蕎麦とラーメン食べ歩き と読書のブログ

蕎麦とラーメンの食べ歩きと読書のブログです。蕎麦は、結構詳しいので、蕎麦の評価は信用出来ると思います。ラーメンは、素人です。読書傾向は偏りがちです。

 お薦めの本を紹介してください!  コメント欄ではちょっと・・・。という方は、メールください。生意気言ってすみませんが、「恋愛もの」以外でお願いします。     

中山七里(読書関係)

中山七転八倒(中山七里)3

中山七転八倒

中山七里の「中山七転八倒」です。エッセイです。後半飽きてしまうのですが、中山七里ファンとしては面白かったです。この作品の内容紹介です。

雑誌連載が10本に減り大いに危機感を抱き、プロットが浮かばずブランデーをがぶ飲み。原稿の締め切り直前、設定していたトリックが使えないことが判明。栄養ドリンクの三種混合を一気飲みし、徹夜で考え抜く。どんでん返しの帝王がプロットの立て方や原稿の進め方、編集者とのやりとりを赤裸々に告白。本音炸裂、非難囂々の爆笑エッセイ!

という感じです。このエッセイは、日記形式を取っているので、原稿に追われる人気作家の日常は代わり映えしないので後半は飽きるのですが楽しめました。続編が出ましたら【文庫本】なら間違いなく買います。印象の残った所を1つ。

日頃から思っているのだが、映画にしろ小説にしろ、どうして彼らは嬉々として感想をブログやツイッターやアマゾンに載せるのだろうか。ものを語ることは、つまり自分を語ることに他ならない。下手な感想はその人間の経験や知識までも白日の下に晒してしまう。語り口で、過去にどんな本を読みどんな映画を観てきたかが分かってしまう。友人同士で馬鹿話するのならいざ知らず、それが全世界に向けて発信され、しかも記録に残ってしまうのだぞ。そんな真似、仕事で依頼されない限り僕には怖くてとてもできない。
以前ネットがなかった頃、こうした映画やら小説の感想は仲間同士で言い合い、その過程で自分と相手の教養やものの見方、知的レベルをおっかなびっくりで探り合っていた。だから言わずもがなのことは口を噤み、他者から観賞方法を習得していったはずだ。ところがネットの場合はほとんど一方通行なので、自分の無知蒙昧さを暴露して、しかも審美眼は一向に洗練されない。洗練されないままトンチンカンな印象批評に頼るから更に言葉足らずになる。こうなってくると、もう悪循環である。


この正論過ぎる正論読んだ時には、なんか自分が凄く恥ずかしいと言うか、ため息が出ると言うか、複雑な感情になったのですが、届くことは無いだろうけど中山七里に教えてあげたい。自分の知識や経験の無さを白日の下晒してもブログにアップするのは、僕の場合は、損をする人を無くしたいと思ったからなんですね。
 僕みたいな月3万円の小遣いで生活する貧乏人が、ランチや飲み代を削って、やっとの思いで購入した本がハズレだった時の切なさは相当なものなんです。なら図書館で借りて本を読めとは、作家なら言えないはすです。

ですので、「僕と好きな作家が同じ・読書傾向が同じ」という方が、本を購入するに当たり、僕のブログを読んで少しでも参考にして頂き、少しでも切ない気分陥らない様にとの思いもあってのブログアップなんです。(*´∀`*)

僕の知識や経験の無さが晒されてしまうのも、匿名性のあるブログなら、良しとしよう!という事なんです。(●´ω`●)


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悪徳の輪舞曲(ロンド)中山七里3

悪徳の輪舞曲
中山七里の『悪徳の輪舞曲(ロンド)』です。御子柴礼司シリーズです。

贖罪の奏鳴曲(ソナタ)
追憶の夜想曲(ノクターン)
恩讐の鎮魂曲(レクイエム)


ときて、今回の「悪徳の輪舞曲(ロンド)」が4作目となります。読み始めたら止まらなくて1日で読んでしまいました。このシリーズが好きなので感情移入して読んでしまってますので、読み終えての満足度はかなり高かったです。今回は、シリーズの中では少し単調なのですが、御子柴が弁護するのは、御子柴の実の母親という設定にやられてしまいました。帯は完璧です。

