手紙の詩79
「生きる」
森下久枝
古い手紙の束にふれる
花びらがこぼれるように
匂やかに息をふきかえすたくさんの声
記憶のかなたに
埋もれていた言葉がたちあがり
極上の贈りものに守られている
歩いていく
言葉の杖をいただいて
花びらがこぼれるように
匂やかに息をふきかえすたくさんの声
記憶のかなたに
埋もれていた言葉がたちあがり
極上の贈りものに守られている
歩いていく
言葉の杖をいただいて
(神奈川新聞掲載2015.6.28)
横浜詩人会会員による、神奈川新聞掲載の「港の詩」「手紙の詩」です。
手紙の詩79
「生きる」
森下久枝
(神奈川新聞掲載2015.6.28)
手紙の詩78
「雁の使い」
野島茂
(神奈川新聞掲載2015.6.21)
手紙の詩77
「返信」
田中裕子
(神奈川新聞掲載2015.6.14)
手紙の詩76
「初夏」
宗田とも子
(神奈川新聞掲載2015.6.7)
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