蕎麦とラーメン食べ歩き と読書のブログ

蕎麦とラーメンの食べ歩きと読書のブログです。蕎麦は、結構詳しいので、蕎麦の評価は信用出来ると思います。ラーメンは、素人です。読書傾向は偏りがちです。読書系の記事以外は酔っ払いながら書いてますので、失礼がありましたら、すみません。

カテゴリ:読書関係 > 真保裕一(読書関係)

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お前の罪を自白しろ

真保裕一の「おまえの罪を自白しろ」です。表帯には

圧倒的なリアリティで迫る誘拐サスペンス

なんてありますが、とにかくつまらなかったです。次郎的「真保作品ランキング」のワースト3に入ります。こんな事を書いたら「アフィリエイト」でリンク貼っても誰も買わないだろうなぁ。なんて思いまして、もう少しソフトに表現しようかと思いましたが、正直な感想を書く事にしました。不満だらけの作品でしたね。(●´ω`●) では帯いってみましょう。

衆議院議員の宇田清治郎は、総理がらみの疑惑を糾弾されていた。その最中、三歳になる孫娘が誘拐された。犯人の要求は、罪の自白!タイムリミットは、翌日の午後五時。犯人の動機は宇田家への怨恨か。総理の罪を暴くことにあるのか。保身のための駆け引きを模索する官邸サイドと戦う宇田一族。幼き少女を救うための「家族の戦い」が始まる!

内容はいたって簡単です。衆議院議員の宇田清治郎の孫娘が誘拐されたんですね。犯人の要求です。

『宇田清治郎に告ぐ。
我々の要求は金銭ではない。
孫娘の命を救いたければ、明日の午後五時までに記者会見を開き、おまえの罪を包み隠さず自白しろ。今まで政治家として犯してきたすべての罪を、だ。
こういう形で要求を突きつけるしかなかったのは、我々としても大いに不本意だが、政治を浄化するためには致し方ない。
なお、我々からの要求で記者会見を開くことになったと、表沙汰にすることは許されない。もし仮病などを使って会見がキャンセルされたり、警察の捜査が我々の周辺に及んだりした場合は、残念ながら悲しい結末が待っているだろう。
時間は残されていない。胸に手を当て、己の罪を見つめ、国民の前にすべてを自白しろ』


というものだったんですね。ここまでは、もう今後の展開を想像したりしながら、どんな真保ワールドが展開されるのか楽しみにしながら読んだのですが、それ以降がグダグダで、結末すら取って付けたという表現がぴったりの結末で残念でした。読み終えた際の僕の心の叫びです。

誘拐なんかしなくても、他に沢山、手はあるやろ!

この僕の心の叫びが気になった方は、是非、↓をクリックして購入してください。(*´∇`*)

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暗闇のアリア
真保裕一の『暗闇のアリア』です。実は、同じく真保の【レオナルドの扉】と2冊同時購入しまして、【レオナルドの扉】から読み始めたのですが、中盤から全然進まなくなってしまいまして、一旦中断しましてこちらの作品を読む事にしました。こちらは面白くて読み始めたら、イッキに最後まで読んでしまいました。ストーリー展開もさることながら、真保が描く男女の内面描写も切れ味があって良かったです。帯は完璧ですね。

夫は自殺ではない、殺されたのだ。
警察から連絡を受けて、富川真佐子は呆然となる。自殺の状況は完璧にそろっていた。でも、絶対に違う。夫は死を選べるような人ではない。この自殺の背後には、きっと何かある。真相を探る孤独な闘いが始まった。
警察庁では真佐子から相談を受けた元刑事の井岡が、内密に過去の事件を調査していく。次々と明らかになる不可解な自殺・・・・・・。もし自殺大国と言われる日本で、多くの『偽装された死』があるとしたら?
ついに二人は謎の鍵を握る男の存在にたどりつく。が、彼はすでに異国の地で死んでいた⁉︎

経済産業省のキャリア官僚の【富川光範】が自殺したんですね。警視庁捜査二課が収賄容疑で話を聞こうとした矢先の自殺で、動機もあり、しかも死の直前、光範は自殺を仄めかす電話を家にかけてきて、光範の娘が直接話しているんです。この状況から、警察は、光範の死を自殺と断定したのですが、妻の真佐子にとっては、自殺と断定するには不審な点があり過ぎると感じたんですね。編集・ライターの肩書きを持つ真佐子の人脈を使い、警視庁の井岡登志雄警部補を紹介してもらい、井岡と共に真相究明に動き出すのですが、これが富川の死がどうでも良くなってしまう位、凄い事になっていくんですね。真保ならではの展開で最後まで楽しめました。

この作品の刊行記念対談がありました。対談相手は真保の良い所を出し切れてないですね。https://kadobun.jp/talks/23

続きで、何となく真保が分かった気がする場面を( ´∀`)つ


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遊園地に行こう!
















真保裕一の『遊園地に行こう!』です。【行こう!】シリーズ第3弾という事ですが、今回はあまり面白くなかったですね。僕がタイトルから想像したのは、前作の「ローカル線で行こう!」の様に、赤字の遊園地を(主人公であろう)新しく就任した社長が、見事に黒字へと復活させるという様な物語を想像したのですが、違いました。
 この作品では、危機に陥った遊園地を、元マンガ雑誌の名物編集者の【加瀬耕史郎】がリニューアルを請け負い、その手腕により見事に奇跡の復活を果たし、大人気の遊園地となって25年が経過した所から始まります。(プロローグは別としまして)25年を経た今でもこの遊園地の【ファンタシア・パーク】は、大人気なんですね。そのファンタシア・パークでのパル(スタッフ)にスポットを当てた連作のすこ〜しだけ【ほんわか】する物語です。第一章から第六章まであるのですが、後半に結構つまらなくなります。前半の第三章までは面白かったです。下記で一部を紹介します。

 第一章 「神様のいたずら」・・・顔に、縦五センチ、横二センチ七ミリの傷跡が残る【北浦亮輔】は、大学を中退し、顔の傷が隠れるという理由からファンタシア・パークでの着ぐるみアルバイトに応募するんですね。そんな後ろ向きの亮輔をファンタシアの魔女と言われる【及川真千子】は、インフォメーションセンターの「お客様対応係」に抜擢します。簡単に言えば、亮輔の成長記的な物語です。
 ※ファンタシアの魔女こと【及川真千子】は、五十歳をすぎてからアルバイトを始めて、二年もかからずに、シニア・パル(最高グレードの事)に昇りつめたレジェンド的な存在。全編を通しての主人公とも言える。

