活動報告

2023年05月24日

去る5月21日、札幌の視覚支援学校にて講師を務めてきました。この学校は北海道立の学校です。公共の施設からお声をかけていただけたことに感激です。

以前に出版していた書籍『ツボがある本当の意味』やDVD『整動鍼』も、そのきっかけになっていたようです。出版してから数年経ちますが、今でも縁を運んできてくれます。出してよかったなぁと改めて。



朝から講義があるので、前日に移動しました。土曜日は患者さんが多い日なので、できるだけ影響が出ないように午前中は限界まで受け入れることにしました。夕方の便に間に合うようにお昼を食べたらすぐに出発。



実は、この日の朝、札幌に住む妹からLINEが入っていて「義弟の痛風がひどいんだけど鍼灸って効くの?」と連絡が入っていました。「やってみないとわからないけど、痛みが和らぐ場合もあるよ」と答えておきました。

新千歳空港に迎えに来てくれた妹夫婦。ありがたい。

新千歳に降り立つのは3年ぶりくらいだろうか…。しばらく来ていませんでした。また、札幌で仕事ができる喜びを噛み締めていました。

妹宅に到着すると、義弟をソファーに寝かせ痛風で痛む場所の確認。腫れて足裏のシワがなくなっています。じっとしていても痛むほどで足をついて歩くことができません。

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そもそもですが、痛風は鍼灸で治るのかという話。治るかどうかに結論はないのですが、少なくとも痛みが和らぎ、腫れが引く可能性はあります。つまり、ラクにできる可能性は十分にあると言えます。もちろん鍼灸師の技術次第でもありますし、症状の程度にもよります。

施術を始める前から「痛風にも効くなんて鍼ってすごい!」みたいなことを言うので、「効くかどうかなんてやってみないとわからないから」と収めます。

治してやるなんて意気込んでも良いことはないのです。残念ながら気合で治るようなものではありません。ただ、どのツボにどれくらいの刺激をすれば状況が好転するのかだけを考えます。

施術前から痛みが増している状況で、施術中も痛みが軽減することはありませんでした。状況には逆らえないのです。経験上、刺激量を増やしても結果は変わりません。むしろ、負担をかけるだけです。時に身を任せることにして、妹宅をあとにしました。

翌朝。

あれからどうなったかなぁと気にしているうちに、視覚支援学校での講習となりました。気持ちを切り替えてやりますよー。

札幌資格支援学校での講習会(整動鍼)_2023年5月21日

新しいところは多少の緊張はありますが、それよりもワクワクが勝っています。臨床も楽しいけれど、仲間と技術を共有する瞬間も特別な味わいがあります。

参加者は20人超え。普段のセミナーより少し多いです。

受講者は、視覚障害者と晴眼者が混在していました。しかし、ルールとして視覚障害者に合わせて講習を進めていきます。もともと、私のことを知っていたという鍼灸師もいました。教職員の方がとてもフレンドリーでアウェー感が全くありません。雰囲気にすぐに馴染んでしまいました。

人体の連動から導く腰痛治療の最適解


今回のテーマは「人体の連動から導く腰痛治療の最適解」です。腰痛に対して腰周辺だけを診るのではなく、身体全体の連動を考えながらツボを選ぶと腰痛治療の幅が広がります。

本当にそうかどうか、みんなで受けて試してみようという試みです。何事も体験するのが理解への早道です。

参加者からデモ施術の患者役を集います。ぶっつけ本番。今回のデモはいつもと事情が違います。見えない受講者に伝わらなければ意味がありません。手を取って、手から手へと伝えていきます。

札幌視覚支援学校での整動鍼講義(手で伝えるツボの感触)


ここで衝撃が走ります。いつも感じている人の手とは明らかに違うのです。その場では口に出しませんでしたが感動していました。手も触れ方もやわらかいのです。特に、触れ始めのタッチ感が理想的でした。

目標とする手がそこにあったのです!

