趣味

2023年06月18日

観光1日目のつづき

本日は、観光2日目のレポートです。

 4日(日) セミナーA
 5日(月) セミナーA 
 6日(火) 観光
 7日(水) 観光    ←ココ
 8日(木) セミナーB
 9日(金) セミナーB
 10日(土) セミナーC
 11日(日) セミナーC


本日の観光メニューはこちらです。

10:30 Д丱襯札蹈奮旋門(0)
11:00 ┘タルーニャ歴史博物館(0)
12:30 モンジュイック城(0)
18:00 サグラダ・ファミリア(5)


ここまでの疲れがあり、朝はゆっくりすることにしました。


バルセロナ凱旋門 Arc de Triomf


基本的に移動は地下鉄です。未だに理解していないのですが、カタルーニャ駅まで行ったら、そこからいろんなところに行けるイメージ。

セミナー会場の最寄り駅はモンタネール駅(Montaner)。そこから15分くらいでカタルーニャ駅(Catalunya)です。

バルセロナの地下鉄

目的地のバルセロナ凱旋門は、カタルーニャ駅からすぐ近くです。

これが凱旋門です。



このレンガ風の建物はムデハル様式といって、スペインとポルトガルで発展した建築様式で、イスラム建築とキリスト教建築が融合したものだそうです。

バルセロナの色ってこんな感じではないですかね。

バルセロナ凱旋門

フランスのエトワール凱旋門の印象があまりにも強く、バルセロナの凱旋門の影が薄いのかもしれません。このレンガ調の外観からは洗練された美しさが漂っています。レンガの魅力を最大限に引き出しているデザインだと思います。

この凱旋門の下を通って向かったのは、カタルーニャ歴史博物館です。


カタルーニャ歴史博物館 Museu d'historia de Catalunya



カタルーニャ歴史博物館

知性を養おうと訪れたのがカタルーニャ歴史博物館。カタルーニャとはバルセロナを含むスペインの地域の一部のことです。

ここに来て一番最初に驚いたのは、人がいないこと。ガラガラ。社会科見学で来ているような地元の小学生がいるだけです。

どこに行っても人混みだったバルセロナ。ここだけは違っていました。確かにエンターテイメントではないかもしれませんが、歴史や文化に興味がある方であれば、行ってみて損はありません。入場料も1000円くらいで他の観光地と比べると破格です。

カタルーニャ歴史博物館のエントランス

中の様子は写真撮影OKかわからなかったので、撮影していません。というわけで、レポートはあっさりと終わりになります。

次はモンジュイック城を目指します…。


ビーチ


カタルーニャ歴史博物館そばのヨットハーバー

カタルーニャ歴史博物館はヨットハーバーの近くにあります。

wバルセロナ

てくてくと歩きながら、モンジュイック場のある丘に向かうロープウェイを目指します。写真の右に見える塔みたいなところが乗り場です。中央には、肩甲骨を逆さにしたようなビルがあります。Wバルセロナというホテルです。1泊5万円〜です、はい。

DRIVE ME BARCELONA

こちらはフェラーリに試乗させてくれるというサービス。ヘリコプター遊覧飛行も楽しめるというお店。ネタで入っていくところを撮影しようと思いましたが、店員さんに声をかけられるのは必至だったのであきらめました。

Teleferico del Puerto

けっこう歩きました。ようやく到着です。上までエレベーターで乗ってそこからロープウェイです。あらかじめ予約してあったので、お姉さんにチケットを見せると「あ、これは別の会社よ」とあっさりと言われてしまいました。「ほら、2つあるでしょ。あなたのチケットはこっち」と慣れた様子で教えてくれました。

やってしまったぁ。

モンジュイック城に向かうロープウェイは2つあったのです。すぐに隣にあるわけではなく、歩けば1時間の距離です。

この間違ってやってきてしまったのは、1929年に開催された万国博覧会の際に作られたもので、約90年の歴史があるそうです。この歴史的建造物を見に来たと思えば…。

DSCF5748 (2023-06-13T05_19_59.887)

