横浜詩人会 神奈川新聞掲載の詩 「手紙の詩」「港の詩」

横浜詩人会会員による、神奈川新聞掲載の「港の詩」「手紙の詩」です。

2009年08月

港の詩13 / 「水面(みなも)おだやかにして」 西村富枝

港の詩13
水面(みなも)おだやかにして
西村富枝

 

あの日の波は今どのあたり
大海のうねりを伝えて今日も
打ち寄せる音
近頃きれいになったと
「港の人」も言った山下公園の海に
静かな風がわたり
桟橋に白い船が来ている
果てしない潮の満ち干を
颯爽として空が見ている

亡くなった詩人北村太郎

(神奈川新聞掲載2009.9.6

港の詩12 / 「崎(みさき)にて」 村野美優

港の詩12
崎(みさき)にて
村野美優

 

右手に高い崖を見あげ
左に広い海を見ながら
切り通しの国道ぞいを歩いていると
わたしは雲から見られている
砂粒のひとつほどに小さく
わたしは海から見られている
さざ波のひとつほどに儚(はかな)く
そして不思議に思われている
あんなに小さく儚いものでも
一生けんめい生きてるなんて、と

 

(神奈川新聞掲載2009.9.30

港の詩11 / 「太鼓の音」 新井知次

港の詩11
太鼓の音
新井知次

 

桟橋の上に立つと
太鼓の音が響いてくる
岸壁を打つ波のリズムだ
豪華客船は虹に包まれ
貨物船はクレーンで黒く光る
別れの港は遠いブルース
移民船など何処にもない
古い写真がぼくの胸にあるだけだ
乱れ打つ太鼓の波が笑って
遥かノッポのビルが光った

 

 (神奈川新聞掲載2009.9.23

港の詩10 / 「海のエジプト」 平林敏彦

港の詩10
海のエジプト
平林敏彦

 

   海のほとりのこの王国で
    わたしたちは愛しあった……
E・A・ポオの詩集をポケットに
潮風に吹かれて〝みなとみらい〟を歩く
この夏 海のほとりで何があったか
古代エジプト最後の女王クレオパトラ
絶世の美女の死は永遠の謎だが
愛した都アレクサンドリアの海底遺跡が
奇跡的に浮上した 恐らくすべての愛よりも
もっとおおきな愛のちからで――


(神奈川新聞掲載2009.9.16

港の詩9 / 「なぎさの音曲」 西村義博(Guy Nissy)

港の詩9
なぎさの音曲
西村義博(Guy Nissy

 

サワリーン
サワリーン
サワリーン・ヌ
サーラ・サッサッサッサッッ……

ロリーン・ロリンヌ・ザァア・ロリンヌ
ローリンリン・ローリンリン・ローリーィィ
リンースロ
リンースロ
リンースロ
リンスロ
リンスロ

 

(神奈川新聞掲載2009.8.2

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