講師をしていると受講者さんから学ぶことが多いです。今回も貴重なものを学ぶことができました。向上心が刺激され、もっと上手くなりたいと思いました。

札幌視覚支援学校にて整動鍼のデモ施術


お昼を挟んでの4時間、あっという間でした。
手もやさしかったけど、人もやさしかった。みんなありがとう。また呼んでね。

地下鉄に乗ってLINEを開くと妹から通知が来ていました。

痛風の鍼治療のあとの報告


こんなに感謝してもらえる。鍼灸師という仕事がいっそう好きになりました。
ツボと向き合うということは、誰かの人生に関わるということなんです。ツボという小さな入り口から入るとそこには大きな世界が広がっています。私が知っているのは、この世界のほんの一部。

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2023年05月23日

決死のオール英語セミナー


イスラエル医師団への講習は本当にすばらしい体験でした。当日の様子は、養気院スタッフブログ整動協会ブログにもあるので、このブログでは私の心境を書いていこうと思います。

この仕事は、2つの初めてが重なりました。ひとつめは英語での講習です。通訳がつきません。ふたつめは医師への講習です。受講者の中に医師が混じっていることはあったのですが、医師のみの受講者は初でした。

失敗しても仕方ないという覚悟で挑みました。

無責任に聞こえるかもしれませんが、この条件を気軽に引き受けられるところもないだろうと思って引き受けることにしたのです。とはいえ、スタッフを信頼しているからこそできた決断です。

私の会社は小さな鍼灸院を2つ経営しているだけの小さな会社ですが、大きな特徴があります。それはセミナー業を生業としていることです。鍼治療と活法(かっぽう)という整体術の一種をプロ向けに教えています。施術室で患者さんを施術する臨床家であると同時に、プロのセミナー集団です。事業化したのが2009年ですから、もう14年くらい経ちます。

カリキュラムを考えたり、必要な資料を準備するノウハウが蓄積できています。また、会場の雰囲気づくりなどのアイデアも持ち合わせています。もちろん私一人の力ではなく、チームで育ててきた力です。




見られて上手になる


話が脱線しますが、教えるということはライバルに手の内を明かすことですからリスクが伴います。でも、そのリスクよりも得られることの方が多いのです。「どう見られているか」を強く意識しますし、なんとなくやっていることを減らすようになります。施術の根拠をすべて説明できる状況に限りなく近づいていきます。

こうした状況が当たり前になっているので、患者さんに提供する施術もわかりやすいものになっていきます。セミナー事業での経験がそのまま臨床に役立っているのです。



語学力が集結した鍼灸師チーム


というわけで、技術の言語化に長けたメンバーが豊富な我がチームです。これに加えて語学力に長けているのが自慢です。英語ができるスタッフが二人。中国語のプロ講師が一人。そして、なんとアラビア語まで!

この他に英検準2級を持つスタッフがいることが最近判明し、バイトに来ている鍼灸学生は大学でスペイン語を専攻。やばいと思うくらいの人材なのです。そんなチームを、外国語ができない私が率いているのですから、すごいと思いませんか。

という状況なので、英語で講習してと言われたときに断る理由が見つからないのです。必要なのは覚悟と勇気だけです。

ちなみに、イスラエルの母国語はヘブライ語です。英語は第二言語でバイリンガルも多いとのこと。あー、バイリンガルと聞いただけで劣等感に包まれます。バイリンガルってどんな感覚で生きているんだろう…。


イスラエル医師団の鍼治療講習(整動協会)
(写真:セミナーの会場前で待機する私たち)


当日がやってきました。会場はいつもと違って渋谷です。駅直結のマークシティ、オフィス棟の14Fにある会議室です。アウェーでは緊張感が倍増します。普段は味わえないこの空気。



英語でプレゼンスタート


定員20名でゆったりできるくらいのスペースです。オシャレでキレイ。
ここにイスラエルの医師の方々が入ってきます。ドキドキ…。

イスラエル医師団の鍼治療講習のセミナー会場(整動協会)