悪徳は輪舞曲のように
同じ旋律を繰り返すのか――

14歳で殺人を犯した悪辣弁護士・御子柴礼司を
妹・梓が30年ぶりに訪れ、母・郁美の弁護を依頼する。
郁美は、再婚した夫を自殺に見せかけて
殺害した容疑で逮捕されたという。
接見した御子柴に対し、郁美は容疑を否認。
名を変え、過去を捨てた御子柴は、肉親とどう向き合うのか、
そして母も殺人者なのか?

という感じです。御子柴が起こした事件から30年を経て、妹の梓が御子柴の事務所に現れるんですね。御子柴の実の母、成沢郁美(再婚して成沢性となる)が「夫殺し」の容疑で逮捕されたんですね。事件のあらましは、

7月4日の早朝、世田谷区三軒茶屋3丁目成沢宅から「主人が死んでいる」旨の通報が為された。通報者は同家の主婦成沢郁美。通信指令センターからの情報で所轄の世田谷署員が現場に駆け付けると、通報通リ成沢拓馬が鴨居から首を吊っていた。遺書も残っていることから署員の見立ては自殺で間違いなかったのだが、その後の捜査で他殺の疑いが浮上し逮捕されるに至った。

この「その後の捜査で他殺の疑いが浮上」というのは、自殺に使用された縄から皮膚片が採取され、DNA鑑定した所、郁美のものと判明した事、遺書の署名部分がカーボン紙のインクだった事、成沢の体内からは多量のアルコールが検出された事、鴨居の部分に「吊り金車」という滑車の金具を取り付けた痕跡が残っていた事、死んだ成沢は資産家だった事から、財産目当ての偽装殺人という事になったんです。このシリーズで度々登場する、

動機・方法・チャンス

の三拍子が揃っているんですね。しかし、郁美は容疑を一貫して否認。やがて裁判が始まると、この事件と、29年前に自殺した御子柴の実の父親の死体が発見された状況とそっくりだった事が判明します。以下は、担当検事と御子柴の父親の自殺現場に立ち会った刑事との会話です。

「成沢拓馬が死んで、その遺産は郁美が相続するんでしょう。彼が死んで得をするのは彼女だけってことになる。一方、園部謙造(御子柴の実の父親)の場合も一緒です。息子の犯罪で八千万という莫大な慰謝料が請求されていたが、謙造の死亡保険でその一部が支払われている」
「では、二十九年前の園部謙造の自殺も偽装だったと言うんですね」
「検事、見た目は若いけれど、もうずいぶんと盗人野郎や人殺しを見てきてるでしょう」
「そういう人間を相手にするのが仕事ですから」
「だったらこれもご存じのはずだ。一度垣根を越えたヤツは、二度目の垣根を何の抵抗もなく跨ぎ越える。最初の手口で成功すると、失敗するまで何度でも繰り返す」


以前にも書きましたが、この絶体絶命の状態から御子柴礼司が如何にして、この裁判を勝つかをぜひ楽しでください。郁美の放った一言が後になって「カギ」になっていた事が分かりますので、その辺もお見逃しなく!この作品はオススメですが、シリーズを読んでない方は、1作目から読んでください。( ´∀`)つ


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どこかでベートーヴェン (中山七里)3

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中山七里の『どこかでベートーヴェン』です。音楽ミステリーと呼ばれるシリーズの第4弾という感じだと思います。2016年5月に単行本として刊行されたものを、文庫化に際して加筆修正して、更に書き下ろしの「Concerto コンチェルト 〜協奏曲〜」を追加したものです。

今回は、主人公の【岬洋介】が高校生の頃の話です。洋介の父親の転勤により、岐阜県にある【加茂北高校 音楽科】に転入するのですが、そこで起こった殺人事件の物語です。ミステリーとしては、そんな大した事ないのですが、岬洋介と同級生の【鷹村亮】を軸としたストーリー展開はなかなか面白かったです。(シリーズを読んでない方にはそうでもないかもです)

