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2006年04月03日

3.25ニッスタで何があったのか

伝える事の意義。
記(しる)す事の大切さ。

ハマトラは横浜F・マリノスサポーターが自主的に製作しているフリーペーパーです。F・マリノス主催ホームゲームのスタジアムで配布しています。
そのハマトラ、残念ながら一旦休刊です。


伝える事の意義。
記(しる)す事の大切さ。

3.25に対するマリサポの反応のまとめリンクが横浜御用牙さんにあります。


伝える事の意義。
記(しる)す事の大切さ。

ハマトラ休刊前最後の記事は
その3.25について。
尚、署名記事については掲載していません。
完全記事をお読みになりたい方はFWF −フットボールは未来の兵器である−さんにあります。



以下、原文まま

僕らがホームスタジアムを失った日。
2006年3月25日。日産スタジアムでの、横浜F・マリノスホームゲーム、対浦和レッズ戦。
この日に起こった事を、現場に居合わせた多くの人の情報を集めまとめた。これを読んだマリサポがどう判断するかは各自に委ねたい。

 12時。横浜サポーターが横断幕を開門前に搬入できる「幕入れ」。たくさんのダンマクでホーム側は早々に埋まり、巨大なダンマクは事前にクラブから告知されていた通り、ホーム自由席のアウェー寄りに掲示された。
 スタジアムゲート開門前。年間チケットを所有するサポーター、続いて一般チケットのサポーターが入場。一般サポーターの入場と同時刻、アウェー側のゲートも開門した。アウェーサポーターがダンマクを掲示できるのはこの時点からとなる。この際、アウェーサポーターがダンマクの掲示を許可されているスペースには、当然ながらスポンサー看板以外には何も貼られていなかった。

 まず隠されていたのは、「OUR HOME,OUR FIELD,NISSAN STADIUM」のスタジアムスポンサー看板だった。気づいたマリサポが、警備を担当する横浜シミズ(以後シミスポ)に指摘。シミスポからは「今、注意をしているので」との返答。
 次に「赤き血のイレブン」と書かれたダンマクが、トリコロールのダンマクの上から貼られはじめる。そこは、緩衝エリアをはさんで、浦和側のダンマク掲示は許可されていないエリアだった。それを見たマリサポが現場へと向かい始める。

 2Fの現場では、既に浦和サポと警備のシミスポ担当がもめていた。到着したマリサポに浦和サポが向かってくる。さらにアウェー自由席から、柵を乗り越え続々と浦佐サポが集まりだす。途中のゲートも警備担当者も全く用をなしていない。
 言い合いや小競り合いが10分ほど続いた。その間、シミスポは特に制止するわけでもなくその場に立ち尽くしていた。しばらくして、禁煙のスタンドでタバコを吸う仕草を見せた1人の浦和サポ。マリサポの1人がそのタバコを手から奪い払った。それをきっかけに乱闘が発生する。いわば挑発に乗ってしまった格好である。数の差は明らかに浦和に分がある。
 マリサポ側は乱闘に参戦する者もいたが、クラブフロントとの約束に従い仲間を止めようとする人間も多く、つきとばされ床に頭を打ち脳震盪を起こす者、携帯を折られる者などが出た。この混乱に乗じ、乱闘に参加していない浦和サポの一部が、マリサポの制止を無視し横浜のダンマクを下に落とした。それを目の当たりにしたホームゴール裏からは大ブーイングが発生する。
 乱闘は2〜3分ほど続いただろうか。ようやくシミスポにより双方が引き離され、にらみ合いの状態となる。ここで、横浜、浦和のクラブフロントが現場に到着した。浦和サポのリーダーが「横浜のアタマを呼べ、でなければ数と力で訴える」と要求する。フロントを通じ、横浜のコールリーダーが呼び出される。
 
