よなぷーの無駄喋り

2019年10月

日本最強のプロレスラー、オカダ・カズチカ相手に完勝秒殺劇を決めた日本国国王、志賀賢太郎様。

その志賀様に恐れ多くも挑戦状を叩きつけたバカがいた。

海の向こうはアメリカ、世界最大のプロレス団体WWEの頂点に立つ男。

ブロック・レスナーその人である。

今までで必殺のF5で、数多くの名選手たちから3カウントを奪ってきた人物だ。

背はそれほどでもないものの、筋力と馬力に優れ、総合格闘技UFCのヘビー級チャンピオンの座に着いたこともある。

そのレスナーが志賀様と激突するかもしれない――!

マスコミ陣は志賀様の所属するプロレスリング・ノア事務所へ多数詰めかけた。

だが志賀様のつけ人である丸藤正道は、「今はまだ話せない」とシャットダウン。

結局志賀様のご様子すらうかがうことさえできず、報道陣はすごすごと引き下がった。

日本の頂点に立った志賀様と、アメリカの頂点に立ったレスナー。

果たして二人は闘うのか?

続報に期待したい。

とうとうこの日が来た。

『真格闘神&白GHC絶対王者』志賀賢太郎様と、『IWGP12回防衛&プロレス界の旗手』オカダ・カズチカとの一対一の闘いが、今まさに始まろうとしている。

国立競技場を埋め尽くした10万人の観客は、その開戦を今や遅しと待ち構えながら、この伝説的な一日を大いに楽しんでいた。

時刻が午後8時をまわり、セミファイナルの長州力対ヴェラスケスが長州のリキラリアットで決着すると、もう興奮は最高潮だ。

遂に、遂に世界最強のプロレスラーが決定する。

観客は期待と不安のない混ぜとなった感情に心ひたされていた。

今回ばかりは志賀様も負けるのではないか?

オカダの実力は本物なのか?

