鍼灸院開業

2016年07月23日

もしも苦手な人がやってきたら」のつづき

■打ち合わせが楽しくない業者さんは要注意

業者さんに対する基準は明確です。偉そうなことを書くつもりはありません。ただ、自分の失敗談をもとに、どうしたら業者さんと上手く付き合えるのかという私の結論です。

業者さんと話していて「自分の仕事(業種)にこの人は興味がない」と感じることがあります。経営者なら誰にでも心当たりがあると思います。経営者って自分の仕事や会社に誇りを持っている人が多いと思うので、こういうところは敏感です。


打ち合わせ


内装やデザインを依頼する際、業者さんがその施設を使う患者さんをイメージしながら仕事をしているか、していないかで仕上がりが違ってきます。極論を言えば、施工主が気に入らなくても、患者さんが「いいね!」と思えば、そっちの方がよいのです。

私の好みなんて、仕事の成功に関係ありません。そこで必要とされる施設やデザインを探し出す目であったり、違和感を察知する鼻が重要です。最初からそういうセンサーが働くわけではありませんから、業者さんが頼りです。

起業したばかりの者は、自分の専門以外は素人同然。その素人に「どうしますか?」と聞くばかりでよいものが出来るわけがありません。「どういう機能が必要なのか」を徹底して話す必要があります。

その時に、興味のない業者さんは、「・・・で、結局のところ、何をすればよいのですか?」という展開になります。

興味のある業者さんは、そこから、「・・・ということは、○○なんかあった方がいいのでは?」という展開になります。

違いが出て当然です。だから、業者さんを選ぶ時には、自分の仕事について少し話すようにしています。その時に興味を示してくれる業者さんを選びます。その方がこちらも断然楽しく打ち合わせできます。

よい業者さんとの打ち合わせは楽しいのです!



■1分で描いたラフ画に10万円かかった話

開業してから数年が経ち、鍼灸院が軌道に乗りはじめていた時です。看板の付け替えをあるデザイナーさんに相談したことがありました。

「20代〜30代の女性が来るような鍼灸院にしたい」と言ったところ、突然「建物をピンクに塗った方がいい」と提案されました。「女性はコンクリート色の建物には入りたがらない」という理由でした。

でも、私はその提案を無視しました。建物に込めた想いや設計コンセプトを全く聞いてもらっていなかったからです。もし、しゃべる機会を頂いていたら「コンクリートの素地がかもしだす素朴な質感と安心感のある重厚感、そしてレンガ積みのオシャレ感」がどれほど気に入っているかを話したでしょう。

この業者さんには依頼しないことにしました。しかし、そこからトラブルになってしまったのです。断りの連絡を入れたら、コピー用紙に1分程度で描いたラフ画に対して10万円の請求をされたのです。

確かに、わざわざ現場に来て頂いているし、ある程度の費用は仕方ないと思いますが、使わないフリーハンドの絵に対してそんなに請求されるとは思ってもいませでした。話が大きくなるのが嫌だったので言われた通りの10万円を支払って、この業者さんとは縁を切ることにしました。

他の業者さんに一からデザインして頂くことにしました。相談中に、業者さんが紙に絵を描き始めたので、「これってお金かかりますか?」と尋ねると、驚いた様子で「いえいえ、かかりませんよ〜」と。心配性のお客さんだなぁ、と思われたかもしれません。

「高くなってもいいので、切れないLEDを使ってほしい」とお願いし、せっかくなので、「ロゴマークの真ん中は『元気』を意味しているので光らせたい」と頼んでみると、快くLEDを仕込んでくれました。

養気院のサイン(ロゴマーク)