せっかくなので目の前になるビーチまで足を伸ばしてみました。ただでさえ高いバルセロナの物価がさらにリゾート価格へと変貌していたので、素直に引き返してきました。

もう一つのロープウェイを目指して歩き始めましたが、ヘトヘトになっていたのでタクシーに乗り込みました。10分もかからずロープウェイへと続く駅に到着。


モンジュイック城 Castell de Montjuic


モンジュイックの丘

モンジュイック城はモンジュイックの丘のてっぺんにあって、ロープウェイで昇っていきます。バルセロナの街を一望できるのです。空に雲がなかったら言うことありません。

モンジュイックの丘から見えるバルセロナの市街地

自然と湧き上がる高揚感。

モンジュイックの丘から見えるバルセロナの市街地

途中90度方向を変えて、どんどん登っていきます。

モンジュイック城

ロープウェイを降りると、まばゆい緑に迎えられました。モンジュイック城は王様が住む豪華な城ではなく、バルセロナの町を守る役目を果たした城塞でした。

これが地中海です。

モンジュイック城から眺める地中海

間違って行った別会社のロープウェイの乗り場は、一泊5万円〜のビルの辺りです。確かに、この景色なら敵の船が攻めてきたらすぐにわかりますね。

モンジュイック城から眺めるバルセロナの市街

バルセロナの街も一望できます。

モンジュイック城で行われるイベントの準備

なんかよくわらないけど、イベントの準備で忙しそうでした。

モンジュイック城の頂上

別の角度から。


ここは、スペイン語のスペインではあるのですが、スペイン語より存在感が強いのがカタルーニャ語です。一応、別の言語ですが関東からみた関西弁みたいな感じだと思います。

いろんなアクセス

上からこのようになっています。

 カタルーニャ語
 スペイン語(=ポルトガル語)
 英語
 フランス語

ここに限らず、バルセロナの標識は一番上がカタルーニャ語、次にスペイン語です。



サグラダ・ファミリア Sagrada Familia


見よ、これがサグラダ・ファミリアだ。

サグラダ・ファミリア

伝わるでしょうか、この迫力。半分伝われば上等です。目の前に立たなければわからない感動があります。言葉にできません。

見ての通り建設中です。完成は2026年と言われています。もうすぐですね。着工は1882年3月19日、なんと141年前です。当初は完成には300年かかると言われていたのですが、その半分の期間で完成することになっているのです。

生きているうちに完成は見られないと思われていたものが、完成を見届けられるかもしれないのです。逆に言えば、完成前のサグラダ・ファミリアは今しか見られないということです。私が、バルセロナを訪れるたびにサグラダ・ファミリアを見に行っているのは途中経過を見たいからです。

完成が早くなった理由には2つあると言われています。一つは科学技術の進歩。もう一つは資金の増加。世界中から訪れる観光客が建設を推し進めています。

ブログの続きは読まなくてもいいので、ぜひこの動画を観てください。





それでは内部を案内します。

サグラダ・ファミリアの内部

中にもたくさんの観光客。これまで訪れた中で一番の多さです。事前にチケットを買っておいた方がよいです。完成したら1年待ちとかあり得ると思います。

サグラダ・ファミリアのステンドグラス

ステンドグラスから入ってくる何種類もの光が溶け合っています。ステンドグラスだけでも十分に堪能できます。

サグラダ・ファミリアの内部

森の中にいるような感じでもありますし、地中深くにいるような感覚になります。

光の使い方が天才すぎです。外観からは想像できない繊細な設計が存在しているのです。「外を観るだけでも十分」とか言っている人がたまにいますが、その考えは全否定します。

そして、さらなる魅力をつかむためには、ファサードに登らなければなりません。ファサードは3つあります。そのうちの2つに登ることができます。

ファサードは日本語にはない言葉なので、説明ができません。サグラダ・ファミリアのファサードは、4つの塔で構成されているので、その塔に登っていくのです。

サグラダ・ファミリアの平面図

登れるのは生誕のファサードと受難のファサード。生誕のファサードの方がガウディ自ら手掛けた彫刻があるとのことで人気があります。今回は、その人気の生誕のファサードに登ることになりました。

事前にチケットを取っておかないと登れないので、スペイン旅行が決まったら一番最初にチケットを取ってください。今後ますます人気になるはずですから。

サグラダ・ファミリア 生誕のファサードに昇るエレベーター

これがエレベーターです。小さいので数人しか乗れません。地上50メートルまでノンストップで登ります。行きはエレベーターで帰りは階段で降りてくる流れです。

ファサードに登るメリットは3つあります。1つ目は展望台として。ただし、生誕のファサードは見通しが悪いです。窓や隙間から見るので開放感はありません。展望しやすいのは受難のファサードです。360度見渡せる展望室があります。



個人的に重要なのは2つ目の魅力である建設中の様子を見られることです。残る、3つ目は、螺旋回旋のスリルです。

生誕のファサードから見える建設工事現場

生々しい建設現場が見られます。外は明るいのですが19時過ぎだったのでこの日の作業は終わっていました。

生誕のファサードの螺旋階段

3つ目の魅力は、アンモナイトが永遠に続くような螺旋階段です。この階段で数十メートル降ります。中央には手すりがありません。つまり、中央に見える穴に落ちればほんの数秒で地面まで言ってしまうのです。小さいとはいえ、十分に人が通れるサイズです。

クルクルと回っているうちに目が回って足がもつれて、あ〜ってことになりそうです。想像しちゃいけないと思うほど想像してしまうのです。観光客はみな手に汗を握り、この心臓の拍動までも持ち帰っていくのです。

受難のファサード

このサグラダファミリアの芸術工房監督が日本人であることをどれくらいの人が知っているのでしょうか。その名は外尾悦郎。「日本からやって来ました」というと、この国の人はみんな優しい顔になります。彼はたくさんの笑顔をつくっているのかもしれません。あこがれます。

つづく…セミナー(3)「理路整然としているほど感覚を活かせる」

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2023年06月16日

前回のつづき)

セミナー2日目が終わりました。

観光の前夜祭


その日の夜に向かったのは、イカスミ・パエリアが美味しいというお店。

現場でセミナーをコーディネートをしてくれているサワコさんの連れて行ってもらいました。最高の立地。レイアール広場にあります。




以前に行ったときから前を何度も通りかかっていたので知ってはいたのですが、手が届かない高級店だと思ってスルーしていました。

レイアール広場


ふだんは長い行列ができるそうですが、18時過ぎだったので並ばずに入れました。ラッキー。

Les Quinze Nits(レス・キンセ・ニッツ)


お店の名前は、Les Quinze Nits(レス・キンセ・ニッツ)。見るからに高そうでしょ。そうでもないから大人気。

ちなみに、スペインの夕食は20時過ぎが普通で、18時は日本の感覚でいうと16時くらいです。
この季節、日が沈むのも遅くて20時を過ぎても明るいのです。ちょっと不思議。

お目当てのイカスミ・パエリアがこちら。

Les Quinze Nits(レス・キンセ・ニッツ)のイカスミパエリア


妻に画像を送ったらこんな返信が。

なんじゃコレ?