年齢層が高めです。聞くところによると、イスラエルでは地位の高い医師とのことです。専門分野もさまざまです。この視察では鍼灸だけでなく、他の医療も視察しているので、特に鍼灸に興味がある医師が集まってきたわけではないのです。

興味をもってもらえるだろうか…。

注力すべきは目を引きつけること。全力で挑む予定です。

最初は、私の講義。英語で準備していたスライドを見せながら、これまた準備していた原稿を読み上げます。これまでのセミナーでは原稿を読むことはなかったのですが、今回は仕方ありません。アドリブで…英語…生まれ変わらないと無理です。

イスラエル医師団の鍼治療講習_プレゼン(整動協会)

不本意すぎる英語でのプレゼンが続きます。
変な汗をかいているし、たいくつそうにしているし、英語うまく発音できていないし…。


デモンストレーションに逃げる


ということで、原稿の一部を思いっきり吹き飛ばして、早めにデモンストレーションに移ることにしました。もともと短めに考えていた座学は予定より5分早めに切り上げて、15分で終わりにしました。次はもっと上手にやってやる!

英語が得意な二人に任せるという手もあったのですが、その二人にはこれからデモのサポートという大役が待っているので、がんばっちゃったわけです。それに恥をかく見本を若手に見せておくことも大切ですから。

イスラエル医師団の鍼治療講習のデモンストレーション風景(整動協会)

デモの時間になったら、面白いように普通に息ができるようになりました。普段どおりのことをやればいいという安心感。隔週ペースで同業の鍼灸師にデモンストレーションをしているので、その経験はこういうときに生かされます。全く緊張していない。

代わりに緊張し始めたのが、通訳のために連れてきた二人です。ご存知のとおり、英語ができるからといって通訳できるわけではありません。話したことを瞬時に英語にするのは難しいことです。

日本語に逃げる


私は日本語に切り替えました。イスラエルの医師とつなげられるのは彼らしかいません。そりゃ緊張もするでしょう。

私たちが講習に失敗すれば、日本の鍼灸への期待はしぼんでしまいます。けっして大げさではなく、日本の鍼灸業界を代表するつもりで、全員がこの講習に備えていました。

実は、難しい質問にも答えられるように、最初にスマホから専用チャットに入って質問できるように準備をしていたのですが、そのチャットを使う人は誰一人いませんでした。

悪く言えば、面倒だったんだと思いますが、よく言えば、使わなくても何とか通じると思われたんだと思います。ここは、我々の士気が下がらないようにあえて後者を採用します。

イスラエル医師団に英語でレクチャーする(整動協会)


ツボは世界共通言語!?


日本人以外の方に鍼をしていると「ツボは人種が違っても同じですか?」と聞かれることがあります。結論からいうと同じです。体格や筋肉の付き方など、もちろん日本人と比べて違うと思うところはありますが、日本人と同じようにツボによる変化が見られます。

だから私は思うのです、ツボは世界共通言語なんだと。特に私にとっては大事です。共通言語であるツボがなかったら、スペインで講師をし続けることはできませんでしたから。誰に使っても想定した反応が得られるというのは、言葉が通じる安心感に似ています。

人種ごとにツボが違っていたら不安で仕方ありません。正確なツボ取りは正確な発音みたいなイメージです。正確であればあるほど伝わりやすく反応が得られます。

文法と単語をしっかり記憶していても、伝えたいことを発音できなければ会話ができません。同様に、鍼治療においても理論やツボばかり記憶しても患者さんとコミュニケーションが取れません。

精度の高いツボを使うと伝わります。

鍼灸治療をコミュニケーションと捉えると、どんな勉強をして、どんな能力を身につければ臨床に役立つのかイメージをつくりやすいと思います。

イスラエル医師団の鍼治療講習の一幕(整動協会)


鍼の細さに驚く


この講習では鍼は細くても効果があることを示すことを使命として勝手に決めていました。日本の鍼の特徴を一言で表すなら細さです。注射と比較してどれくらい細いのかをプレゼンしたあと、実際に鍼施術を受けていただきました。

