けです。ヤンソギルが自分の事を知らない人の為に、非常に丁寧に細かく、自分自身の事を語っているので、ヤンソギルを知らない人は、逆にこの本から入って、その他の作品を読んだ方がいいかもしれません。「一回性の人生」は、ヤンソギル作品を読んでいた方がより深く理解出来ると思います。

僕的にも、ヤンソギルに関して知らなかった事などが書かれていて損はしなかったです。こちらは、エッセイなので、登場人物や出版社などが実名で出ているのも良かったです。例えば、「シネマ・シネマ・シネマ」では、「夜を賭けて」の映画化の話の時は、実際の話だけど、全部の登場人物が別の名前で書かれていますが、こちらのエッセイでは、「夜を賭けて」の話の時は、実名で書かれている(例えば、監督は、実際の金守珍と、本名で書かれているので、知らない人が出てきた場合、調べ易いです)資金援助してたのも「アートン」だと初めて知ったし、初めて知る事も多かったです。

これは、なかなかお薦めです。( ´∀`)つ

一回性の人生(梁石日)3

一回性の人生






ヤンソギルの「一回性の人生」です。この作品は、ヤンソギルの経験を元にした人生の指南書的なエッセイです。

第1章「時代の不安・こころの不安」と題して、現代社会の問題点(若者の性意識や人生観、家族観など)を実体験などを元に語っています。

第2章「人生を翻弄する金・モノ・人」と題して、金と友情についてや、金に対する今と昔の違いなどを語っています。

第3章「生き抜く力・自己肯定力」と題して、時代を生き抜く為のアドバイスをしています。(この章が1番為になったというか、面白かった)

第4章「運命にくさびを打つ」と題して、第3章のまとめの様な感じで、これからの生き方みたいなのを語っています。(死について語っている所が良かった)

ヤンソギルの著書の一文を引用して説明しているので、

「あ〜、あの本のあの一文は、こんな意味があったのかぁ」

と分かったりしてなかなか良かったです。人生経験豊富なヤンソギルが語る人生観などは、説得力があるけど、納得出来ないものありました。父親としてのヤンソギルは、結構、駄目な親だと思うし。( -д-)ノ 僕がヤンソギルに関して興味があるのは、

ヤンソギルの子供は、どんな風に育っているのだろう?

と興味があります。ヤンソギルの育っていく過程をヤンソギルの著書などを読んで、そして、ヤンソギル自身が父親となってからの過程を読み、ヤンソギルの子供達はどう思い、どういう感じて育っていったのだろうと考える事がります。父親を忌み嫌っていたヤンソギルは、なんとなく父親に似てしまったと言っているし、そのヤンソギルを見て育った子供達には、自叙伝を書いてもらいたい。結構売れると思います。        ( ´∀`)つ

冬の陽炎(梁石日)3

冬の陽炎






ヤンソギルの「冬の陽炎」です。この作品は、まぁまぁ面白かったという感じです。タクシードライバーの物語です。ヤンソギルの「さかしま」の短編集に出てきた内容のものがあったりして、少し新鮮さがなくて物足りなかったですが、楽しめる作品ではあります。

シネマ・シネマ・シネマ(梁石日)4

シネマ・シネマ・シネマ






ヤンソギルの「シネマ・シネマ・シネマ」です。この作品もヤンソギルファンなら、かなり楽しめる作品です。内容的には、ヤンソギルの自叙伝的な内容で、タイトルにあるように、主には映画に関する事が書かれています。全部がホントの事かわかりませんが、多分、すべて事実に基づいて書かれていると思います。

この作品の大半を占めるのがヤンソギルが主演した「家族シネマ」の話。柳美里の「家族シネマ」を韓国の監督が映画化するという事で、監督が来日しするのですが、その監督が、ソン・ヨンス(ヤンソギルの事。この「シネマ・シネマ・シネマ」では、ソン・ヨンスという名前を使っている)に会いにきて、この映画の父親役として出演してくれないかとオファーを受けるところから、様々な苦難の末に映画が完成するまでが描かれています。もうこれが凄く面白いです。日韓のスタッフの混合チームなので、色々な文化、生活習慣の違いでドタバタしたり、対立したりする。ご飯は、激辛の料理ばかりで、日本人スタッフが下痢に悩まされたり、韓国人スタッフがヘマをしたり、映画の裏舞台が書かれていて面白かったです。

