今年は当たり年「皆既月食」の楽しみ方

2011年、日本は皆既月食の当たり年だ。10日夜、6月16日以来2度目の皆既月食を楽しむことができそうだ。しかも今回は11年ぶりの好条件。天気がよければ、月食の始まりから終わりまでを全国で観察できるという。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙教育センターでは、皆既月食の観察を通して、月や太陽などの天体にもっと興味をもってもらおうと、『みんなで皆既月食を観察しようキャンペーン』を行っている。「月食が起こるわけ」「皆既中の月が赤いのは」など、子供向けの丁寧な解説は初心者にはありがたい。月食写真の投稿も受け付けるとのことで、全国各地で観測された月食を同サイト上で楽しむことができそうだ。

同センターでは、宇宙や科学に関する教育実践活動を担う、財団法人「日本宇宙少年団」(YAC)と協力して、「皆既月食を観察しようライブ放送」も行う。ネットでの生放送で、先月に古川宇宙飛行士の帰還を中継したばかり。今度は月食の始まりから終わりまで約3時間の放送を行う予定だ。

こうした動きは、一般の天文ファンの間でも広がっている。天体好きが高じて、オリジナルのソフトまで開発した素人天体観測家・つるちゃんこと鶴浜義治氏のサイト「つるちゃんのプラネタリウム」では、今回の皆既月食の観察法が詳しく説明されている。「三脚に固定」「ピント位置は無限遠」など、コンパクトデジタルカメラによる簡単な天体の撮影法も紹介されている。

なお、部分食の始まりは21時45分。皆既食の最大は23時31分で、部分食が終わるのは翌11日の1時18分とのことだ。