ある方が鍼を抜いたあと、その点をすかさず指で圧迫しました。一瞬「なんで?」と思いましたが、すぐにわかりました。注射をしたあとの慣例的な所作です。つまり、出血を抑えるための圧迫です。

日本の鍼では、出血することは少なく、出血したとしても微量ですぐに止まります。ですから、しばらく圧迫しておく必要がありません。私のような鍼灸師にとっては日常ですが、注射と接することが多い医師にとっては、血が出ないことだけでも意外だったようです。

細いことだけ伝えても、効果を感じられなければ意味がありません。できるだけ、痛みや違和感をお持ちの方にデモ施術をするように心がけました。こういうのは一発勝負なので、再現性が高いものを行わないと、評価が下がってしまいます。「日本人の鍼は効かない」という評価は何としても避けなければなりません。

臨床とデモンストレーションでは、少し事情が異なります。臨床では患者さんご本人だけわかれば問題ありませんが、デモンストレーションでは、ギャラリーにも伝わるような施術が必要です。

イスラエル医師団の鍼治療講習の一幕(整動協会)


ヘブライ語が飛び交う


デモンストレーションの鍼を行うと、途端にヘブライ語が飛び交います。一瞬にして置いて行かれてしまいます。飛び交うヘブライ語の内容が気になって仕方ありません。
落ち着いた後、「さっきと比べていかがですか?」と尋ねました。「さっきよりいいよ」という答えを聞いて、講師陣はホッとします。そんなやりとりが何度も繰り返すうちにだんだん場の空気がよい意味で緩んできます。

質問がいろんな方向からやってきます。

「鍼の深さは?」
「効果を出すのに重要なのは?」
「内臓にも効くの?」
「精神疾患にも効くの?」
「手術した指なんだけど...」

こんなに質問を浴びるとは思っていませんでした。もし我々がヘブライ語がペラペラなら、すごいことになったんじゃないだろうかと皮算用が始まります。ヘブライ語は無理としても英語力を上げれば世界中に日本の鍼治療の魅力を届けることができるのです。

改めてそう感じた私は大興奮です。

イスラエル医師団の鍼治療講習の一幕(整動協会)


この疲労は癖になる


この日、みんなくたくたになったと思います。そうでもなかったのは、新人の吉岡くんくらいでしょう。カメラマンという役割があったにせよ、ずっとニコニコして足取りも軽かったです。自らお手伝いを志願しただけあって、今回の講習に興味津々でした。私たちの姿を見てあこがれを抱いてくれたようです。

イスラエル医師団の鍼治療講習の集合写真(整動協会)

帰りの電車は疲れているのに眠れませんでした。脳が興奮していたんでしょうね。その晩の眠りも浅かったように思います。普段使わない脳が働いたってことでしょう。この疲労は癖になりそうです。

来月は、スペインのバルセロナです!

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2023年01月16日

オンラインセミナーへの挑戦状


おかげさまで、昨日11時〜14時(日本時間)に英語版の整動鍼セミナーを終えることができました。



オンラインでのセミナーはまだ数が少ないです。会場で行うリアルなセミナーは年間60日、10年間くらいやっているので要領を理解しています。比較するとオンラインは数えるほどです。

リアルであれば、いかに参加者と仲良くなれるか、そして参加者同士が仲良くなれるかを考えられます。双方向のコミュニケーションが魅力です。用意した筋書き通りに進めるだけでは面白くなりません。


ガチ設定の緊張感がたまらない


計画外のことが起こることが魅力になります。会場セミナーでは、実際に施術を体験していただくので、その反応もまた魅力です。驚きの表情を見るたびに達成感があります。また、変化が出ないとき、会場は一瞬シーンとなって気まづい空気が漂います。

でも、そのガチ設定からやってくる緊張感が魅力です。実際、変化がわかりにくいことはいくらでもあります。いくら最適なツボを選んで精密な刺鍼をしても、条件が整っていなければ狙った変化は起こりませんから。条件に合った被験者役がいつもいるわけではありません。