 第二章 「夢へのステップ」・・・世界的なダンサーとなる夢を持つ【新田遥奈】は、ファンタシアの契約ダンサーとなって早十ヵ月なのですが、ファンタシアでダンサー稼業はあくまでも腰掛なんですね。更なるステップアップを目指し、オーディションを受けまくっているんですね。そんな中、ファンタシア・パークでのナンバーワンのキャラクターである【エルシー】役の主役を射止めるのですが・・・・。こちらも「遥奈」の成長記的な物語ですね。主役とは言っても所詮は、着ぐるみのキャラクターである「エルシー」が主人公であり、自分自身が主役ではない事に、遥奈は素直に喜べないのですが、いざ主役をやってみると、色々見えてくるものがあるんですね。

 こんな感じで話は流れていきます。後半は、ファンタシア・パークの魔女こと【及川真千子】の秘密も明らかにされまして、最終章で取って付けた様なラストとなります。文庫本で十分かもです。( ´∀`)つ


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赤毛のアンナ














真保裕一の『赤毛のアンナ』です。先週のブログでも書いたのですが、書店でこのタイトルを見た時は、真保作品と言えども今回はスルーしようかと思ったのですが、恐る恐る購入して読んでみましたら、なかなか面白かったです。この本を開くとすぐに真保の言葉があります。

 罪を犯した友人のために何ができるか。そのテーマを考えていた時、ふと思い出したのが名作『赤毛のアン』でした。不幸な生い立ちであろうと、明るく元気でありつづけようとしたアン・シャーリーのひたむきさに心打たれた若かりし頃を振り返りつつ、全力をこめて書き上げました。 
 
とあるのですが、真保の思惑通りになかなかの作品に仕上がってました。最初にこの作品を見た時には、このタイトルで損しているなぁ。なんて思ったのですが、読み終えてみると、このタイトル意外考えられない位、ビシッとマッチしてましたね。

主人公は『赤毛のアン』が好きな【志場埼安那(しばさき・あんな)】です。安那が8歳の時に、交通事故で母親を亡くし、天涯孤独の身となってしまい、安那は施設に引き取られるんですね。そんな境遇でも安那は、とにかく明るく健気な女の子なんです。(この場合の健気は【心がけが殊勝であること】という意味です)自分の事より他人の事をまず先に気にかける様な女の子なんですね。安那の存在は、周囲を明るくするんです。正義感も人一倍強く、施設の子供達は色んな面で安那に助けられていくんですね。そして安那は順調に成長していき進学校の高校から中堅のスーパーに就職するまでになったのですが・・・・・・・。

安那が25歳の時に事件を起こすんですね。以下、物語内での新聞記事です。

 傷害事件で女性会社員を逮捕。
 七日十九時、現場に駆け付けた救急隊員から、男性が腹部を刺されたと通報を受け、高島平警察署の捜査員が急行した。被害者の証言から、犯人は知人女性と判明し、同日二十時、自宅近くの公園にいた志場埼安那(25)を緊急逮捕した。男性が別れ話を切り出したところ、女性が逆上して刺したと見て捜査を進めている。


という感じですよ。物語の展開的には、この事件が最初にありきなんですね。そして、過去の志場埼安那の様子に遡り、そして、安那と共に暮らした施設時代の友達や、安那と同じ高校生活を送った友達が安那の為に動き出します。あの明るく健気な志場埼安那に何があったのかという事実の核心に迫っていくんですね。真保の誘導か、途中で安那は昔から悪いヤツだったのかと思わされたり、事件が起きてから明かされる事実に翻弄されたままラストを迎えました。

まあ、オススメです。( ´∀`)つ


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ダブル・フォールト













真保裕一の『ダブル・フォールト』です。内容的にはシンプルな作品なのですが、読後感に浸れる良い作品でした。

主人公は、高階弁護士事務所に勤める新米弁護士の【本條務】です。本條は、ボスの高階から初めて殺人事件の被疑者側の弁護を任されるのですが、その本條が担当する殺人事件の裁判の結審までを描いた作品なんですね。その事件の内容は、地味と言えば地味な殺人事件なのですが、しっかりとエンターテイメント作品として仕上がっておりまして、裁判関係に素人な僕にとっては、とても興味深く読み進める事が出来ました。

 被疑者:戸三田(とみた)宗介。荒川区で金属加工業を営む工場の経営者。
 被害者:成瀬隆二。金融業を営み、戸三田はかつての顧客。

事件の概要的には、神田に事務所を構える成瀬の会社の社長室で、金銭をめぐるトラブルにより、戸三田が成瀬を近くにあったペーパーナイフで刺してしまったんですね。戸三田は、現場から逃げ出したが、翌日に自首をして緊急逮捕されたというもの。戸三田は、成瀬をペーパーナイフで刺してしまった事を認めているので、争点としましては、戸三田に殺意があったかという事なんですね。(傷害致死と殺人では刑の重さが違う)
 戸三田の主張する所では、資金繰りに困っていた時、街金を営む成瀬に何度も助けられたのですが、戸三田が工作機器の改良で特許を取ると業績が上昇し、事件が起こる頃には、逆に税金対策に悩まされるくらいになったんですね。その話を何処からか聞きつけた成瀬が架空の不動産ファンドの投資話を持って来て、戸三田を騙そうとして企んだ。それに気がついた戸三田は、その投資話を断った途端、成瀬が逆上して首を絞めてきて、息が苦しくなった時に、夢中で近くにあったペーパーナイフで成瀬を刺してしまったという事。

この事件の裁判でのやり取りが、僕にとっては凄く考えさせられる内容で、作品の中に入り込んでしまいました。本條は、正当防衛を立証していく方針で裁判を戦っていくのですが、簡単に言うと、被害者である成瀬がどれだけ悪い男だったかを洗っていくんですね。そんな男に首を絞められたら、咄嗟にペーパーナイフを持って刺してしまったのも仕方がない。これは正当防衛だという主張です。その為に被害者であるはずの成瀬の悪行が法廷の中で暴き出されていくのですが、殺された被害者の家族の悲しみとか裁判とはこういものなのかと考えながら読んでいったら、どっぷり作品の中に浸ってましたね。

