2015年04月14日

開業12年目の記念日に、11年前からの患者さん!

■12年前

畑の中に突如現れたコンクリートの建物は鍼灸院でした。
12年前の4月13日。養気院の開業日です。

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この日の緊張感は忘れられません。

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たくさんの方に「開院おめでとう!」と言われたのですが、おめでたい気持ちになる余裕はなく、頭の中は不安でいっぱいでした。強気なことを言いながらも、「患者さんが来なかったらどうしよう…」といつも考えていました。この頃は、不安をかき消すのに一生懸命でした。この不安は私には必要でした。

12年を振り返ってみて、不安のない日は1日もありませんでした。不安ありきの鍼灸師人生です。今でも、危機感は消えていません。数ヶ月に一度は悪夢で目覚めます。鍼灸院が朝起きたら何者かに全てを破壊されているのです。別バージョンは、建物は残っているのに、中身がごっそり持って行かれているのです。

こんな夢を見るのは、「積み上げて来たもの全てを失うかもしれない」という恐怖が頭のどこかにいつもあるからでしょう。施設も備品は大切ですが、一番失って困るのは患者さんとの信頼関係です。


■12年前と同じこと

開業当初から現在まで、その時の最高の技術を提供しようと思ってやってきました。12年前の私の技術はそれなりでした。もちろん今よりずっと下です。でも、それなりに成り立っていたのです。だから今があります。

記念日の昨日、11年前から通院していたKさんが、2年ぶりに来院されました。11年前の私を知っている数少ない患者さんです。技術レベルも料金システムもだいぶ変わっているはずなのに、利用して頂けるということは、11年前から変わっていないものが私の中にあるということです。

それが何であるのか…。

患者さんに聞いてみようかと思ったのですが、やめました。自分で考えた方がよいと思ったからです。日頃、技術ばかりを追い続けていますが、患者さんは技術以外の部分もよく見ていると思うのです。というより、技術の善し悪しを判断するのは難しいと思います。結局のところ「誰に自分の体をあずけられるか」ということなんだろうと思います。だから、「自分なら誰に体をあずけたいか」と私も考えているはずなのです。

開業当初から変わらないのは、「自分が受けたい鍼灸」を追いかけているということです。「もしも自分が患者だったら…」と仮定し、「こんな鍼灸院があったらいいな」と考えているのです。マーケティングの専門家ではない私には、「どんな鍼灸院をつくると儲かるか」なんてわかりません。でも、自分が行きたい鍼灸院はイメージができます。そもそも、患者として鍼灸を受けたことがこの道に入ったきっかけです。だから、(自分の)理想の鍼灸院を描くのは得意です。

明日から13年目。もちろん理想を描き続けます。

同業のお仲間からお祝いの花が届きました!
嬉しいです!

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■活法塾(塾生募集)

開業に興味のある鍼灸師の方へ。

期間 : 2015年5月〜2016年3月(全18回)
開催日: 木曜日(月に1〜2回)
時間 : 17:30〜21:30(3時間)
会場 : はりきゅうルーム カポス(品川駅から徒歩5分)
費用 : 144,000円(8,000円×18回) ※一括
定員 : 8名(5名以上で開催)
URL : http://kappolabo.jp/modules/content03/index.php?content_id=21

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yoki at 02:31│Comments(0) 鍼灸院開業 | 鍼灸師の裏話

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