生活保護給付総額、3兆7000億円見通し

厚生労働省は13日、今年3月末現在の全国の生活保護受給者は、210万8096人(速報値)になったと発表した。

 同2月より1万695人増えて210万人を突破。60年ぶりに過去最多を更新した昨年7月から、9か月連続で過去最多を更新した。

 受給世帯も6897世帯増えて、152万8381世帯となり、過去最多を更新した。高齢者世帯が最も多く約4割を占めるが、就労意欲があっても仕事がないケースを含む「その他」の世帯も26万945世帯で、全体の約17%に上る。

 生活保護の給付総額は今年度、3兆7000億円を超える見通しで、この5年で約1兆円も増えている。

 生活保護を巡っては、扶養可能な親族がありながら、受給するケースなどが問題になっている。厚労省では、親族に生活援助が可能かどうかを確かめる扶養照会の強化や、働くことが出来る受給者に対する就業支援の充実などを柱にした制度改正を検討している。