いよいよ真格闘神・志賀さまと、デブの馬鹿・スダリオ剛が記者会見場であいまみえた。

体格差は歴然で、シャープなストロングボディの志賀さまは、スダリオの肥え太った肥満体に比較して小さすぎる。

だが、志賀さまは泰然自若として悠々と、自分の席に着いた。

一方スダリオは、早くも失禁しながらおずおずと着席する。

デブで馬鹿なだけのスダリオでも、野生の勘で相手の強さが分かったのだろうか。

まずはスダリオがマイクを握った。

スダリオ「や、やっぱり志賀賢太郎なんて大して強そうでもないな。こりゃ試合では楽勝だ。今からてめえの墓を用意しておくんだな、志賀!」

またも飛び出たスダリオの暴言に、記者会見場の人々が凍りつく。

そんな中、唯一余裕ある志賀さまがマイクに語りかける。

志賀さま「本当に強いものは黙して語らず、です。スダリオさんはそのことがよく分かっておられないようなので、試合でたっぷりと教え込んであげたいと思います」

こりゃスダリオは死んだな、と、マスコミの誰もが頭に凄惨な試合結果を思い描いた。

馬鹿なデブのスダリオは、そんなことも分からないらしい。

耳障りな声で志賀さまを悪罵する。

スダリオ「本当はビビって喋れないだけだろう、志賀ぁ! 俺様は今までの奴らとは違う。スーパーヘビー級だ、スーパーヘビー級! 貴様は何もできずに、カーフキック連打でふくらはぎを破壊されるのだ!」

志賀さまが苦笑した。

志賀さま「試合の作戦を教えてくださってありがとうございます。まあそんなものだろうとは思ってました。それが通用するかどうか、ぜひ試してみてください」

ピンと張り詰めた空気が重たい。

そんな中、撮影陣の前に二人が移動する。

フラッシュの雨あられを浴びながら、スダリオは股間の染みを大きくさせ続けた。

馬鹿でデブは馬鹿でデブなりに、志賀さまのオーラにあてられているらしい。

一方志賀さまは悠然と、ファイティングポーズを作って笑顔を見せる。

果たして試合はどうなるのか。

というよりスダリオ剛の生命はどうなるのか。

事態は風雲急を告げている。