22歳からの国語力 (講談社現代新書)著者:川辺 秀美
販売元:講談社
発売日:2010-01-19
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日曜日。ゆっくり寝た後、仕事。全然終わらない。たまっていたESの添削をする。これから執筆モード。間に合うのか?頑張る。2月は執筆と企画で大忙しになりそうだな。
途中、昼寝をしたのだが、何故か練炭自殺を試みて発見される夢、そして多摩地区の某大学で講演をするために山登りをするが途中で疲れはてて山小屋で休んだら時間が過ぎて講演に遅れ講演料が減額になるという夢だった。壮絶だな。つかれているのかな。いや、ウチのソファは枕がわりになるサイドの部分が鋭角的で悪い夢を見やすいんだな(って、ちゃんと根拠になっているだろうか?)。
今日は就活におけるES(エントリーシート)について書くことにしよう。この2,3ヶ月で結構な枚数のESを読んだ。強い就活ブログの方でも感想をまとめたのでそちらもごご参照して頂きたい。
結論から言うと、ES選考というやり方が、制度的にも、それを書く学生の能力を考えても崩壊しているように思う。
ESの本来の意義は、私は素晴らしいことだと思っている。よりその人を深く理解したいという目的というか、大義名分はそこには存在した。拙著でも紹介したが、早くからESを取り入れた企業の一つはSONYである。SONY関係者からも話を聞いたが、学校名を記入しない採用を実施するために、学歴だけでは分からないその人の情報を引き出そうという意図がそこには感じられた。
97年卒の私が就活をしていた頃、ESを導入していた会社はまだ少なかったかな。当時はやや面倒だなと思いつつ、自分のことを深く知ろうとしているのかなとか、設問が面白いなとか思ったものだ。TSUTAYAのESでは自由記入欄的なところを、東京スポーツ風に書いたりしたな。懐かしい。
ESはどんどん普及していって、大手企業の多くが採用している。いつしか、人事担当者になり、山のようなESを読むようになった。本当に山のように届き、修羅場感があったが、みんなの本気には本気に答えなければと思い、一生懸命読んだな。
ところで、このESの普及について注目するべきポイントがある。それは、ESのの普及と、ナビ採用の普及はほぼ同時期に起こっていることである。パフ釘崎社長もこのことに触れていたな。
ナビサイトの登場により、学生は今までよりも差別・区別なく企業情報に触れることができるようになった上、一括エントリーができるようになった。以前は、企業の情報が届くかどうかは厳密に差別・区別されていた。資料請求したところで、資料が届かないことはザラ。当然、選考にも参加できない。就職ジャーナルによると、90年代の資料請求の戻り率は約43%なのだった。
それが、ナビサイトになり誰でも少なくとも情報の閲覧とプレエントリーは可能になった。そして、一括でエントリーできるようになった。
何が起きたか?答えは簡単で、どの企業もエントリー数が増えた。海老原嗣生先生もインタビューや講演などで指摘しているな。そして、その大量のエントリーを「さばく」ことが求められたのである。ジョブウェブさんがよくセミナーなどで言うところの、「たくさん集めてたくさん落とす採用」が加速したのだった。この弊害は特にここ数年、指摘されている。マッチング精度が悪化しているという指摘や、効率化を求めるあまりに企業の中身や、「人肌」が伝わらず早期離職につながっているという声もある。
他にも諸々問題があるし、語りたいことはたくさんあるが、ここではいったんおいておこう。ESに関してなのだが、この大量応募を防ぐべく、どんどん難化していったと言う指摘がされている。つまり、興味本位での応募を避けるため、あるいは求める能力や意欲が備わっていない人材を避けるためという部分もある。
結果として、学生は手間暇のかかるESを何通も書かなくてはならなくなっている。大変な負荷になっていることは事実だろう。
一方の流れで、これは私の体感値であり、人事担当者やキャリアセンター職員からも同意見を頂くが…、ESを「書けない」学生、結果、通らない学生が増えている。「書けない」ことの原因は3つだと解釈している。
1.自分の強みが分からない、気付いていない、ない
→成功体験がない、強みに気付いていない、自信がない、自分を振り返れていないなど。何もチャレンジせずに21年間をすごし、自慢できる成功体験などがないという学生も多いな。
2.業界・企業・職種理解が足りない
→これがよくわかっていないので、説得力のある内容を書けない。志望動機も、やりたいことも一般論になってしまう。
3.表現する力がない
→私はこれが最も問題だと思っている。国語力は劇的に落ちている。いや携帯などでのコミュニケーションは進化しているし、空気を読む力は上がっているのだが。自分の言葉で自分を表現できない。うーん、これはES対策云々よりも、そもそも勉強しているのか?と思う瞬間は多々ある。うーん、就活で勉強が阻害されているという意見はあるが、そもそも就活も勉強もしているのかねと思うことはよくあるのだ。
