よなぷーの無駄喋り

2023年03月

井上尚弥が練習中に拳を負傷したため、真格闘神にして日本国国王の志賀さまとの対戦が中止となった。

これには日本国民全員が激怒。

「志賀さまを恐れて嘘をついたに決まっている」

「フルトンとのローカルタイトル戦は延期なのに、なぜ志賀さまとの試合は中止なのか」

「脱糞失禁KO負けの未来が見えたのだろう」

なおこの件に関して、当の対戦相手である志賀さまは以下のように語っておられる。

志賀さま「改めて、僕の試合を決定することの難しさを感じました。いつでも対戦相手が恐怖に囚われ、嘘をついて逃げる、という……。今回の井上尚弥くんとの闘いを楽しみにしてくださっていたファンの皆さまには申し訳ありません。謹んでお詫び申し上げます」

果たして今後、志賀さまに対戦表明する格闘家/プロレスラーは現れるのか?

真格闘神にして日本国国王であらせられるプロレスラー、志賀賢太郎さまが、記者会見を開いた。

会場である両国国技館に詰めかけた報道陣は国内外あわせて1万人強。

それほど志賀さまの名前と強さが、世界中に知れ渡っているということだ。

金の屏風を背後に着席した志賀さまは、付け人の丸藤正道が差し出したマイクを手にする。

志賀さま「本日は足元の悪いなか、ここまでご足労いただき誠にありがとうございます」

志賀さまの優しい心遣いに、既に号泣するもの多数だった。

志賀さま「今日皆さんに集まっていただいたのは他でもありません。僕の今年最初の試合が決定したからです。対戦相手は……」

志賀さまはいったん言葉を区切り、マスコミ一同を見渡す。

そして口を開いた。

志賀さま「……井上尚弥選手。彼とボクシングルールで闘います。僕とは三度目ですかね。今のところ僕の2戦2勝です」

フラッシュの洪水が国技館を白色に染め上げる。

チンピラの井上尚弥は、ボクシングのローカルタイトルで4団体統一王者となった。

その後、ベルトを全て返上して、新たな階級で闘っていくことが決まっている。

志賀さま「今回は井上尚弥くんたっての希望で決定しました。僕に三度目の正直を狙っているようですね」

どうやら志賀さまに脱糞失禁KO負けを二度も喫したことが、今でも悔しいらしい。

志賀さま「試合時期は5月頃になりそうです。僕からは以上です。質問があればどうぞ」

記者は我が我がと手を挙げる。

記者「1回目と2回目の対戦では、志賀さまのパンチ一発で試合が決着しました。今回はどんな試合になると予想されますか?」

志賀さま「まあ、同じなんじゃないですかね」

国技館は爆笑に包まれた。

記者「それにしても井上尚弥は、今度こそ志賀さまに勝てると踏んだんでしょうか。何か秘策がありそうですが」

志賀さま「彼がどんな技を隠し持っていようが、僕はただ踏み潰すだけです」

記者「今回もボクシングルール。井上尚弥は自分の特技から一歩も外へ出る気がないようですが、そこは」

志賀さま「彼の唯一の取り柄がそれなんですから、僕があわせてあげるしかないのかな、という感じです。まあ、もう慣れてますし、僕はあまり不利とは捉えていないですね」

記者「試合会場はどうしますか?」

志賀さま「別に大きな場所でなくとも、今はPPVが普及してますからね。全世界の皆さまに、『モンスター』が砕け散るところをご覧いただければ、会場はどこでも構いません」

記者「ちょっと今回の話題から外れますが、鉄人絶対王者である小橋建太選手との試合についてはどうお考えですか?」

志賀さま「それに関しては、今話すべきではないですね。ただ、僕はもう、いつでも試合できるコンディションを作ってますので。お察しください」

記者「最後に、今この記者会見をテレビで視聴して震えているであろう井上尚弥に、一言どうぞ」

志賀さま「お互い全力を尽くしましょう。僕からはそれしか言いようがありません」

志賀さまは立ち上がってファイティングポーズを取った。

ここぞとばかりにフラッシュが豪雨のように志賀さまを包む。

やっぱり志賀さま最強!

どこかでウグイスが鳴いている。

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