2008年10月18日

私家版・羊をめぐる冒険

何がすきですか、肉の中で。

こう問われたら豚と答える。

滅多に牛を食べられないからだろう、と邪推するやつには
まぁそうだけどなんか文句あっか、
そう詰め寄りたいのだけれども、残念ながら実際そのとおりだ。

こないだイベリコ豚のことにちらっと触れた。
かの豚がなぜ日本でブレイクしたかというと、そのもの珍しさもあったろうが、たぶん一番の理由はその「サシ」にあったように思う。
赤味にこれでもかとばかりに入り込んだ脂。
まるでA5とかなんとかランク付けされる和牛のようでしょうが。
さらにイベリコのおいしさを評するときによく使われるフレーズが、
「牛肉を食べているようだ」みたいなものやんね。
これもサシに由来してるんちゃうかしら。

サシサシと言いますが、そんなにサシがいいかね。
齢23でありながら、以前どちらでお勤めでした?、失礼ですけどどこかでお会いしました?、お子さんはおいくつですか?、働き盛りですね30代は云々と、行く先々で言われるほどのおっさんぶりを発揮している私は、サシサシした肉(めったにありつけないけど)は2、3枚で十分やぞ。
てこともありイベリコ豚、おっちゃんはあまり好きくない。

ところでバスク豚をご存知だろうか。
たしかイベリコとは生まれを同じくしている種だと思う。ごめん自信ない。
この豚、サシは入っていない。赤身と脂はきれいに分かれている。
しかしながらその脂、
ぶったまげるぞほんとに。
べっらぼーにうまいんだから。
脂の旨みを感じられるのはつまり赤身も旨いということらしいわ。
にしてもバスク豚の脂はエロスですぜ。くらっときます。
それにしつこくないからペロっといける。後を引く。
生の状態でさわったとしても、そのさわった指はさらさらしてるもんね。
とかく絶品です。
勝負時のレストランなんかでメニューにリストされてたらお試しあれ。
きっと豚感かわります。


話はかわるが私の部屋はいま、たいへん臭い。
獣のにおいである。
羊のにおいなんである。

よく言われます。羊はくさいと。
それに対し羊好きはこう返します。
あれは臭みではなく香りだぞ、あれがたまらないんだぞ、と。
じっさいその通りです。
羊嫌いはにおいの強弱に関わらず羊を食べようとはしません。
一方、羊好きはむしろ香りの強いものを好むようです。
かく申し上げる私もそう。
羊好きは意外といらっしゃいます。
羊嫌いはもっと多くいはる。
羊をめぐる論戦は終わらぬわけです。

部屋がたいへんな獣臭さで充満しているのは他でもない羊のせいである。
すでに日付が変わっているので一昨日のこと、お客さんのクレーム。
曰く、羊の肩肉が真空漏れしており、あまつさえ変色している、と。
交換に応じ、そのクレーム分を引き取った。
メーカーには赤伝票をいれているので、肉はそのままポイしてもよい。
ただそれはあまりに忍びない。
ってんでそのまま持ち帰り。帰宅時は、日を跨がんとしていた頃合だったけれど、翌日のことよりも今のラムショルダーをどがんかせんといかんかったので、とるものもとりあえず鍋に諸々ぶち込んで煮込み。
ただ羊、ものすごい変色で緑色。
ほんのりではない、もうドぎつく緑なのだ。
そこをそいで煮込んだわけだが、これがまぁとんでもないわけだ。
っっくっさっ!
鼻がもげる、というか胃臓が収縮する感じというか。
完全な異臭である。
今朝は出勤前から換気扇全開で始終かけっぱなしだったのだが、
これが夏場だったらと思うとおそろしい。
異臭騒ぎで通報は免れまい。

ひと晩煮込みまくったラムショルダー肉は、たしかにやわらかーになった。
ただ、咀嚼することを数秒で放棄したくなるような味の悪さ。これは如何ともしがたい。
これで羊が嫌いになるようなことは決してないが、それでもしばらく遠慮したいと思うには十分すぎるほどヘビー級。
いまこうしている間にもキッチンでは耐え難い臭気を放っているのだが、見てみぬふりをしている。
今日できることは明日にする。
基本これ。
かくしてやらなあかんことは日々たまり、どうしようもなくなるのだね。
もうしばらく待ってくれ羊。胸焼けがおさまり次第、すぐいくからな。
あと仕事よ、いっこずつやっつけていったるから覚えとけよな。



2008年10月12日

しれっと更新

いっそのことやめたったらいいのに、ブログ、

なんて思いながらもそのまま置いていたことに理由、
そんなものはございませんの。
ただただ毎日を走り抜けるに精一杯でたとえば帰ってやることといえば食事と歯磨き。
湯を浴びるなど到底おぼつかず後は万年床に倒れて泥となる。

きついきついと聞いてたけれども、はは、まじシャレなんねーよね
つって同期と苦笑いで茶を濁す。

ところで元気でやってますか。
うまいもん食ってますか。

晩酌ワイン別段、うまいものでなくとも普通のものをうまく食べられていたらたぶん、
だいじょうぶなんでしょう、とそう思いたいのですね。
たとえば昨日、僕は仕事帰りに王将の餃子を2人前買って帰ってビールでやっつけたった。
冷凍餃子は味の素、外食餃子は王将のが断トツと決めつけているのだ。
じつにおいしかった。じつにおもしろい。

