動物愛護法違反 和泉の犬屋敷摘発 敷地内に161頭

ミニチュアダックスフントなど犬161頭の世話をしなかったなどとして、大阪府警生活環境課などは5日、元ブリーダーで無職、石井典子容疑者(43)=同府和泉市東阪本町=を動物愛護法違反(虐待)と狂犬病予防法違反(予防注射未接種など)の疑いで逮捕した。延べ100平方メートル2階建て民家で飼っていた犬の大半が衰弱していた。

 逮捕容疑は先月7〜21日、ミニチュアダックスフントやチワワなどに餌や水を与えず、うち1頭に狂犬病の予防注射をさせなかったなどとしている。石井容疑者は、「餌を与えなかったことはない」と容疑の一部を否認している。

 府警などによると、石井容疑者は07年5月、ブリーダー業を始めた。当初は約20頭を飼育していた。鳴き声や異臭の苦情を受けた府が何度も改善指導し、今年2月に業務停止命令。3月に廃業した。府警が先月に家宅捜索した際、17頭が死んでいた。

 犬は現在、府犬管理指導所などで保護されているが、石井容疑者は犬の所有権を放棄していない。府は新たな飼い主を探すため、放棄するよう求めている。