上記日程にて、市議会の議会運営委員会で、兵庫県宝塚市と大阪府豊中市の「議会のバリアフリー化」についてと、三重県伊賀市の「議会基本条例」についての視察に行ってきました。
 議会のバリアフリー化については、今年の市議選の結果、武蔵野市議会に初めて車イス議員が誕生したことから、議場や議会関係設備への早急な対応を迫られているためで、とりあえず、4月改選後のこれまでは、演壇への手動式昇降イスや、議場入口への折畳み式簡易型スロープの設置などの応急措置を取ってきましたが、いつまでもこの対応のままというわけにもいかないことから、ここで、議場スロープや演台、トイレなどの改修工事を本格的に検討しはじめたところです。
 そのような中開かれた前回の議運で、市から提示された、市が業者に出させた見積もり(3パターンの改修提案書)を見たところ、トイレ1か所の改修工事費が1,000万〜1,500万円という、あまりにも高額な見積もりであったため、市側は予算の関係などもありその場(議運)で了承をいただきたいというようなことも言っていましたが、私は異議を唱え、価格調査や複数社による見積もりなどを求め、拙速にその場で結論を出すべきではないと、結論にストップをかけました。
 そのような経緯もあり、今回の議運の視察では、すでに他市で以前から車イス議員がおり、その対応を施している市議会の状況調査をメインに、視察を行うことになりました。
 以下、日程に従いご報告します。

2007.10.30宝塚市1▽10月30日(火)

◎宝塚市では、平成11年に車イス議員が当選して直後の会派代表会議で、事務局案として演壇の昇降機(約120万円)の設置を諮り、了承を得て、庁舎を建設した業者に特命随意契約により発注、新議員での初めての議会である5月臨時本会議までに納品を済ませ対応を図ったとのことでした。

2007.10.30宝塚市22007.10.30宝塚市3 その後、議会閉会中に議員用通常トイレを障害者対応の多目的トイレに工事費約300万円かけて改修、会派控え室も休憩用ベットを置き、また、市のマイクロバスも更新時にリフト付きバスに買いかえるなど、議会並びに議会関連設備のバリアフリー化を短期間のうちに整備しました。
 この議会事務局の素早い対応に感心すると同時に、極めて適正と思える価格で改修工事がなされたことが、なによりも参考になりました。

▽10月31日(水)

◎豊中市では、傍聴者が議会の傍聴席に行くのに、幅1メートルほどの狭い階段をほぼ1階分登っていかなければならない構造になっており、平成元年に階段の壁に電動階段昇降機を約144万円かけて設置していました。

2007.10.30豊中市12007.10.30豊中市2 しかしその後、平成3年の市議選で上半身にも重度の障害を持つ車イス議員が当選、5月より市議の任期にはいったことから、議会のバリアフリー化に着手、議会閉会中であるその年の8月3日から9月20日にかけて、議場出入口スロープ(約70万円)と議場スロープ(約60万円)、ステップレーダー(電動せり上がり式床/約265万円)などの設置、議員用通常トイレの障害者対応型多目的トイレへの改修(約192万円)などを行いました。
 また、その後も議場のバリアフリー化を順次進め、聴覚障害者の議会傍聴者への手話通訳派遣、議員の通告質問内容の点字化などの対応を行っています。
 こちらの多目的トイレは、説明によれば2か所で192万円とのこと。しかも立派なバリアフリートイレです。

 武蔵野市の今回の見積もりでは、前述のとおり1か所の改修費見積もりが設置場所によって約1,500万円。
 豊中市での改修が16年前とは言え、建設費の物価がこんなにも違うとは到底思えません。前日の宝塚市での工事費も考え合わせると、市施設の改修工事費などは、施設の新設のさいの建設費にもましてチェックが必要なのではないかと強く感じました。

▽11月 1日(木)

◎伊賀市が制定した「伊賀市議会基本条例」は、平成16年12月に制定施行された「伊賀市自治基本条例」の条文で、分野別基本条例制定を求めていること、市議会議長選で、一方の議長候補が同条例制定を公約として所信表明して当選したことなどをきっかけに、制定されたとのことでした。
 これにより、自治基本条例を根拠に設置した、市内30数か所に及ぶ「住民自治協議会」(自治会とは違う)単位での議会報告会開催の義務化など、住民による議会監視システムが機能を発揮しはじめているようです。
 ただ、これまで開いた6回の議会報告会では、同協議会と自治会との関係にすれ違いが生じたり、市民が議員を面罵する場面もみられたとのことで、政治的に偏った少数の市民が最大の力を発揮する場、対立するような案件によっては、議員を吊るし上げる場にもなりかねないものだと感じました。
 同市の自治基本条例にも目を通しましたが、この議会基本条例と考え合わせてみて、代表制民主主義とは何なのか、そのような場に来られる人の意見だけが事実上優遇されるようなシステムになりはしないかなど、首をひねらざるをえないところもありました。
 流行りの「ナントカ基本条例」による市民参加が本当の市民参加とは、私にはどうも思えないのです。
 いづれにしても、邑上市長が目指す「市民自治」なるものの、良くも悪くも議会での一つの姿(誤解を恐れずに言えば同条例に振り回されている印象を受けました)が見られたことは、今後の議論のうえで参考になるものでした。

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