東電幹部、原発事故で住民に直接謝罪

第一原発が立地する福島県大熊町の住民、およそ600人が避難している避難所を訪ねたのは、東京電力の鼓紀男副社長です。鼓副社長は、町民1人1人のもとを訪れ、頭を下げていました。

 町民は言葉も少なく、小さな声で「頑張ってください」「早く安全になるようにお願いします」などと訴えていました。

 「謝罪はしなくてはならないが、いつ頃帰れるようになるのか」(大熊町民)

 一方、福島県の佐藤知事は22日午前、東京電力の清水正孝社長の謝罪訪問の要請を断ったことを明らかにしています。

 「何よりも一刻も早く、一刻も早く、この事態の終息をするのが先決だと伝えるということで(会うのを)お断りした」(福島県・佐藤雄平知事)

 牛乳の原料になる原乳から放射性物質が検出された福島県では、野菜も含めて出荷停止の措置がとられています。こうした事態に、JAが県内の組合長を集めて緊急の会議を開きました。

 会議では、「農業を続けていくことが可能なのか」など不安と怒りの声が上がり、今後、国と東京電力に補償を求めていくことを決議しました。