そりゃそうだよね。

で、お味は?

美味しくてびっくりしました。

魚介のエキスがたっぷりと染み込んだお米が口の中に広がります。オリーブオイルをたっぷり使っているので、少し食べただけなのにお腹にたまります。これくらい食べられるだろう…と思った半分くらいが適量。

バルセロナのLes Quinze Nitsで食事


観光の前夜祭を終えて、いよいよ翌日から観光です。


観光スケジュール


ここで全体のスケジュールを紹介。

2日間でセミナーを3種類を行います。日程は三分の一をこなしたところです。

 4日(日) セミナーA
 5日(月) セミナーA ←今ここ終えたところ
 6日(火) 観光
 7日(水) 観光
 8日(木) セミナーB
 9日(金) セミナーB
 10日(土) セミナーC
 11日(日) セミナーC


観光も事前に綿密なスケジュールを立てていました。

■6日 \(^o^)/

9:00 .サ・バトリョ(3)
11:00 ▲哀┘觚園(2)
14:00 ブケリア市場(4)
15:00 さ貉坡校矯(5)
16:00 ゥ哀┘訶
17:30 Ε侫薀瓮鵐慨儼燹1)

■7日 \(^o^)/

10:30 Д丱襯札蹈奮旋門(0)
11:00 ┘タルーニャ歴史博物館(0)
12:30 モンジュイック城(0)
18:00 サグラダ・ファミリア(5)


これら、初日のコンテンツは行ったことがあるところばかり。( )の中の数字が行った回数です。とはいえ何度行っても楽しいのがバルセロナ。

初バルセロナの悠馬くんを引き連れて観光開始です。

カサ・バトリョ Casa Batllo



カサ・バトリョ


日本を発つ前に優先チケットを購入しておきました。みんなが並んでいる中、別ルートから待ち時間ゼロで中に入れました。

ちなみに、今回の観光で使用したサービスは、「Get your Guide」です。日本語にも対応しているので便利です。現地価格と比較していないので、割高かもしれませんが並んだりする時間を短縮できるので価値はあると思います。

バルセロナはどこに行っても混んでいます。街全体が東京ディズニーリゾートみたいなものです。観光地のオバケです。

カサ・バトリョはアントニ・ガウディ(1852-1926)の代表作の一つです。「カサ」は「家」という意味で、バトリョは「実業家ジュゼップ=バトリョ」のことです。つまり「バトリョさんの家」という意味です。

では、中に入りましょう。撮影した写真の中からいくつかを紹介していきます。細かく書いたら終わらないので、ほんの一部だけ。

カサ・バトリョの天井からの採光

天井の写真ですが模様が描かれているのではありません。立体的にこのような渦巻きを描いています。まるでアンモナイトの中にいるような感覚です。

建物の中に入ったというより、海に潜ったような感じを私は覚えました。家の装飾の概念を超えていて、異空間に瞬間移動させる力を持っています。

カサ・バトリョの装飾


これはいったい何なんでしょうね。化石になった生き物がそのまま息を吹き返したように見えます。

カサ・バトリョのブラケット

ブラケット(壁照明)です。

カサ・バトリョの中にはいくつもの部屋に分かれていて、どこも曲線で直線はどこにも見当たりません。家具を置こうと思うと効率がとても悪いです。壁に寄せて…と思っても、壁が丸いので収まらないのです。

ここにIKEAの家具はむずかしいので、もちろん家具もガウディです。

カサ・カサ・バトリョの天井からの採光


建物の中は空間があって、天井から光を取り込んでいます。いったい何階建てなんだろう…とは思いつつも、いつも見とれて階数を数えていませんでした。調べてみたら地下1階、地上6階でした。地下は非公開だと思います。

カサ・バトリョの木のフェンス


建物の中は空間があって、天井から光を取り込んでいます。いったい何階建てなんだろう…とは思いつつも、いつも見とれて階数を数えていませんでした。調べてみたら地下1階、地上6階でした。地下は非公開だと思います。


カサ・バトリョのフェンスの木の詳細

ここまで徹底しているからこそ、世界中から人を集める力を持っているのでしょうね。全く同じものがない、超贅沢なデザインです。

今回の訪問で嬉しかったのは屋上が開放されていたことです。たぶん、今までは行けなかったと思うのです。

カサ・バトリョの屋上のモニュメント

屋上もやりたい放題ですね。というより、好き放題といった感じですね。ガウディの建物を気持ち悪いという人がたくさんいるのは理解できます。毒キノコに似た違和感を持っているように思います。人も多少の毒がある方が魅力だったりしますよね…違いますかね。