神がかったデモなどいらない


だましのない空間が信頼関係をつくってくれます。大事なことは神がかった技術を見せつけることではなく、どこかに解決策があるのだという希望です。セミナーにおいては、受講者がどれだけ希望をいただけるかが大事だと考えています。

変化が出ない時は、その理由を考えたり代替策に発展させていくという建設的な時間がつくれます。こんなふうに書くと言い訳みたいになってしますので自己フォローしておくと、私がやっているセミナーは再現性がウリなので高い確率で再現できます。だからこそ、再現できないときのイレギュラーが特別になります。


教え方より一体感


セミナーにおいて教え方はもちろん大事なのですが、私は、受講者との一体感の方が大切なように思います。受講者と講師の間に距離感がないことを理想としています。私は受講者をいじりますが、私もいじられます。

こういうスタイルでやってきたものですから、オンラインでは困るのことになるのです。双方向のやりとりが難しいからです。受講者に鍼をして体感していただくこともできません。反応が悪いときに説明し直すこともできません。的のど真ん中にいつも当てなければいけない心境です。

リアルが一番、その考えが今でも中心にあります。


オンラインの魅力


ここまで語ってきたように、私にとってオンラインは限界のあるものです。とはいえオンラインならでの魅力もあります。当たり前ですが、遠く離れた人に伝えることができることは大きな利点です。昨日のセミナーもそうです。オンラインがなければ行くか来てもらうかしかありません。提供できる機会に制限があります。

講師側の話になりますが、オンラインでやると伝える技術が向上します。画像や音声で伝えるのは基本的にむずかしいことです。だから工夫するのです。この辺りは凄腕YouTuberに見習いたいと思います。彼らは本当にすごいです。


小道具が増えた


昨年の2022年から、リアルセミナーで骨模型を積極的に利用するようにしています。受講者の理解度が格段に上がったのがわかります。なんでもっと早く取り入れなかったのかと後悔しました。

現実的にむずかしい事情がありました。2020年までは貸し会議室を会場として利用していたので、骨格模型を置いておく場所がなかったのです。2021年からは自前の会場になったので、置く場所が確保できるのです。あと1年早く導入しておけばという思いもありますが、あの頃は先がどうなるのか不安があったので、骨模型を購入しようという発想まで至りませんでした。

肩甲骨


オンラインでも大きな効果も生みそうなので少しずつ買い足していこうと思っています。全身は一体あるので、パーツを購入していこうと思います。患者さんに説明する際にも使えるのでよい投資になりそうです。

すでに手元にある骨盤、肩甲骨に続いて、足の模型が届く予定です。

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整動鍼の英語版セミナーのスライド


今年は、海外を意識した活動に力を入れていきます。これまでもスペインでセミナーを行ってきた経緯がありますが、いったんリセットし新しく始めます。国内と海外では難易度が10倍以上違うと思うので、新規の事業を立ち上げるくらい新鮮な気持ちです。

そんな気持ちになっていたら、ちょうど刹那塾さんから依頼があって、英語圏の方にセミナーを実施することになりました。私の乏しい英語力では難しいのでちゃんと通訳がつきます。とはいえ、スライドは英語でつくる必要があります。ふだんの3倍くらいの時間をかけて準備しました。今後は、こんなふうに英語でつくることが増えていくと思います。

なぜ海外を意識するのか。その理由はいくつかあります。主には3つです。

/靴靴せ彪磴ほしい
外国語ができるスタッフがいる
F本で生まれた技術を海外に広めたい

,鉢は、説明するほどのことでもないので△砲弔い得睫世靴泙后ふしぎなことに、うちのメンバーは現在、私を入れて9人のチームなのですが、英語ができるのが2名、そして、アラビア語が1名、中国語が1名、スペイン語が1名と、語学力に恵まれています。

この語学力をこれまで活かせていなかったので、これからは武器として活用していこうと思います。私も少しずつ英語やスペイン語に親しんでいこうと思っています。

実は、品川に姉妹院の鍼灸院を開設したのは、海外からの患者さんを受け入れやすいと考えたからです。ただ、この3年はそれどころではない状況でした。新しいスタッフを迎え戦力は十分に整いましたので、本格的にエンジンを吹かしていきます。

