ヴォツエック26日新国のヴォツェックが千秋楽を迎えた。
毎度の事だが、舞台は準備の苦労や努力が
山ほどあるが、始まってしまえば
あっという間の夢の世界みたいなもの。
今回のヴォツェックも例外ではなかった。
舞台に水を張った大掛かりなステージで
世界の一級の歌い手たちが
そのパワーを全開に聴衆を釘付けにする。
ベルクが作曲した音楽も凄い・・・ 
ロマン派音楽の最終着点のような妖しく怒涛のような音楽は、
聴くものを座席に押えつけるほどのエネルギーだ。
N児の出番は一瞬だが、その役割は大きい。
暗闇の中の眩い花火のようにきらめき、
そのあどけなさが、おどろおどろしたドラマの結末を
より悲劇的なものにしていく。

それにしても、出演したメンバーにとっては
本当に価値ある恵まれた時間だった。
世の中には、あの新国の舞台に立つことをどれだけ夢見て
血の出るような努力を重ねている若者たちがいることか・・・
音楽家になる、ならないではなく、どうかこの貴重な体験を
これからの合唱団生活に活かして欲しい。
出たメンバーは少しでも、合唱団のみんなにプラスになる
団員になってほしい。
舞台の体験は、やった者にしか分からないのである。
ぜひ、無駄にしないでほしい。


最後のカーテンコール、舞台に立ちながら、
どこかでN児のことを可愛がっていてくれた若杉先生が
微笑んでいるような気がした。 合掌・・・


さあ、明日は朝活。早く寝なきゃ・・・

(写真はマエストロ、ヴォツェック、マリーの面々と)