ざわつく球場が、ライトの一斉遮断により暗転する。

「オーッ!」

「いよいよだ!」

「志賀様、勝ってください!」

星々が月とともに煌々と輝く下で、まずは弱い方のオカダから入場だ。

『泳げたいやきくん』のBGMをかけて、まずスポットライトの白光を浴びて現れたのはオカダ・カズチカ。

「お前ごときが志賀様に勝てるものか!」

「白GHCへの挑戦権すら与えられなかった男!」

「弱い新日本プロレスに帰れ!」

何と言ってもオカダはプロレス界の旗手である。

さすがに観衆もそこは配慮して、投げつけるのは生卵だけに限定していた。

すっかり卵まみれになったオカダが、それでも余裕すらたたえながらリングに足を踏み入れる。

大・大ブーイングが巻き起こり、ファンの心の天秤が彼には傾いていないことを、暗に示していた。

そしていよいよ、強い方の志賀様の登場だ。

名曲『TRADITION』がかかる中、闘志を内に秘めて、厳しい表情で四角いジャングルへと歩んでいく。

「志賀様ーっ!」

「いよっ! 真格闘神様!」

「プロレスリング・ノア万歳!」

観客は熱狂に酔いしれ、少なくない額のおひねりを、志賀様にぶつからないよう注意しながら投げ込んだ。

そしてとうとう、志賀様はオカダの待つリングに入った。

曲が止まり、照明が復活する。

青赤両コーナーで対峙した伝説の二人に、場内は嫌が上にも盛り上がった。

リングアナが両者をコールすると、オカダにはまばらな、志賀様には大音量の拍手が湧き起こった。

いよいよ始まる。

令和の時代にふさわしい、究極の一戦が……

オカダはさすがはプロレス界のトップらしく、失禁や脱糞は見られない。

世界最強の男・志賀様を前にして大した度胸だといえる。

一方志賀様は余裕すら感じさせながらも、今までで最強の相手に敬意を払っているように見える。

その眼差しは真剣そのものだ。

そして高らかに、試合開始のゴングが打ち鳴らされた。

両者が同時に前進し、まずはロックアップで組み合う。

この瞬間、オカダの両腕が複雑骨折した。

激痛が走り、実力の違いを一瞬で思い知らされたオカダは、既に敗北を悟ったようだ。

いきなり志賀様の眼球めがけてサミングする。

さすがの真格闘神も目だけは鍛えられない。

志賀様が目を押さえて苦痛に耐える隙に、オカダは背後に回って相手の手首を握り締める。

せめてもの一太刀、とばかりに、オカダは志賀様にレインメーカーを食らわせた。

だが志賀様のハイブリッドボディには通じない。

むしろオカダの骨折を更に促進させ、自分が倒れる始末となった。

サミングという反則行為にやや怒りをにじませた志賀様は、もんどり打って悶えるオカダをSTFに切って取った。

これは、もしや――!

大観衆10万人が、伝説の技を生で見れると悟り、たまらず前傾姿勢になる。

そう、志賀様はうつ伏せになっている自分とオカダの体を反転させ、真上を見上げる形に切って取ったのだ。

その際頭部のロックを片羽絞めに移行させている。

これだ、これこそは通称『パーフェクト・ホールド』――『志賀絞め』だ!

この技から逃れることは決して出来ない。

満員の国立競技場は総立ちとなり、志賀様の奥義に割れんばかりの大歓声を浴びせかけた。

オカダはこれで足の骨を複雑骨折し、更に呼吸すらままならなくなった。

オカダはギブアップだけはするまいと、数秒間あがいていたが――激痛と苦痛にあらがえず、とうとうタップした。

志賀様の勝利を告げるゴングの音色が、夜の空気を引き裂くように鳴り響く。

試合時間、わずか54秒。

やはり志賀様には、オカダですら通じなかったのだ。

技を解かれ、担架で運ばれていくオカダには、観客からねぎらいの野次もあった。

「よく54秒も頑張った」

「これで上には上がいるということが分かっただろう」

「お疲れ様、オカダ!」

一方、リング上に残った志賀様は、マイクを手に取った。

真格闘神のお言葉聞きたさに、一瞬にして会場が静まり返る。

志賀様は、今日の勝者は声を張り上げた。

「本日はご来場くださり、誠にありがとうございました!」

観客は蜂の巣をつついたような大騒ぎだ。

真格闘神の生声を耳にできる喜びは、なにものにも変え難かったのだ。

「今日の相手、オカダ君。すっごく強い選手でした! さすがにプロレス界を引っ張ってる選手だけはあります! 対戦してくださって、本当に感謝してます!」

敗者へのいたわりを忘れない志賀様の優しさに、号泣する観衆多数。

「僕は真格闘神として、これからも色んな格闘家と戦っていきたいと思ってます! ホント、どんな挑戦でも受けますので、希望者はプロレスリング・ノアの書類選考を受けてください!」

観客、大拍手。

「今晩はいい酒を飲んでいってください! またいつの日か、会場でお会いしましょう! 観客の皆さん、温かい声援をありがとうございました!」

志賀様がマイクを置いて天を指差すと、それを合図に会場外で花火が打ち上がった。

満天の夜空に刹那の花が咲き乱れる。

会場のファンたちはその光景にうっとりとしながら、改めて真格闘神・志賀様の強さに惚れ惚れするのだった。

やっぱり志賀様最強!

