私の生活軸
「来年、私もあのように堂々と発表できているのだろうか?」
1年前、4期生の先輩方の「後期成果報告会」に参加して私が感じたことだ。正直、不安しかなかった。今、自分自身の後期成果報告会を終えて、あの気持ちに答えを出すなら「YES」だ。そして、この1年は「ゼミ中心」の生活だったと言い切れる。私の平凡な大学生活を「ゼミ中心」に変えた共同研究について振り返ってみたい。
共同研究は「戦争ドキュメンタリー」について日本の加害性と被害性を軸に研究を進めた。生まれも育ちも広島である私は、小学生の頃から「平和学習」があるような環境だった。そのため、戦争について他の人より知っているつもりでいた。しかし、研究を進めていくうち、私が知っていたことは「被害」に関することが多く「加害」について深く知らなかったことに気付かされた。私と同じような戦争を知らない世代には、「加害」について深く考えたことがないという人が実は多いのではないかなとも思う。これから「戦争」というものを継承していくためには、被害の面だけではなく加害の面についてもきちんと知る必要があると実感した研究となった。
共同研究の山場だった11月は、学部祭実行委員の活動も山場で、朝から夕方まで学祭のポスター作成やポスター掲示をお願いするためのお店回り、帰宅後は共同研究のための番組視聴、レジュメ作成…と常に時間に追われ、本当にとてつもなく忙しい毎日だった。ゼミに入った当初は「1週間でこの課題を終わらせるのか」とペースについていく事に必死だった私だが、共同研究に取り組む頃には、サークルで忙しい中でも、1週間で15番組ほどを視聴しレジュメにまとめたり、50分の番組を全て文字起こしすることも苦ではなくなっていた。共同研究のために研究室で班員と共に22時まで研究の構成を練ったり、ありがたいことに番組制作者側の話を伺う機会を頂けたりと、共同研究に取り組んだことは本当に貴重であり、良い経験になったと思う。
夜遅くまで研究を見てくださった米倉先生と、半年間一緒に研究を進めてきた班員3人には本当に感謝である。こう言うと「まるで卒業するみたいだ」と笑われてしまうかもしれない(笑)
(ふくよし ゆみ)