2016年11月18日

本棚の前で「良いブログを書くには?」という話になった

■本棚を見せることは精神の恥部を見せること


実は、群馬の鍼灸院、養気院の本棚は4つのエリアの分かれています。

1.患者さんが手に取れる本棚(待合室)
2.患者さんの目に触れる本棚(問診室)
3.業者さんや同業者の目に触れる本棚(アトリエ
4.自分だけの本棚(スタッフルームの屋根裏)

昨年までは1、2、4でしたが、今年から3を新設しました。1は、基本的に私や妻が読みたい漫画ばかりです。その一部を置いています。『ブラックジャック』『シティハンター』『北斗の拳』『るろうに剣心』など、全て私の趣味です。

妻クリ子の趣味も反映されています。『コウノドリ』や『テルマエロマエ』などです。そして、最近、スタッフの光山くんの趣味である『スラムダンク』を追加しました。


養気院の本棚に「スラムダンク」が入って喜ぶ光山
養気院スタッフ:光山


養気院の本棚は名作揃いです。その中で「おや?」と思うのが『ピアノのムシ』です。連載中の漫画で最新の8巻までそろえてあります。調律師を主人公とした、マニアックな話です。調律の世界を知りたければ、この漫画を読めば全て分かるというくらい、緻密に描かれています。作者はどう考えているかわかりませんが、調律師版の『ブラックジャック』といった感じです。

ピアノのムシ1〜8巻

よくここまで調べ上げたものだと、その取材力と探究心に感心します。今度、作者に聞いてみようと思います。私なら簡単に聞けるのです。なぜなら、作者の荒川三喜夫は幼なじみだからです。近所同士で、小さい頃からよく一緒に遊んでいました。小学生の頃から絵画や漫画に親しんでいましたが、まさか本当に漫画家になるとは!

結局、何が言いたいのかというと、本棚には自分自身の趣向や人間関係が投影されてしまうということです。そして、その本に影響を受けた自分がいるということです。だから「本棚≒恥部」です。

本棚を見えるということは恥ずかしいことです。ある人が「精神の裸踊り」と表現していました。本当にその通りだと思います。だから、逆にいえば、本当に気心の知れた仲でなければお見せできません。



■男三人だけの車内は危険がいっぱい


今週の日曜日、二人の鍼灸師が群馬の養気院にやってきました。その二人とは、いつも一緒に勉強してくれる秋田の小松田先生、そして札幌の谷地先生です。

この二人は、まだ出会って年数が浅いのですが、活法研究会ではすっかりおなじみの顔です。もう10年前から知っているような錯覚に陥ります。

勉強会が始まる前の挨拶の際、「きっかけは、谷地先生のブログです」と切り出す鍼灸師・柔整師が最近続出しています。少し前までは「クリ助さんのブログです」という人が多かったので、ジェラシーを感じずにはいられません。北海道(→日本)ではとても有名で影響力のある先生です。

そんな谷地先生のブログでネタにされ、いじられているのが北の巨人こと、小松田先生です。秋田-東京間、そして美人店長のいる喫茶店を行き来しています。これまでFacebookで存在感を示してしたのですが、何を思ったのかブログを始め、才能を開花させつつあります。

こうして新しい人間関係がブログをきっかけにしてどんどん生まれています。

今回、なぜ、そのお二人が群馬にやってきたのか?

ある日の勉強会でこと。小松田先生に「養気院の見学ってできますか?」と頼まれたのです。あの小松田さんの頼みですから断れません。「施術は見せられないけど...」という条件でお受けしました。情報はどこから漏れたのか、谷地先生もやってきて言いました。「お願いがあるんですけど・・・」と。

勉強会にたくさんの鍼灸師を誘っている谷地さんの頼みも断れません。むしろ、恩返しをするチャンスができました。

13日の夜、東京での経営の勉強会を終えると、私の車にお二人が乗りこみ、群馬へと走らせたのです。閉ざされた車内空間。ついつい油断して、仕事や鍼灸師のこと、言いたい放題になりました。三人とも、ここまで本音を出して話したことはありませんでした。



■屋根裏部屋の本棚


群馬に着いたのは真夜中。静まりかえった養気院の中へ二人を案内しました。

一通り、施設案内をすると、専門書が置いてある本棚の前で足が止まりました。この本棚が、臨床家のクリ助をつくったと言っても過言ではありません。そして、これからもこの本棚に育ててもらうつもりです。

養気院の問診室の本棚の前で

本棚の前で盛り上がっていると、小松田先生があることに気が付きました。

「こっちの部屋はなんですか?」

扉の存在に気が付かれてしまいました。ごまかせる雰囲気ではなかったので、扉の向こう側を案内することになりました。そこはスタッフルーム。施設の心臓部です。そして、その心臓部を登っていくと現れてくる屋根裏部屋(非公開)。

「落ちないように気を付けてください」

と二人に注意を促しながら誘導していきました。ここには漫画の『頭文字D』だけでなく、ジャンルを問わずいろいろな本を収納しています。表の本棚には置くことのない本ばかりです。急なハシゴを登らなければたどり着けない空間に二人は興奮気味でした。

