2011年04月21日

488.東電とスクエニ

福島の原子力発電所が爆発して大変なことになっている。
東京電力の対応がデタラメで見るに堪えないし腹が立つ。
私は、この東電の対応がスクエニと非常によく似ていることに気がついた。

●事故内容

・スクエニ

大量に「変な葉書」を日本中に無差別にばらまき、無関係の一般人に迷惑をかけた。

・東電

大量に「放射能」をばらまき、福島の一部を居住禁止にし世界中に迷惑をかけた。

●被害妄想

・スクエニ

悪いのは個人情報を盗用したC国人であって、スクエニは被害者だ。

・東電

想定外の地震と津波が起こったのが原因であって、東電は被害者だ。

●独善的体質

・スクエニ

十分な対応をしてきたし、もともと個人情報の盗用を発見防止する義務はない。

・東電

安全規則に則り原発を作ってきた、もともと安全安心なのだ。

●隠蔽体質

・スクエニ

裁判官に聞かれたら答えるが、それ以外は何も発表しない。

・東電

ばれたことは発表するが、それ以外は知らんぷりだ。
(原発内には大量の監視ビデオがあったが、その映像は一つも公開されていない)

●バカ社員

・スクエニ

システムのいい加減さは多くの社員が知っていたが、だれも改善しようと声を上げなかった。

・東電

システムのいい加減さは多くの社員が知っていたが、だれも改善しようと声を上げなかった。

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こういう好き勝手ワガママな体質は、多くの日本の企業や組織体のもつ本質的な欠陥ではないかな。
大きな事故や事件が起きないと気がつかないし、改善しようともしない。
事故がおきた場合の被害が大きすぎるし、企業や組織体そのものも存続できなくなる。
一部の人間の目先の利益のために、一般人の負担するリスクがあまりにも大きすぎると思う。好き勝手ワガママな体質の企業を排除できる社会システムが必要だ。



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2010年06月06日

487.登録情報漏洩

スクエニが自分のミスで個人情報を漏洩した。
 (コメントで情報を知った。)

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スクエニアナウンス

過去数日間に、外部から弊社内の特定コンピューター端末に対して攻撃が行われ、その結果、一部のお客様のプレイオンラインID、プレイオンラインパスワード、その他登録情報が漏洩した可能性のある事を確認しました。
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情報不足でよく分からないが、これは大変な事件ではないかと思う。ニュース報道はされていないし、どう展開するのか分からないがいろんな問題が含まれている。

・IDとPW管理が問題
外部アタックでオンライン業者の端末から、顧客であるユーザーのIDとPWがセットで抜かれるなんてありえないことだと思う。個人情報の漏洩事件は多数起こっていることだが、IDとPWがセットで漏洩するなんて聞いたことがない。スクエニ発表が本当ならIDとPWの管理がでたらめだな。通帳と印鑑を同じ引出しに入れていたようなものだ。

・発表が遅い
スクエニアナウンスは2010.06.04(金) 22:30に出されているが、該当ユーザーにはそれより前にメール送信されている。メールを受け取ったユーザーは偽メールかと疑い混乱する。スクエニの公式発表は遅いのではないか。

・発表内容が不十分
スクエニは「その他登録情報が漏洩した」と発表しているだけで何が漏れたかの詳細を発表していない。登録情報には個人情報も含まれるのだろうが、個人情報という言葉の使用を避けている。またどのくらいの規模の漏洩なのかも発表していない。数件なのか数万件なのか?だいたいスクエニは全てを把握しているのか?

・これは個人情報の漏洩事件だ。
登録情報という言葉でごまかそうとしている。またPOLではIDとPWが分かれば、該当者の個人情報登録内容を閲覧することができるし登録内容の変更もできる。その中にはクレジットカード情報の一部も含まれている。ネット上で第三者によるアクセスが可能になった時点で漏洩と判断すべきだろう。スクエニは緊急メンテナンス作業をしているが公式発表から24時間後だ。