洋介が転入した加茂北高校の音楽科は、プロになれる程の才能はないのですが、音楽が好きで、みんなそれぞれ音楽家に夢や希望を抱いてる生徒の集まりなんです。最初は、容姿端麗で天然な性格の洋介は、クラスの女子を中心として、皆んなからチヤホヤされるのですが、そんな中、洋介にピアノの腕前を披露する機会が訪れるんです。洋介のその圧倒的なピアノの巧さに、格の違いを見せ付けられた音楽科の生徒達は、自分の心の中に多少なりともあったプライドをズタズタに傷付けられるんですね。
それから、洋介はクラスで浮いた存在となり、やがてクラスの一部からイジメられる様になってしまいます。そしてある時、洋介をイジメていた男子生徒の他殺体が発見されるんですね。この時の洋介には、動機、チャンス、方法が揃っていたんです。殺人事件の容疑者にされた洋介は、クラスの唯一の理解者の【鷹村亮】と共に、犯人を追う!って感じの物語です。犯人が分かっても何の感慨も無かったのですが、そこそこ楽しめました。

その本編に、岬洋介の父親の【岬恭平】の検事モノの短編が追加されていましてお得感ありました。( ´∀`)つ


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闘う君の唄を(中山七里)2

闘う君の唄を
中山七里の『闘う君の唄を』です。僕的には穴だらけの作品に見えてしまって駄目でした。突っ込み所が多すぎました。

埼玉県秩父郡神室町の「神室幼稚園」に、教諭として新しく赴任した【喜多嶋凛】が主人公です。熱血漢な凛の幼稚園での奮闘記かと思いながら読み進めていきますと、サスペンス的なモノを狙った展開へと発展していきまして、100人中95人が予想したであろうオチで終わるといった作品でした。その過程にも突っ込み所が多くて、策を弄するとはこの事ですね。

ま、途中で投げ出さずの最後までスイスイ読めましたけどね。( ´∀`)つ


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総理にされた男(中山七里)3

総理にされた男















中山七里の『総理にされた男』です。売れない舞台役者の【加納慎策】が主人公の物語です。慎策は、現職の内閣総理大臣の【真垣統一郎】に顔がそっくりで、それを利用して所作までを真似て、徐々に人気が出始めたんですね。そんな時にその真垣が重度の感染症になってしまって、公務を行えなくなったんですね。ここまでくると誰でも想像出来るかと思うのですが、官房長官の肝入りで、慎策は真垣の【替え玉】となるんですね。そして、替え玉として総理の代わりを務めるのですが、慎策の前に様々な難問が立ち塞がるんです。国民の立場に立っての慎策の行動は共感を覚えるんですね。中山七里が「日本の政治を面白く分かり易く描きかった」と言う作品だけあって、少し【加納慎策】の青臭さが鼻に付く場面もあるのですが、なかなか楽しめました。

この作品については、中山七里のインタビューが出ているので、それを読んだ方が一番です。( ´∀`)つhttp://ddnavi.com/interview/256598/a/


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七色の毒(中山七里)3

七色の毒













 中山七里の『七色の毒』です。こじ付けだと思いますが、色に関連する事件を扱った、七編からなる短編集です。警視庁捜査一課の【犬養隼人】という、嘘を見抜く観察眼を持った刑事が主人公です。(ただし女性にはこの観察眼は使えない)

一、「赤い水」・・・中央道高井戸インター付近で高速バスが防護柵に激突して乗員乗客に死傷者が出る事故が起こるんですね。バスの運転手の小平真治は、事故直後の取材に対して、自分の居眠りが原因だと認め、カメラの前で謝罪したのですが、その様子をテレビで観た、警視庁捜査一課の犬養隼人は、違和感を覚えたんですね。以下は、犬養隼人と捜査を担当している警察学校での同期の蓬田との会話です。

