よなぷーの無駄喋り

2020年11月

新日本プロレスの鈴木軍で長い期間下積みし、相方のデイビーボーイスミスJr.が離脱すると、シングルプレイヤーとしての道を歩き始めたアーチャー。

USヘビー級王座を獲得してシングル戦線初戴冠。

このときは嬉しかったなあ。(´∀`=)

その後、ディーン・アンブローズことジョン・モクスリーに破れて王座陥落。

アーチャーは新日本プロレスとの契約を終えると、アメリカWWEに対抗するべく立ち上がった団体・AEWに移籍する。

この団体の下積みリングともいうべき『AEW  DARK』なるウェブ番組に登場すると、上背を生かして連戦連勝。

とうとう花開いた。

そして満を持してAEW本隊に合流し、AEW王者、ジョン・モクスリーとのタイトルマッチが決まった。

決まったんだが……

何と新型コロナウイルスに感染してしまう。

タイトルマッチが危ぶまれたが(実際前哨戦は見合わせられた)、アーチャーが奇跡的にも早期回復し、どうにか実現にこぎつける。

試合は丸め込まれてアーチャーの敗北。

そしてその後、彼は『AEW』にも『AEW  DARK』にも一切姿を見せなくなる。

まさか体調不良か。

それとも怪我か。

あるいは契約解除か。

だがアーチャーは戻ってきた。

『AEW』本隊のリングに乱入という形で登場、元気な姿を披露した。

今度こそ王座戦を実現させ、勝利し、シングルレスラーの頂点に立ってほしい。

これからが注目だ。(´∀`=)

MVP……内藤哲也

ベストバウト……1月4日東京ドーム・オカダvs飯伏

先日、志賀賢太郎日本国国王様との再戦で、前回同様ストレート一発で倒された井上尚弥。

『モンのスげー馬鹿ターれ』という異名もすっかり定着した彼が、敗戦の傷も癒えぬまま記者会見を開いた。

記者「我々は忙しいんです。志賀様相手に何の秘策もなくただただ再戦し、結果ポロ負けしたあなたなど、報じるに値しないんですよ」

井上尚弥「まあ待ちたまえ。今回はなぜ俺が負けたのか、その検証結果が出たので報告するまでだ。しばし付き合え」

記者「では、なぜ敗北したとお思いなんですか?」

井上尚弥「それは……来てください、ご両人!」

会場後方の扉が開き、『ダップナーズ』こと五味隆典、飯伏幸太の2人が全裸で現れた。

2人「おう!」

彼らは脱糞の際の糞圧を推進力として、空中を駆け抜ける。

「ブババババ……!」という爆音を響かせて、井上尚弥の元に到着した。

井上尚弥「ありがとうございます、五味さん、飯伏さん。僕は、井上尚弥は、彼ら『ダップナーズ』に加入します!」

記者「正気ですか?」

井上尚弥「当然です。志賀様に破れたのは、僕のダップニストとしての力量が足らなかったから。もし脱糞空中飛行をマスターしていれば、志賀様のストレートなど難なくかわせていたわけですから」

記者「なるほど。それで『ダップナーズ』に……。これからはダップニストとしての道を歩まれるわけですね?」

井上尚弥「はい。では早速」

井上は着ているものをの残らず脱ぎ捨て、全裸になった。

そして気合い一閃、もりもりと脱糞し始めた。

彼の体が宙に浮かび上がる。

井上尚弥「それでは、いつか志賀様との第3戦を夢見て……失敬!」

そして『ダップナーズ』の三名は、会場の壁を突き破って飛んでいった。

辺りに大量の便を撒き散らしながら……

とうとうこの日が来た。


マロニーだかホイットニーだかを倒していい気になっている井上尚弥が、真格闘神にして日本国国王の志賀様へと、再び挑む一戦。


その幕が今、上がろうとしていた。


セミファイナルで高橋ヒロムがメイウェザーをタイムボム2で倒すと、場内が暗転。


両国国技館内に静寂が満ちる中、まずは弱い方の井上尚弥から入場だ。


『帰って来たヨッパライ』をBGMに、井上は「シッ!  シッ!」とか声を出しながら、シャドーを繰り返しつつ花道を歩く。


観客は無論大ブーイング。


「モンのスげー馬鹿ターれ!」「前に負けたのを忘れたのかウスノロ!」「ハエが止まったようなパンチ野郎!」などなど、きついヤジが井上を襲う。


だが井上は耳栓をしており、客席の冷たい反応を抑え込んでいた。


するとその耳目掛け、シティーハンター冴羽獠がライフルで弾丸を撃ち込む。


それは外れたものの、それ以外の物――鼻をかんだティッシュペーパー、ミカンの皮、『俺の空』の1巻、尿でパンパンに膨れ上がったジップロック、なども、井上目掛けて投げ込まれた。