あとは、ヤンソギルの「夜を賭けて」が映画になるまでの苦労話です。この作品を作る為には、ヤンソギル自身もかなりの金を貸したとの事が載っています。資金難で撮影が遅れたりで、様々な苦労の末に完成まで至った事が書かれていて面白かったです。

その他は、ヘンリーミラーの小説に出合ってなければ、今のヤンソギルはないという事で、NHKのテレビロケでパリに行った時の話や、「闇の子供たち」の取材でタイに行った事、「ニューヨーク地下共和国」の取材でニューヨークに行って、9.11のテロを現地で体験した話などが書かれていて非常に面白かったです。


終りなき始まり(梁石日)4

終りなき始まり






ヤンソギルの「終りなき始まり」です。この作品は、ヤンソギルの自伝的小説です。ヤンソギルを読み込んでいる方なら凄く面白いと思います。ヤンソギルの自伝的小説で、「族譜の果て」は、印刷会社を経営している頃を中心に書かれていて、「子宮の中の子守歌」は、印刷会社の経営に失敗して、仙台の義兄の元にいる頃の事を中心に書かれているいますが、今回の「終りなき始まり」は、「族譜の果て」の前の時代と、「子宮の中の子守歌」の後の時代を中心に書いている感じです。印刷会社を経営する前に詩人として活動していた頃の様々な出来事と、仙台にもいられなくなって東京に出てきて、タクシードラバーとして働いている頃の恋人とその周辺の事を中心に書かれています。
 凄く面白いのですが、具体的に何がいいとは上手く説明出来ませんが、飽きる事なく最後までイッキに読めます。とにかくこの作品は、ヤンソギルの「在日」としての強い思いが伝わってくる作品です。
 
余談ですが、ヤンソギルの自伝的小説を読んでいていつも思うのですが、ヤンソギルは、酒を浴びる様に飲んできて、よく今でで生きてるなぁと思います。( ´∀`)つ

ニューヨーク地下共和国(梁石日)3

ニューヨーク地下共和国(ヤンソギル)






ヤンソギルの「ニューヨーク地下共和国」です。前に言ってると思いますが、僕は好きな作家が出来ると、その作家の本を全部集めたくなります。ヤンソギルもそんな感じで集めたのですが、この「ニューヨーク地下共和国」が書店に並んだ時、そのタイトルとその帯の

 「9.11の真実は、いまだ語られていない」 

という文字を見て、何か買う気がおきませんでした。ヤンソギルらしくないというか、似合わないと思ったのですが、この1番の原因は帯の所為です。この帯を書いた人はセンスがないです。この帯だと何だか落合信彦とかの世界を想像してしまう。

 CIAやモサドなどの諜報機関が何故、このテロを防げなかったのか? 

という様な事を検証するというような内容を想像してしまいました。このような内容なら、本職の本を読んだ方がいいと思ったのと、何となく惹きがなかったので買わずに避けてきたのですが、結局はヤンソギルの本を集めているので買ってしまいました。

そして読み始めてみると、最初の方は、帯のような、「9.11」の真実を語る感じだったのですが、だんだんその世界から離れていき、また違った感じのストーリーに流れていく感じでした。そういう感じの小説ではないと分かれば、それはそれで面白い作品でした。

あの、9.11のテロがおきた時、ヤンソギルは、8キロしか離れていないホテルにいたそうです。このニューヨークを舞台にした小説を書きたくてニューヨークにきていたそうです。しかし、あんな事があった為に、多分、編集者とかに、

 「9.11を舞台にした小説を書いてください」

みたいな事を言われて、無理からに描いた作品という感じがします。上巻の初めの方で、ソ連から大量の金塊を旅客機に積んでアメリカに亡命した大金持ちのウラディミールから、このウラディミールの住まいを建築した建築家のゼムの所へ、

 「9月11日は、ニューヨークが大変な事になるから、一歩も外に出てはいけない」 

と忠告を受けるんですね。ここら辺を読んだあたりは、もうわくわくして読んでたのですが、その先に特に深く踏み込んだ話がない。その後、「ニューヨーク地下共和国」というテロ組織が出てきた時も、最後までどんなメンバーで、どのような思惑で、どのようにして活動をしたのかとか?核爆弾はどうなったのかとか?何故、ゼムのヨットまで逃げてきたのか?とか納得いかない所が多かったです。