この作品は、単純にそれだけではなくて、真保裕一による色々な仕掛けも施されていまして(上記の説明の様な単純な事件ではなかったのです)ノンフィクション的な内容ではなく、しっかりとエンターテイメント作品となっておりますので、誰が読んでも読みごたえのある作品だと思います。タイトルの「ダブル・フォールト」で、何かテニスと関係ある事が出てくるのかな?なんて思って読み始めましてが、作品の中での、本條と被害者の成瀬の娘とのやり取りをテニスのラリーに例えて表現してたりしてまして、そこら辺の例えもなかなかでしたね。僕的にはオススメです。( ´∀`)つ

続きで次郎的余談を(・∀・)つ



 

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アンダーカバー













真保裕一の『アンダーカバー』です。まあ楽しめたと言えば楽しめたのですが、真保作品という事とこの作品の帯を読んでの期待感から言いますと大した事なかったです。(欲しい本が沢山あるのですが、まずどれから先に買おうかと思った時に、帯だけ見る限りでは、黒川の「後妻業」より期待値が高かったです)帯には、

 世界各国を駆け巡るジェットコースター・ノベル誕生!

なんて書いてありますが、今回は逆にそれがマイナスになった感じで、日本とフィリピンだけでこじんまり纏めた方が良かったですね。まずはこの作品の帯を紹介しますと、

 戸鹿野智貴、28歳。若きカリスマ経営者と言われる彼は、女と旅行に行った異国の地で、薬物密輸の疑いで逮捕される。会社は破綻、資産は没収。なぜ自分ははめられたのか?事件の真相を探るべく、彼は名前も顔も変えて調査に乗り出す。
 一方、イギリスで麻薬捜査を手掛けるジャッド・ウォーカーは、ユーロポールへの出向を命じられ、イタリアでマフィア幹部の惨殺事件に遭遇する。さらに第二の事件が・・・・・。
 日本、イギリス、イタリア、アメリカ。舞台は目まぐるしく動き、予想をしなかった真相が立ちはだかる。世界スケールで展開するサスペンス巨編。この真相をあなたは見抜けるか!


この帯を読んですっかり騙されてしまいました。(ノд・。) グスン 戸鹿野智貴は、簡単に例えると、ライブドアの創業者のホリエモンですね。そのホリエモンの絶頂期を想像してもらうと分かり易いです。その絶頂期の戸鹿野は、女とフィリピンに旅行に行くんですね。その帰りのフィリピンの空港の出国審査で、戸鹿野のスーツケースの中から大量のヘロインが発見されるんですね。勿論、戸鹿野は身に覚えがないのですが、麻薬密輸容疑で逮捕されてしまい、懲役25年の有罪判決を受けてフィリピンの刑務所に収監されてしまいます。そして、戸鹿野の会社はそれが原因で空中分解してしまい戸鹿野の資産も没収されてしまいます。最悪な環境の刑務所の中であっても戸鹿野は、刑務所の中でサイトを立ち上げて囚人達が作る工芸品を売り捌いてあげて、刑務所の中のボス達に認められる様になっていくんです。そして、収監されてから5年の歳月をかけて戸鹿野自ら、戸鹿野のスーツケースにヘロインを入れた犯人を暴き出して釈放されるんですね。戸鹿野は、自分をはめた犯人は自分の側にいた奴だと考え、顔を整形して日本に舞い戻ります・・・・・・。

ここ等辺までは、今後の展開を期待してとても面白かったですね。そして、どんどんスケールが大きくなっていくのですが、逆に面白みは無くなっていくんですね。ラスト付近は戸鹿野の嵌めた犯人なんてどうでも良い感じの凄い展開になっていきまして、別々の話で良かったなぁ。なんて感じで終わりました。

文庫本になったらぜひ( ´∀`)つ 

続きで印象に残った所を( -д-)ノ



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真保









真保裕一の『正義をふりかざす君へ』です。普通に面白かったのですが、ファンでない方が1,600円出してまで読むレベルの作品ではないですね〜。真保ファンの僕でも、購入する直前の本屋さんに戻れるなら、そっと元の場所に戻します。(*´∇`*)  この作品の帯は、あまり良くないのですが、大した波もない展開なので難しいかと思いますので、これが精一杯かな〜。(と言いつつ、僕も全然上手く書けず、酒の量だけが減っていくので、この作品の帯を採用させてもらいます)

 地元紙の記者だった不破勝彦は、神永美里と結婚し、義父の仕事を助けるべくホテル業へ転身する。が、やがてホテルは不祥事を起こし義父は失脚、妻との不和も重なり、彼は故郷から逃げ出した。
 七年後ー彼は帰りたくない故郷へと戻る。
 元妻の不倫相手を救う為。
 問題を起こしたホテルを、正義の名の元に攻撃した新聞社。
 そのトップに就任したのは、高校の先輩でもある大瀧丈一郎だった。
 ホテルは彼の傘下に吸収され、不破を恨む者たちが次々現れる。
 そして、ついに魔の手が彼を襲うー!


たしかにこんな感じですよ。舞台は長野なのですが、不破は、その長野を、義父のホテルの不祥事と妻との離婚が原因で逃げ出したんですね。そして、逃げ出した先の横浜で、雇われとは言え、スポーツジムの社長にまでなったのです。長野を去って7年経った時、不破の元に、元妻の友人が現れ、元妻の神永美里の為に力を貸して欲しいと頼まれます。神永美里は、市長選挙に立候補した【朝比奈】と不倫をしていて、その朝比奈との密会現場を写した写真が美里の元に送られてきたのです。不破は、元妻の為に故郷に帰ります。当然の事ながら、対立候補の仕業と考えた不破は早速調査を開始するのですが、不破の前に様々な罠が仕掛けられていたんですね。どうする不破!って感じの作品です。現職市長陣営と朝比奈側の市長選挙を挟んだ戦いかと思いきや、もっと根深い因縁が絡まっていたんですね。凄く地味にジワジワと核心に迫っていく展開はなかなか面白かったですが、やっぱり購入してまで読むレベルの作品ではないですね〜。地味な展開なら、真保の「発火点」並みの筆力で主人公の心情などを描いてくれたらもっと良かったのですが、それもないのでイマイチなんですね〜。

