カテゴリ: ものづくり

こんにちは。

今日はデザインチームのシーズンの企画進行の要である
素材選びのことをすこしご紹介いたします。

毎年2月(秋冬物は9月)にパリで、「プルミエールヴィジョン」
という欧州各国の生地メーカーが集う大規模な見本市が開催されます。
ここで来春夏シーズンのトレンドや傾向が提示されます。

その後、日本にもオフィスがある生地メーカーは、
インポート生地を仕入れるブランドに向け3月に国内で展示会を行い、
受注をとるというスタイルになります。
yoshie inaba では、シンプルなデザインを生かす上質な素材を
ピックアップするため、ロロ・ピアーナ社をはじめとした
イタリア製の生地を使用する機会が多いです。
今月のはじめ、1881年にイタリア・ビエラ地方で創業した
高級梳毛織物で有名な「チェルッティ&リリア」の合同展示会を訪ねました。

場所は日本オフィスのある東京で。

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元々メンズスーツ生地として定評があるファブリックブランドですが、
そのさりげない光沢としなやかで滑らかな手触りの上質ウール生地を使って、
女性らしい美しいフォルムのジャケットを作るために
yoshie inaba でも多く取り入れています。

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春夏のコレクションは、明るい発色や、繊細なボーダー織りの生地など。
写真に映っているのはほんの一部ですが、
心が高揚するような美しいファブリックがたくさん展示されていて、
その中から春夏のセットアップやワンピースデザインに
ふさわしい生地を選び出すのはひと苦労です。

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会場はカフェ風に演出、お茶やお菓子も用意されていて、
気持ちの良い素敵な空間についつい長居をしてしまいました。

美しい最高級の生地の特質を生かすようなデザインが生み出されて、
実際に服に仕上がるのは来春、と、まだだいぶ先。
ですが、今お店に並んでいる洋服もそうやって1年以上かけて
作り上げられたものばかりです。

お客様がショップにお越しの際は、
美しく肌触りの良い生地の質感もあわせて
楽しんでいただけたらと思います。



こんにちは。
yoshie inaba では、この秋冬、着物の織物のひとつである
結城紬を洋装に仕立てたコートとジャケットを
スペシャルなラインナップとしてご紹介しています。

本場結城紬は、ユネスコ無形文化遺産に登録された
世界一緻密な織物ともいわれる高級な絹織物です。
着物に慣れ親しんでいる稲葉賀惠も特に大好きな結城紬。
その特性は、はじめは固くゴワッとした生地感ですが、
着るほどに身につける人の体になじみ、絹独特の艶と深みのある
味わいが出て、どんどん軽くやわらかくなっていきます。

以前からずっと洋装にして身につけたいと願っていたのですが、
今回、明治40年から結城の地で営んでいる「奥順」のご協力を
得てやっと実現し、冬のアウターとして提案。
ステンカラーコート・ノーカラーコート・テーラードジャケットを
全国のyoshie inaba ショップにてサイズオーダーでお作りしました。

そして、本日からシンガポール髙島屋で行われる
『Japan Silk Fair 』に出展する「奥順」ブースにて、
yoshie inaba コラボレーションのスペシャルアイテムを展開しています。

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結城紬 紺ノーカラーコート ¥880,000 + 税  

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結城紬 白Vネックロングジャケット ¥680,000 + 税
結城紬 白ワイドパンツ ¥450,000 + 税

今回は特別にメンズのジャケットもご用意しています。

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結城紬 黒メンズテーラードジャケット¥680,000 + 税
   
本日27日(木)はシンガポール髙島屋3Fローズルームにて
内覧会(15:00~18:00)が行われ、
一般公開は10月28日(金)~30日(日)の三日間、
シンガポール髙島屋 地下2F タカシマヤスクエアで開催されます。

先日、結城の「奥順」を訪ねて幡屋を見学させていただいたのでその一部をご紹介。

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深い紺色に染め上げた経糸を、680の目の間に上糸と下糸の二本ずつ
差しこんで、まっすぐになるよう丁寧に巻いていきます。
そして織機にそなえつけて生地を織っていくのですが、
経糸は短いので途中で繋ぎ合わせる必要があります。
まず右側の経糸と左側の経糸を束にして白い紐でくくります。

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そして順々に糸を一本ずつ結んでいきます。
この作業だけで数日間かかるそうです。

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繋ぎ終わるとこのような感じになります。
これをさらに織りすすめていくのです。

その隣で着物の生地を高機織りを使い織り上げてるところ、

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人気の高い織り柄だそうです。

結城紬は、一反織り上げるのに繊細な技術と大変な手間ひまがかかり、
その希少性から非常に高価となりますが、
その味わい深い素材感は着る人を虜にします。

ふだん和装とは縁がないという方にも、yoshie inaba ブランドとして
日本の布地のもつ魅力をもっと知っていただきたいと思っていますので、
機会があれば今後もこちらでご紹介させていただきます。

奥順×yoshie inaba 結城紬についてのお問い合わせ yoshie inaba 営業部 03-6861-7678









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