ちなみに、カサ・バトリョの所有者は飴で有名な「チュパチャプス社」。意外すぎる。


グエル公園 Park Guell


グエルとは、アントニ・ガウディのパトロンのグエル伯爵のこと。バルセロナを見下ろせる、高台にあります。

グエル公園で有名なのは何と言ってもトカゲです。あのカラフルなトカゲには誰もが心当たりがあるのではないでしょうか。正式にはドラゴンです。どうみてもトカゲですが…。

現物はこんな感じ。

グエル公園のドラゴンの顔

「え、これだけ?」と顔には出さないけれど、みんな思っているはずです。だんだんわかってくるんですよ、この魅力が。

グエル公園のドラゴンを上から撮影


このグエル公園ですが、入場料を取っていなかった頃があるそうです。

前に行ったときは、途中まで無料エリアになって誰でも入れたのですが、今回はぜんぶ有料になっていました。

たくさんの人がガウディ作品を見たくて訪れるわけですが、人が多すぎて公園としての機能が失われていくという皮肉な状況。自分がそこに加担しているので何とも言えませんが…。

順路も厳しく規制されていました。もはや公園ではありません。公園の機能を期待していってはなりません。複雑な気持ちです。

見どころはドラゴンだけではありません。

グエル公園の石の造形


人工物でありながら、自然の一部として自分が存在しているような気分になっていくのです。これがガウディマジック。


ブケリア市場 La Boqueria


ここも有名な観光地です。本来は市場ですが、完全に観光地化してしまっています。いつ行っても観光客でごった返しています。

ブケリア市場のフルーツ


個人的にはフルーツの楽園です。

ブケリア市場のフルーツ


どこにカメラを向けても映える写真が撮れてしまう楽園でもあります。

ブリケア市場のとうがらし


極めつけはこれでしょう。




旧市街散策



 バルセロナの旧市街にあったホテル

バルセロナには中世から続く旧市街が残っています。古びた石積みの建物が密集し、その間を縫うように迷路のような狭い路地が張り巡らされています。

バルセロナの旧市街は「ゴシック地区」とも言われています。ローマ時代の城壁で囲まれた中心部とその周辺集落が現在に残っています。石積みの建物に中にいると、不思議な感覚です。

バルセロナの旧市街のゴシック建築


心地よいものとは違います。人の「念」のようなものを感じます。ここで、たくさんの血が流れてきたと思います。昼間でも何かを感じるので、夜一人で歩くのは治安とは別の意味で怖いです。

ここに住んでいる人ってどんな気持ちなんだろうって訪れるたびに思います。個人的な感覚ですが、旧市街を歩いていると疲れます。きっと歴史が詰まっているので、視覚的な情報だけでなく感覚的な情報もたくさん入ってくるからだと思います。


トイレ事情



街を歩いて気になるのがトイレ事情。公衆トイレが見当たりません…。
いや、想像と違っていただけ。ちゃんとありました。

バルセロナの公衆トイレ

一人用です。中は車椅子で入れるほど広くなっています。完全個室で外部と遮断されてしまうので、ちょっと不安です。夜は利用したくありません。

バルセロナ旧市街を散歩中に立ち寄ったところ

旧市街を歩きすぎて足が痛くなったので休憩。


グエル邸 Palau Guell



次に向かったのは、グエル邸。またしてもグエルの金で建てられたものです。1886年から1890年にかけて建てられたもので、ガウディの初期の建築です。

グエル邸(正面)

豪華でかっこいい家です。

グエル邸のパイプオルガン

中は音楽堂のように使われることがあったそうです。写真の上の方にはパイプオルガンが見えます。

グエル邸の天井の装飾

天井も異常なほどのこだわり。コスパという言葉を知らないガウディ。当時、「予算が無限にあったら誰でもできるぜ」と別の建築家にディスられていたと思います。ガウディ建築は、ガウディの宇宙規模の才能に天井知らずの予算があったからこそです。

グエル邸の部屋

一度は座ってみたいです。奥は立ち入り禁止です。

グエル邸の本当の姿は屋上にあります。屋上ならバレないと思ったのでしょうか。屋上は好き勝手やっています。

グエル邸の屋上のモニュメント

いくらなんでも作風が違いすぎやしませんか。

グエル邸の模型

模型を見ればやっちゃってるのが一目瞭然。

グエル邸の屋上からサグラダ・ファミリア


一緒に行っていた悠馬くん。
どうやらアレを発見したようです。アレについては次回の記事で。


フラメンコ鑑賞


この日を締めくくるのはフラメンコ。

ランブラス通り


旧市街からランブラス通りに入り、北上してカタルーニャ広場まで行きます。観光客だらけです。道の真ん中が広い歩行者専用になっています。

バルセロナのフラメンコ劇場(シティホール)


すぐ近くにありました、「CITY HALL」。英語なんだ。
17:30開演でしたが、始まったのは15分後。A席を取っていたので数メートルの距離で鑑賞することができました。

フラメンコの開演前


撮影がOKでした。

バルセロナのフラメンコ


とにかく速く、そして力強かった。

ただストーリー性がなく、順々に踊っていくという感じで単調でした。衣装や舞台にももう少し工夫がほしかったです。

辛口になってしまったのは、別のところでも鑑賞していたことがあるからです。アナウンスもぜんぶ英語でしたし、そもそも会場が「CITY HALL」で英語。地元の人はいなかったように思います。これって観光地系フラメンコ?