 犬養「居眠り途中に防護柵にバスが衝突。その瞬間に目が覚める。気がついてみればバスは大破、乗客は負傷。そうこうするうちに高速隊は来る、交通捜査は来る、救急車も来る。被害の全貌はまだ知る由もない。死者も出ているかも知れない。自分はどんな風に責任を追及されるのか。会社は自分をどう扱うのか。そしてテレビカメラの放列が並ぶ正面に立たされる・・・・。お前だったらそんな時、まともに対処できるか?大抵の人間は慌てふためき、まともに喋れないんじゃないのか」
 蓮田の頭に小平の童顔が浮かんだ。
 「それなのに、だ。あの小平という運転手は開口一番に謝罪した。言いよどむことも悪びれることもなく、明瞭に、一言一句、はっきりと喋った」
 「お前は、あれが事故じゃなかったと言いたいのか」
 「そうは言ってないさ。だが、あの喋り方は突発的な事故を引き起こして狼狽える人間のものじゃない。あれは前もってそうなることを予測できた人間の口調だ」


 という事なんですね。勿論この事故は、居眠り運転が原因の事故ではなかったんですね。典型的な推理小説といった感じなのですが、面白かったです。

二、「黒いハト」・・・中学二年の【東良春樹】の親友が校舎の屋上から飛び降り自殺をしたんですね。家庭の事情を苦にしての自殺と思われたのですが、実はクラスでのイジメが原因だという事が公になったんです。そのイジメグループのリーダー格は、都議会議員の息子で色々な障害が立ちはだかるのですが・・・・・。誰もが予想出来てしまう結末なのですが、その謎解きまでは分からなかったので最後まで飽きずに読めました。

三、「白い原稿」・・・八月初旬の早朝、港区高輪四丁目の高級住宅街の公園脇のベンチで胸に深々とナイフが突き刺さった死体が発見されたんですね。死んでいたのは、20代半ばのロック歌手で、ビブレ大賞という新人文学賞をも受賞した事もある【篠島タク】という芸名の有名人だったんです。そして、死体発見の三時間後、【嵐馬シュウト】と名乗る男が所轄署に出頭してきたんですが、その殺害動機は、自分もビブレ大賞に応募していたが、嵐馬シュウトが卑怯な真似をして大賞を受賞した事での恨みからという事だったのです。その後の調べで、嵐馬シュウトがナイフで刺したのは、既に篠島タクが死んでしまった後だったという事が分かり・・・。この作品の発想は、あそこからきてるんだろうという事が分かりまして面白かったのですが、作品の出来自体は普通な感じでしたね。

四、「青い魚」・・・釣具屋を経営している、45歳で独身の【帆村 亮】は、ある日、客として訪れた【本橋恵美】と出会うんですね。恵美は20代の小顔の美人なのですが、次第に互いに打ち解け合って付き合う様になって、同棲するまでになるんですね。そしてなぜか恵美の兄由紀夫までが亮の家に居着く様になって不思議な生活が始まるのですが、ある日、3人で釣りに行った海上で・・・・・。ここまでは、「あ、やっぱりな」なんて思うのですが、この先が2回転捻りありまして楽しめました。

五、「緑園の主」・・・都営グラウンドでサッカーの練習をした後の帰宅途中に、中学生の【小栗 拓真】は昏倒し病院に搬送中に死んでしまったんですね。検視の結果、その体内からは「タリウム」が検出されたんですね。誰かに毒を盛られたのですが、実は小栗 拓真は、連続して起きていたホームレス襲撃事件の主犯格だったんですね。過去に襲撃されたホームレスが捜査線上に浮かぶが・・・・・。これは2回転くらい捻られた作品でした。

六、「黄色いリボン」・・・小学4年生の【桑島 翔】には、学校のみんなには隠している【女装】の趣味がある男の子なんですね。女の子に変身すると【ミチル】という女の子になって、翔とは違って、活発で頭の良い女の子になるんです。両親はこの事を知っていて、一生懸命に勉強するという条件で一日に一度だけ【ミチル】に変身する事を許されているんです。ある日、ミチルが公園で遊んでいると黒い帽子に黒いコートにサングラスとマスクという姿の男に、「ミチルちゃんだよね?」と声をかけられるんですね。ミチルを知っている人は殆どいないはずなのに、知らない男に話かけられて・・・・。これも2回転くらい捻られた作品でした。