■プライドが高すぎるウェブ業者さんでストレスが溜まった話

鍼灸院にとってウェブサイトは必須です。同業者の開業鍼灸師と話をしていても、ウェブ業者さん選びで悩んでいる人が多いです。

私にも悩んでいた時期があります。失敗を2回もしています。1件目は、技術力がとても高く、スタイリッシュな仕事をしているのですが、プライドが高すぎるせいなのか修正になかなか応じてもらえなっかったのです。色の修正を依頼するたびに「パソコンの画面に癖があるので...」と回答され、毎回、「うちにあるパソコン3台すべて見ても・・・な感じです」というやりとりが必要でした。


ウェブの色見本


毎回のようにそのやりとりが必要なので、ちょっと高いけれど、写真家に愛用者が多いナナオ(現在は社名が変わってEIZO)モニターを購入し、「ナナオでも・・・な感じです」と言って初めて動いてくれたのです(笑)

ナナオで目の疲れは軽減したものの、その業者さんとのやりとりで疲れ果て、契約を終わりにしていまいました。そして、新しい業者さんにお願いしたのです。




■鍼灸師の依頼より医師の依頼を優先したいと告げてきたウェブ業者さんの話


2件目は、デザイン力がとても高く、惚れ惚れするようなキレイなサイトを作っている会社でした。サイトを一つ制作してもらった後、2件目の打ち合わせをしていました。

ちょうどその頃、東日本で震災があり、群馬も計画停電の影響を受け、それまでのように生活も仕事もできませんでした。鍼灸院は停電に合わせて診療をするなど臨機応変に動かなければならず、電気が通じている間に、診療、電話、業者さんとのやりとり、全てをこなさなければなりませんでした。

ウェブ業者さんにも急ぎの依頼をするのですが、「大変ですね」の一言も、急ぐ様子もなく、寂しく感じました。心に何かが残る対応と態度でした。

心にその何かを残したまま、震災後もしばらくお世話になっていました。ある時、電話で相談をしていると、驚くべき言葉が耳に入ってきたのです。

「お金のない鍼灸師のサイトを作るより、お金のある医師のサイトを作った方が儲かる」、続けて、「あなたの言う『利益』と私の言う『利益』の意味はだいぶ違うんですよ」と。よく聞くと、医院のサイト作りは、料金高く設定しても何も言わず、細かい注文もなく、仕事がしやすいそうなのです。その点、鍼灸院はコスト意識が高く注文が細かいので儲からないという話だそうです。


お金儲け


そのままの意味でしか受け取ることができず、その翌日に縁を切りました。他の業者さんに委託し直すことには、さらに出費が伴いますが、不快な想いをそれ以上したくないので、その感情を優先しました。

よい業者さんとの打ち合わせは楽しいのです。

そのルールを守って最悪を避けられました。それから数ヶ月後、この会社が倒産したという噂が耳に入ってきました。その会社の元社員さんからの情報でした。

現在は3件目の業者さんです。関係は良好です。



■社名を訂正しない内装屋さんが入金した途端に仕事をしなくなった話

品川にカポスを開院する時、内装屋さんで時間とお金をロスし、スタッフにも迷惑をかけてしまったことがあります。

品川駅近くで物件が決まったのは良かったのですが、内装屋さんがなかなか決まりませんでした。ギリギリになってある業者さんと出会いました。

品川駅内の喫茶店でデザイナーと打ち合わせをしていた時の話です。

平面図を見るとそこに書いてあった文字に違和感を覚えました。「活法ラボ」と書くべき所が「活性ラボ」となっていたのです。実は、この間違いはよくあります。字が似ているので仕方ありません。

「あ、社名が間違っているみたいです。うちは『かっぽう』なんで〜」と指摘すると、「大丈夫です。最終の図面までには直しますから〜」という返答。

名前を間違って「大丈夫」とは、どういう意味でしょうか? 