 浦和サポのリーダー、横浜のコールリーダー、そして浦和フロント、横浜フロントによる話し合いが始まる。浦和側の要求は「レッズサポーターが座っている席なのだから、浦和のダンマクが貼られるのは当然だろう」の一点張り。横浜側の言い分は「運営規定であらかじめ決まっているルールだから、ここは横浜のダンマクスペースである」という主張である。話し合いは平行線をたどった。
 この間、落とされたダンマクを拾いに女性サポーター達が1F席へと降りていった。2F席の心無い浦和サポからツバが落とされた。落とされたダンマクには、タンがかけられていた。悔しさに涙を流しながらも、回収したダンマクを再び2F席へと運び、貼られた浦和のダンマクやゲーフラを外して再びダンマクを途中まで貼りなおす。

 30分ほどの話し合いの結果、横浜側が譲歩し、ダンマクを撤収することになった。シミスポから「フロントがOKを出したので、F・マリノスのダンマクは撤去してください」と指示が出る。浦和側からは「剥がせ!剥がせ!」の大合唱。すぐには従わなかったマリサポも、シミスポから「リーダー同士が決めたことなので従ってください」と繰り返し要求もあり、「悔しいだろうけれど、今は下がって」という言葉にやむなく撤去を始める。その場では理由は説明されなかった。
 横浜のダンマク撤去。アウェースタンド全体から拍手が巻き起こる。1人のマリサポが、相手側のリーダーに「広告看板を隠しているダンマクは撤去するのか?」と確認したところ「剥がす」と回答があった。

 ホーム側でコールリーダーから理由が説明される。「悔しいが、みんなをケガさせたくなかった。応援の声が小さくなるのが嫌だった」ということだった。撤去にあたりどちらのダンマクも貼られない緩衝エリアを作るのだと思っていた者もいたが、横浜のダンマクが撤去された場所には浦和のダンマクが張り巡らされた。
納得できないマリサポ同士で言い争いが起こる。

 最初に乱闘のきっかけを作ったマリサポに対し、タバコを吸う仕草を見せた浦和サポから「謝罪しろ」との要求がある。当初は無視して構わないとのことだったが、執拗な要求に対して、双方のフロント、シミスポが立会いの下、スタジアム内の一室で話し合いがもたれることとなった。
 相手側は「最初に手を出したのだから謝罪しろ」とひたすら言い張る。しばらくの後、フロントの仲裁でお互い謝罪することとなった。最初に頭を下げるマリサポ。その姿を携帯のカメラで撮影しようとする浦和サポを浦和フロントが「そこまでするな」と制止した。そして、約束は守られず、その浦和サポが謝罪することは無かった。
 心配して外で待っていたマリサポの仲間。部屋を出た直後、浦和サポは嬉々として「謝らせたぞ!」と走り去る。口実とネタにされた悔しさ、情けなさ


 そして、試合終了まで、広告看板を隠したダンマクが撤去されることはなかった。ハーフタイムに「やや見えるようにたくしあがられ」はしたけれども。

 こうして僕らはホームスタジアムの空気を作れず、たくさんのものと、勝ち点3を失った。




本事件に対して、クラブ側から3月29日に報告ががりました。内容の要約は以下の通りです。原文は横浜F・マリノス公式ホームページ(http://www.f-marinos.com/)をご覧下さい。
1.浦和レッドダイヤモンズに対し、広告看板を隠すダンマク掲示を行うとともに、横浜のダンマクを外し投棄したことへの謝罪を要求したこと。2.浦和レッドダイヤモンズから、以下の回答があったこと。
 ・バックスタンドビジター側に設定されたホーム側自由席に着席したファン・サポーターの感情までは把握できなかった。
 ・広告看板を隠すという行為についてはクラブとして謝罪する。
3.今後の試合で、緩衝エリアを設置すると共に、コンコースにおいても通行規制柵を設けること。
4.ビジターよりのホーム自由席では、アウェイユニホームの着用、応援機材の使用を禁止すると共に、いかなる理由があろうとも横断幕スペースはホームチームエリアとすること。