しかし井上のセコンドについているチェホンマンが、それらをハエタタキで打ち落とし、井上の実質的被害は皆無だった。


かくしてセコンドよりはるかに弱そうな井上がリングイン完了。


続いて強い方の志賀様が入場だ。


名曲『TRADITION』をバックに、付け人の丸藤正道一人を従えて闘技場へと歩む勇者。


観衆からは「志賀様最強!」「井上尚弥を懲らしめてください!」「宇宙一のパウンド・フォー・パウンド!」などなど、あたたかい応援が投げ掛けられる。


志賀様は片手を挙げて声援に応えながら、今年最後となるリングを目指して一歩一歩進んでいった。


そして、2020年ラストの舞台へ――


レフェリーの神田うのが両者を中央で引き合わせる。


井上尚弥が歯の根をガチガチ震わせてビビりまくっているのに対し、志賀様は戦闘哲学家よろしく冷静に敵手を観察する。


神田うのが闘う戦士二人を左右に分けて、ゴングを要請した。


高らかに鳴る金属の音色。


いよいよ志賀様対井上尚弥、世紀の再戦の始まりである。


ボクシングルールということで、井上には薄い、志賀様には分厚いグローブがはめられている。


前回同様、圧倒的に有利な立ち位置なのは、ボクサーである井上尚弥のはずだった。


志賀様が風をまいて疾走する。


井上尚弥が迎撃のジャブを放った。


だがそれを頭を動かすことで華麗にかわした志賀様は、気合い一閃――


井上の顎に右ストレートを炸裂させた。


井上尚弥はぶっ飛び、青コーナーに背中から激突。


鉄柱がひしゃげ、ロープが次々にぶち切れ、リングはたちまちのうちに倒壊した。


前回と全く同じ光景だ。


井上は全ての歯を折られ、失禁と脱糞をしながらリング上に沈む。


レフェリーの神田うのが慌てて試合を止めた。


さっき鳴ったばかりのゴングが再度打ち鳴らされる。


試合時間4秒、志賀様のノックアウト勝利であった。


志賀様は「いい勝負をありがとう」と井上に声をかける。


井上はしかし、激痛と屈辱と絶望でそれどころではないらしく、体を八の字に曲げてもりもりひり出していた。


マット上に続々と人々が集まってくる。


全世界ペイ・パー・ビューの大舞台というだけあって、志賀様は早速外国人アナウンサーとのインタビューに答えた。


アナ「あっという間の勝利でした。まずは今のお気持ちを」


志賀様「そうですね、これで僕に軽々しく挑戦してくる人も減るだろうと思うので、爽快な気分ですね」


アナ「試合は右ストレート一発。狙ってたのですか?」


志賀様「前回と同じ奇襲でいこうと思ってました。井上選手がどんな対策を立ててきてくれたのか興味があって。でも何もなかったようですね」


観客大爆笑。


担架に乗せられた井上尚弥が運ばれていく。


アナ「これで文句無し、世界一のパウンド・フォー・パウンドだと思います。どうですか、達成感みたいなものはありますか?」


志賀様「うーん、僕はやっぱりプロレスラーなんで、総合やプロレスの舞台で輝くと思ってますんで。ボクサーではないですからね。評論家の方々がどう評価されても、僕は気にしないですね」


アナ「それでは最後に、満場の観客や、全世界でテレビの前で応援してくださった方々に対して、どうぞ」


志賀様、マイクを受け取って思いの丈をぶちまける。


志賀様「僕は『鉄人』『絶対王者』と呼ばれた師匠との対戦を夢見ていますが……。その前に、まだまだ腕を磨きたいと思ってます。いつか夢を叶えられる日まで、応援よろしくお願いします!  本日はありがとうございました!  また来年お会いしましょう!」


大・大歓声に沸く館内。


やっぱり志賀様最強!


どこかでウグイスが鳴いている。

身の程を知らない井上尚弥がぶちあげた、日本国国王・志賀賢太郎様との再戦。


これに応じた志賀様は、早速試合の日程を決めて、合同記者会見に乗り込んだ。


世界500社を超えるマスコミ陣が、二人の登場にカメラのフラッシュを一斉に焚く。


共にスーツ姿だったが、井上は早くもズボンを尿で湿らせていた。


長テーブルの左右に分かれて座った戦士二人は、マイクを前にして思いを吐露する。


井上尚弥「前回は志賀様のストレート一発でやられたけど、マロニーを倒した今の俺は違う。パウンド・フォー・パウンド世界2位の実力を、今回のボクシングルールマッチで存分に発揮したい。なに、こっちのパンチが当たりさえすれば、確実に倒せる。たとえ相手が真格闘神であっても、だ」


記者「ならば、なぜ今失禁なさっているのですか?  あなたの脳の表層ではそんな軽口も叩けますが、深層心理では怯えきっておられるのではないですか?」


井上尚弥「やかましい!  俺はひるんでなどいない!」


だが次の瞬間、井上尚弥の体が椅子から大きく浮き上がった。


脱糞の際の糞圧によって飛び上がったのだ。


記者「失禁に脱糞。どうやら口では威勢のいいことをおっしゃっても、志賀様のオーラに触れて体が反応してしまっているようですね。この試合、中止になさった方がよろしいのではないですか?」


井上尚弥「うるさい!  やるといったらやる!  神殺しは俺に任せろ!」


井上尚弥の体が、今度は垂直に飛び上がって天井にぶつかった。


更に脱糞してしまったらしい。


そのとき、記者会見場にやってきていた『ダップナーズ』――五味隆典と飯伏幸太の全裸の二人が、天井に突き刺さったままの井上尚弥を見て微かに笑った。


五味「いい脱糞だ。我々『ダップナーズ』に即戦力として加えたいところだ」


飯伏「彼なら僕らのファイトスタイル――脱糞スカイアタックについてこれるかもしれませんね」


どうでもいい会話だった。


記者陣は志賀様にマイクを向けた。


志賀様「井上尚弥選手には、今度こそぐうの音も出ないほどの敗北を味わっていただきます。両国国技館でのペイ・パー・ビュー、全世界配信の環境で、もう愚かな挑戦者が出てこないように、ぐちゃぐちゃに叩きのめします。見せしめとして……」


記者「志賀様、殺人だけは避けてほしいというファンの声があります」


志賀様「大丈夫です。かつてジャンボ鶴田さんは、『対戦相手によってバックドロップの角度を変える』という技術を用いていました。僕もそれにならうつもりです。……では、後は試合で」


志賀様は悠々と歩み去った。


一方の井上尚弥は、スタッフの手で天井から頭を引っこ抜かれている。


こんなに実力差があるのに、本当にやるつもりなのか……

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