2018年06月17日

美容と不妊に参入しないと鍼灸師は稼げないのか?

美容と不妊に参入しないと


最近、「美容」と「不妊」をメニューにしている鍼灸院しか繁盛しないのか、という空気が漂っています。そっちに行かなければならないのかと、迷う鍼灸師が増えています。そうではない空気をつくりたいと思っています。

その前に、美容と不妊のカテゴリはなぜ活気があるのか、冷静に分析しておきます。簡単にいえば、美容は単価アップにプラスで、不妊はリピート対策にプラスです。

競合
 美容 エステや美容整形など
 不妊 医師が行う不妊治療(保険適応外)

心理
 美容 キレイのためなら痛みは我慢し出費も惜しまない
 不妊 命はお金に置き換えられない

情報発信
 美容 画像でしやすい
 不妊 数字でしやすい

怪我や病気を対象とした鍼灸は、病院の保険診療(自己負担が少ない)と競合しますし、腰痛や肩こりを対象にすると、整体やリラクゼーションと競合します。どっちにいっても窮屈な状態です。いずれにせよ、鍼特有の効果を示せなければ経営は苦しくなります。

鍼特有の効果って何なんでしょう。すべての答えはここにあります。私は次の4つがポイントになると思っています。

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鍼治療で何でも治るわけではありませんが、薬よりもアドバンテージがある症状があります。

副作用が少ない
少数のツボで治療する限り副作用は無視できると考えています。デタラメな鍼治療には無駄な刺激があるので副作用が生じます。

侵襲性が低い
あえて副作用といえば、鍼を刺すことで生じる侵襲。ただ、髪の毛程度の太さしかないので出血もしません。痕も残りません。

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鍼は皮膚の奥(筋膜や筋肉など)に直接刺激ができるメリットがあります。刺さずとも、皮膚は鋭利な鍼先を感じるだけでも反応してくれます。


こうした特有のメリットを客観的に示していくことで、鍼を選ぶ理由が明瞭になります。,聾朕佑隆萃イ蠅任呂匹Δ砲發覆蠅泙擦鵑里如協力者が必要です。薬と比較する臨床試験をしなければ証明できません。

治療系の鍼が商業的に苦しくなるのは、鍼灸師の努力不足とは限りません。構造に原因があります。構造を理解すれば、治療系の鍼灸師も道を開けます。

美容や不妊の経営的メリットを承知しながらも、やりたいのはそっちじゃないという鍼灸師は少なくありません。私もそうなので自分の経験からヒントを出したいですし、実際に具体的な施策も行っています。


ツボのデータ化プロジェクト


鍼灸師の仕事って何でしょうか。鍼をすることでしょうか。生きたツボを探すことでしょうか。どちらも正解ですが、「ツボを整理していくこと」も誰かがやらなければなりません。そうしないと、鍼灸は発展しません。

古典をリスペクトしても、検証する気持ちが欠けていれば古典信仰です。宗教です。鍼灸理論は批判にさらされて発展します。批判ができるのは、私たち現役世代です。誰もが当事者です。

整動協会では、北斗病院と共同でツボの効果を測定しています。MEGという数億円もするマシンで、ツボに刺鍼する前後で脳磁場(脳がつくる微弱な磁場)を測定しています。1秒間に1,000回、脳の160ヶ所からデータを集めます。

1秒間に160,000個の数値がコンピューターに入ってきます。それを5分間計測すると、160,000×60×5=48,000,000個の数値です。この数値を分析して脳がどのようにツボに反応したのか意味を探します。もちろん専門家にしかできない仕事です。


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最新すぎる研究なので、測定方法や分析方法は確立していません。同時並行でやっています。これまでの研究でツボと脳は間違いなく深い関係にあることがわかっています。その詳細がわかるのはこれからです。

この実験は、まさにツボを批判の目にさらす行為です。効果を示す結果が得られないかもしれません。そうなれば、ツボと脳は密接に関わっているという仮説が崩れてしまいます。だから、リスクを背負います。

「正しくないかもしれない」という批判も込めて挑むのが科学です。古典に書いてあることを無条件に飲み込む姿勢とは真逆です。

鍼灸医学を愛すれば愛するほど、否定はされたくありません。だから、「昔から伝わってきているのだから効果があるはず。科学では計れない神秘的な仕組みがある」という理屈をこねてしまうのです。

でも、もう安心できるところまで来ています。現在、論文の準備をしています。脳とツボに(詳細は分からなくても)関係が深いことがわかれば、詳しい関係を知りたいと思う研究者が取り組みます。

もちろん、これまでも鍼灸の科学的研究は行われてきていますが、1つのツボに対する脳の反応をこれほど詳細なデータを集めている研究は類がありません。


鍼灸師全体のプロジェクトを目指す


ツボの働きを脳磁場のパターンで描けるようになったら、ツボの正しい位置をマシンで図ることができます。鍼灸師の技量の差も測定することもできるようになるかもしれません。このプロジェクトは北斗病院と整動協会の共同事業ですが、どこかで他の学派にも声をかけたいと思っています。

学派や流派のよる違いを脳磁場データが示してくれるかもしれません。その先には、鍼灸の標準治療があります。誰がやっても同じ結果が出せるという世界。病院の保険診療の思想と同じです。

みんなが違う治療をしているから、クチコミが必要なのです。経営セミナーで「差別化が大事」と教わるので、みんなオリジナルを考えようと必死になります。でも、病院という施設が安心できるのは、どこも同じガイドラインで治療してくれるからです。個性をバンバン出されたら安心できません。

医療というスタンスで鍼灸をやるなら「安心感」がキーワードです。

つづく…「症例を検索できる『ツボネット』構想


経営サミットのご案内


鍼灸師の10年後をテーマとして経営を考えます。いわゆる「治療家」というカテゴリで整体師やセラピストと同じ土俵で戦っていくのか、それとも医師に頭を下げながら限定的な保険診療で食いつないでいくのか、それとも医療してのポジションを取りに行くのか。

経営サミットは、鍼灸師が考える鍼灸師のための経営セミナーです。席が埋まってきていますので、興味のある方はお早めにどうぞ。

経営サミット(整動協会)



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求人情報2018夏


はりきゅう養気院(群馬県伊勢崎市)
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yoki at 07:00│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 鍼灸院経営 

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