普天間移設、溝埋まらず=北沢防衛相、仲井真沖縄知事と会談

北沢俊美防衛相は7日午後、沖縄県庁で仲井真弘多知事と会談し、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設問題について協議した。知事が普天間飛行場の県外移設を改めて求めたのに対し、防衛相は「私どもは昨年5月の日米合意に基づき真剣にこれを追求していかざるを得ない立場だ」と同県名護市辺野古に移設する方針を表明。双方の溝は埋まらず、協議は平行線に終わった。
 知事は鳩山由紀夫前首相が移設先を「最低でも県外」と明言したことを指摘。民主党政権が自民党政権と同様に移設先を辺野古に決めたことについて、「私は納得のいく説明を求めたが、説明をきちっと頂いていない。ずっと言いっ放しだ」と語気を強め、政府への不信をあらわにした。
 防衛相は在沖縄米軍機から発生する騒音の軽減策に関しては、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)や日米首脳会談で合意できるとの見通しを示した。
 一方、両氏は2012年度から始まる新たな沖縄振興計画の策定に向け、早期に沖縄政策協議会を開催することを確認した。