体毛2本に第三者のDNA…東電OL事件

東京電力女性社員殺害事件の再審請求審を巡り東京高検が行った鑑定で、殺害現場に残された十数本の体毛のうち2本のDNA型が、被害者の体から採取されたネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)以外の男性の精液と同一と評価できるとする結果が出ていたことが分かった。

 鑑定では、この第三者の精液と殺害現場に残された体毛の1本のDNA型が完全に一致することが判明している。関係者によると、ほかの体毛のうち2本からも、この第三者のDNA型の一部が検出されたという。

 この2本からは、被害者のDNA型の一部も検出されており、被害者の体毛に第三者の精液が付着したか、第三者の体毛に被害者の体液が付着したと考えられるという。マイナリ受刑者の弁護人の1人は、「被害者が第三者と殺害現場で性交していたことが推認できる証拠だ」と評価。「被害者が第三者と現場に入ったとは考えがたい」とした確定判決の認定が誤りだった可能性がさらに高まったとしている。
東電OL事件、受刑者に有利か…DNA一致なし