結果として、「会いたい」と思うようなESにはめったにお目にかかれなくなっている。
今日、Twitterでのやり取りでは「企業にとって求める人材が違うのだから、ESも書き分けなくてはならない」という意見も出ていたが、確かに求める人物像は各社によって違うものの、学生のほとんどは、そもそも自分の分身として成立していないESのを書いてしまっている。最低品質をクリアしていないESのが多すぎるのもまた事実だ。あと、企業は別に求める人材どおりの人だけを採っているわけではないことも覚えておこう。
一方、企業でも大量のESとどう向き合うかが課題だ。基本的に応募数は増えている。ESを読んでいない企業、適性検査を併用してマッチする層や上位層しか読まない企業、面接前に参考程度に読む企業などはザラだ。学生が一生懸命書いたところで何だかね。
「ESだけで分かるのか?」という声もある。これについては、ESだけで分からない部分は当然あるけど、結構当たっているかなと思うのもまた事実。まぁ、某マスコミではESの通過基準を下げたところ、本来欲しかったガッツと体力があり、やり切る力を持った人材と出会えたという事例もあるけど。某金融機関は必ず1次面接に進めるようにしていたな。
若干、グダグダになってきたが、思うに、ESという制度自体が実はもう崩壊しているのではないかと思ったのだ。あえて難問を連発する企業(まぁ、難問を出すのが目的化しているわけではないと思うし、設問の意図はあるのだが)、どうせ読まない企業、書けない若者…。
もう、終わっているんじゃない?
そう考えると次のような打ち手は極論のようで、現実的なように思うのだ。
1.ナビ採用、ナビ就活の見直し
→まぁ、これはもう企業の側でも学生の側でも起こっているよね。実際、上位校の特に理系はナビではアプローチできないという調査結果も出ている。掲載するナビをしぼったり、掲載しなかったりしている企業はあるよね。また、水面下でのリクルーター制度復活や、研究室訪問を推進している企業もある。ハイクラス学生はリクナビ、マイナビは一応登録するけど、積極的には使わないんだな。
2.学歴差別・区別宣言
→学歴ネタについては根深いものがあるので別途エントリーするし書籍や記事などでも発信して行きたいのだが、学歴で決めているのなら最初から宣言しろ、ということ。まぁ、学歴論を始めると「東大でも使えない奴はいる」「某大手広告代理店のトップ営業マンは亜細亜大学出身」だとか、諸々意見は出るのだが、学歴で採っている企業があることはまた事実。そして、緩やかな相関は誰もが認めることだと思う。学歴不問の会社も結局、高学歴層で着地する。
採用実績校を紹介している企業はまだフェアだと思うが、人数まで公表して欲しいな。
逆にこのことによって、悲劇が起こらないような気がするし、むしろ学歴不問採用は加速されると思う。
3.ESはプロフィール情報+最低限の質問を中心としたものに
→学生の負荷は軽減するべし。質問のための質問など無くすべし。
4.全員と会う機会の創出
→まぁ、企業によってはオペレーション上、難しいと思うものの、少なくとも1次面接は全員に10分でもいいから受けさせるようにする。
5.面接力の向上
→学生の魅力、強みを引き出す面接力が求められていると思う。まぁ、申し訳ないが、「いますぐ使えそうかどうか?」という基準で採る、バカ面接官も多いことは事実なんだなぁ。
これに取り組むべきなんじゃないかなぁ。
一方、学生も内定を取るためだけではなく、人生を生き抜くために国語力くらい伸ばそう。まぁ、気持ちは分かる。皆さんはある意味、教育の被害者だ。多くの大学が入りやすくなってしまった中、今更国語力を求められるのも酷かもしれないが。
また、自虐的、自暴自棄になること、試合放棄することはやめよう。いや、これも気持ちは分かる。景気は悪いし、格差はあるし、差別だってある。ただ、これは今に始まった問題じゃないんだな。もちろん制度の問題もあるが、制度はいつだって不公平でイマイチ。乗り切る勇気を持ちたいところ。
あと、相談にのってくれるオトナを少なくともリスペクトする気持ちは持つように。意外に失礼なのが、相談にのった際に「私、ダメなんです」という話をひたすらすること。いや、もちろん気持ちは分かる。でも、「オレはそんな奴の相談にのっているのか!」という部分もあるわけだ。実は失礼な行為であるのだ。ダメな部分は認めつつも、相手に失礼のないようにしよう。
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さぁ、もう一仕事して寝よう。おやすみなさい。愛しています。
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ただ、個人的にESを読ませていただいている中で、アウトプットの精度よりも、むしろインプットの精度が著しく低いのでは?と感じることが多いです。
企業が何を聞きたいからこの設問を設定したのか考えず、一人よがりの文章に走る学生が多いのかなと。
いずれにせよ、国語力。大事ですよね。