 運営規定を無視した一部の浦和サポーターによる行動については現時点で当事者からあの謝罪はない。だが、このことは引き続きクラブ側が要求していくことを信じるしかない。
 甘かったセキュリティと運営については、クラブから改善に向けて動いていくという回答があった。だが、これでようやく他クラブと同じレベルになったに過ぎない。どのような警備計画を取っているのか、セキュリティを確保していても発生しうる事態に対してどのような方針が立てられているのか、サポーターからも開示を求めていく必要だってあるだろう。
 けれど、相手サポーターを非難したり、クラブフロントによるホームゲーム運営の甘さを指摘する前に、サポーターの皆さんに考えて欲しいことがある。
 このような事態を招き、ホーム感を作れなかったのは、他ならぬ俺たちサポーターの自覚が足りなかったのが最大の原因ではないのか。
 あのダンマクが落とされた瞬間、自分たちのプライドが傷つけられたと感じることができた人はどれくらいいたのだろう。外されたダンマクを、一部のグループが勝手に出しているものではなく、自分たちのものであると感じられたいただろうか?
”勝てるチームはフロントやサポーターやボランティアなど、
そこに関わる全員が全力を尽くすチームだ。”(岡田武史)

 ただ観戦するだけじゃなく、エンブレムが胸に飾られたレプリカユニフォームに袖を通すのなら、横浜F・マリノスというクラブにプライドを持って応援して欲しい。クラブ、応援をよくするため、一人一人ができることを考え、そして行動に移して欲しい。選手達は「いっぱいのスタジアムだと燃える」と繰り返し言葉にしている。だったら、チームの勝利のため、友達を1人でも多く誘ってきて欲しい。
 ゴール裏で一緒に応援する仲間たち。それぞれがポリシーを持ってやっているから、お互いを信じるものを突き通すためにぶつかり合うこともある。でも求めるものはただ一つ、トリコロールの勝利。
 この事件を、僕らが気づき、そして行動するきっかけとするために。




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Posted by りんじ at 12:00│TrackBack(0) 

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この記事へのコメント
コメントどちらのサポではないがお互い様だと思う
浦和がしたことはいいとは言えない…でもダンマクの件は浦和の言い分わからなくもない
横浜サポが書いているだけあって話しが少し大袈裟な感じもする
先に手を出したのは横浜ならその事も謝罪し反省すべきでは?浦和が悪いから謝罪しない被害者意識では双方どちらも一緒ではないか?
ポステッドPosted by 匿名 at 2006年04月04日 06:21
コメントでたらめやめとけよ!モメた時は人数大差ないぞ!つばなんてかけてないぞ!自分らが守れなかったからって浦和を悪者にするなよ!嘘固めて同情さそうなよ!マリサポが同じマリサポには真実話したらどうだ?まぁ浦和に全て悪い事全て押し付ければ丸く納まるだろうしそれでいーんだろうけど
ポステッドPosted by おい at 2006年04月04日 09:29
コメントシミスポのバイト君の受けてる指示は、「揉め事があったら手を出すな」そして殆どの人間が数合わせのバイト。社員はやる気ゼロ。あんなモン張子の虎。期待するほうが間違ってる
ポステッドPosted by    at 2006年04月04日 12:41
コメント匿名さんへ:
>浦和の言い分わからなくもない
言い分があるときには事前に理由を説明し、主催者側の許可を得てから行うべきでしょう。ルールとして事前告知してあったのだし。自分たちの理屈により仕方が無いと思えたので勝手にルールを破りました、という理由を認めることは出来ません。

>先に手を出したのは横浜ならその事も謝罪し反省すべきでは?
「スタジアム内の一室で〜最初に頭を下げるマリサポ」。これが間違いだとの主張ですか?

といっても、浦和サポの全てがこうした人間などとは思っていません。悪いのは一部の人でしょう。そいつらを例に浦和サポ全体を非難することも正しいこととは思っていません。マリサポだって一昨年、コンクリートブロックを選手に向かって投げつけたヤツがいました。だからといってマリサポ全員がいつもコンクリートを持ち歩いているなどとは思われたくないでしょう。

もう少ししたらみんな冷静になれるかな。
ポステッドPosted by うーん at 2006年04月06日 00:46
コメント喧嘩するほど仲がいい
君たちも12番目の選手としてサッカー大会でもひらいて
友好を深めなさい。
ポステッドPosted by a-ru at 2006年04月07日 05:29