七、「紫の献花」・・・「赤い水」に登場した【高瀬 昭文】が殺されたんですね。この高瀬は、人の心理を操るのが得意な男だったのですが・・・・・。なかなかでした。


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恩讐の鎮魂曲(中山七里)3

恩讐の鎮魂曲














 中山七里の『恩讐の鎮魂曲』です。シリーズの3作目です。僕的にはシリーズの中で1番面白かったですね。今回の作品の帯にも「悪辣弁護士・御子柴」と紹介されておりますが、作品を売る為にインパクトを与えたいのでしょうけど、もうこの表現は限界かと思いますので止めてもらいたいです。まあ【御子柴礼司】の過去も過去なんで、シリーズとしてもそろそろ厳しい所ですけどね。

 前作で御子柴の旧悪が暴露されてしまったんですね。今までは、ただ単に「金には汚いけど優秀な弁護士」というのが御子柴評だったのですが、実は少年時代に幼女を殺害し、その死体を切断してそのパーツを幼稚園や神社に放置するという、世間からは【死体配達人】と呼ばれた人物だったという事が世間に知られてしまったんですね。
 そして今作品では、御子柴の真っ当な依頼人は次々離れていき、虎ノ門にあった事務所もテナント料が払えず、葛飾区の小菅に移転せざるえなくなり、今や大口の顧客といえばヤクザの【宏龍会】だけになってしまったという状況からはじまります。そんな中、御子柴が事務所で新聞を読んでいると、社会面に

 〈四日、埼玉県川口市の特別養護老人ホーム伯楽園から、職員が入所者に殺されたとの通報を受け、警察が到着すると、同園に勤務する介護士の栃野守さん(46)が倒れているのが発見された。栃野さんは鈍器で頭を強く殴打されており、警察は現場に居合わせた入所者の稲見武雄容疑者(75)を殺人の容疑で逮捕した。栃野さんは既に死亡しており、稲見容疑者は栃野さんを鈍器で殴打したことを認めている。捜査関係者によると稲見容疑者は、「栃野さんが自分の介護をしていて最中に口論となり、かっとなって殴った」と供述している〉

 なんて記事を発見するんですね。実はその容疑者の【稲見武雄】とは、御子柴が関東医療少年院に入院していた頃の担当教官だったんですね。御子柴は、この【稲見武雄】から贖罪の意味を教えられ、弁護士として生きていこうと、人生に一条の光を見い出せたのも稲見のお蔭だったんですね。御子柴は、そんな稲見が人を殺す訳がないと考え、稲見の弁護人となる事を決意するんですね。
 そして実際に弁護人になってみると、稲見は犯行を認めている。動機、チャンス、方法、自白と全て揃っている状況だったんですね。これは公判で認否を争える様な案件ではないんですね。(僕的にはこの面会時の御子柴と稲見の会話が一番心躍りました)御子柴は、その後入念な調査を行い、事件の裏に隠された衝撃の事実に辿り着くんですね。そして御子柴は、介護士殴殺事件第一回公判で、

 「弁護人は被告人の殺意の不在を理由に無罪を主張します」

 と宣戦布告するんですね。果して御子柴は無罪を勝ち取れるかという感じの作品なんですね。今回も中山七里のテクニックで深い構成となっておりまして楽しめました。

 続きで印象に残った場面を( ´∀`)つ


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追憶の夜想局(ノクターン) 中山七里3

追憶のノクターン














 中山七里の『追憶の夜想曲(ノクターン)』です。シリーズの2作目です。この作品もなかなか面白かったです。この作品で【御子柴礼司】が対決する検事は、あの岬洋介の父親である【岬恭平】です。数年前に一度、この2人は対決しているのですが、その時は岬恭平が惨敗しているんですね。検察側が求刑した懲役15年を、御子柴は執行猶予つきの懲役3年にまで減刑させたのです。