続きで印象に残った場面を( -д-)ノ

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ローカル〜









真保裕一の『ローカル線で行こう!』です。「デパートへ行こう!」に続く再生物語第2弾との事ですが、「デパートへ行こう!」よりは断然良かったですね。この作品が本屋さんに並んだ時に、「王様のブランチ」大絶賛という帯を見て、ひねくれモノの僕は、スルーしてしまいましたが、読み始めると【池井戸作品】を読んでいるかの様な爽快感を得る事が出来て、飽きる事なく最後まで楽しめました。

年間赤字が2億円の【もりはら鉄道】は破錠の危機からの立て直しの策として、新社長に、東北新幹線のカリスマ・アテンダントの「篠宮亜佐美」(31歳独身)を起用する事となるんですね。紛糾した株主総会で、亜佐美は、

 「では、五か月後の数字見て、わたしを首にしてくださってもけっこうです。見習い期間とお考えになってください」
 「これまでの経営がいかに素人だったか、それを理解いただくには、五か月もあれば十分です。九月頭の経営会議で、どれだけ赤字を減らせたか、とくどご覧ください」


と啖呵を切るんですね。そして、新体制での【もりはら鉄道】がスタートするのですが、決められた仕事しかしない向上心のない社員や反発する社員を尻目に、亜佐美は様々な企画を行い社内を変えていくんですね。そして社員も徐々に亜佐美に打ち解けてきて、社内の雰囲気が変わっていくんです。亜佐美の企画でどんどん赤字を減らしていくのですが、そんな矢先に・・・・・・。

と思わせぶりなのですが、赤字を凄い勢いで減らしていく事を面白く思ってない勢力が亜佐美の妨害工作に動くんですね。どうなる【もりはら鉄道】って感じです。

売れ行き良ければ続編出ると思います。( ´∀`)つ

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奇跡の人

真保裕一の『奇跡の人』です。 次郎的真保裕一作品ランキング5位の作品です。この作品は、僕の好みで言うと5位なのですが、次郎的一度読み始めたら止まらない真保作品ランキングでいうと、「ホワイトアウト」と同率の1位に入ります。ストーリーとかはともかく、一度読み始めてしまったら1つの疑問の答えを知りたくて、ひた走ってしまいます。(ちょっとしたストーリーは後で説明しますが)主人公の、

 克己の過去はどうだったのか?

という事が分かるまでは、本を読む手が止まりません。特に中盤まで読んでしまったらアウトですね。克己の過去が分かったと思ったら、今度は、克己の行動に目が放せなくなってしまって、ほぼ徹夜して一日で読みきりました。ラストも上手く纏まっていて良かったです。

自分の運転する自動車で事故を起こしてしまい、頭を強く打ち、脳死寸前だった「相馬克己」は、助かったとしても植物状態は避けられないと言われていた状態から奇跡の回復をみせて、事故から8年後に退院する事が出来たんですね。まだ左足が不自由で、杖が必要ですが、何とか働き口を紹介してもらい働けるようにもなった。しかし問題は、22歳の時に起こした事故より前の記憶が全くない。父も母もすでに亡くなっていて、孤独な克己は、過去の自分を知りたいと思い行動するのですが、亡くなった母の手によって、事故前の全ての克己の過去が意図的に隠されているんです。住民票から追ってみたりしましたが、やはり意図的な隠蔽工作のあとが・・・・・。

なんて感じで話が流れていきます。事故後に意識を取り戻した克己は、赤ん坊状態で、克己の母や病院の先生が、克己をもう一度赤ん坊から育てるように、リハビリをしていきまして、素直ないい子なんですね。そんな克己の過去を、そうまでして隠したかった理由は何だろう?という好奇心から、それが分かるまではと思い、途中で止める事が出来ません。それが分かってからも、(先程も書きましたが)克己のとんでもない行動に目が放せなくなりまして、結局最後までイッキに読んでしまいました。記憶喪失もの小説はよくありますが、レベル高しでした。( ´∀`)つ

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虎

 真保裕一の『猫背の虎 動乱始末』です。真保裕一の描く時代小説なのですが、微妙でした。最初は結構リズムが悪くて、読み進めるのが辛いのですが、後半からは、じわじわと良くなっていきまして、ある一定の満足は得られました。しかし、時代小説というジャンルでは、巨匠達の数々の秀作が世に出回っておりまして、それが今では、古本で100円で買える訳でありまして、この作品の様に、主人公のキャラもイマイチで、ストーリーもイマイチなものに、(金銭的理由で、奥さんより長い付き合いの床屋と縁を切らされて、1,000円カットに宗旨替えをさせられた)僕が、1,600円も払って満足したかというと、満足は出来なかったですね。( -д-)ノ 高橋由太作品の様に、「妖怪」の様なテイストを入れて、少し変化球で攻めるならまだしも、この作品は、巨匠達に直球勝負を挑むような作品となっていまして、巨匠達の150キロ級のストレートを見てきた僕には、真保裕一の放つ渾身のストレートが、100キロ位のスローボールに見えてしまいました。(こんな例えじゃ、「逆に遅すぎて、空振りしたんじゃね?」なんて突っ込みが入りそうですが)

 主人公は、同心の【大田虎之助】で、虎之助の父は、「仏の大龍」と呼ばれて町方に慕われ、世にも聞こえた「町廻り」だった男で、その父の死後の、「安政の大地震」で、混乱する本所深川エリアの臨時の「町廻り」に抜擢されます。
 そんな父の後を継いだ【虎之助】が織り成す物語なんですね。虎之助は、出戻りの姉の2人と母親との4人暮らしで、この家族構成で想像出来るような性格で、図体はデカいが猫背で押し出しがきく感じでもなく、キリリと冴えわたる程の頭がある訳でもなく、何とか流の免許皆伝との案内がある訳でもなく、母や姉達、父の時代からの岡っ引きの松五郎などの協力もあって事件を解決していくのですが、その事件の【虎之助】の裁きが、この作品の最大の売りなんですね。父の意思を継いだ人情派の【虎之助】の活躍を御覧あれという感じです。