その場で改めてほしいと思ったのですが、あっさりスルーされてしまったのです。一言でよいので「あ、すみません。すぐに直します」と言ってもらえればよかったのです。その後のメールのやりとりも「活性ラボ」のまま。

1日でも早く内装に着手したかったので、「それくらいのことを気にしているようでは、大人ではない。もっと大きな器で!」と自分に言い聞かせ、打ち合わせを続けることにしました。

しかし、雲行きがしだいに怪しくなってきたのです。手付金を支払った途端、仕事のペースが容量制限を受けたスマホのように遅くなったのです。

使う建材(壁紙)も自分でカタログを取り寄せて探さなければならなくなり、決め事が施主任せになってきたのです。素人の私にはわらかないことだらけ。群馬でお世話になっている業者さんと相談して、それをデザイナーに提出するという意味不明な状態に。

この状況を、社長にメールして相談すると、「すべて○○さんに任せてあるので私には関係ありません」という態度で、助けてくれる気配がありません。

その会社のウェブサイトには志の高い話が書かれており、こんなに素晴らしい業者があったのかと、涙が出そうになるほど感動して依頼をしたのです。にも関わらず、その社長に冷たくされ・・・まるで片思いの失恋状態。

冷静に見ると、施工事例が疑わしく思えるようになり、すぐさま縁を切りました。手付金の数十万円は諦めることにしました。時は待ってくれません。すぐさま次の内装屋さんを探し、工事を開始しました。結局、1ヶ月半遅れで施設は完成しました。

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開院直前まで工事になってしまったのでこの環境で実技練習(真冬)


私にも反省すべき点があります。ネットの言葉に騙されてしまったこと、名前を修正しないデザイナーに抱いた違和感をごまかしてしまったことです。名前の間違いに気が付いたのは手付金を支払う前でした。その時に「この人おかしいぞ」と判断できていれば間に合ったのです。すぐにでも内装工事に着手したいという焦りが冷静な判断を邪魔したのです。



■失敗の数は行動の数と思って

身内からは「失敗ばかりしている人」と評されています(笑) でも、気にしません。動けば必ずリスクが伴います。動かなければ失敗はしないかもしませんが、動く習慣がなければ、周辺環境の変化がリスクになってしまいます。

同じリスクなら、動く方を選びたいと思います。これからも失敗は続くと思いますが、めげない、あきらめない、うらまない、でやっていこうと思います!


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yoki at 11:41│Comments(2)

2015年07月13日

■計画的な独立開業

どんな鍼灸師になりたいのか…。」の続きです。

独立開業は効率の悪いものです。金銭的にも、体力的にも、精神的にも負担が大きく、しかもその先に確かなことは何もありません。にも関わらず、多くの人が独立開業をします。「独立開業をしてナンボ」という慣習があります。

こうした背景には、独立を目指している人が鍼灸師(免許)を取得するという傾向があります。「独立するために鍼灸師を取る」のですから、鍼灸師は糧でしかありません。どこかに就職しても、その機会を常に伺っているわけです。

こうしたパターンでは、養成学校(専門学校や大学)に入る前から、資金に余裕がある人が多いです。「学費が貯まったから…」というだけでは、卒業時に起業する金銭的体力がありませんから。


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働き出してから独立の資金を貯める、と計画している人もいますが、お金とスキルを同時に身につけられる職場に巡り会える人は少ないです。「勉強させてあげるのだから薄給が当たり前」と考えている経営者、「給料もらっているのだから、指示されたことを黙ってしなさい」と考えている経営者、どちらも珍しくありません。私も経営者の端くれ、両方の言い分はわかります。


■仕方なく独立開業

就職先を探す場合には、資金づくりとスキルアップのどちらを優先するか、考える人は少なくないと思います。私にも考えて答えが見つからず悩んだ時期がありました。学費すら払うのが厳しい状況でしたから、卒業後はすぐに(できるだけ多く)稼がなければなりませんでした。しかし、折り合いが付く就職先に出会うことはありませんでした。

