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チェンジリング
(原題:Changeling)

チェンジリング
キャッチコピー:どれだけ祈れば、あの子は帰ってくるの?
製作国:アメリカ
製作年:2008年
配給:東宝東和
ジャンル:ドラマ/ミステリー
上映時間:142分
映論:PG-12



<キャスト>
Angelina Jolie(アンジェリーナ・ジョリー)
John Malkovich(ジョン・マルコヴィッチ)
Jeffrey Donovan(ジェフリー・ドノヴァン)
Colm Feore(コルム・フィオール)
Jason Butler Harner(ジェイソン・バトラー・ハーナー)
and more…


<スタッフ>
監督:Clint Eastwood(クリント・イーストウッド)
製作:Clint Eastwood(クリント・イーストウッド)、Brian Grazer(ブライアン・クレイザー)、Ron Howard(ロン・ハワード)、Robert Lorenz(ロバート・ロレンツ)
製作総指揮:Tim Moore(ティム・ムーア)、Jim Whitaker(ジム・ウィテカー)
脚本:J. Michael Straczynski(J・マイケル・ストラジンスキー)
撮影:Tom Stern(トム・スターン)
音楽:Clint Eastwood(クリント・イーストウッド)


<受賞歴>
第81回アカデミー賞主演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)、撮影賞、美術賞の他、カンヌ国際映画祭パルム・ドールなど多数ノミネート(受賞は無し)



<解説>
クリント・イーストウッド監督アンジェリーナ・ジョリーを主演に迎えた感動のミステリー・ドラマ。
1920年代のロサンゼルスで実際に起きた事件を映画化。
5ヶ月の失踪ののち保護され帰ってきた幼い息子が別人だったことから、本物の我が子を取り戻すため、捜査ミスを犯した警察の非道な圧力に屈することなく真実を追及していくシングルマザーの長きに渡る孤独な闘いを綴る。


<あらすじ>
1928年、ロサンゼルス。シングルマザーのクリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、9歳の息子ウォルターを女手一つで育てる傍ら電話会社に勤め、せわしない日々を送っていた。
そんな彼女はある日、休暇を返上してウォルターをひとり家に残したまま出勤する羽目に。
やがて夕方、彼女が急いで帰宅すると、ウォルターは忽然と姿を消していた。
警察に通報し、翌日から捜査が始まる一方、自らも懸命に息子の消息を探るクリスティン
しかし、有力な手掛かりが何一つ掴めず、非情で虚しい時間がただ過ぎていくばかり。
それから5ヶ月後、ウォルターがイリノイ州で見つかったという朗報が入る。そして、ロス市警の大仰な演出によって報道陣も集まる中、再会の喜びを噛みしめながら列車で帰ってくる我が子を駅に出迎えるクリスティン
だが、列車から降りてきたのは、ウォルターとは別人の全く見知らぬ少年だった…。(allcinemaより)



<感想/レビュー>

2/5に公開を控えている『インビクタス/負けざる者たち』が、個人的に早くも今年一番の傑作ではないかと思いますので、勝手にクリント・イーストウッド特集!(というか、もぉ既に幾つかイーストウッド関連作品のレビュー投稿済みなんですけれども)


この映画のタイトルとなっているチェンジリング(Changeling)とは、"取り替え子"という意味で、1920年代のアメリカはロサンゼルスで実際におこった、ゴードン・ノースコット事件の被害者家族の実話を元に映画化された、シリアスなミステリーヒューマンドラマでございます。


第81回アカデミー賞で、アンジェリーナ・ジョリーが主演女優賞にノミネートされていることからもわかるように、『チェンジリング』と同年に公開された『ウォンテッド』など、アクション女優としてのイメージが強い彼女ですが、こういうシリアスな演技をしても、実は巧いという演技派な女優さんでございます。
『チェンジリング』では、そのシリアスさに加えて、時代背景もあるのか、エレガントな感じも漂っていますね。
チェンジリング アンジェリーナ・ジョリー
『17歳のカルテ』でアカデミー賞助演女優賞を受賞していたり、『グッド・シェパード』『マイティ・ハート/愛と絆』などでも、演技派女優らしい演技をしています。(系統はまた別物ですが、単なるハリウッドセレブではない)