 そのリベンジマッチとなった事件は『津田伸吾殺害事件』と言って、妻である津田亜希子による夫(津田伸吾)殺しの事件なんですね。亜希子は、浴室にいた夫の信吾をカッターナイフで後ろから首筋をメッタ突きにして殺害したんですね。亜希子は殺害を認めていて、会社をリストラされた信吾が3年もの間、再就職もせずに自分の部屋に閉じ籠って夫と父親の役目を放棄していて、そんな夫に嫌気がさしていた時にパート先の男性に惹かれて、その男性と付き合うのですが、それが信吾にバレて口論となって、信吾を殺害したと自供しているんですね。そして東京地裁で行われた裁判員裁判によって、動機が甚だしく自己中心的かつ短絡的で同情の余地はないとの理由により、懲役16年の実刑判決が下されるのですが、亜希子は即日控訴するんですね。そこから御子柴礼司が前任の弁護人に代わって、亜希子の弁護人となるのですが、全面自供のこの裁判はただ量刑だけを争う裁判となるはずなのですが、東京高裁での控訴審第一回公判で御子柴は、

 「弁護人は被告人津田亜希子の無罪を主張し、原判決の破棄を求めます」

 と主張するんですね。今回もこの圧倒的に不利な状況から御子柴礼司がいかにして無罪を勝ち取るかを楽しむ作品なんですね。この作品も深い構成となっておりまして楽しめました。作品の途中でとある心理描写がありまして、僕はそれで全貌が分かってしまいました。あれは要らないかもです。( ´∀`)つ


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贖罪の奏鳴曲(ソナタ) 中山七里3

贖罪のソナタ













 中山七里の『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』です。先週、何とはなしに購入した本が、こちらのシリーズの最新作の「恩讐の鎮魂曲(レクイエム)」だったのですね。前作読んでないけど読んでみようと思っていたのですが、友人が絶対最初から読んだ方が良いというので、まずはこちらの作品から読んでみる事にしました。で、こちらの作品をまず読みましたら面白くてイッキに「恩讐の〜」まで読んでしまいました。3作品イッキに読んでみますと、最新作の「恩讐の鎮魂曲(レクイエム)」が一番面白かったのですが、やはりこのシリーズはこちらから順番に読んでこそですね。

 このシリーズは【リーガル・サスペンス】と言われるジャンルなのですが、主人公が異色の弁護士で、その圧倒的な主人公の存在感が、この作品に深みを与えているんですね。中山七里は、僕的には【業師】という印象で、今回の作品も、物語の作り込みという点においては凄く深いです。

 主人公は、東京弁護士会所属の敏腕弁護士の【御子柴礼司】です。検察が勝算間違いなしと訴訟した凶悪犯・知能犯をまるで手品の様に減刑、極端な時には無罪にしてしまう気鋭の弁護士なんですね。しかしその御子柴礼司は、14歳の頃に近所に住む5歳の少女を殺害し、バラバラにして生首をポストの上に、その後は一日に遺体の一パーツを何処かに置くという、世間が〈死体配達人〉と呼んだ殺人鬼だったんですね。犯行当時14歳だった事から少年法に守られ、関東医療少年院に入院する事になります。そこで、その後の人生を決定付ける仲間に出会い、教官からは人間の心を授かった御子柴礼司は、22歳の時に司法試験に一発で合格して弁護士となります。

 そんな御子柴礼司が活躍するリーガル・サスペンスなんですね。前フリがめちゃ長くなりましたが、今回の「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」では、3億円保険金殺人事件の被告人の弁護をするんですね。「チャンスと方法と動機」の揃ったこの事件は、1審が無期懲役、2審でも控訴棄却となったのですが、被告人が更に上告した所で、それまでの弁護人が体調不良で入院してしまったんですね。これに手を挙げたのが御子柴礼司だったんですね。この圧倒的に不利な状況で、御子柴礼司が如何にして、この裁判を勝つかをぜひ楽しでください。( ´∀`)つ


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いつまでもショパン(中山七里)3

いつまでもショパン









 中山七里の『いつまでもショパン』です。なかなか面白かったです。出張の際の御供として持っていったのですが、読みだしたら止まらなくて、宿泊先のホテルでエッチなヤツを観る時間もなかったです。(*´∇`*)