仕方なく、家(当時は東京在住)から徒歩で通える整形外科にパートタイムで務めることになったのです。週半分をそこで過ごすことになりました。給料は悪くなかったのですが、仕事内容はやりたいこととはほど遠いものでした。鍼灸もできず、鍼灸師になった意味は何なんだろう…毎日考えながら憂鬱な日々を過ごしていました。朝起きると体が重く、そのままの体で通勤していました。

ダメになりかけていた私を救ってくれたのが、同級生からの話でした。週1回だけの勤務でしたが鍼灸ができるという職場を紹介してくれたのです。週1回だけではありましたが、鍼灸ができる環境を手に入れた私は望みをつなぐことができたのです。基本の仕事はマッサージでしたが、鍼灸の患者さんが日に日に増え、ほぼ1日を鍼灸施術で過ごすようになってきた頃、異動を命じられて、鍼灸ができなくなってしまったのです。


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私が選んだのは、貧乏生活。「細々でもいいから、本当にやりたいことをしよう」という覚悟を決めたのです。やりたいことをやって通用しなければそれが実力、そう割り切ったのです。それからの話を詳しく書き出すと長くなるので、結論だけ言うと本当の貧乏を味わいました。電気も水道も止められるほどに。吉野屋の前を通るたびに、中の人を羨ましいと思いながら見ていました。

幸いなことに、究極の貧乏生活は半年くらいで抜け出すことができました。ウェブサイトから依頼が入るようになってきたのです。自分の話が長くなりましたので、これくらいにしておきます。

結局、私の事情としては、独立開業を目指していたわけではなく、鍼灸ができる職場に巡り会うことができなかったので、独立開業するしかなかっただけなのです。やむを得ずに独立開業している人は少なくないはずです。


■マクドナルドではフランス料理の修業はできない

本格フランス料理を目指す若者がマクドナルドに就職したら、誰もが「違うよね」と思うでしょう。「同じ飲食業だよね」と片付けられる人はまずいないと思います。鍼灸も同じで、本格フランスとファストフードまで幅があります。


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接骨院で受ける鍼灸と、鍼灸専門の鍼灸では印象が違うでしょうし、保険を使った鍼灸と自由診療の鍼灸でも違います。自由診療では患者さんが全額負担です。それでもかまわないという患者さんのみが対象です。保険診療にはない緊張感があります。

※群馬の養気院でも品川のカポスでも保険は扱っておりません。

緊張感が好きで自由診療を選択する人はいないでしょう。鍼灸の本当の価値を求めると、自由診療に向かってしまうのです。では、自由診療の価値って何なんでしょう???

続きます。≫鍼灸にはマイノリティであるが故の価値がある

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yoki at 16:27│Comments(0)

2015年04月14日

■12年前

畑の中に突如現れたコンクリートの建物は鍼灸院でした。
12年前の4月13日。養気院の開業日です。

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この日の緊張感は忘れられません。

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たくさんの方に「開院おめでとう!」と言われたのですが、おめでたい気持ちになる余裕はなく、頭の中は不安でいっぱいでした。強気なことを言いながらも、「患者さんが来なかったらどうしよう…」といつも考えていました。この頃は、不安をかき消すのに一生懸命でした。この不安は私には必要でした。

12年を振り返ってみて、不安のない日は1日もありませんでした。不安ありきの鍼灸師人生です。今でも、危機感は消えていません。数ヶ月に一度は悪夢で目覚めます。鍼灸院が朝起きたら何者かに全てを破壊されているのです。別バージョンは、建物は残っているのに、中身がごっそり持って行かれているのです。

こんな夢を見るのは、「積み上げて来たもの全てを失うかもしれない」という恐怖が頭のどこかにいつもあるからでしょう。施設も備品は大切ですが、一番失って困るのは患者さんとの信頼関係です。


■12年前と同じこと

開業当初から現在まで、その時の最高の技術を提供しようと思ってやってきました。12年前の私の技術はそれなりでした。もちろん今よりずっと下です。でも、それなりに成り立っていたのです。だから今があります。