アンジーだけじゃなくて、ジョン・マルコヴィッチも流石というべき演技をしてますね。
チェンジリング ジョン・マルコヴィッチ
この人、『マルコヴィッチの穴』などで有名ですけれども、地味ながら素晴らしい俳優さんでございます。


それにしても、母は強しというのを思い知らされる映画でございます。
ある日家に帰ったら愛する息子が行方をくらましっていて(誘拐されていて)警察に通報したら、発見までに5ヶ月も経って、やっと愛する息子と再会できると思ったら、その息子は全くの別人だった。
チェンジリング 取替え子
5ヶ月も経ったと言えども、逆に言えばたかが5ヶ月。いくら子供の成長が著しいと言えども、たかが5ヶ月間姿を見ていなかっただけで、愛する我が子を忘れる母親が何処に存在するんでしょうか?
仮にそんな親が存在していたとしても、「自分の息子じゃない」って言い張ってるのに、無理矢理納得させようとする警察の神経を疑います。


まぁ、そんな当時のロサンゼルス市警の実情を皮肉ったというか、実際にあった事件を映画化したものなのでございますが。
私自身は母親ではなくて父親なのでございますが、やはり自分の娘がある日突然失踪すれば、パニックにもなるでしょうし悲しみにも暮れるでしょうが、5ヵ月後に再会した娘が別人であったら、見分けくらいつく自信は持ち合わせてますし、それでも警察が「この子があなたの子供」ですと言い張るなら、それは怒りも覚えます。
が、それでも母親の強さには敵いません。
「母は強し」とかよく言いますが、本当に母親ってのは強いなと、自分の奥さんや、自分の母親を見ていても思う次第でございます。


極端に言ったら、ここ日本では、最近親子間での凄惨なニュースが目立っておりますが、ここまで強くならなければ、そもそも親と名乗る資格もないと、イーストウッドに厳しく言われているような気もします。
時代が違うとかなんとか、そんなことは関係なくて、いつの時代も、親は時に厳しく、そして時に優しく、子を愛するべきであり、親から子へ継ぐこともあれば、子供から教わることも沢山あるのです。
それが親子愛というものなのだと思います。


この映画っていうのは、単に実際あった事件を忠実に描いたとか、警察を批判したとか、母の強さを描いたとかいうことのみならず、親が子供を思う姿勢、また、子供には、親がどれほど自分のことを愛してくれているか、そういうことを伝えているように感じます。


また、近年のイーストウッドの映画は説教臭いと感じる人もいるかもしれませんが、そのイーストウッドは、もはや映画界の父みたいに感じますね。
チェンジリング クリント・イーストウッド
アンジーとイーストウッドのやり取りが、まるで親子みたいに私の目には写りますけれども、イーストウッドはもはや、映画を通して、世界の父になろうとしているんじゃなかろうかと…
兎に角凄い映画監督であり、映画人でございます。


ということで総評


サスペンススリラーとして観ることも出来る映画ですし、ヒューマンドラマとして観ることもできますし、当時の警察を批判したシリアスなドラマとしても観ることが出来る映画でございますが、母親、父親のみならず、自分がいかに親に愛されているかという意味で、色んな人に観てもらいたい映画でございます。
また、イーストウッド自身による音楽も相変わらず素晴らしく、決して派手さのない落ち着いた情景も素晴らしいです。


チェンジリング 予告編


映画の中の名言・名台詞
クリスティン「これでやっと確かなものをつかみました」
刑事「何をです?」
クリスティン「希望よ」

映画『チェンジリング』より


偉人の名言・格言
「一億の人に一億の母あれど我が母に優る母あらめやも」
by 都竹正雄



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