2016年12月01日
求人の準備をしていて思うこと
■東京というブランド
今、求人の準備をしています。来年に1〜2名のスタッフを募集しようと考えているところです。その前にこれまでを振り返りながら、自分がどこに向かっていこうとしているのか再確認しようと思います。
法人設立の際に活法研究会の会員さんから頂いたお花
会社が立ち上がったのが、2013年7月。たった3年ですが、私にとっては激動でした。設立のきっかけになったのは、活法研究会の法人化と並行して行った鍼灸院の新設でした。
当時、「古武術鍼法」(現在、「整動鍼」)と呼んでいた技術の価値を証明したいと思い、品川に鍼灸院を設置することになりました。群馬でがんばっても認めてもらうのは難しいだろう、と判断したからです。
「同じことをするなら東京の方が認められる」
本物ならどこでやっても認められる。それが、真実なのだろうと思います。ただ、私には群馬に居ながら技術の価値を認めてもらえる自信がなかったのです。
群馬に住む人の中には、よい鍼灸院を求めて東京まで足を伸ばす人がいます。時には、「東京の有名なところに通っていたんですが、遠いので通いきれなくなったので近場にすることにしました。」と来院する患者さんもいらっしゃいます。
群馬の鍼灸院(養気院)が忙しくなってきた頃から、「群馬だから患者さんが多いだけ。東京の激戦区に出たら通用しないよ。」そんな声がどこからか聞こえて来るのです。それは私自身が作り出した幻聴かもしれません。
「東京には最高のものがある」
誰もがそう思っていると言えませんが、そういう傾向は少なからずあります。まして、群馬は東京から1〜2時間です。東京が届くところにあるのです。心のライバルは常に東京なのです。群馬で開業してから、ずっと「東京の鍼灸院」をライバル視してきました。
仕事としてだけ考えるなら、群馬の地で認めてもらえたら成功です。いっそう地元に必要とされることを考えて行くのが賢明だと思います。ただ、私が求めていたのは、そういものではなかったのです。
■自分の居場所
私は群馬に生まれ、神奈川に4年、東京に4年住み、それから群馬に戻ってきました。どの土地にもそれぞれの魅力があり、単純にどこが一番とは決められません。
40年間生きてきて、自分はどこに属しているのか、と振り返った時、どこにも属していないことがわかりました。群馬に住んでいるのも縁であり、神奈川で生活したのも、東京で生活したのも縁によるものです。
土地ではなく人と繋がっている感覚です。
極端なことを言えば、住む場所はどこでもいいのです。感覚的には日本語が通じればどこでもよいのです。英語が話せれば、もっとどこでもよくなる感覚です。
ただ、それは自分のことだけの話です。妻も子もいるし、近くには母がいます。今は大阪からやってきたスタッフもいます。自分の考えだけで自由に動くことはできません。何が一番なのか、バランスを考えて選択しなければなりません。それは縛りと言えますが、縛りこそ縁です。縁を大事にするということで、今の居場所があります。
群馬に執着心はありません。同じく東京にも執着心はありません。自分が居たいと思うところは、自分を必要としてくれる人が居るところです。今、群馬で必要としてくれる人がいます。そして、東京でセミナーをやっても必要としてくれる人がいます。今は、どちらも私の居場所です。
人が寂しいと感じるのは一人になることではなく、居場所がないと感じた時だと思うのです。だから、寂しくないところを常に探し続けているのかもしれません。
■土地が違っても原理原則は同じ
東京に鍼灸院をつくったことで、東京側からの視点を手にしました。「東京は厳しいよ」と言われていましたが、ハッキリわかったのは、東京には東京の厳しさ、そして利点があり、群馬には群馬の厳しさ、そして利点があるということです。群馬の方が厳しいと感じるところも、東京の方がラクだと感じるところもあります。
「東京は家賃が高いから大変でしょ」
と言われます。確かに群馬より高いです。その代わり、ウェブサイトの反応もよく、施術費も高くできます。出て行くお金と入ってくるお金の量とスピードが違うだけです。原理原則に違いはありません。東京だから東京の経営がある、とは思っていません。
ただし、土地の利点を最大に利用するように心がけています。原理原則は同じでも、土地が違えば条件が違います。
地方と都心では戦略を変えています。具体的に言うと、東京では“専門性”を強く意識しています。
■求人に鍼灸師が集まるかどうかは○○次第
今、それぞれで戦略を練っています。群馬はスタッフを増やし、受け入れられる患者さんを増やそうと思っています。東京は当初の計画どおり、2院目を用意したいと思っています。それには人が必要です。
私の、経営者と教育者としての資質が否応なくが問われる時期に入ってきています。一番成長しなければいけないのは、他ならぬ私なのです。休みも少なく仕事量も増えましたが、こうした経験ができる環境にとても感謝しています。たいへんだけど、とても充実した毎日です(スケジュールがパンパンという充実感かもしれませんが…)。間違いなく、一人でやっていたら味わえない感動ばかりです。
これから新しいスタッフと出会い、共に成長していく喜びを感じたいと思っています。技術者として、経営者として、そして、これからは教育者として自分を磨いていかなければなりません。求人で人が集まるかどうかは、私次第だと思っています。実は、仕事の中でもっとも緊張し、重みを感じるのが求人です。
つづく…求人の準備で再確認したこと
【よろしければ投票してください】
応援クリックありがとうございます(1日1クリック有効)。
2つのランキングサイトにエントリーしています。