次は別のところで鑑賞してみたいと思います。

観光1日目のレポートはこれで終わりになります。貴重な体験を残したくて夢中で書いていたら長くなってしまいました。翌日のレポートもよろしくお願いします。

つづく…

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2022年09月19日

前回の記事で“丁寧”の底辺にあるのは、患者さんの

〇兩を乱さないこと
息を乱さないこと
L造錣擦覆い海


であると述べました。


触診する姿勢によって変わる


今回は,砲弔い得睫世靴茲Δ隼廚い泙后4擬圓気鵑了兩を乱しやすい場面は触診の時です。ただ、多くの鍼灸院では寝た状態で触診しているので問題になっていないかもしれません。

私のスタイルでは、ベッドに腰掛けた状態、ときには立った状態で触診することがあります。それは、活動中に現れる症状ならその姿勢での偏重が重要だからです。話はかんたんで、起きているときに出る症状であれば、起きている姿勢で診る方が合理的です。

意識はされていないかもしれませんが、骨盤や肩甲骨の傾きは姿勢によって見え方が変わります。たとえば、ベッドに仰向けになって比べると足の長さが左右で違っていた場合、立ったら骨盤の高さが違って見えます。

骨盤の傾き


姿勢のアンバランスを探そうと思っても、姿勢によって見え方が違うのです。私は、患者さんを坐位(ベッドに腰掛けた状態)にして観るようにしています。上半身に限りますが、この坐位での上半身は立位と同じ状態になります。ただし、一つ条件がありまして、それは坐骨で座っていることです。


坐骨で座ると姿勢が良くなる


では、坐骨で座っていない状態とは何かというと、それは仙骨で座っている状態です。骨盤が後ろに倒れて背中が丸まっている状態です。いわゆる姿勢が悪いという状態です。実は、この「姿勢が悪い」という姿勢は骨盤の傾きに由来することが多いのです。
骨盤の傾きと姿勢の関係

骨盤が逆に前傾しているパターンもあります。典型例でわかりやすいのは、妊婦さんです。お腹が大きくなるにしたがって、骨盤は前傾し腰椎の前弯が強くなっていきます。坐骨ではなく、大腿(太ももの後ろ)を使って座るようになります。

骨盤の前後の傾き


意識を仙骨に置く


このように骨盤で姿勢を考えることが大切です。さらに一歩進めて考えると、仙骨の向きが重要であると考えます。なぜ仙骨に注目するかというと、仙骨がもっとも意識しやすいからです。人間がサルだった頃、しっぽが仙骨の下端(尾骨)から伸びていたことから、もともとコントロールする骨だったことがわかります。しっぽの退化とともに仙骨を動かす感覚も乏しくなったのだと思います。

いくら乏しくなったとしても、仙骨が姿勢制御の役割を担っているという事実は消えていません。ふだんの生活で仙骨を意識することは大切ですし、私たちのような職業においても極めて重要です。

それでは、どのような意識が重要なのでしょうか。仙骨を立てることです。立っている時も座っているときも仙骨が立っている状態を意識します。真っ直ぐ固定してしまうような感覚ではなく、手の平で鉛筆を立てるようにバランスで保っている感覚に近いです。
手の平で脊柱と鉛筆を立てる

やってみるとわかりますが、仙骨を意識するだけで姿勢がキレイになります。そのキレイな姿勢がいちばん疲れにくいのです。「疲れにくい」ということが最も重要です。よい姿勢は続けられます。逆にいえば、続けられる姿勢がよい姿勢です。


ラクで続けられる姿勢が良い姿勢


本質的なことをいえば、良い姿勢とは見た目を基準にするものではなくラクかどうかで判断するものです。姿勢が乱れると体は疲れやすくなり、どこかの関節や筋肉に負担が偏ります。その姿勢の制御として仙骨を意識することがもっとも効率がよいと考えます。

「患者さんの仙骨が大切ですよ」と言う前に、鍼灸師のような施術者も仙骨が大切です。施術者も疲れにくい状態であると余裕が生まれます。余裕は判断能力や施術の質を高めてくれます。

先日の合宿では、実際に「仙骨を立てる」ことを意識しながら練習をしてみました。

患者さんの姿勢を乱さないためには、まず術者が姿勢を乱してはいけないというのは当たり前なのですが、具体的な体術に落とし込むところまでやらないと、単なる合言葉になってしまいます。

面白いことに、自分の仙骨を立てると患者さんの姿勢の乱れにも気づくようになります。前述したように、仙骨を立てるというのは、仙骨を縦に固定しておくことではありません。「傾いたら戻す」ことを繰り返す運動です。戻ってくる位置をゼロポジションと呼んでいます。術者が自分のゼロポジションを意識すると、患者さんのゼロポジションも意識できるようになります。
起き上がり小坊師

粗末な触診をすると、患者さんの重心が大きくズレるので患者さんは重心を戻そうと、力を入れます。理屈では誰もがわかる話ですが、術者のゼロポジションが意識されていないと、患者さんが力を入れて戻そうとしていることに気がつかないのです。患者さんも気づかないかもしれません。ただ、ゼロポジションを乱さずに触診されたときは安心感があると思います。
背中を押される

私は、この安心感を大切にするように心がけています。特に、鍼灸院に初めて来たという人は、不安でしかたないと思いますので、何よりも安心感だと思っています。効果も安心感あってこそなので、もっとも重要かもしれません。


仙骨を立てることをコンセプトにしたマツダのシート


施術から離れて仙骨の話をします。鍼灸師の目から見て「わかってるなー」と思う自動車メーカーがあります。それはマツダです。マツダのシートは仙骨に着目して設計されているのです。ネットで検索したら「マツダ技報」が出てきました。「理想のシート構造設計に向けた人体研究(2018)」というがあるので、(仙骨かマツダ車に)興味ある方は読んでみてください。