多分、ヤンソギルは、アメリカの矛盾を1番に書きたかったのだと思います。民主主義とは何ぞや?自由とはなんぞや?それを、エンターテイメント的要素を入れて書こうと思って、少し失敗した感がある作品です。

まぁ、「アメリカの矛盾を問題提起する作品」と、そういう気持ちで読めば、それなりに面白いので、1度読んでみてください。感じ方はそれぞれですから、他の方の意見も聞いてみたいです。





 


 

タクシードライバー(梁石日)3

タクシードライバー






ヤンソギルの「タクシードライバー」です。ヤンソギルが好きな人で、この本から入った人は結構いると思います。しかし、ヤンソギルの作品を見てみると、この作品は、たいした事はなかったなと思う程、後の作品が良い作品ばかりな気がします。食い詰めていたヤンソギルに、この作品を描かせて、世に出させてた編集者は偉いっすね。

 

  

族譜の果て(梁石日)4

族譜の果て






ヤンソギルの「族譜の果て」です。これも凄く面白いです。この「族譜の果て」も、ヤンソギルの半自伝的な物語です。物語は、印刷会社を新築して倒産するまでを自伝的要素を入れながら書かれています。内容的には、エッセイなどでヤンソギルが語っていた事とだいたい同じな感じでした。それともう1つ、とある人物のストーリーが織り交ぜれています。すごく面白いので、ぜひ読んでみてください。( ´∀`)つ

子宮の中の子守歌(梁石日)4

子宮の中の子守歌






ヤンソギルの「子宮の中の子守歌」です。この作品は、ヤンソギルが事業に失敗して妻子を残して大阪を出奔し、仙台にいる義兄が経営する喫茶店を手伝う所から、仙台にもいられなくなって、東京に出てタクシードライバーの募集に応募する所までを自伝的要素を織り交ぜながら描いた物語です。どこが本当でどこがフィクションかは定かではないですが、だいたい本当の事だと想像して読みました。これも凄く面白かったです。物語の途中で過去を振り返る場面があるのですが、これは、「血と骨」に出てきた場面とかがかなりの枚数にわたって書かれていて、この作品を更に面白くさせています。仙台時代の話は、ほとんどが女にまつわる話で、女性向きではないですが、男性にはとても面白く感じると思います。

読んでない方は、必読の作品です。( ´∀`)つ

魂の流れゆく果て(梁石日)3

魂の流れゆく果て






ヤンソギルの「魂の流れゆく果て」です。この作品は、ヤンソギルファンには堪らないエッセイです。ただのエッセイではなくて写真付きです。そこがたまらないのです。('▽'*)ニパッ♪

先ず、猫間川の川岸にただずむヤンソギルの写真があります。これは、「夜を賭けて」を読んだ人にはたまらい写真です。あのアパッチ族が大阪造兵廠跡を目指して夜な夜な船を出した場所です。

「ここが実際の場所か〜」 

と感動しました。

ヤンソギルが20代の頃に住んでいた六軒長屋の写真もあります。これが、まだ当時のままになっていて、感動します。ヤンソギルが46歳で新日本文学学校の講師をして頃の写真もあります。すげ〜若いのに驚きます。新宿中央公園をバックにしたヤンソギルの写真もあります。ここの新宿中央公園は、仙台から東北地方を周って、東京にたどり着き、お金がなく4日位何も食べないでいた時に、この公園でスポーツ新聞を拾って、タクシードライバー募集の広告を見て、応募してタクシードライバーになった場所です。

こういう写真が入ったエッセイは、この作品くらいので必読されたし!という感じです。それにエッセイも他のエッセイでは語られてない事が多々書かれています。「血と骨」が1週間で5万部売れた時に、大阪で会社を経営してた時にお金を借りた人から電話があり、返して欲しいと言われた事や、「修羅を生きる」とかには出てこない、ヤンソギルの幼少期の出来事とかもあり、ヤンソギルと別れた奥さんとの馴れ初めなんかもあり、とても面白かったです。これは、ネットじゃないと手に入らないと思います。お薦めです。
 

海に沈む太陽(梁石日)4

海に沈む太陽






ヤンソギルの「海に沈む太陽」です。これは意見が分かれると思いますが、僕的には凄く面白かったです。(この本は初めてかと思って買ったら、前に読んだ事がある本で被ってしまいました。しかし、もう1度読みなおしても面白かったです)