 別につまらない訳ではないので、お金に余裕がある方なら、購入しても損はないと思います。僕的には、時代小説自体がすでにベタなジャンルだと思っていますので、も少し派手さが欲しかったです。( -д-)ノ

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密告

真保裕一の『密告』です。次郎的真保裕一作品ランキングの9位に入る作品です。最近の真保作品は、ターゲット層を女性や若者にシフトさせてきている感じがしますが、この『密告』の頃の、明らかに「中高年」が好みそうな地味な作品が、真保裕一の真骨頂だと思ってます。(・∀・)つ

で、この『密告』ですが、テーマもストーリー展開も地味なのですが、なかなか面白いです。読んでいて「微妙に気持ちいい」という感覚が最初から最後まで続きます。フナャフナャにはなる事はないのですが、イキそうにもなる事はなく、ある程度の硬度を保ったまま時間切れのタイマーが鳴ります(ラストを迎えます) イク事が出来なかったのですが、不思議と十分な満足感に包まれていて、次の来店時にも、その娘(真保裕一)を指名したくなります(読みたくなります) 違った意味でのテクニシャンなんですよね。

内容的には、神奈川県警の川崎中央署が舞台。生活安全総務係に勤務する「萱野貴之」が主人公で、萱野の所属する生活安全課の課長の「八木沢稔」が、不正な接待を受けているという密告が入る。萱野と課長の八木沢とは因縁があって、かつては共に「射撃」の競技でオリンピック候補になったライバルであり、同じ女性を巡って争った仲であり、そして8年前には実際に、萱野の密告により課長の八木沢がオリンピック予選の出場を剥奪されるという因縁深い仲だったんですね。課長の八木沢は、今回の密告も萱野が犯人だと思い、萱野に詰め寄ります。しかし、今回は萱野は何の身に覚えもない。しかし、署内の誰もが萱野の仕業だと思っていた。萱野は、自分の汚名を晴らす為に調査を開始するが、萱野の前に様々な障害が立ち塞がる

という感じの物語です。帯には「警察組織内の暗闇に迫る問題作」とありますが、それ自体はそんなびっくりするような暗闇でもないです。しかし先程も書きましたが、小出しに小出しに刺激を加えてくるので、フナャフナャになる事(飽きる)もなく、Finishに持ち込む様な大技(劇的なストーリー展開)がある訳ではないのに、ある程度の満足感を持って最後まで楽しめます。主人公の萱野も人間的に小さい男で、この萱野を突き動かす動機も女が絡んだセコい動機で、本来の僕ならつまらなく感じるであろう作品なのに何故か楽しめました。

興味を持った方はぜひ( ´∀`)つ

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ボーダーライン
 
真保裕一の『ボーダーライン』です。真保裕一が描くハードボイル小説です。次郎的真保裕一作品ランキングでは圏外となっておりますが、まったりとしたストーリー展開なので、寝る前に少しずつ読むといいかもしません。

カリフォルニア州の私立探偵のライセンスを持つ「オサム・永岡」、通称「サム」は、ハードボイルの世界の典型的なタフな探偵と比べると、敢えて、現実味のあるごくごく普通の探偵に設定されています。そこの所が、不満な方もいるでしょうし、逆に感情移入出来て良いという方もいると思います。ストーリー展開もハラハラさせる展開ではなく、まったりとしていて、「サム」の精神世界に付き合いながら徐々にラストに近づいていくという感じです。

今回、サムの元に、日本で消息を絶った「安田信吾」という若者を捜し出して欲しいとの依頼があります。安田信吾に辿りついたサムは、信吾に銃撃され逃げられてしまいます。そして、信吾の父が日本からある決意を持って、やってきて・・・・。

という感じのストーリーです。それと、サムと同棲していた彼女が謎の失踪をしてしまい、彼女の消息を追うといった話が同時展開していきます。特におススメはしませんが、ホント寝る前向きの作品です。

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3
天魔

 真保裕一の『天魔ゆく空』です。室町時代後期の【細川政元】が主人公。う〜ん。どうでしょうかね。歴史が好きな僕でも、興味がない人物と時代背景なので、

 どれ程、楽しませてくれるんだ?

 と、真保の実力をかなり期待して読んだのですが、期待値からすると、残念な結果に終わりました。しかし、物語としては、悪くなかったです。歴史ものについつい「アツさ」を求めてしまう僕には駄目でしたが、どろどろ感が嫌いではない方には楽しめると思います。内容は「ウィキペディア」でも見て頂きまして、その時系列を真保風にアレンジしたと思って頂ければと思います。( -д-)ノ

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奪取

真保裕一の『奪取』です。次郎的真保裕一作品ランキング2位の作品です。少し中弛みはありますが、僕的にはかなり好みの作品です。この作品は、簡単言えば「偽札造り」の話です。この地味になりそうな話を、(真保裕一らしく)読者を飽きさせないようなストーリー展開で、幅広い層に受ける様な作品に仕上げています。

ヤクザが経営する街金で金を借りて返済不能になった「西嶋雅人」とその保証人になっていた「手塚道郎」は、ヤクザに監禁され、返済出来ないのなら麻薬の運び屋をやれと迫られる。運び屋になる運命から逃れる為には、雅人の借金1200万円を1週間以内に返さなければならない。雅人と道郎は、借金返済の為に、銀行の両替機の識別センサーをクリアする様な偽札を造り、それを両替機で両替して1200万円を工面しようと考える・・・・・。

という感じで話が進んでいきます。道郎は、頭脳派タイプで、職にもついておらず、偽造のテレカの製造販売や偽造コインの両替(この作品は、15年も前の作品です)で、日々の暮らしを凌いでいた男で、機械相手の偽札なら造れると考えます。そして、手始めに、銀行のATMを襲い、識別機を調達します。そして、何で本物の1万円札かどうかを判別しているかの識別機のパターンを攻略し、機械相手なら1万円札として通じる「偽1万札」の製造に成功します。そして、いよいよ偽札を使った両替に向かいます・・・・・。