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2022年01月20日

『ツボがある本当の意味』出版から3年で見えてきたこと


出版から3年


拙書『ツボがある本当の意味』を出版したのは2019年3月。もうすぐ3年が経とうとしています。鍼灸師になったときには、自分が出版することになるなて思っていませんでした。

誰でも出版にチャンスはあります。ただ、誰でも出版を目指すべきという考えを伝えたくてこの文章を書き始めたわけではありません。出版というものがどういうものか、そのメリットとデメリットをお伝えすることが目的です。




きっかけはブログ


2014年の7月から『温故知新』という鍼灸師や柔道整復師を対象にした業界誌で『鍼灸師のための経穴デザイン入門』という連載をはじめました。この連載の記事が、拙書『ツボがある本当の意味』の原稿の7割を占めています。

連載をはじめたことを紹介している懐かしい記事がこちら
鍼灸師のための経穴デザイン入門はじめました。

なぜ、この連載の執筆に声がかかったのかを考えてみると、十中八九このブログです。このブログが目に止まったのです。ブログを書き続けていると、いろんなことが起こります。


ブログが時代遅れでも関係ありません


最近は、YouTubeなどの動画、InstagramやTikTokなどSNSのパワーもすごいのでブログにノスタルジーを感じてしまうかもしれません。

しかし、ブログの価値は変わりません。偉そうに断言してしまいましたが、私は一時ブログへの情熱を失って、発信がTwitterに移っていました。しかし、ブログを主戦場の戻すことにしました。

理由は、ブログが書いていて一番楽しいからです。時代がどうこうじゃなくて、やっていて楽しいのがブログなのです。楽しい理由はいろいろですが、ブログを書くと頭の中が整理できるからです。書くことは考えることだからです。

もちろん、Twitterだって書くわけですから頭の整理には役立ちます。ただ、どうしてもリアクション(いいね)に気持ちが傾いて、書く目的(頭の整理)がぼやけてしまいます。リアクションがどうであれ、書くことに価値を感じているわけですから、それを一番大切にしようと思ったのです。無理ないところで、週1回のペースで更新を目標にしています。

文章というのは書くほどに書けるようになっていくので不思議です。書いていないと、どんどん書けなくなっていきます。そして、終いにはやる気を失っていくのです。まるで筋トレ。

書いていたら何か起こりそう。

ブログを書く理由はこれだけで十分です。何かが起こらなくても普通です。


連載が決まった時から出版するつもりだった


連載の話が来たとき「これは出版するチャンスだ!」と感じました。中学生の頃から文章を書くのが好きだったので、大人になったら出版したいなぁと漠然と思っていました。

連載は毎月1回でした。原稿料はありましたが、執筆に使った時間を考えると100円にも届きません。一本の原稿を書くのに何日もかける場合がありましたから。参考図書の購入代金を入れたら原稿を書けば書くほど赤字です。

でもモチベーションには影響がありませんでした。お金目当てでやっていたわけではなかったからです。

このとき、書籍化は個人的な想いですから、書籍にできる保証なんてありませんでした。そして、連載から2年後、あることが起こりました。


連載していた『温故知新』が終了


諸事情により、業界誌の『温故知新』が終了することになりました。それにともなって連載も終了です。理想的だったのは『温故知新』の会社から出版することでしたが、それは現実的でないと考え、出版社を探さなければなりません。

最初に思いついたのが、活法のDVDの出版でお世話になっていたBABジャパンです。3本のDVDを出しています。私も企画や撮影で関わっています。

それがこれです。



このときの担当者に連絡をとってみたら、書籍担当の方を紹介していただけました。さっそく会うことになり、品川のルノアールで待ち合わせしました。


持ち込み原稿


私の鞄には、原稿を印刷したものが入っています。担当者と挨拶を交わすとさっそく原稿を渡しました。何枚かに目を通すと「面白そうなので持ち帰って会議に出します」と。緊張する瞬間です。