内容的には、イラストレーターの「黒田征太郎」をモデルにした青春小説です。意見が分かれると言ったのは、青春小説なので、いつものヤンソギルを期待している人にとっては駄目という人がいるかな?と思ったからです。黒田征太郎を詳しくは知らないけど凄く楽しめました。僕は、昭和の戦前、戦中、戦後を書いた作品が好きですし、成功した人のサクセスストーリーというか育ってきた背景とかを読むのが大好きなので、この作品はどっぷりハマって、全部読み終えるまで寝れなかったです。

黒田征太郎は、作品中では「曾我輝雅」として出てくるのですが、輝雅は妾の子で、学校でいじめられて16歳まで過ごしてきました。そして、1955年、16歳の輝雅は、家出をして【LST】の船乗りになりました。(ランディングシップタンクの略で、上陸用貨物舟艇)それを1年半続けて、やがて、大阪に移り住んで、かつあげ、バーテン、バーの経営者、密輸品を捌くブローカー的な事など様々な事をやりまして、結婚を期にイラストレーターを目指して大阪から東京、東京からニューヨークへと渡って、様々な苦難を乗り越え、ニューヨークでも一流の会社で働くようになります。そして、日本に帰ってもう1度1からやり直そうと決意するまでが作品中に収められています。(まあ、半分位成功した所で、この作品は終わっているのだけど、本の解説で、黒田の親友の長友啓典が、その後の日本に帰ってからの黒田の話をしてくれているので、それも面白いです。その後の事は「路地裏」(黒田征太郎×ヤンソギル共著)を読むといいです)

楽天ブックスにヤンソギルのインタビューが出ていて、(ヤンソギル・海に沈む太陽で検索すると出てきます)ヤンソギルと黒田征太郎は、10年来の友人で、

「書いてもいいの?」

「いいです」

「私はまな板の鯉ですからすきな様にやってください」
 


という感じだったらしいです。これを読むと黒田征太郎が好きになっちゃいます(笑)



夜に目覚めよ(梁石日)3

夜に目覚めよ






ヤンソギルの「夜に目覚めよ」です。この作品は「カオス」の続編です。

 李 学英
 金 鉄治
 タマゴ

 
の3人が主人公の物語です。今回は、学英が経営していた「女王蜂」の赤字が続いたので、店を閉鎖させて、六本木にカフェバーの「サンタ・マリア」を経営する事から様々な事件が巻き起こります。今回も凄く面白いです。ヤンソギルでは、初では?と思う恋愛ストーリーも織り込まれています。特にここが面白いというのではないけど、この本を読んでいた時はホントに会社から家の距離が近く感じました。それ程ハマりました。それなりに読後感にも浸れましておススメです。

これを読むなら、「カオス」を読んだ後に読んでください。( ´∀`)つ

夜を賭けて(梁石日)5

夜を賭けて






ヤンソギルの「夜を賭けて」です。次郎的ヤンソギル作品ランキングの第2位の作品です。これが凄く面白いです。面白いけど、大作すぎて解説を書くのが難しくて避けてきました。ヤンソギルを好きな人は、1位か2位に挙げる人が多いです。「夜を賭けて」は、大きく分けて、2部に構成されています。

1部目は、大阪造兵廠跡の対岸に住む朝鮮人集落の人々(アパッチ族)が、大阪造兵廠跡で屑鉄を掘り起こして、生活の糧として屑鉄を売るようになります。大阪造兵廠跡は国有地なので、その屑鉄は、国有財産に当る訳なので、それを警官隊が阻止しようとします。その警官隊とアパッチ族との壮絶な戦いが描かれています。戦後の在日の方々の境遇など色々考えさせられます。とにかく、アパッチ族と警官隊の壮絶な戦いの描写は圧巻です。(う〜ん。巧く書けません)

2部目は、アパッチ族と警官隊の壮絶な戦いの中での、中心人物でもある「金義男」が、アパッチ族壊滅後に、舞台を移しての窃盗に走り、やがて捕まってしまうのですが、金義男は、共産党員で数々の事件に関与していたとの事で、刑事達の策略で長崎の「大村収容所」に送られてしまいます。2部では、この「大村収容所」での金義男の境遇が描かれています。収容所の中での悲惨な状態や初子との恋愛が描かれていて、これもまた凄く面白かったです。