マツダシート

(画像引用:マツダ公式ブログ

この研究の結論は「骨盤を正立させ自然な脊椎S 字を促し,自分の体の一部になったかのように意のま まにクルマを操る『人馬一体』感を向上させながら快適性・安全性を両立した。」となっています。

実験の結果、シートの性能において骨盤の角度が重要であるという結論なのです。骨盤が正位にある方が衝突時に骨盤がシートベルトにしっかり守られるので安全性が高いというのです。

さらに、骨盤(仙骨)が前傾傾向になると腰椎の弯が出現し、脊柱がS字になることもレントゲン撮影で確認しています。

論文はちょっとという方はこのブログの記事「▲Εーキングスタイリスト&シート開発エンジニア対談」がわかりやすいです。一部を引用して紹介します。
人が一番バランスを取りやすいのは、骨盤を立てて背骨がS字カーブになっている状態。座った時も骨盤を立ててあげると、背骨のS字カーブが頭まで軸を通してくれるので、身体は一番バランスが取りやすい状態になります」。

マツダのシートの解説
画像引用元:マツダ公式ブログ


マツダのシートは本当によかった


私もマツダ車に乗っていたことがあります。2015年から2年くらい乗っていました。その時と比べてシートが格段に良くなっていると感じます。もしかしたら、この数年で劇的に良くなったのかもしれません。先日、9月15日に発売されたばかりのCX-60に試乗した際に確信しました。理屈だけでなく、ちゃんと体で確認する真面目な男です(笑)

マツダCX-60の試乗

今回はマツダ贔屓の記事になりました。別メーカーの関係者さん、ごめんなさい。今後さらに、車の設計に人間工学が取り入れられていくはずですので、他メーカーの動向にも注目です。

現在の車を長く乗り続けたいのですが、積極的に出かけて最新型も検討していきたいと思います。

twitterもよろしくお願いします。
https://twitter.com/kuri_suke

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2022年07月07日

奇跡のドラマ「ハゲタカ」(NHK)


『ハゲタカ(NHK/土曜ドラマ)』が6月〜7月に再放送された。2007年に放送されてから15年経つが、今でも熱狂的なファンがいる。私がその一人である。録画したものを何度観たかわからない。このドラマは奇跡だ。脚本、俳優、演技、演出、音楽、どれ一つ欠けてもこの奇跡は生まれなかっただろう。

ハゲタカ再放送


バブル崩壊後、瀕死の日本経済を舞台に荒稼ぎした外資ファンド「ハゲタカ」。敏腕ファンドマネージャーとして、次々と企業を買収し「ハゲタカ」と呼ばれる鷲津と、鷲津に正面から戦いを挑むエリート銀行マン芝野。2人のせめぎ合いを通し、企業買収の功罪、金に躍らされる人間の悲劇、会社の意味を浮き彫りにする。 (公式サイトより)


 お金とは...
 会社とは...
 幸せとは...

バブル崩壊後の日本を舞台に、展開される企業の買収劇、そして再生劇。二人の男が登場する、一人は大森南朋が演じる、投資ファンド社長の鷲津政彦。もう一人は柴田恭兵が演じる、エリート銀行マンの芝野健夫。


15年かけて説いたナゾ


この記事を書いているのは、ハゲタカを紹介したいのではない。15年間ずっとわからなかった謎が解けたことを、どこにいるかもわからない仲間(=ハゲタカファン)に報告するためだ。「ハゲタカってなに?」という人は、ここから先を読んでも面白くないだろう。ネタバレに配慮して書くという高等な技能はない。

ここで取り上げるのは多くの人を悩ませたあの台詞である。

「やりなおしたいんなら何もやらないことだよ」

菅原文太演じる大木昇三郎(大手家電メーカー会長)が鷲津政彦に伝えた言葉だ。何度観てもこの言葉の意味がわからず悩んでいた。この台詞がこのドラマを解釈する上で極めて重要であることは間違いない。しかし、この台詞は多くのファンを悩ます謎だったのだ。

ちょっとでも気を抜いて観ていると一瞬にして過ぎ去ってしまうシーンだ。言葉をそのまま受け取ると意味が分からない。言われた鷲津も困惑していた。

このまま書き続けるのはあまりにも不親切なので、この台詞に至る流れをかんたんに説明しておこう。


経営のカリスマが招いた赤字800億円


大空電機は日本を代表する総合家電メーカー。その大空電気が800億円の赤字を出し倒産の危機に陥っていた。そこに目を付けたのが外資系投資ファンド「ホライズン・インベストメントワークス」。大空電機の株を大量に買い筆頭株主となる。大空電機の経営権を握って立て直そうとする。

リストラを絶対にしたくない大木(会長)、会社を存続させるにはリストラはやむを得ないと考える鷲津(投資ファンド社長)。大木は、本田宗一郎、松下幸之助を連想させる経営の神様と称される男。しかし、そんな経営者も800億円という巨額の赤字を計上し、カリスマが時代に取り残されそうになっていた。


銀行マンから外資系投資ファンドへ


いっぽう、鷲津は元銀行マン。新人の頃、上司からの命令で融資を渋った結果、町工場の社長が自殺した。それをきっかけに銀行を辞めアメリカに渡った。このドラマは投資ファンドの日本法人の社長として鷲津が日本に戻ってくるところから始まっている。

経営に行き詰まった起業を買収し転売することで巨額の利益を得ていた鷲津は、世間からは金の亡者として扱われていた。しかし、それは仮の姿だった。ドラマが進行するにしたがって鷲津の本当の目的が明かされていく。

