横浜詩人会 神奈川新聞掲載の詩 「手紙の詩」「港の詩」

横浜詩人会会員による、神奈川新聞掲載の「港の詩」「手紙の詩」です。

2010年06月

港の詩53 / 「アメリカン・アンカレッジ記念碑」 方喰あい子

港の詩53
アメリカン・アンカレッジ記念碑
方喰あい子

 

 

一八五四年一月十四日 空はよく晴れていた
か ペリー艦隊の帆走船サザンプトン号が小
柴沖に錨をおろした 記録によると―男も女
も乗り組んだ小舟を繰り出し、その多くはビ
スケットや品物を投げれば届くほどの間近に
寄って来た―と言う。小柴沖 八景島から東
側約一・五キロメートル先 七隻の艦隊が停
泊したアメリカン・アンカレッジを臨む地に
建立された記念碑へ 横浜の港に繋がってき
たことを確かめに行く

 

(神奈川新聞掲載2010.6.27

 

港の詩52 / 「湘南港へ出掛けるべ」 川端進

港の詩52
湘南港へ出掛けるべ
川端進

 

 

出掛けるべ
さあ出掛けるべ
釣道具一式かついで
一五の駅を飛び越え出掛けるべ
ふたつの街を飛び越え出掛けるべ
釣って喜び食べて喜ぶあの魚を釣りに
いつものあの湘南港へ出掛けるべ
ところできみキスは
キスしたいほど
スキかい

 

 

(神奈川新聞掲載2010.6.20

港の詩51 / 「光る海」 いだ・むつつぎ

港の詩51
光る海

いだ・むつつぎ

 
キラキラ光り
みなとの海は沖へ沖へひろがる
栗田谷の丘に海が見える散歩道
私も好きなこの散歩道から
海が見える?
みなとに巨大ビルがつぎつぎ現われ
光る海は年毎に見えなくなる
私は海へ向かって叫んだ
海はダレのもの
海はみんなのもの


(神奈川新聞掲載2010.6.13

港の詩50 / 「港へ」 疋田澄

港の詩50

港へ

疋田澄

 

沖待ちの船
港へ入りたい船が順番待ちをしている
赤道を越えて
南の国から運ばれてくる牛が
仔を生んだという話も混って

港よ 船は着岸したくてたまらない
青一色の沖に呑気そうに停っているが

 

すべての準備が終ったら
船は港に汽笛を響かせて出て行く

 

 



(神奈川新聞掲載2010.6.6

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