そして、最後の〆が、この物語を最高の作品に仕上げています。良い作品です。   ( ´∀`)つ

異端は未来の扉を開く(梁石日)3

異端は未来の扉を開く







ヤンソギルの「異端は未来の扉を開く」です。ヤンソギルのエッセイです。巻頭に「梁石日×金守珍(新宿梁山泊主宰)の対談」が載っていて、そのテーマが「異端は未来の扉を開く」というテーマになっています。馳星周との対談も載っていて、この対談を読みたくてこの本を買いました。( ´∀`)つ

好きな作家ができると、僕は、その作家の過去や作家に至った経緯や作家の趣味嗜好を知りたいと思っちゃいます。それには、エッセイを読むと分かるのでエッセイは大好きなんです。この「異端は未来の扉を開く」は、ヤンソギルの内面が垣間見れて凄く面白かったです。(馳星周との対談は、思った程ではなかった)ヤンソギルの作品は、ヤンソギルの実体験が作品中のいたる所に垣間見れますが、このエッセイを読んで、「裏と表」の作品の中でも使われていたのが分かって新発見でした。あと、あの勝新太郎とも交流があったのも新発見でしたし、なかなか面白かったです。

さかしま(梁石日)3

さかしま





 

ヤンソギルの「さかしま」です。「血と骨」の2年後に出た短編小説です。この作品は凄く良かったです。僕の中での短編の評価は、その短いストーリーで、いかに色々な想像を膨らます事が出来るか?そして、どっぷり読後感に浸れるか?が判断基準です。例えば、浅田次郎の「鉄道員」なんかは、あの短い文章で様々な事が自分で想像出来て、完結の仕方も完璧で、どっぷり読後感に浸れます。ストーリーの前後やその間にも色々想像できて、短編なのに長編を自分の想像の中で作れるのが、短編の良さだと思います。
 
ヤンソギルの「さかしま」は、

 夢の回廊
 さかしま
 蜃気楼
 運命の夜
 消滅した男
 忘れ物
 トラブル
 

からなる7編の短編集です。この作品の核は、タイトルにもなっている「さかしま」で、最高に良い作品だと思います。「夢の回廊」は、さかしまの世界と同じ世界で、「さかしま」で起きた事件を別の人物の視点から見ている感じです(説明下手すぎですが)「夢の回廊」と「さかしま」が合わさって、最高な作品になっています(単体でもいい作品ですが)短編の解説は凄く難しいです。短編というのは、読み手が勝手にストーリーを作ってしまう部分があるので、長編より感想が別れると思います。なので、是非読んでくださいとしか言えません。( -д-)ノ 僕は、この「さかしま」の時代背景(戦後すぐの頃)が好きなので、凄く読後感に浸れました。
「蜃気楼」は、現在の自分と過去の自分との葛藤というか、精神的な物語で、これは僕的には、感情移入出来ませんでしたが、主人公の心理状態に近い人が読むとまた違うと思います。
後の「運命の夜」、「消滅した男」、「忘れ物」、「トラブル」は、主人公がタクシードライバーの物語です。「運命の夜」と「消滅した男」と「忘れ物」は、ヤンソギル著の「タクシードライバー」とかにも出てきた話です(「消滅した男」は、「断層海流」にも似た感じで出てきます)「トラブル」は、記憶にないのですが、もしかしたら、これも出てたかもです。僕は、ヤンソギルは、「血と骨」から入って、次に「タクシードライバー」シリーズを読んだので、この4つの物語も大変楽しめました。ただ、この4つの作品は、「数合わせ」的な感じもするので、どうせなら、全然しらない作品の方が良かった気もします。

異邦人の夜(梁石日)3

異邦人の夜




ヤンソギルの「異邦人の夜」です。この作品は「断層海流」の続編です。僕のブログの「断層海流」編で説明しましたが、ダンサーを夢見て、フィリピンから日本に来た「マリア」の話と、日本に帰化した在日韓国人「木村」の話です。続編では、これに加えて「木村」の一人娘の「木村貴子」が、自分を取り戻す為に「氏の変更を求める裁判闘争」をする事が加わってきます。

この作品では、「断層海流」を読んでない人の為に、「断層海流」での出来事を詳しく説明してくれているので、「断層海流」を読んでない方でも楽しめます。まあそれでも、「断層海流」を読んでからの方が良いと思います。前回の「断層海流」は面白かったですが、すっきりしないラストだと思っていましたが、馳星周とかは「断層海流」を絶賛していました。続編は、どうでしょうね?続編がなかった方が良かったか聞きたい所です。僕的には、もやもやしていたものが吹き飛んですっきりしまして、十分楽しめました。