末期癌で余命わずかの大木会長に呼びだされた鷲津は、大木に巨額の赤字をつくった責任を問いかける。「企業も生き物です。あなたが死んだ後も生き延びなければいけない」と。

謎の台詞が出るのはこの後だ。

「やりなおしたいんなら何もやらないことだよ」

この台詞に鷲津も視聴者も困惑する。いや、それは違う。今ようやくわかった。鷲津は困惑していたのではなく動揺していたのだ。大木会長に見抜かれていたからだ。


鷲津の「日本を救う」は本当だった


鷲津は、銀行マン時代に人を死に追いやってしまったことを引きずっていた。そんな鷲津がハゲタカと揶揄される投資ファンドに身を移した経緯は詳しく説明されていない。自分で考えろということなのだろう。不親切とも思えるこの設定こそ、このドラマの影の魅力である。

この謎を解くきっかけとなったのがこの本である。



もちろん、本当の答えではないかもしれない。でもそれでよいのだ。自分なりの答えを見つけることに意味があるのだ。

『欲ばらないこと』は仏教の教えを説いている。「生きることは苦である」とのことだ。

生きることはただでさえ「苦」なのに、生きることに執着することでもっと苦しみから逃れられなくなる、その執着が「欲」です。


鷲津は、町工場の倒産という企業の死が人命を奪う現実を目の当たりにしたことから、鷲津は「企業はどんな手段を使おうが生き延びなけれならない」と考えるようになったのだ。アメリカの投資ファンドに身を移したのも、不良債権処理に疲弊している日本の銀行では、企業を救うための資金を用意できないと考えたからであろう。

日本企業を外資で買い叩く鷲津の「日本を救いに来た」という言葉を信じる者はいなかったが、その言葉に嘘はなかったのだ。情に流されて企業経営を誤るくらいなら、無情になって経営にメスを入れなければならないと考えたのだろう。

鷲津は大空電機を倒産させないため焦っていた。大木会長に「やりなおしたいんなら、何もやらないことだよ」と言われたのはそんなときだった。


苦しみを追いかけてしまう鷲津


ストーリーの文脈から「やりなおす」というのは「企業を立て直す」という意味にもとれる。しかし、大木会長は「あなたが人生をやり直す」という意味で用いている。
大木会長は鷲津が、企業を生かすことに執着することで苦しみから逃れられなくなっていることを見抜いていたのだ。もちろん、大木会長の言うとおり、鷲津が何もやらなければ大空電機は倒産する。

だから、視聴者は混乱するのである。カリスマ経営者の「何もしないことだよ」が理解できないのだ。こう考えたらどうだろう。大木会長は、目の前の鷲津だけを見ていたのだ。経営者としてではなく、一人の人間として鷲津を救いたいと思ったのだ。


目の前の人を常に優先してきたカリスマ


大空電機が倒産すれば、「カリスマ経営者」として讃えられていた大木会長の名誉に傷がつく。しかし、大木会長が見ているのは「人」だったのだ。「企業」の前に「人」なのだ。大木会長が守ってきたのは企業ではなく人だったのだ。大木会長が頑なにリストラを拒んできた理由でもある。

倒産の危機に何もしない大木会長は一見すると無責任のように見える。しかし、本当は目の前に責任を果たそうとしてきたからこそ、大空電機を大企業に成長させることができたのだ。こう読み取るのが正解であるように思う。もちろん、答えは他にもあり一つでないかもしれない。



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2018年02月22日

)のつづき

「カサ・ビセンス」の内部が公開されて3ヶ月


昨年の11月、ガウディが最初に手がけた邸宅「カサ・ビセンス」(1885年または1889年建設)が公開されました。

家として使われていた建物を銀行(MoraBanc)が買い取ったのです。この銀行があるのはスペインとフランスの国境に挟まれた小さな国でアンドラ公国と言います。


アンドラ公国の位置


恥ずかしながら、このエピソードを聞くまでこの国を知りませんでした。銀行が買い取ったのが2014年。翌年の2015年から修復を始め、ようやく昨年に公開に至ったわけです。


カサ・ビセンス
カサ・ビセンスの外観


ちなみに「カサ」とは家のことです。ですから、「カサ・ビセンス」はビセンス邸という意味です。

公開にあたって改装と修繕が行われてようで、ギャラリースペースはペンキの臭いがぷんぷんしていました。それくらい新しいのです。


カサ・ビサンテのギャラリースペース
ギャラリーにある模型


この日は雨だったこともありガラガラで、おかげでじっくりと隅々まで観ることがができました。雨のバルセロナも悪くありません。



ガウディの初期建築「カサ・ビセンス」からわかること


知識がなければ、カサ・ビセンスとサグラダファミリアが同じ建築家の作品とは気がつかないでしょう。私は気が付かないと思います。

自然をテーマにしているところは共通しています。しかし、その中身が全く違います。サグラダファミリアは独特な構造に惹かれますが、カサ・ビセンスの構造には独創性と言えるものが見当たりません。カサ・ビセンスの特徴は構造ではなく装飾にあります。


DSCF6690_512
カサ・ビセンスの庭から建物を撮影


もし、ガウディがカサ・ビセンスから進化していなければ、世界に知られる建築家はなっていなかったかもしれません。確かにカサ・ビセンスは個性的で、ただならぬものを強烈に感じます。しかし、サグラダファミリアを設計したガウディはいません。

