2019年03月09日

『ツボがある本当の意味』について 星が先?星座が先?

拙著『ツボがある本当の意味』(3/14発売)の見本が届きました!

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鍼灸を受けている患者さん、これから鍼灸院に行こうと思っている人にもおすすめできます。もしかしたら、先入観のない一般の人の方が理解しやすいかもしれません。

この本の元ネタは、鍼灸師向けに連載していた記事なので、出版社に話を持ち込んだ時に不安があったのですが、「これは一般の人が読んでも面白い内容ですよ」と予想以上の回答を頂きました。

ふだん、鍼灸師向けにセミナーをやっているので、一般向けに何か情報発信をしたいと常に思っていまた。その想いがついに実現しました。BABジャパンさんのおかげです。

決め手は、「従来の鍼灸の常識とまったく違う」という点でした。奇をてらったわけではなく、臨床の現場で必要なスキルをゼロベースで積み上げたものです。結果的に、学校教育で教える鍼灸とは、大きく異なるものになりました。

この本は、経絡とツボを切り離して考えることを提案しています。鍼灸理論(ツボ理論)の発展には、いったん古典(2000年以上前のもの)が説く理論を白紙に戻し、現象レベルで考えることが必要です。

従来、ツボは経絡上にある点であると考えられてきました。線路の上に駅があるように。でも、それは一つの考え方に過ぎません。オリオン座が、誰かが星を結んで描いたものです。

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オリオン座の上に、ベテルギウスがあるわけではなくベテルギウスの上に線が引かれたのです。星の光を見ることはできても、星と星を結ぶ線は見えません。星という光る現象があり、そこに意味付けをするために、線が引かれたのです。


経絡は目に見えない


経絡は星座と同じです。

「経絡現象」という言葉がありますが、実際には経絡現象は目に見えません。いっぽうツボには確かな感触があり、ツボが引き起こす現象は目に見えます。脳科学的なデータもしっかり取れてきています。

鍼灸を現象ベースで積み上げていく方が鍼灸を発展させます。現象ベースで積み上げる時、経絡よりツボを中心に考えた方が効率的です。ハッキリ言えば、経絡を調べるよりもツボを調べる方が賢いのです。

私がこの本で提案しているのは、「星座の線をいったん外して星空を眺めてみましょう」ってことです。でも、そんなに簡単なことではありません。

まず星(ツボ)がどこにあるのかを見定める感覚が必要です。ツボは目に見えないので、感じなければなりません。ソムリエが味で生産地と年代を言い当てるように、鍼灸師の感性もツボの位置を特定します。

その位置を特定したら、そのツボが引き起こす現象を拾い出します。たとえば、膝のツボに鍼をした時に腰のどこに変化が起こるかを探します。指先の感覚で筋肉の弾力性を感じ取ります(実際には筋膜の変化を感じ取っているのかもしれません)。さらに、私が取り組んで来たのは、その時に起こる動き(関節の可動性)の変化です。


ツボの特定と理論化までのプロセス


取り組んできたのは次の3つです。

.張楷恭个鯡昔堂修薫銘屬鬟潺蠱碓未把蟲舛垢
▲張椹撫による変化を追う
△汎阿の変化を照合する


さらに、

ぅ張椶肇張椶隆屬砲△覺愀言を探す

を加えることで、鍼灸に「整動」という概念をつくることができました。一番難しい仕事がい任后´↓ができることが前提だからです。´↓ができると、身体上で起きていることが視覚化できます。あくまでも感覚的な話です。

感覚的な話では理論化できないのでい虜邏箸大事です。セミナーでは,鉢い嚢柔されています。△鉢はとても時間がかかる作業なので、ここをショートカットし、結論( 椨ぁ砲鯏舛┐討い泙后つまり、途中のプロセスは誰も知りません。

ある人が「クリ助ほどトライアンドエラーを繰り返している鍼灸師はいない」と言いました。その通りかもしれません。ツボによる効果を1つ1つ確かめていく作業は膨大です。臨床経験が長いだけではできません。

重要なのは記録を取り続けることです。先に待っているものを誰も約束してくれない状態で、記録を取り続けるのは孤独です。でも、その記録をもとに施術をすると患者さんが良くなっていくので、孤独より嬉しさの方が勝っていました。

こうしたツボを探すプロセスはセミナーでも見せたことがありません。セミナーの受講者の目的は結論ですから、そこに時間を割けません。

今月、出版記念イベントという機会を頂いたので、そこで話そうと思います。具体的な作業は実際に見てもらわないと伝わりにくいので、実演が一番かと思います。


経絡とツボの正体(出版イベント)



出版記念イベントを3月24日(日)を行います。鍼治療に明るい医師二人を招いて、ツボの正体についてディスカッションします。鍼灸師だけでは、ツボを客観的に説明できないと考え、私の感覚を解剖してもらおうと思います。

私が提唱した整動鍼が正しいかどうか、というのは科学的にまだわかりません。現時点で言えるのは、私が定義したツボの位置に刺激をすると、誰がやっても全く同じ結果が得られることです。

年間70日以上をセミナーに費やし、全国の鍼灸師にツボの位置と理論を提供しています。2017年からはスペインでも活動を始めました。習熟度が一定以上を超えると同じ結果が得られることがわかっています。こういう評判が伝わると科学的に検証できるのではないか、と考えられるようになります。

ツボの位置が曖昧では実験にならない

と考えるのが研究者です。

条件を限りなく同じにできる整動鍼は実験に最適なようです。しかも、1つ1つのツボで変化を確認できるので1本の鍼だけで実験ができます。何十本も鍼をして成果を出す方法では、刺鍼の刺激で起こる現象は調べられても「ツボとは何か」に迫ることは永遠にできません。

ツボに鍼を1本して変化を確認できる

ということが研究ではとても大事です。整動鍼が鍼の治効メカニズムに興味を持つ研究者から注目される理由はここに集約されています。

つづく…


予約注文始まっています。



◎出版記念イベント(講演・対談・実演)(3/24)


鍼灸師と医師で解き明かす 経絡とツボの正体
会場:FinGATE KAYABA(東京)
参加費:2,000円(1部)/3,000円(2部)
申込フォーム

Twitterもやっています。
https://twitter.com/kuri_suke

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yoki at 13:19│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 鍼灸 | ツボ(経穴)

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