2024年07月09日
コミュニケーション能力を高めると上手くいく
本日のコミュニケーション セミナーにご参加のみなさま、ありがとうございました!本日のレポートは改めてします。 pic.twitter.com/WGf7iH786o
— 整動協会@鍼灸師のための臨床研究会 (@seido_office) June 30, 2024
テツ先生
6月30日、松浦哲也先生(以下、テツ先生)とのコラボセミナーを行いました。ものすごく刺激的な一日でしたので、振り返ってみようと思います。
出会いはX(旧ツイッター)でした。そのときの様子をこのブログで書いたと思うのですが、どの記事だかわからなくなってしまいました。
とにかく最初は意見の相違。「見ているものが違うんだな、この人」と思いました。普通は意見が合わない人は避けるものですが、彼は違いました。違うことを言う私に興味を示したのか、絡まれるようになりました。
絡んだときにどう対応するかで人を判断している。私にはそう見えました。要するに反応を試しているのです。嫌われる覚悟がなければできないことですから、それを安々とこなしているテツ先生に私も興味を持つようになりました。
実際に何度か会って底に眠っている能力のようなものが見えてきました。それは類まれなコミュニケーション能力。生まれ持ってのものなのか、どこかで研鑽してきたものなのか、どうであれスゴイものです。私には備わっていません。というより、もともとコミュニケーション能力には劣等感を抱いていた人間です。
今になっても苦手意識は奥底にあります。だからこそ、コミュニケーション能力が高い人と一緒に仕事をしたいと考えています。
高いコミュニケーション能力を武器に他分野で大きな成果を上げてきたテツ先生。いっぽう、コミュニケーション能力の弱さを補う工夫をしてきた私。この2つが合わさったらすごく面白いと思ったのです。
なぜコミュニケーションなのか
説明するまでもなく、コミュニケーション能力が高い鍼灸師が上手くいくのです。逆に言えば、コミュニケーション能力が低すぎると何をやっても上手くいきません。鍼灸というものが患者さんと情報交換をしながら行う双方向型のサービスだからです。コミュニケーション能力が核となっています。表現の仕方は違いますが、テツ先生も私と同じようにコミュニケーション能力を重視しています。
鍼灸師としては、どの流派で勉強すればいいのか、どの本を読めばいいのか、どんな知識から身につけたらいいのか、と考えるわけですが、私はコミュニケーションを学ぶことが一番ではないかと考えています。
コミュニケーションというと、会話を盛り上げなければいけないと考える人がとても多く「私はそういうのは苦手で…」なんて言われます。いやいや、そうじゃなくて、コミュニケーションは、相手に自分の話を聞かせることではありません。
テツ先生は「相手に気持ちよくなってもらうこと」と定義していましたし、私は「安心をつくること」と定義していました。それぞれの定義の角度の違いが、そのまま内容の違いになっていました。
セミナー始まる
打ち合わせでは、意見のすり合わせをせず、互いの「これだ!」と思うものを吐き出しました。テツ先生の話は私も勉強になりました。テツ先生自身のコミュニケーション能力は名人芸ですぐに真似できるものではありません。この日は、誰でも真似できる基本を伝授していただきました。コミュニケーションの本質は「相手を知ろうとする姿勢」だと私は感じました。

いっぽうの私は「安心をつくること」がテーマ。「不安を取り除く」ための言動とは何かに注目しました。鍼灸師は、患者さんから見れば得体の知れない怖い存在であるという前提で、その怖さを取り除くためには、どのような言動が必要になるのかを実技の中で学んでいただきました。言葉で不安を取り除こうとするのではなく、体や手の使い方だけでもできることがあることを伝えました。

信用と信頼
真面目に誠意をもって患者さんと接していれば自ずと信用を得られ信頼関係を築いていける、というほどあまくありません。具体的に何をするかがわかっていないと気持ちが空回りしてしまいます。相手に届けなければ意味がありません。つまるところ、今回のコミュニケーションはどうやって信用を積み重ね、信頼関係をつくっていくのかという具体的な方法でした。近道はありません。上っ面なものはすぐに剥がれてしまいます。
「患者目線で考えましょう」と成功者は語ります。もちろん、それは大事です。同じくらい大事なのは、患者さんの目にどう映っているのかを想像することだと思うのです。患者さん一人ひとり感じることは違いますが、「これイヤだな」と思うことは共通していることが多いものです。
キャラを磨き上げ上げて唯一無二の鍼灸師を目指すのもよいでしょう。しかし、その前にNGを押さえておかないと、受け入れてもらえません。このセミナーを準備するにあたって、私自身も我が身を振り返って考える機会となりました。
実技はやればやるほど学びが深くなるので、もっと練習する時間があってもよかったなぁと思いました。次回は決まっていませんが、またこういう機会をつくっていけたらと思います。
こちらもよろしくお願いします。
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