「マリア」編では、前回の「断層海流」で、恋人の榎本がヤクザに殺され、マリアがそのヤクザを殺し、榎本が木村から奪った、5,000万を持って逃げるという所で終わりました。今回はそのすぐ後の話です。マリアはまず、整形手術をして、六本木で高級クラブをオープンします。色々あってその後、フィリピンクラブをやりますが、ヤクザを殺した事件で、警察の捜査がマリアに迫っていって・・・・・・・・・結末にいたるという感じでした。このマリアのストーリーは、ヤンソギルならではでしたね。最後の場面のマリアの心情は、かなり読後感がありました。
「木村」編では、前回は、木村の「親殺し」の過去の場面で終わったのですが、今回も、前回と同じ様に、議員や官僚やヤクザやらが木村の資金を目当てに群がってくるという事の内容で、その後、全力をかけて、西麻布のビル建設に力を注ぐが、バブル崩壊で、転落していく。そして最後は・・・・・・・。という感じです。

両方とも読後感に浸れる作品でした。読み易い作品なので、誰が読んでも面白く読めると思います。



 

死は炎のごとく(梁石日)5

死は炎のごとく






ヤンソギルの「死は炎のごとく」です。この作品は、次郎的ヤンソギル作品ランキングの3位に入る作品です。という事で、かなりおススメです。この作品は、簡単に言ってしまえば「文世光事件」をモデルにした物語です。

文世光事件 
1974年8月15日に当時の大統領のパク・チョンヒを狙った暗殺未遂事件。8月15日は、「日本」からの解放記念日で、光復節の祝賀行事が南山の国立劇場であり、朴夫妻がその行事に出席していて、朴大統領が演壇で祝辞を読んでいる時に、在日韓国人の文世光(日本名 南条世光)に、約20mの距離から発砲された。朴大統領は、演壇の下に隠れて難を逃れたが、夫人の「陸英修」は、文の4発目の銃弾が脊髄に命中して死亡した。(また、式典に参加していた合唱団の女子高生が、SPの流れ弾に当たって死亡した)

この事件をモデルにした物語で、ある程度の事が実際に起こった事実に基づいて出来ています。僕達は、こういう事件があると、ただ起こった事実だけを認識するだけです。裁判でも傍聴しない限り、その事件の背景や動機を知る事がなかなか出来ません。(だいぶ前の事件ですし)この事件も、ヤンソギルの「死は炎のごとく」を読む事によって、だいぶ違った見方が出来るようになります。ヤンソギルの「死は炎のごとく」では、文=宗義哲なのですが、宗は、政治活動に参加していて、「金大中拉致事件」によって、朴大統領の暗殺を決意します。(金大中拉致事件もすごく奥が深くて面白いですよ!)その事によって、韓国のKCIAや日本の公安や朝鮮総連やアジア民族解放戦線やアメリカの思惑など、様々な思惑の中で暗殺までの経過を辿っていくので、ストーリー展開も凄く良いです。
 なぜ銃撃に使用した拳銃は、大阪の高津派出所で盗まれた拳銃を使わなければならなかったのか?の意味も本を読まなければ、ただ盗まれた拳銃を使っただけと流してしまいそうですし、色々な事が分かるので、この「死は炎のごとく」は勉強にもなります。政治的背景が分からない人でも、ハードボイルドが好きな人でも楽しめる作品だと思います。僕みたいな素人でも楽しめるように、工夫されているので、ぜひ読んでみてください。( ´∀`)つ

裏と表(梁石日)3

 裏と表







ヤンソギルの「裏と表」です。この作品は(僕の読んだ順番では)初めて主人公が日本人の物語です。主人公が日本人だと、名前をすぐ記憶出来るので、読む時間が短縮できます。この物語の解説は僕的には難しいです。内容はそんなに複雑な物語ではなく、読み易く面白いのですが、解説となると悩んでしまいます。

金券ショップを経営する樋口と、樋口の親友で、運送会社に勤める高瀬と、樋口の知り合いの諸橋と、クラブ「ミラノ」のママの4人の織りなす物語です。物語の前半は、樋口が独立して、金券ショップを経営する奮闘記的な話です。金券ショップの実情や客の実態などが垣間見れて凄く面白いです(しかし、時代が古いので、現在とは違う事も多々あるとは思いますが、今も同じ感じのもあります)そしてそこから、高瀬の会社を背景にした「手形詐欺的」な物語に変わっていきます。僕は、青木雄二の「ナニワ金融道」を読んでから、金融、手形、先物取引とかの世界が好きになったので、この後半の物語も凄く面白かったです。そして、それだけで終わらずに、もう1枚カードがあって、3段階に面白い感じの作品でした。