カサ・ビセンスから感じるのは、ガウディの病的なこだわりです。自分の仕事を評価してほしいという野心を感じました。そういう意味では、これから売り出そうとしている建築家が、自分の才能は普通ではないと自己主張しているようです。


カサ・ビサンテの内部
カサ・ビセンスの天井の装飾(病的なこだわりを感じる)


カサ・ビセンスからは、建築家の存在を強く感じさせるのです。サグラダファミリアは違います。自然や宇宙を感じるのです。無秩序に見える自然の中に潜んでいる法則を伝えたいのかもしれません。



カサ・ビセンスの価値


ガウディという建築家に興味があるならば行ってみるべきだと思います。ガウディという天才が、どういうプロセスを経て天才と呼ばれるようになったのか、カサ・ビセンスがヒントになります。


カサ・ビセンスの屋根
カサ・ビセンスの屋根


勇気を出して書くと、カサ・ビセンスはレゴ・ブロックのようです。スクエアの組み合わせで外観がデザインされています。対してサグラダファミリアにはスクエアな印象がありません。


サグラダファミリアの内部
サグラダファミリアの内部


しかし、よく見ると似ている部分があります。サグラダファミリアには、ガウディが培った建築の技法や装飾のすべてが注がれているのだと思います。自然や宇宙を意識しながらも、そこにははっきりとガウディ自身が刻み込まれています。

ただ、ガウディは詳細な設計図を残さずにこの世を去っているので、どこからどこまでがガウディが指示したデザインなのか、ハッキリしません。

サグラダファミリアの価値を深く理解したいなら、カサ・ビセンスはおすすめです。カサ・ビセンスは大通り(グラシア通り)から少し入ったところにあります。大通りには、カサ・バトリョ、カサ・ミラ(ラ・ペドレラ)もあるので、余裕があれば散歩コースに加えられます。

夜のカサ・ビセンス
夜のカサ・ビセンス



ガウディの家は住みやすいか


ガウディが設計をした家が紹介されるとき、「住みやすいように細かい配慮がされている」と言われることが多いです。でも私は住みやすいと感じません。

たとえばカサ・バトリョ(1904年から1906年にガウディが改築)。曲線ばかりで家具を置いた時にデッドスペースがあちこちに出来てしまいます。


DSCF9063_512
カサ・バトリョ内の通路


カサ・バトリョに合う既製品の家具は見つからないでしょう。空間に四角い部分がないので、隅に家具を置けません。部屋の真ん中に置いたりと、贅沢に空間を使うことになります。スペース(空間)の使い方としてみれば、無駄がとても多いのです。

そもそも、ガウディが設計したのは富裕層が使う家ですから、限られたスペースを効率よく使おうと考える必要がなかったのでしょう。私が住みにくいと感じる理由はここです。


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歪んだ空間(カサ・バトリョ)


ガウディの建築は住みやすい家なのかもしれませんが、合理的な家ではありません。不便な家です。

住むなら、冒頭で紹介したカサ・ビセンスの方がよいです。そもそも、カサ・バトリョのような作品を紹介する時に「住みやすい」や「使いやすい」という評価は似合いません。ガウディの作品の本質はそこではありません。


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使いづらそうな取っ手(カサ・バトリョ)



ガウディ建築の本質


ガウディが設計した家は人間に住みやすい家なのでしょうか。テレビ番組、諸々の批評によって、ガウディの家や家具は、「使いやすい」と言われています。しかし、そうした評価は的外れであるように思います。

住みやすさや座りやすさを追求するなら、人間工学だと思うのです。人間工学は人間を中心にデザインされるものだと理解しています。

言い換えれば、人間にとって都合のよいデザインです。代表的なものを挙げるならクルマの運転席です。デザインはドライバーのためにあります。

私から見ると、ガウディの家や家具は人間中心とは思えません。ガウディのデザインコンセプトは、自然と人間の間にあるように思います。人間中心ではなく、自然そのものでもなく、その間です。

たとえば、ガウディの家や家具から感じる心地よさは次のようなものに近いです。
 
 林道の木陰で休む感覚
 ちょっとした洞窟で雨宿り
 道ばたの石に腰掛けて一休み

「これ、ちょうどいいね!」と言ってしまいたくなるような偶然が自然の中には潜んでいます。ガウディは、自然の造形から「ちょうどいい」を引っ張り出してきてデザインしていたのではないかと思います。

人間を中心とした世界観ではありません。そう思って改めてガウディの建築や家具を見てください。ガウディの建物は自然のパワーを感じても、誰かの権力を感じません。そういう思想がすべてに表れているのだと思います。

サグラダファミリアも寄付金で建築が進められていることも、偶然ではないように思います。権力や政治と距離が保たれています。また、サグラダファミリアは教会でありながらキリスト教に染まっていないことです。宗教観を自然観で包んでいるからかもしれません。

いかがだったでしょうか?

ここまで、自分が感じるままを記してみました。この論が正しいという証拠はありません。誰も真実はわかりません。私が感じたままのガウディを勝手に論じてみました。


DSCF9182
私には解説できません(カサ・ミラの屋上)


これでスペイン関連の記事はいったん終わります。お付き合いありがとうございました!
また7月にスペインに行く予定がありますので、その時に感じたことをまた記したいと思います。

もういいって?

言われても書くと思います。
溢れる気持ちは抑えられませんから。


それまではいつもの鍼灸ネタです。


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