小沢氏、4回目の聴取「応じる」 東京地検に回答

民主党の小沢一郎前幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京第1検察審査会の「不起訴不当」議決を受けた小沢氏は27日、弁護人を通じて、4回目の事情聴取の要請に応じる意向を東京地検特捜部に伝えた。今後、特捜部と日程を調整するが、8月中旬以降になる見通し。

 小沢氏の弁護人によると、小沢氏は聴取に応じる理由として「政治家として検審制度を尊重すべきと考えた」と話したという。同日午後、弁護人を通じて特捜部に回答した。小沢氏はこれまでに3回特捜部の任意聴取を受けており、いずれも虚偽記載への関与を否定。4回目となる今度の聴取でも、関与を全面的に否定するとみられる。

 同じく聴取要請を受けていた、いずれも同法違反罪で起訴された、元私設秘書で陸山会会計事務担当だった衆院議員、石川知裕被告(37)▽元公設第1秘書で元会計責任者、大久保隆規被告(49)▽元私設秘書で元会計事務担当、池田光智被告(32)の元秘書3人は、聴取を拒否する構えを示している。

 第1検審は、平成19年分の政治資金収支報告書への虚偽記載容疑に関し「不起訴不当」と議決。議決では小沢氏の聴取が3回だったことに「追及不足という印象を免れない」と指摘。水谷建設からの裏献金疑惑については「事件の動機に重大なかかわりがある」とし、検察側に小沢氏や石川被告の再聴取などを求めていた。