ここからが前半の山場で、銀行で両替する道郎に入り込んでしまい、気が小さい僕は、本を読んでいてドキドキしてしまった記憶があります。そして、この山場で様々な事が起こるのですが、それからの後半は、機械相手の偽札造りに成功した道郎は、今度は人間相手に通じるような、誰がどう見ても本物の1万円札だと思う偽札を造る事を夢見るようになります。(職人やね)今度は、更に2人の仲間も加わって、その夢を実現させる為に進んでいきます。この前半の山場から後半の山場までが少し飽きるのですが、後半でしっかり取り返してくれる程面白くなります。(集中力なくなったので、内容割愛)

僕的には、かなりおススメです( ´∀`)つ





 

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3
bouheki

真保裕一の『防壁』です。この作品は、

 ・「防壁」
 ・「相(バディ)棒」
 ・「昔日」
 ・「余炎」


の4編からなる短編集です。15年位前の作品ですが今読んでも楽しめると思います。「次郎的真保裕一作品ランキング」には入ってませんが、10位辺りに入れていても遜色ないです。この作品は、それぞれ

 ・「防壁」→警視庁警護課SP 
 ・「相(バディ)棒」→海上保安庁特殊救難隊員 
 ・「昔日」→陸上自衛隊不発弾処理隊員 
 ・「余炎」→消防士

というような、常に危険と隣り合わせの仕事に就いている男が主人公で、それだけで興味深いのですが、更に、大人の男女の複雑な人間関係が描かれていて、作品に深みが出ています。1番面白かったのは、タイトルにもなっている「防壁」で、ラストは僕好みのラストで楽しめました。

 ・「防壁」・・・・・主人公は、「SP」【佐崎康俊(ささき やすとし)】 政治家の【鳴川茂則】の警護についていた義理の兄が何者かに狙撃される。やがて佐崎は、以前、佐崎の姉と不倫していた上司を疑うようになる・・・。という感じで話が進んでいきます。犯人は【鳴川】を狙ったのではなく、警護についていた義理の兄を狙ったのではないかと疑った【佐崎】は、姉の関係のあった上司を調べていくうちに、疑いが確信に変っていく。実際の世界でも、女が絡むと、警察官でも議員でもストーカーになったりしているので、「有得る話だな」なんて思いながら、ラストまでワクワクしながら読む事が出来ます。

 ・「相(バディ)棒」・・・・・海上保安庁特殊救難隊員の活躍の話に、恋愛ものを絡ませた作品。「海猿」をイメージしていただくと分かり易い。

 ・「昔日」・・・・・川崎市幸区の住宅街に不発弾が出た。陸上自衛隊、東部方面武器隊第102不発弾処理隊の【高坂透】は、この不発弾を調べていくうちに、ある不審を抱く。その辺りには出ないはずの爆弾で、しかもその爆弾が出た場所の土に不自然さがあった・・・・・・。という感じで進んでいきます。それだけで十分面白いのですが、この作品にも男女の複雑な関係が織り込まれていて深みのある作品でした。

 ・「余炎」・・・・・この作品も消防士の仕事の話と、連れ子のいる女性との恋愛の話を上手く絡ませて、良い作品に仕上がってます。

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ns

真保裕一の『アンダルシア』です。【外交官 黒田康作】シリーズの3作目です。帯にはシリーズ最高傑作!とありますが、僕的には「天使の報酬」の方が面白く感じました。「アマルフィ」と比べても、少〜し落ちるかもです。・・・・という訳でシリーズとしては、『最低』です(ノ◇≦。) ビェーン!!

しかし、作品としては、小さく纏まった感はありますが、飽きる事もなく最後まで楽しめました。読み終えて一番最初に思ったのは、

 映画版の「伊藤英明」の役ってあったかな?

でした。記憶と全然繋がりません(笑) まあこれは別として、読み終えての感想は、【司法取引】で始まって、【司法取引】で終わる、

 おあとがよろしいようで。
 
的な作品で、なんだか、一人で【ニヤリ】と笑ってしまい、感心した気持ちで読み終えました。

今回、【黒田康作】は、日本人が絡んだスペインでの密輸事件の政治的調整の為にスペインへと送られました。その後、その密輸事件に関して、日本、スペイン、フランス、ICPOの海外捜査支援局とユーロポールの代表者も交えての情報交換会議が開かれる事になり、【黒田】も外務省側の一人として出席する事となり、バルセロナに向かいます。会議も無事終わったその夜、【黒田】のいるバルセロナ総領事館に、アンドラ(スペインとフランスに挟まれたピレネー山脈の中にある小国)国内にいる邦人から、パスポートと財布を落としてしまって帰れなくて困っているとのSOSが入る。アンドラ公国は、パリの大使館の管轄なので、そちらに回そうとするが、【男・黒田康作】は、【困っている邦人を助ける】という正義感から縄張りを超えて、『本城美咲』と名乗る邦人を迎えに行きます。この『本城美咲』を迎えに行く事によって、【黒田】は事件に巻き込まれます。巻き込まれるというか、どんどん首を突っ込んでいくのですが、この『本城美咲』は、ルパン三世の【峰不二子】を連想させられるような女性で、【黒田】は翻弄されます。次々出てくる真実に興奮させられました。     (*´Д`*)

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tennsiの報酬

 真保裕一の『天使の報酬』です。読み終えてすぐ書いているので、イマイチ纏めきれてないのですが、単純に言ってしまえば、

 「面白かったです (o^∇^o)ノ 」

 ただ、僕的には、かなり頭を使いまして疲れました。単純な様でいて、複雑な展開をするので、頭の整理をしながら読み進めないと、訳が分からなくなります。(僕が少し頭弱いからだけかもですが)特に、黒田の思考は難しい。ニュータイプ並の黒田の思考を理解しない事には前に進みません。ラストに不満な点もあったのですが、読み終えてみると「満足感」に充たされます。「アマルフィ」より面白かったです。

 今回、邦人保護担当領事の【黒田康作】は、サンフランシスコ在住の元キャリア官僚だった【霜村元信】をサポートしろとの指令が入ります。【霜村】の娘の【霜村瑠衣】に「テロ準備罪」の容疑がかかっていて、【霜村瑠衣】は消息不明。なので、警察の、【瑠衣】の部屋の家宅捜索に【霜村元信】が立ち会う事になり、康作はその捜索と聴取に立ち会い、手厚い支援をする事になりました。

 これがほんの数ページでの出来事で、これから康作は「邦人保護担当領事」として【瑠衣】の安否確認の調査に【瑠衣】の通う大学へと向かいます。そしてここから、ラストまで全力疾走です。