ヤンソギルの「闇の子供たち」の映画がヒットすれば、ヤンソギルのまだ映画化されてない作品が物色されるはずです。「血と骨」、「夜を賭けて」がは、すでに映画化されてるので、次は、この「裏と表」あたりが候補の気がします。この作品なら、樋口の金券ショップを舞台にしてシリーズ化も可能ですし。( -д-)ノ

闇の子供たち(梁石日)5

僕は、映画もすごく好きで、小学生の頃から映画の虜になり映画を見続ているのですが(因みに敢えてナンバー1というなら、「死にたい程の夜」です)
ヤンソギルの「闇の子供たち」が映画化されて、今年の7月に上映されます。映画を観て興味を持ったら原作も読んでみてください。

闇の子供たち






 
この作品は、簡単に説明すると、人身売買、幼児売春、臓器売買という現実にある話を元にして作られてます。ヤンソギルのこの作品を読んだ時、まず今までのヤンソギル作品と全く違った感じの作品だったので衝撃を受けました。僕も知らなかった事がたくさん書かれていて非常に勉強になりました。

人身売買については、タイだけではないけど、貧しい国では親が生活に困ったりして(誘拐という場合もあります)子供をブローカーに売ります。(これにより、テレビや冷蔵庫を買ったりして、生活が楽になる味を覚えると、別の兄弟を売ったりしてしまうらしい)このブローカーは、この子供を幼児売春宿に売ります。そして、そこで虐待を受けながら徹底的にぺドファイル(幼児愛好者)が好む性のテクニックを覚えさせられます。それが出来ないと殴られたり、食事抜きの虐待を受けます。そしてエイズになったり、使えなくなったりしたら、生きたままゴミの山(スモーキーマウンテンみたいな)に捨てられてしまいます。そしてまた、裕福な国からのオファーにより、こういう子供の臓器を売ったりもしてます(臓器移植のことです)

この作品でぺドファイルの性のあり方を知って衝撃受けました。ぺドファイルの存在は誰でも知ってますが、僕の疑問は、こういう人達は、どういう風にして性欲を満たしているか?と疑問に思ってました。まず男の子は、当たり前の様に子供ですから、性器は小さいので勃起しても意味ないと思ってましが、子供の性器にホルモン注射をすると、腫上がって大人なみの性器になるそうです。そして、ぺドファイルの女の性器に入れさすのです。その他、子供同士で性行為をやらせたり、その後その中に入って、一緒に交じったりするそうです(まだまだたくさんあるけど、あとは、本を読んでください) 

とにかく、タイでの「人身売買、幼児売春、臓器売買」がヤンソギルの手によって、衝撃的に作品に出来上がっています。

カオス(梁石日)3

カオス






ヤンソギルの「カオス」です。「夜の河を渡れ」の続編という感じです。

 李哲博(夜の河を渡れ)=李学英(ボクシングをやっていて慎重派)

 朴政道(夜の河を渡れ)=金鉄治(肥満体で、無鉄砲)
 
 
これに、ニューハーフの「タマゴ」が加わった物語です。時代的には、「夜の河を渡れ」の最後の事件が終わった後の5年後くらいの時代背景で、李と金はホテトルも経営していたのも同じ。その後、ポーカーゲーム賭博をしてたのも同じ。その抗争で金鉄治が刺されたのも同じ。その後、ビルを買収しようとして、裏切りにあったのも同じです。その後、二人に、新宿界隈でもっとも豪華な中華料理店「龍門」を5億(評価額10億の物件)で買えるチャンスがきて、その「龍門」を買った事から、麻薬がらみの事件に巻き込まれていきます。それに、タマゴと鉄治の関係の物語やら、学英とジャズシンガーの沙織との物語があったりで、飽きる事なく楽しめます。「夜の河を渡れ」をパワーアップさせた物語なので、「夜の河を渡れ」が面白かったと思った人には、お薦めです。( ´∀`)つ