にんにくで元気だし、おいしいと思えることにも元気が出て。
やっぱり食わなね、うまいもの。
あたりまえやねんけど忘れがちやから。

外回りちゅうものをやらしてもらえるようになってから一ヶ月弱たちました。
最初のうちはお客さんのトラットリアやレストランでランチをいただいてたン。勉強かねて。もちろん自費で。
そんときゃ時間もあったから2時間ちかくかけて4,000近いコースを、情けなくも一人でいただいたこともありました。
それが最近になって時間なし、金もついていかないでどんどん落ちてもうてついにはコンビニ弁当に手をつけてしまうという体たらく。
これまでコンビニでの許容範囲はおにぎりまで、と決めていたのだけれどそのルールも破ってしまった。
しかしながらコンビニ弁当、なかなかにあなどれない。
いかんいかんと思いつつもそのジャンクな味は、やれフォアグラだ秋トリュフだと頭でっかちになった舌には逆にやさしくほっとさせる。

それもあって、自炊するときは完全に和食。
もともと和食党やけれど、洋食にかぶれてくると意識的に和に回帰したくなるのだ無性に。
最近はもっぱら秋刀魚。三日にあげず食ってる計算。
ところで秋刀魚、いただくごとに思うことがある。
こんなよくできた魚が大衆魚であっていいのかって。
おまえ、本当はもっとえらくなれるだろうに。
庶民の味方であり続けるその姿はまるであれのようではないか。
すまん、具体的に思いつかないのだけれど、しかしその謙虚さ、その能ある鷹は爪を隠す的なところはこれ、我々は多いに見習わねばならん、そうは思わないか。
さすがに毎日のようには大根おろしを用意してあげられないが、それでも文句なしにうまいのは一体どういう料簡か。
季節ものの愛おしさよ、ほんとにどうしてくれようか。
はかなきものこそ大事にしたいと思いながらも毎年、シーズンオフに入るやいなや、なぜもっと食べておかなかったのだろうと公開することは必定であって。
バナナダイエットなどに血道をあげるヒマがあればもっと秋刀魚くって漁師に協力しろって思うのはさて、私だけでしょうか。
ともあれ、楽してやせようなんてそうは問屋が卸さないかんね!
問屋勤務の俺が毅然とした態度でもって申し上げる。バナナ関係ねぇけどさ。

関係なしついでにひとつ。
ひとくちにイベリコ豚っつってもその中にランクがあるのはご存知か?
さらに、ドングリくってなくてもイベリコ豚って呼べるんだぜ、ランクによっては。
どーだどーだ。
ふふ、言われずともわかってる。どーでもいいだろこんなこと。
でもこんなのを知ることができるのが今すげー楽しいんだわ。
べつにウンチクはひけらかさんよ。まぁほどほどにはやるけども。
あとはお店の厨房にずかずか入って、シェフとサシで話せること。
それと社販でうまいものを安く買えること。
それで今なんとかもってるところです。
こないだはラムの骨付きロースを買って香草で焼いてごっつ美味。
最近はイタリアの葡萄酒買ってほろ酔い加減。

さて明日はなにしよう。
休みの有難さ、ほんとこの頃身にしみます。
なにをいまさらやけど、ほんと大変やね。



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2008年05月29日

しんどいゆうな

言霊っての?
なんちゅうか言葉の力みたいなのって絶対あるよな。
予言とかね。
ある方もよくゆうてはりますよ。
未来について言ったことは、言わなかった場合よりも遂行力があるって。

後ろ向きな発言もそうやんね。
ネガティブワードはえらい力で気持ちを盛り下げます。


明日、やっと研修がおわります。
その締めくくりとして今日は修験僧よろしく行を修めてきました。
石段のぼり。
3,333段。ホンマかどうかは知らんけど段数的には日本一らしい。
ま、どっちゃでもえぇねんけど。ただ考えられへんほどの乳酸が脚にたまってるのは事実。

その石段のぼってるときに思ったことがあってそれはなにゆうと、
ぜったい疲れたとかしんどいとかゆわんとこ、
ちゅうことで結局最後まで言わずに登れたけれどもやっぱあれやね、
自分で言わずとも他人がゆうてるのを聞くと気が滅入ってくるもんやね。
せやから一人サクサクのぼった挙句、図らずも好タイムをたたき出してもぉて。
ヘーイ、協調性に欠ける新入社員やぜ。

でも俺、登りながら何っ回もおんなしことをブツブツつぶやいてた。

ぜったいにやり遂げられると信じろ。

これ、こないだの情熱大陸のスペシャルで拾った言葉。
フランスの三ツ星レストランのキッチンがまさにピークを迎えてんとしてたとき、シェフがコックに放った言葉。
あ、いいなと思って。
最近こうゆう言葉に弱いんすよ。特に情熱大陸やとね、ほとんど鵜呑みやね。
できることならこんなイイ言葉、温度の高い言葉に囲まれて生活したいわね。

ムリっすよねー。

だから本を読まな。
肌理の荒いざらっざらの言葉の中にいると息しにくなる。酸欠になる。
だから本を。
なんしか活字が読みたいのやおっちゃんは。

ってことでこれからむさぼります、活字。