記念日の昨日、11年前から通院していたKさんが、2年ぶりに来院されました。11年前の私を知っている数少ない患者さんです。技術レベルも料金システムもだいぶ変わっているはずなのに、利用して頂けるということは、11年前から変わっていないものが私の中にあるということです。

それが何であるのか…。

患者さんに聞いてみようかと思ったのですが、やめました。自分で考えた方がよいと思ったからです。日頃、技術ばかりを追い続けていますが、患者さんは技術以外の部分もよく見ていると思うのです。というより、技術の善し悪しを判断するのは難しいと思います。結局のところ「誰に自分の体をあずけられるか」ということなんだろうと思います。だから、「自分なら誰に体をあずけたいか」と私も考えているはずなのです。

開業当初から変わらないのは、「自分が受けたい鍼灸」を追いかけているということです。「もしも自分が患者だったら…」と仮定し、「こんな鍼灸院があったらいいな」と考えているのです。マーケティングの専門家ではない私には、「どんな鍼灸院をつくると儲かるか」なんてわかりません。でも、自分が行きたい鍼灸院はイメージができます。そもそも、患者として鍼灸を受けたことがこの道に入ったきっかけです。だから、(自分の)理想の鍼灸院を描くのは得意です。

明日から13年目。もちろん理想を描き続けます。

同業のお仲間からお祝いの花が届きました!
嬉しいです!

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■活法塾(塾生募集)

開業に興味のある鍼灸師の方へ。

期間 : 2015年5月〜2016年3月(全18回)
開催日: 木曜日(月に1〜2回)
時間 : 17:30〜21:30(3時間)
会場 : はりきゅうルーム カポス(品川駅から徒歩5分)
費用 : 144,000円(8,000円×18回) ※一括
定員 : 8名(5名以上で開催)
URL : http://kappolabo.jp/modules/content03/index.php?content_id=21

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yoki at 02:31│Comments(0)

2014年01月31日

■半年間の準備を経て

明日、私にとって2回目の開業を迎えます。
はりきゅうルーム・カポスのオープンは2月1日(土)です。

高崎だるま

1回目の開業は11年前。当時の様子は「鍼灸院開業の裏話」と題して2005年に15回シリーズで記事にしました。改めて読み返してみたら、その時の感情が蘇ってきました。

初めは失敗する覚悟で開業しました。「マッサージもしたらどうか」と言われつつも、頑なに拒み続けました。鍼灸をやりたくて鍼灸師になったわけだから、鍼灸で挑まなければ意味がないと思っていたのです。ダメなら力不足を認めて退散する考えでした。

今は、鍼灸は食べていける職業であると確信しています。思うだけではこれ以上は変わらないので、Kプロジェクトでその証明をしようと思っています。

明日の開業も、もしかしたら11年目の開業と同じくらい、いやそれ以上に無謀なのかもしれません。群馬で現役の鍼灸師を続けながら東京での姉妹店経営。クレバーな誰かに相談していたら実現できなかったでしょう。たまたまクレイジーな人々に囲まれていたからこそ一歩目を踏み出すことができました。冷静だったら決断できません。

実際のところ、想像以上にたいへんです。
よい子はマネしないでください。

品川の夜景

群馬と東京の二重生活は、2013年11月から2014年1月末の現在まで続いています。電車の中は大事なオフィスです。クルマの中でハンドル握っている時は夢を描く時間です。

この生活が可能なのも家族が支えてくれているからです。これまで通り群馬だけで鍼灸院をやっていく道もある中、難しいことが想像できる私の挑戦を許してくれました。


■整体術を学ぶほど

今回の開業に直接関係する出会いは活法(かっぽう)です。5年前の話です。それまでに築いてきた「鍼灸とはこうあるべき」という考えが崩れ去りました。その崩壊に恐怖を感じないギリギリの年齢だったかもしれません。基本的に保守的で臆病な人間ですから。