睡魔(梁石日)4

 ねずみ講=無限連鎖講

今までに、たくさんの「ねずみ講」の事件が起きているのに、人はなぜ騙されるのでしょうかね?今回の「円天」なんて、僕は波会長の顔を見ただけで、騙されない自信がありました。( ̄∠  ̄ )ノ  しかし、騙された人の誰もが、「自分だけは大丈夫だ」とその時は思ってしまっていたらしい。(一応、「円天」を知らない人の為に、簡単に説明すると、出資者を募り、その出資額に応じて、独自通貨「円天」を配当して、その円天を使って、円天市場(楽天市場の真似)の商品が買えるシステム。携帯も駆使した新しいねずみ講です)

僕の家は、家がボロいので、リフォーム業者が、平日、土日関係なく訪れます。その他、英会話やなんやらたくさんの人が訪れます。この人達への我が家の対応策は、基本的には、インターホンを押されても、カメラで確認して、知らない人は出ない。因みに電話もでない(用がある人は、携帯にかけてくるし、子供の学校の連絡網も携帯番号で登録してある)相手はプロですから。間違って出てしまった、或いは家出る時に捕まった時の対応策は、

 「いえ、結構です(ノ`Д´)ノ」 

と、きっぱり断る。これが1番。相手もこんな奴に時間をかけては無駄だと思って引き下がります。優柔不断な人こそ絶好のターゲットになってしまうのです。少し暇な時の対応もあります。

 「騙されると困るので、顔の写メを何枚か撮らせてください。そして、運転免許証を見せてください。ブログをやってるので、騙されたり、違った事を言った場合に、顔を載せさせていただきます」
 
というと、インターホン越しに、笑顔だった顔が豹変して怖い顔になり、捨て台詞を吐いて帰ります。(この捨て台詞がすごくむかつく)まぁだいたい、インターホンに出ないので、訪問では騙される事はないはずです。

 睡魔







かなり前フリが長くなりますが、ヤンソギルの「睡魔」です。主人公が健康マット商法にのめり込んでいく物語です。

主人公の趙奉三は、事業に失敗して大阪を出奔して東京でタクシーの運転手をやっていたが、ダンプに衝突され失業します。そして、趙奉三の自らの体験を小説にして、著書2冊を出版するも貧困に喘いでいた。そんな時、16年ぶりに大阪時代の仲間の李南玉と会う。刹那的で計画性のない李南玉と競馬のノミ屋をやるが、失敗に終わります。そして次に再び、李南玉に健康マット商法に誘われ、のめり込んでいく・・・・・・・。という感じの話です。ヤンソギルの実体験だと思いますが、とても面白かったです。( ´∀`)つ

この本を読んでも分かるのは、癌が治る浄水器の話もそうですし、円天もそうですし、こういうのに騙されてしまう共通点がたくさんあります。例えば、

 研修会での洗脳
 
これが共通してますね。幹部のサクセスストーリーを聞かされたり、驚きの実体験(うその実体験)を聞かされたりするのは何処も同じです。そして、幹部は凄く魅力的なリーダータイプで押しが強い。洗脳されて自分を見失ってしまう。よくテレビで潜入取材の映像なんか見ると、講師は凄く上手に客を洗脳している。会員の人も洗脳されてるのが素人でも分かる位、やばい言動などが見れる。そういう人は仲間を誘うので、その目が覚めた後の人間関係は容易に想像出来ますね。

この「睡魔」のラストは、少し予想してなかった結末でした。社会勉強にもなるので、ぜひ読んで見てください。

夜の河を渡れ(梁石日)3

夜の河を渡れ 






ヤンソギルの「夜の河を渡れ」です。この作品は15年以上前の作品ですが、今読んでも凄く面白いです。民族学校からの親友の李哲博と朴政道の相棒物語なのです。(ちなみに、「相棒」とは、籠などで、二人で物を担ぐ時の相方の事をいうらしいです)

歌舞伎町で別々のホテトルを経営してた2人は、ポーカーゲームに目を付け、ホテトル嬢や後輩達から出資を募ってポーカー賭博を開いて成功を収めていきます。その資金を元手に、更にいわくつきのビルを手に入れようと大博打に出ます。裏切りや妨害など様々な障害が待ち受けていてハラハラする物語です。慎重派の李哲博と無鉄砲な朴政道の2人のコンビは、読んでいてすごく良いコンビで面白いです。ラストまで面白いですし、凄く短いストーリーなので、読み易いので読んでみてください。( ´∀`)つ 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 
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