ヨーク社株式会社の社長が時々書いています。

独立を決めたときに、ぼくが最初に考えはじめたのが、社名とロゴだった。まぁ、これは商業柄だからしかたがないけど、「独立したら、まずは判子をつくらなきゃ…」と、教えてくれた人がいた。「個人ではじめるか、法人ではじめるかによっても違いますが、会社名以外に、住所印でしょ、代表者印でしょ、それに実印に、角印に、社名と住所印は2種類くらいあったほうがいいですよ。すぐに要るようになりますから…」と、その方の会社の判子を並べて押して渡してくれた。

以前の会社でボーナス時期になるとよく来ていた取引銀行の人は、「独立したら銀行口座はうちで作ってくださいよ。」と言ってくれた。そして「お付き合いだと思ってクレジットカードにも申し込んでおいてください。」と言う。会社辞めたばかりで、審査通るのですかと聞くと、「うちとは長いお付き合いですし財形貯蓄もやってもらってましたから大丈夫です。」と、言われるままに申し込んだら、後日、この大手銀行グループのカード会社から「お断り」が届いた。そのことを件の銀行員に伝えたら、「え、おかしいなぁ。そういう時はまず私に話があるはずなんですけどね。」と言ったまま、姿を現さなくなった。

200906



今度は、隣の信用金庫から飛び込みで外交員がやってきた。「新しい会社でっか。うちで口座作りまっせ。」と、まるで魚屋の親父みたいな話し方をするその外交員は、ぼくの個人印を見るなり取り上げて「これ三文判ですなぁ」と見破った。「もうちょっとええ判子を持たんと。」ええ?なぜ分かったんだろう。聞いてもニヤニヤするだけで教えてくれない。そのときは不思議だったが、あとでじっくり考えてみたら種明かしは意外と簡単なことだった。そんな感じで話し方はいかにも大阪商売人風だったが、その人は、普通口座だけでなく、当座もつくってくれ、初めての小切手帳を持たせてくれた。法人化するときも「会計士さん、ええ先生紹介しまっせ。」と、世話してくれた。その後も、他の支店へ異動になるまでの数年間、その人からは、悪徳商法の手口やら、いろいろなことが学べた。金融機関だって広告会社だって、看板の大きさだけで評価してはいけないのだ。惑わされてはいけない。

独立することで、ぼくは丸腰になった。そして、丸腰になって、はじめて分かったこと、見えたことがたくさんある。その多くは、もし大きな看板の下にいたら一生気がつかなかったことかもしれない。

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