整体術を学べば学ぶほど、鍼灸への可能性も広がっていく感覚。いったいこれは何なんだ、そんな好奇心と一緒に過ごした5年間でした。最近、何が常識で何が非常識なのか、よくわからなくなってきました。この縛られない感覚が気持ちよく感じます。

2013年6月17日、「技術の共有」をテーマとしてこのブログで発表したKプロジェクト。失敗すれば公開処刑のようなもの。ここまでいろいろありましたが、おかげさまでカタチになってきました。

そんなリスクを背負ってでも公開プロジェクトにしたのは、こうでもして自分自身を追い込まなければ、生ぬるくなることがわかっていたからです。夏休みの宿題を最後の数日でやってきた私なのですから。それにしてもちょっと追い込みすぎたかな、と反省(笑)


■内覧会(1/26)のご報告

去る1月26日(日)は予定通りに、はりきゅうルーム・カポスの内覧会を行いました。たくさんの応援のメッセージをいただきました。この応援は、間違いなく私たちのエネルギーになりました。

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本当にありがとうございました!


■花粉症専門でオープン

やるだけのことはやってきました。
足りないことだらけなのは承知しています。

ウェブサイトの情報も最小限ではありますが、情報がアップできました。連動しているFacebookページには既にたくさんの「いいね!」を頂いております。

ウェブサイト
Facebookページ

シール鍼のみで花粉症治療など、カポスには初の試みがいくつもあります。鍼灸治療の概念を変えるだけのインパクトがあると信じています。

カポスのオープン前

初だけに…期待と不安。

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yoki at 01:06│Comments(0)

2014年01月25日

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姉妹店カポスの内装もようやく落ち着きました。

明日の26日はいよいよ内覧会。本当は完全版をお見せしたかったのですが、納品が間に合わない品物がいくつかあって、ちょっと悔しい状況です。悔しいけれどお客様をお招きできる状態までになったと思うので、ホッとしています。

スタッフ募集から数えて半年。やっとスタートラインに立つことが出来ました。開業って大変だなぁ、とつくづく思いました。11年前の開業とは大きく違うのはチーム体勢で挑めたことです。チームがなければ、群馬で施術しながら東京で準備するのは無理でした。東京のスタッフたちには迷惑をかけっぱなしでした。

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チームのリーダーとして未熟です。判断力の遅さと乏しさ、そして仕事の遅さは否定できません。余裕が消えてしまった時期もありました。そんな私を許して付いてきてくれた東京の二人に感謝しています。内覧会はそんな二人のために用意したというのが本音です。だから内覧会だけは手伝わせませんでした。これだけは私の仕事なんです。

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内覧会はこれまでお世話になった方々に感謝の気持ちを込めて出発のご挨拶をするためです。集客が目的ではないので、お試し治療はありませんが、治療内容に興味のある方はぜひお越し下さい。

カポスの代表という肩書きを一つ背負うことになりましたが、群馬での施術はこれまで通りに行っていきます。もうすぐ東京に行ってしまうのではないかと噂している人もいますが、今のところ群馬から出る気はありませんからね。群馬から東京の二人にエネルギーを送り続けます。

施設は整ってきましたが、ウェブ上はまだまだです。ウェブサイトは完成が見えていません。これからの1〜2週間はウェブサイト制作に集中です。コンテンツの切り札は用意できました。そんな近況報告もしたいのでFacebookページを昨日オープンさせました。さっそく「いいね!」をありがとうございます。

【カポスオープン前内覧会】 26日(日)10:00〜17:00(お好きな時に)

Facebookページを通じてカポスの近況報告します。
私の近況報告は引き続き、この『ツボ日記』で。

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鍼灸養気院(群馬県伊勢崎市)
鍼灸ルーム品川カポス(東京都港区)
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yoki at 03:53│Comments(5)
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