新人作家が出版社に原稿を持ち込むときの、あのシーンを思い受けべてください。あれです。

数日後、返事が来ました。出版できるとのことでした。ただし、原稿が少ないので書き足しが必要となりました。たしかに、一冊の本にするには少なすぎるのです。書き足すことを承諾して、話が決まりました。しかし、その前にやることが一つ残っています。


原稿料を全額返金


『温故知新』に出版のことを伝え、原稿料を全額返金し、原稿の権利を私に戻しました。こういう場合のルールがわからなかったので、私の方から「お返しするので原稿の権利を私に戻すことはできますか?」と切り出しました。それでOKとなり、BABジャパンと話を先に進めることになりました。自分書いたものを買うという、奇妙な経験でした。


ゴーストライターは?


追加の原稿を書くのに、少し時間をもらいました。半年くらいかかったと思います。ちなみに、原稿はすべて私自身が書いています。よくあるのが、取材を受けてしゃべってそれをライターが原稿にするというパターンです。健康系の書籍の多くはこれです。

私の場合、原稿にはほとんど手が入らずそのまま出版することになりました。ただ、表現の修正や誤字脱字のチェックを入社したばかりの岡本(悠馬くん)に任せました。彼は大学で中国語の講師をしたり、中国語の書籍を日本語に翻訳するなどしているので適任でした。


出版記念イベント


無事に2019年の3月に出版することになりました。それに伴ってイベントを開催することになりました。もう懐かしい感じです。考えてみれば、この1年後にはコロナ禍が始まっていたのです。かろうじてコロナ前です。

『ツボがある本当の意味』出版記念イベント


その時のブログがこれです。
鍼灸師と医師で解き明かす 経絡とツボの正体」(イベント 東京3/24)


Amazonレビュー、気になる★の数


気になるのは評価です。この本は、評価が真っ二つに分かれるだろうと予想していました。そもそも、そういう内容の本だからです。「教わったことを考えることなく信じていいの?」というメッセージが強いからです。

たとえば「経絡(けいらく)」。鍼灸医学の世界では、当たり前のように「ある」という前提で話が進んでいて、疑問を挟んだらいけないような空気になっています。

『ツボがある本当の意味』は、鍼灸業界の空気を読んだら絶対に書けない本です。敵ができても仕方ないと思えなければ書けません。

Amazonレビューには、★1つがたくさん入るだろうと思っていました。と思いきや、★5が意外と多くてびっくりました。

『ツボがある本当の意味』のレビュー


気構え次第ですがレビューは面白いです。悪い評価も含めて何度も読んでいます。もし、このブログを読まれている方で、完読された方がいらっしゃいましたらレビューをお願いします。一言だけでも参考になります。


集客効果は?


鍼灸師や柔道整復師、その他の民間資格の方が一般向けに本を書く場合は、集客が目的のことがほとんどです。

私はと言うと、上に記した通り、同業者向けの原稿から始まっているので、一般向けとしては内容が難しめです。治療法をわかりやすく紹介した本ではありませんから、予想していた通り、この本を読んだ方から「治療を受けたいです!」と言われたのは数えるほどしかありません。

患者さんを集める効果はほぼゼロでした。ただ、鍼灸師や鍼灸学生が読んだ後にセミナーに来てくださるので、セミナーの集客効果は少しありました。今でも、そういう声が聞こえてきます。


また書きたいか?


出版には前向きです。ただ、記事がなければどうにもならないので、日頃の執筆を大切にしていこうと思います。今は連載がありませんので、このブログを主な舞台としてやっていきます。SNSも大切なのですが受信者のリアクションが早いので、読み手の反応を気にしすぎて本当に書きたいことを書けているのかわからなくなります。

カタカタとキーボードを打ちながら、思考をコトコト煮込んでいきます。


実技動画はじめました!


いくら思考が深くても実技に反映されていなければ、臨床家としては意味がありません。ですので、Twitterにショート動画をアップすることにしました。テーマが思いついたらアップしていきます。



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