メガドライブミニ収録の一本。

ファンタジーシミュレーションロールプレイングゲーム。

面白かったなぁ……(しみじみ)。

裏技を知らないと単なるクソゲー。

知っていると途端に良ゲーとなる。

隠しシナリオ『きん肉の神殿』に何回武者修行に訪れたか分からない。

各キャラの撤退回数を0にしておかないと悲惨な末路を遂げると知って、最初からまたやり直したりした。

とりあえず全員0回を達成して、真のエンディングも見れたので、良かった良かった。

まだ隠しシナリオ『デスタワー』があるけど、そこまではもういいや。

もうお腹いっぱいって感じ。

それにしても実に良く出来たソフトである。

これだけでメガドライブミニの値段分の元は取った、という感じ。

まだ遊んでいない人には是非プレイをお勧めしたい。

もちろん、隠しコマンドをあらかじめネットで調べておいたほうが良いので、そこはお忘れなく。

ああ、それにしても良ゲーだった……(人 ´∀`*)

あ、書き忘れてた。

このゲームの面セレクトって、翌年スーファミで発売されたスクウェアの『クロノ・トリガー』の『強くてニューゲーム』の先取りだと思う。

さすがメサイヤ、やることが違うぜ!

懐かしいな〜。

ブランコ・シカティック、スタン・ザ・マン、アーネスト・ホースト、アンディ・フグ、佐竹雅昭、キモ、ピーター・アーツ、フランシスコ・フィリオ、マイク・ベルナルド、ジェロム・レ・バンナ、バンダー・マーブ、etc。

毎年秋に開幕戦が行なわれ、12月に王者決定トーナメント戦が催されてたんだっけ。

世紀末覇王・佐竹雅昭や番長・バンナがもうちょっと強ければ――たとえば優勝したりして――、もう少し盛り上がったかもしれない。

最盛期はボブ・サップがホーストと死闘を演じた辺りか。

あれからは武蔵やレミー・ボンヤスキーなど軽めの選手ばかり増えてきて、ヘビー級にしては物足りなくなっていった。

更に『総合格闘技』であるPRIDEの隆盛もあり、徐々に人気が失われた。

判定決着ばかりになったのもつまらなくなった要因。

大巨人・セーム・シュルトの台頭も衰退に拍車をかけた。

やっぱりスポーツはビジネス。

いかに人気を持続させるかが勝負の鍵か。

また観てみたいな、重量級のK−1……

とうとうこの日が来た。

レインメーカーとしてプロレス界を引っ張るオカダ・カズチカと、真格闘神としてその超絶無比な実力を見せつけている志賀賢太郎様が、待望の一騎討ちを約束したのだ。

今日は対戦決定記者会見が行なわれ、志賀様とオカダが金屏風の前で並び立った。

国内外合わせて200社を超えるマスコミ陣が、夢の顔合わせに一斉にフラッシュを炊く。

テレビ朝日を初めとする主要テレビ局も、テレビカメラという主力でこの会見を生中継だ。

志賀様とオカダは席につくと、マイクを前に語り出した。

まずは弱い方のオカダからだ。

「えー、ぶっちゃけ緊張してます。IWGPV12の僕ですが、真格闘神を前にさっきから震えが止まりません。今回は偉い対戦相手を引き受けてしまったな、と若干後悔するぐらいです」

オカダはしかし、総合格闘技無敗の実力の持ち主。

その両目は狼のように輝いていた。

「ただ、決まったからには全力を尽くすだけです。この前志賀様が対戦したのはヒョードルとアレキサンダーの『馬鹿の兄弟』で、彼らは無残な姿をさらしました。それを思うと怖くて仕方ないんですが、チャレンジ精神で立ち向かいたいと思います」

続いて強い方の志賀様がマイクに口を近づける。

「まずは今回のカードが実現できることに喜びを感じています。プロレス、総合格闘技、キック、ボクシング。その頂点に立つオカダ君は、まさしく地上最強の武者だと思います」

志賀様――日本国国王は、しかし確かな自信を両眼に閃かせた。

「でも真格闘神として、プロレスリング・ノアの白GHC元王者として、彼ごとき若者に遅れを取るわけにはいきません。確実にオカダ君を仕留め、僕の戦歴に輝かしい白星を加えたいと思います。……後はリング上の闘いをご覧ください」

カメラの砲列が次々と白光を重ねていく。

全世界注目の世紀の一戦は、いよいよ間近い。

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