 この作品は、【岬洋介シリーズ】の第3弾的な作品で、僕的には、シリーズの中では1番面白かったです。今回は、ポーランドで開催される「ショパン・コンクール」が舞台となります。主人公は、ポーランドが誇る音楽一家のステファンス家の【ヤン・ステファンス】です。弱冠18歳にして、このコンクールの優勝候補で、ポーランド国民の期待を一身に背負うヤンの成長劇的な話が主軸としてありまして、それに「ショパン・コンクール」を舞台にした殺人事件がありまして、ミステリー的要素を加えて作品のボリュームを出している感じの作品です。ミステリー的な要素はあくまでも肉付け的な役回りで、結構陳腐な印象なのですが、ヤンの成長劇的な話と岬洋介のピアニストとしての演出が凄く良くて惹き込まれました。

 もう少し書いちゃいますと、音楽一家のステファンス家に生まれたヤンは、友達も勉強も遊びもピアノの上達に無益なものは排除されて、ピアニストとしての英才教育を施されてきたんですね。そして「ショパン・コンクール」の出場権を手にしたのですが、若きヤンは「ショパン・コンクール」の意義が見い出せない。そして、コンクールで、ヤンの対抗馬と言われている、盲目の天才少年と言われている【榊場隆平】と【岬洋介】の演奏を聴いて、圧倒的な実力の違いを痛感します。様々な事件や出会いを通じて、ヤンが成長していきまして、ショパン・コンクール決勝でのヤンの姿に感動してしまうんですね。ベタな感じですけど、こういうのツボなんです。

 ま、おススメです。( ´∀`)つ

連続殺人鬼カエル男 (中山七里)3

カエル男


中山七里の『連続殺人鬼カエル男』です。骨組みだけ見ると良く作り込まれた作品だなぁと思うのですが、肉付けに失敗してしまった感のある作品ですね〜。とにかくリズム悪くて飽きてくるんです。それでも頑張って後半まで読んでみると、底は深くてやられた感はありました。

舞台は、埼玉県の飯能市です。飯能市で同一犯の犯行と思われる猟奇的な連続殺人が起きるんです。犯行現場には、犯行声明が・・・。その犯行声明は、平仮名ばかりの拙い文字で書かれているんですね。埼玉県警の渡瀬と古手川は、犯人は土地鑑がある者と考えて、飯能市在住で、過去に性犯罪、殺傷事件を起こした者から当たっていくと・・・。

と思わせぶりにしておきましたが、中山七里の何重もの仕掛けが用意されているんですね。もっと上手く描いてくれたら、もっともっと楽しめたのにな〜という感想です。( ´ ▽ ` )ノ

さよならドビュッシー(中山七里)3

さよならドビュッシー









 中山七里の『さよならドビュッシー』です。なかなか面白かったです。特に演奏シーンは、音楽関係に全くの素人の僕が読んでも良かったですね。僕的にはミステリーの要素がない方が良かったと思える位でした。とは言っても、最後は(不満もありましたが)やられた感のあるラストで、ミステリーとしてもなかなかの作品だとは思います。
 今回はいつもと違う感じでこの作品について書いてみようと思いますので、完全ネタバレになりますので、まだ読んでない方は、スルーしてください。( -д-)ノ