 瑠衣にはロベルトという彼氏がいた。→そのロベルトがテロリストだと疑いがある→別件で調べていた【武石】という男とロベルトに共通点があった。→ロベルトは日本に渡った→【武石】が日本で殺された。→瑠衣も密かに日本に帰国していた。

 ・・・という展開でも、まだまだ序盤戦です。ここから更に5段階ずつ位加速していきます。

 この展開に、外務省、警視庁外事課三課と捜査一課との縄張り争いやら権力闘争やらが複雑に絡み合って康作を中心にしてゴールまで突っ切る感じです。作為的ですが深い内容となってます。

 これなら映画も観ちゃうかもです。(´∀`*)

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真保裕一の『アマルフィ』です。本屋でこの作品を初めて見た時には既に帯には「織田裕二」が出ていたので、何か読む気がおきず、勿論、映画もテレビも避けてきたのですが、何の心境の変化が自分でも分かりませんが、この度、読んで見る気になり読んでみました。

簡潔に言うと、

「読み易くて、リズム良くてなかなか楽しめた」 
 
です。最近睡眠不足で集中力も気合いもない今の僕でもスラスラ読めました。リズムが良かったですね。でも、遅くらばせながらブログにアップしようかと思い、ブログをシコシコ書いて見ると、疑問・矛盾点などの粗が見えてしまい、どう書こうか悩んでしまった。スキー場で出合った時は美人(ORイケメン)だと思っていたのが、いざ地元で会って見ると、ブサイクだったという「スキー場では美人に見えるシンドローム」の状態です。僕の場合は、スキー場なんかに行かなくても、酒を飲めばこの現象に陥ってしまいますが、本を読んでいる時は楽しめた訳ですから全然問題はないです。しかし、他人に薦めるとなると微妙ですね。

メチャクチャまどろっこしい犯罪計画な訳ですよ。犯人が本来の目的を全うするために立てた計画が、この物語を複雑で面白いものにするという制作側の意図の為に、遣り過ぎな位に遠回りをしてるのです。(読んでる時は、疑問になんか思わず楽しめたのですがね(●´ω`●) )

 フジテレビ開局50周年だから、織田裕二主演で大々的に海外ロケでをしよう!
                        ↓
       外交官の黒田康作役は織田裕二だから、熱い男の物語だね。
                        ↓
       ロケ地をイタリアにしたのだから「アマルフィ」を何かでいれたいね。
                        ↓
  誘拐とテロを軸にして壮大な犯罪に立ち向かう黒田康作という流れでいいよね。

なんて話で出来上がったんじゃないですかね?映画と小説は違うみたいですが、日本人の少女が誘拐されて、黒田康作が絡んで、テロ組織に立ち向かっていくという筋は同じですね。(映画観てないので、ホームページだけの情報なので確認してないです)

僕のようにスルー(取り残されてた)してたのに、気になってた方には、お薦めです。(。・ω・)ノ゙

 1位「ホワイトアウト」
 2位「奪取」
 3位「震源」
 4位「連鎖」
 5位「奇跡の人」
 6位「取引」
 7位「繋がれた明日」
 8位「トライアル」
 9位「密告」
10位「天使の報酬」
11位「盗聴」


 僕的に「真保裕一」は、ホームランはないのですが、ツーベースヒットな作品が多いです。特に初期の作品は、地味ですが、良い作品ばかりですね。1位の「ホワイトアウト」は、初めて真保作品を読んだのがこの作品で、凄く感動して真保作品を追いかけるようになったので、不動の1位です。2位の「奪取」は、偽札の話が面白かったですね。僕の前職は、紙幣や硬貨は判別する機械を扱う会社だったので、普通の方より良く思えたのかも知れませんが。3位の「震源」は、深いですね。意外な展開は凄く面白かったです。はっきり言って、2位から7位までは、そんな大差ないのですが、4位の「連鎖」は、今このブログ書いてて、2位に変えようかな?と思ったくらい興味深い作品でした。すごく面白かったです。どれも今読んでも廃れてないと思うので、読んでみてください(*・ω・)ノ

 あ、真保作品の最新の2冊はまだ読んでないので、また編集します(●´ω`●)

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真保裕一の『ブルー・ゴールド』です。この作品はなかなか面白かったです。タイトルの『ブルー・ゴールド』とは、『水』の事です。一般的な日本人にとってはあまり関心が沸かないかもしれませんが、『水』というものは非常に貴重なものであると共に、金になるのです。

この作品は、業界第二位の総合商社「葵物産」に勤める「藪内之宏」が主人公の『ウォータービジネス』の話。ジャカルタでの発電施設のプラント工事の入札の失注の責任を押し付けられた藪内は、名もなき『株式会社ゴールド・コンサルタント』という関連企業に出向を命じられてしまう。しかし、この人事に裏があり、「ゴールド・コンサルタント」の社長の「伊比」の動向を監視するスパイを送り込む為に仕組まれたものだった!

という感じで話が進んでいきます。ゴールド・コンサルタントの伊比は「工場新設の為に、地下水が利用出来る土地」を探しているというクライアントの為に、様々な手を使って、土地取得に動くのですが、ここの辺りの話は、とてもスリリングで営業マンの僕を非常に楽しませてくれました。そして、あと一歩という所で、邪魔が入る。それから、ライバル企業や役人やその他様々な団体が入り乱れての利権の奪い合い構図が見えてくる。ゴールド・コンサルタントは、どうなるか?と手に汗握る面白さでした。ただ、中盤からラストにかけては、陳腐なラストに向けてまっしぐらという感じで尻つぼみになってしまいます。なんか昔、ニュースステーションで問題になったなぁ。なんて別の事を考えてしまった。

中盤までは、かなり楽しめます( -д-)ノ

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真保裕一の「デパートへ行こう!」です。一昨日のブログにも書いたのですが、この作品を読みながら、常に頭にあったのは、「浅田次郎」が書きそうな作品だなぁと思って読んでました。そして、最後まで読み終えた後も、やっぱり、「浅田次郎」が書きそうな作品だなと思いました。クロージングの仕方なんか、「浅田次郎もやりそうな締め方だなぁ。」と思いました。