男子なら誰でも興奮する屋根裏部屋。実用性は二の次です。その空間がある理由は「ワクワクする」だけで十分なのです。私にとって、この本棚の開示はこれ以上はない自己開示です。開示すればするほど、好き嫌いの判断をされます。だから、嫌われる覚悟がなければ見せられません。屋根裏部屋で披露した精神の裸踊りだったのです。



■「良いブログを書くには?」という話


谷地先生は言葉選びの達人。鍼灸師になる前は、プロのライターをしていたホンモノの物書きです。その文章センスに憧れずにはいられません。「なんで鍼灸師やっているのだろう…?」と不思議に思います。

その谷地先生のブログを楽しそうに読んでいた小松田先生が、何を思ったか最近ブログを書き始めました。Facebookの交流で鍛えた瞬発力と読書で鍛えた語彙力であっという間にファンを獲得しています。しかも、全ての文章をスマホのフリック入力のみで行っているというから、さらに驚きです。

私もブログには思い入れがあります。この三人が会話をすれば、ブログの話になります。「良いブログを書くには?」は重要なテーマです。「自己開示が大切」というところは共通の認識のようです。

菊水堂のポテトチップスを食べながら談笑

思うことを好きなように書くという勇気は必要です。書くことは楽しみであるいっぽうで恐怖でもあります。誰かを傷つける文章はいけないわけですが、自分が傷つくことは恐れない方がよいのです。

他人の言葉をもってきても力がありません。
人を動かす力があるのは、自分の言葉だけです。



■私がブログを書くときに意識している5つのポイント


自分のこだわり部分を少し紹介すると、書く時に気を付けているのは、「カレ」、「ピリ」、「ノリ」、「コク」、「テク」の5つです。この分類は完全オリジナルです。

カレは、読み手のイメージです。全員が満足する内容は用意できないので、どんな人に読んでほしいのかを明確にイメージします。このツボ日記は、始めた当初(もう10年以上も前)は、患者さん向けに書いていましたが、今は同業者の方を意識して書いています。ただし、患者さんが読んでも大丈夫な体裁になるようにしています。

ピリは、着眼点です。日常や普段、気が付かないこと、思い付かないこと、話題にしないことに触れる行為です。ピリがないと当たり前な話に感じます。ただ、読み手のことを考えずに書くとピリピリした内容になるので注意しています。

ノリは、自分が気持ちを乗せて書くという意味が一つ。もう一つは、読み手の気持ちを乗せる言葉の選び方や文章の運びの意味です。「気が付いたら最後まで読んでしまった」と誘い込めたら最高なのです。

コクは、書き手の人間性です。文章に自然と出てしまう人間味です。普段の自分が出てしまうので、普段の思考や行動から気を付けるようにしています。

テクは、テクニックです。スラスラと読み進められる文章を書くには、リズムやテンポが必要です。相手の頭の中にスッと入っていく文章が書けたらいいな、と思っています。



■鍼灸師は、鍼灸のスキルだけでは食べていけない現実


鍼灸師を仕事にするというのは、「最低でも鍼灸をする」ということでしかありません。鍼灸だけやっていても生きてはいけません。もし、そういう環境があるならば、とても恵まれた環境です。うちの鍼灸師は、私を入れてスタッフは6名ですが、誰一人として鍼灸のことだけ考えていれば大丈夫な環境を手にしていません。

免許だけでは食べられません。人間性が大事という抽象的な話で片付けられてしまっても困ります。鍼灸の他にどんなスキルが必要なのか具体的に示してくれる人が必要です。そういう事情もあって、率先して情報発信をするようにしています。

今、月に1回経営セミナーの講師をしています。鍼灸師の他、柔整師、整体師、セラピストなど、いゆわる治療家と言われる人たちが参加しています。そこでお伝えしている内容は、具体的なスキルです。この勉強会に参加してくださっているのは、患者さんのことを真に思って施術している方だけです。

思っていても、私たちの気持ちがそのまま患者さんに伝わるとは限りません。誠実であれば繁盛するわけではありません。だから、私たちの想いと患者さんを結びつける必要があります。そのために必要な情報発信の方法を一緒に考える会です。

「その勉強会に参加者するには、どうすればいいですか?」

と何度か訊かれましたが、新しい募集の予定はありません。改めて似たような機会を設けるかもしれません。残りの4ヶ月、25名の仲間と高め合っていきます。

深谷駅に向かう谷地先生と小松田先生


もし、よろしければ小松田先生のブログもぜひ。
養気院訪問記を読むことができます。

◎養気院訪問記<前編><中編><後編


【よろしければ投票してください】
応援クリックありがとうございます(1日1クリック有効)。
2つのランキングサイトにエントリーしています。
にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ  

yoki at 13:09│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 鍼灸院経営 | 勉強会

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
月別アーカイブ
記事検索
全記事にコメント歓迎
これから読みたい本