 この前、友人から僕がよく使う、

 「意図的な内面描写の操作で犯人を分からなくするのは好きじゃない」

 の意味が分からないと言われたので、それを説明するには丁度良い作品なので説明してみます。(これからネタバレマックスになります)主人公の【香月遥】は、火事の大やけどから、猛特訓の末、所属する高校の代表としてコンクールに出場を果たします。その間にお母さんの死があったり、学校でのいじめがあったり、身体が不自由な事以外でも沢山のツラい事があったのですね。それでも頑張る(一人称で進行する)遥に、結構感情移入しちゃったりしてたんですね。(コンクール優勝だ!なんてね)それがですよ。お母さんを殺したのが、【遥】で、しかも【遥】だと思っていたその子が【ルシア】だったなんて、いくら何でも酷いでしょ。やっぱ、人間の内面なんて、重大な出来事に関する思考が頭の中の大半を占めてるはずなんだから、お母さんを(殺意がなくても)殺してしまった、自分は【遥】になり代わってる、という事実があるなら、その事に関する内面描写を避けたら、もう何でもアリの世界でしょ。って思ってしますんですね。その時だけ記憶喪失とか二重人格ならまだ許せるのですが、素面も素面でストーリーを進行させるのは、キタないと思ってしまうんですね。もうこういのは【禁じ手】に登録して【使ってはいけない】というルールを作って欲しいです。( -д-)ノ

 酒がかなり回ってきたので、今日はこの辺で。( ´∀`)つ

ヒートアップ(中山七里)2

ヒートアップ 









 中山七里の『ヒートアップ』です。麻薬取締官の「七尾究一郎」が主人公の物語。「おやすみラフマニノフ」を読んで面白かったので、期待して読んでみましたが、

 「ヌルい!」

 です。かなりチープな作品でした。初めの方の【掴み】はなかなかでしたし、凄腕の作家達が扱ってきた【麻取】モノに挑戦した事に敬意を表して、かなり温かい目で読んでみましたが、中盤以降に陳腐さとつまらなさがどんどん増してきて、最後はビックリする程がっかりさせられました。別に【麻取モノ】を読みたかった訳ではないので、本格派な作品でなくても面白かったら、それはそれでいいんです。プロの風俗嬢のテクニックも良いかもしれませんが、素人には素人の良さがあるんですから、素人ならではの路線でいった方がよかったと思います。何か中途半端でしたね。

 ドイツの製薬会社スタンバーグ社が局地戦用に開発した兵士の為の向精神薬の【ヒート】(薬剤が脳髄に達すると、人間の破壊衝動と攻撃衝動と攻撃本能を呼び起こし、どんな臆病者も人間兵器に変えてしまう悪魔の薬)が、渋谷周辺に出回り始めて、子供同士の抗争が激化した。そのヒートを撲滅しようと、関東信越地区麻薬取締官の「七尾究一郎」の所属する捜査第一課が動き出します。ヒート巡って、チャイニーズマフィア、ヤクザ、警察、更にはアメリカまで巻き込んで凄い事になっていくという作品です。

 最近読んだ本の中で、「もぐら」とワースト1を張ります。( -д-)ノ

 続きで少しくだらない話を。 続きを読む

おやすみラフマニノフ(中山七里)3

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 中山七里の『おやすみラフマニノフ』です。第8回の「このミス」大賞受賞作の『さよならドビュッシー』を読んでないのですが、この作品からいっちゃいました。タイトルを見ても分かるように、何となく読み手を選ぶ作品ですよね。なので、一度スルーしたのですが、思い直して読んでみました。昨日も書いたのですが、僕は音楽に関しては全くの無知なので、この作品を語る資格はない気もするのですが、無知な僕が読んでもなかなか面白かったです。逆に本格的に音楽をやっている方はどう思うか分かりませんが、読み易くて分かり易い作品でした(音楽以外は)。文章を読んでると、この作家の人物像が浮かんできたのですが、一言でいうと「優等生」な感じのイメージです(この方の人物、背景、性別等全く知らないで言ってます)文章から滲み出てきてます(*´∇`*)

 少しつっこみたくなる所が2点程あったのですが、綺麗なストーリー展開でした。ストーリー的には、

 「時価2億円のストラディバリウスが完全密室の部屋から消えた」
 
 事から物語は始まります。愛知音大の校内で起きたこの不思議な事件を皮切りに、愛知音大で次々と事件が起こる。犯人の目的は、愛知音大恒例の定期演奏会の開催を妨げる事だった・・・・・。

 という感じでストーリーは進んでいきます。これ以上の説明はいらないと思うので、ぜひ読んでみてください( -д-)ノ

 第8回このミス大賞出身の作家さん達応援ホームページがありますので、興味のある方はぜひ(・∀・)つhttp://x122.peps.jp/konomisu2011
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