と、そんな事はどうでもいいのですが、読み終えた感想は、「なかなか面白かった」という感じです。涙する程でもないし、あり得ない展開にイライラするでもないし、読後感的には、まったりとした満足を得る事が出来る作品でした。ただやり方によっては、もっと良くなる作品だと思うので、もったいないとも思った。(どんだけ、えらそうやねん)

友人にいつも、

「お前は、いつも本の帯に難癖をつけるヤツだな」

と言われるのですが、今回も言わせもらいます。貧乏な僕がなけなしの金で、本を買うので、本選びは、慎重です。(ネットでも買いますが)本屋さんで買う時の決め手は、やはり「帯」です。今回、新刊のコーナーにある数ある中から、この作品を選んだのは、この作品の「帯」にある、

「名作『ホワイトアウト』を越える、緊張感あふれる大展開!」

 というのを見て買ってみた。まぁ、商売なので、いかにインパクトのある事を書いて、買ってもらおうかと考えて、「帯」を書いてると思うので、しょうがないと言えば、しょうがないですが、あの『ホワイトアウト』の緊張感には、足元にも及ばなかった。もう少し違ったアプローチで、この作品の良さを訴えて欲しい。(恨みが残りますので)

ストーリー的には、贈収賄事件の渦中にある老舗デパートに、様々な思惑を持った人達が惹き付け合うように集まって織り成す、心暖まる物語という感じです。
 仕事もなく娘にも見放された男、家出をしてきた高校生のカップル、捨てられた男に復讐を誓う女、ヤクザから逃げてきた元警官の男。これらの人達が閉店したデパートに集まり、それに、その老舗デパートの警備員達とその社長が加わって、物語がゆっくり熟成されていきます。(ミュージカルにしやすい作品です)最初にも言いましたが、なかなか面白いには面白いです。僕的には、登場人物を少し減らして、残った人達の背景をもう少し濃く書いてもらえば、泣けた気がします。(不完全な印象なんですよね)



 

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夢の工房






真保裕一の「夢の工房」です。この作品は、真保裕一のエッセイ集です。しかも、この本の「あとがき」にも書いてあるのですが、

「十年も小説を書いていれば、ついでにエッセイを書け、という注文もちらほら舞い込むもので、いつしか1冊にまとめられる分量がたまっていた。しかし、脈絡もない小文がただ並んだエッセイ集では、読者も手を伸ばしてくれないおそれが十分にあり、書き下ろし中篇小説を用意した。さらには、十年で最も密度濃く語れたと実感のあるインタビューも収録している」

と至れりつくせりです。2001年の発行なので、連鎖〜ストロボまでの作品の話や小説という仕事についての話など面白かった。僕が真保裕一を読み始めたのは、やはりというか、お前もか!俺もだ!という事で、「ホワイトアウト」が映画化されて話題になったからです。ゆうじ織田が嫌いなので、映画は観てないですが、あわてて「ホワイトアウト」を読んで面白くて好きになり、連鎖を読んでもっと好きなりました。小役人シリーズが1番好きかな。連鎖〜夢の工房まで全部読んで、2つ飛んで、誘拐の果実を読んで、次に5つ飛んで、最愛、追伸を読みました。9冊位まだ読んでないのかな?やはり作家の内面を見る為には、エッセイです。

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最愛







真保裕一の「最愛」です。僕的には、まぁまぁの作品だと思います。地味と言えば地味だけど、そんなに波のない展開で読み手を惹きつけたままフィニッシュ出来るのは、実力なんでしょうね。最後はこれしか持っていきようがないな思う終り方でしたが。

ストーリー的には、小児科医の押村悟郎の元に警察から連絡があり、18年もの間、音信不通だった姉が事件に巻き込まれて重体だと連絡があった。(押村の両親は、事故に遭って、押村が4才の時に亡くなって、その後、別々の親戚の家に引き取られて、別々に暮らすようになる。押村は、何不自由なく育てられ、医者になったが、姉の千賀子は、折り合いが悪く問題ばかりを起こしていた。やがて姉弟は会わなくなっていった。押村は、厄介者を遠ざけるかのように、連絡もとらないようになっていた)病院に駆けつけてみると、千賀子は、銃弾を頭に撃ち込まれて危険な状態だった。千賀子が暴力団事務所に乗り込んでいっての事件だという事で、まだ詳しい事は分からなかった。そして、千賀子が事件の前日に入籍していた事が分かった。押村は、重体になっているのにも係らず、現れない千賀子の旦那を探し始めた。そして、様々な事実が分かっていく・・・・・。

という感じかな。全然うまく説明出来ない。しかし、徐々に徐々に千賀子との空白の期間の事が分かってきて、千賀子の人物像が変っていく所がいい所なのです。ぜひ読んでみてください。

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追伸







真保裕一の「追伸」です。真保裕一は、僕の好きな作家の1人です。多分、ほとんどの作品を読んでいると思うのですが、この作品は、中位ランクに入る作品だと思います。面白い本のパターンっていくつもあります。僕は、初めから大きな展開があったりとかして読者を引き込んで最後までその調子で惹きつけるのが1番好きなパターンです。この「追伸」は、じわじわ作品に引き込んでいくタイプの作品です。最後まで読むと読後感たっぷりで面白い作品だったのですが、少しエンジンのかかりが遅いという感じがしました。僕は、真保裕一が好きなので、この後、絶対に面白くなると信じていたので、読み進めましたが、この本が別の好きでもない作者が書いていたのなら、もう最初の方を読んだだけで、飽きて読まなかったかもしれません。

内容的は、亀裂の入った夫婦の葛藤を双方の両面から、手紙の交換という方式を取り描いた作品です。ホントにこの「追伸」は、手紙のやり取りだけに終始します。冒頭から、【謹啓】という出だしで、手紙の内容が始まり、双方の手紙のやり取りが順番に披露され、そして、何かの因縁があると思われる、山上悟の妻の奈美子の祖母と祖父の手紙のやり取りが披露され、そして、再び悟と奈美子の手紙のやり取りに戻り、追伸の文章で終結する。面白いといえば面白い。少し策を弄しすぎと言えばそうかもしれない。展開の速い本を読んだ後にこの「追伸」を読んでみるのもいいかもしれません。

ちなみに僕は、この「追伸」に出てくる女性の奈美子とその祖母は、かなり嫌いなタイプです。

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