現時点でスクエニに個人情報保護法での違法行為があるのかどうか検証してみる。

個人情報保護法にはこう書かれている。

第二十条 個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

個人情報保護法は個人の情報を直接守るための法律ではなく、漏えい(漏洩)という言葉が出てくるのはここだけだ。漏洩に関する罰則も書かれていないし、ユーザーに対する対応も細かくは書かれていない。しかし、当然のごとく当局への報告責任はあるし個人情報の安全管理責任もある。

・報告義務

(経済産業分野ガイドライン)

事故又は違反への対処をする上で望まれる事項
以下の項目等の実施
ア)事実調査、イ)影響範囲の特定、ウ)影響を受ける可能性のある本人及び主務大臣等への報告、エ)原因の究明、オ)再発防止策の検討・実施

(金融分野ガイドライン)

個人情報取扱事業者は、個人情報の漏えい事案等の事故が発生した場合には、監督当局に直ちに報告すること


金融分野のガイドラインは厳しくて報告を義務化している。同じ法律なのにガイドラインが違うが、金融分野では閣議決定した「個人情報の保護に関する基本方針」を取り入れているからだ。同じ国で同じ法体系を適用されるのだから、スクエニにも監督当局に直ちに報告する義務があると考えることもできる。スクエニは警察だけでなく、監督当局にも報告するのがよいだろう。

・安全管理義務

(経済産業分野ガイドライン)

個人データの安全管理のため、組織的、人的、物理的、及び技術的安全管理措置を講じなければならない


スクエニは外部攻撃により「プレイオンラインID、プレイオンラインパスワード、その他登録情報が漏洩した」と簡単にいってるだけだが、IDとPWがワンセットで同時に抜かれるのは技術的安全管理義務に違反していると思う。

コメントありがとうございます。久しぶりの更新です。ライブドアブログのシステムが新しくなっていて少し戸惑ったが、ライブドアの改善努力はすばらしい。



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2010年01月24日

486.変な請求書

FF利用者がアカウントハックされ、有料コンテンツ利用料として身に覚えのない請求書が突然来る事件が多数発生しているようだ。
ネット上で複数件確認できたので、現実にはもっと多いのだろう。

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この事件は以下のような経過と考えられる。

退会もしくは休止中のプレイオンライン利用者が、C国人にアカウントハックされる。
C国人は盗用クレジットカード情報で課金手続き。
クレジットカード会社が支払拒否。
スクエニに債権発生。
スクエニが決済代行会社に請求書送付委託。
決済代行会社がプレイオンライン利用者に請求書送付。
身に覚えのない請求書がプレイオンライン利用者に到着。

プレイオンライン利用者激怒!!

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・いくつか分かったことがある。

ネトゲFFでは未払い債権が派生する。完全前払いシステムではない。
スクエニが請求書送付を外部に業務委託している。委託会社はS社だ。
請求書送付先はプレイオンライン登録住所だ。
あきらめて支払に応じている被害者もいる。


・スクエニ社員の主張
もしも正常に引き落とされない場合には未払い分が発生し強制解約状態となり、プレイオンラインにご登録のご住所宛てに請求書が到着致します。
プレイオンラインID及びこれに対応するプレイオンラインパスワードにより、各コンテンツや各サービスが利用された結果について、その行為をお客様ご自身が行なったか否かに関わらず、弊社では補償を行っておりません。


スクエニはIPアドレス情報やPC端末情報も分かると言っていたので、不正アクセスやアカウントハックはスクエニ側のシステムでも分かるだろう。正規の利用者以外がゲームにアクセスしていることは分かっているのに、規約を盾にして請求書送付していることになる。
さらに、プレイオンライン利用者が「なりすまし」登録していたら、なりすまし被害者の元に身に覚えのないゲームの身に覚えのない請求書が届くことになる。被害者にとってはまるっきり架空請求となる。スクエニはなりすましを確認する義務はないと言っていたので、現実に架空請求が起こっている可能性がある。
この請求書事件には問題がイロイロありそうだ。



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2010年01月11日

485.特定商取引法

特定商取引法が改正され先月(2009/12)より施行された。この改正により興味深い条文が追加された。

--------(契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘の禁止等)--------
第三条の二
2 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約又は役務提供契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘してはならない。

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事業者はいやがる消費者に再度勧誘行為をしてはいけないという法律だ。訪問販売に限定されていて、全ての事業者に適用されるものではないが、消費者保護の点から画期的な法律ではないかと思う。
他の法律との関係が複雑怪奇で適用除外が無数にある。どこまで効力が及ぶのか分かりにくいが、条文だけを見れば事業者に厳しい法律だと思う。契約しないと意思表示しても平気で勧誘や契約をする事業者が多数存在するので日本政府も無視できなくなったのだ。とりあえず悪質訪問販売業者対策としてこの法律改正が行われたのだろう。
いやがる消費者に勧誘行為や契約行為をしないのは基本的な常識だと思うが、残念ながら今の日本ではこの常識が通用しなくなっている。スクエニは契約を締結しない旨の意思を表示した私に対し何度も契約行為をし、「プレイオンライン入会通知証」を送りつけてきた。

特定商取引法改正では訪問販売に限定されているが、他の販売方法にもこのような法律ができていくのかもしれない。企業活動を法律で縛るのは問題なしとしないが悪質業者が蔓延してしまったので法律で規制する必要が出てきたのだろう。

訪問販売に限定されていてもこの法律改正の影響は大きいのではないかな。
新聞勧誘や保険の勧誘、印鑑やNHKの勧誘など、個別家庭にまで訪問してくる業者は多い。これからは二度と来るなと言えば、再度の訪問や勧誘はできないことになる。対象事業者は特に悪質業者に限定されているわけではないので、善良な事業者も営業活動や商売がやりにくくなっってしまった。



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2009年11月19日

484.更新

・転進

スクエニが業績予想の修正(H21/10/29)でこんな発表をしている。

「転進支援措置の実施に伴う割増退職金(約20億円)を特別損失に計上」

「転進」という言葉は、昔の日本軍が負けて退却するのをごまかすために使った言葉だ。

スクエニは「組織活性化のため現在3,805人いる社員の10〜15%を削減する」とも発表しているので、400〜500人くらいの人員削減をすることになる。あまりニュースにはなっていないが一部上場企業での大規模なリストラだな。
株価も2000円以下に下がってきているし、スクエニ自体が総退却を始めたような印象を受ける。


・「FFXI」アカウント数

----スクエニ決算短信----

平成21年第3四半期  引き続き日米欧の合計で約50万人の会員を獲得している「FFXI」

平成21年3月期     引き続き日米欧の合計で約50万人の会員を獲得している「FFXI」

平成22年第1四半期  「FFXI」の運営が堅調に推移いたしました。  

平成22年第2四半期  


スクエニは「FFXI」のアカウント数をいつも約50万人と発表していた。今年の第1四半期ではアカウント数の発表はやめて堅調に推移したとだけ発表し、第2四半期では「FFXI」の記載そのものがなくなってしまった。
単純に解釈すれば「FFXI」のアカウント数は50万人ではなく、運営も堅調ではないということだ。次期ネトゲFFが発表されているので、しょうがないのかもしれないが。


・スペシャルタスクフォース(STF)

規約違反行為でアカウント停止や退会処分となる、対処アカウント数がものすごい数で推移している、特に2009.7月は3万件を超えている。数十万人の人口の町で一か月に3万人の逮捕者がいるイメージだな。治安が悪く殺伐としてそうだ。
スクエニSTFが相変わらず手前勝手なことをぬけぬけと言っている。前ほど腹は立たないが、彼らは基本認識が間違っている。

こんなことを言っている。

「RMT業者はIPアドレス的には中国を中心としたアジア系が多く、規約違反行為を逸脱した近年の行為では、彼らは単なる犯罪者であり、客ですらない」

「これまで彼らはRMT行為という規約違反行為を行なっていたとはいえ、利用料金はしっかり払っていたという点で、顧客に準ずる扱いをせざるを得なかったが、現在では、不正アクセス行為や盗用カード利用等を駆使してゲーム内で悪事を働く単なる犯罪者に成り下がっている」

「最近は不正はIPアドレス情報やPC端末情報、クレジットカード情報などに関する横の連携の重要度が増しており、今後は、運営会社同士の横の連携や情報共有も重要」

 

当然のことながら、スクエニはIPアドレス情報やPC端末情報、クレジットカード情報などは知っていたわけだし、RMT業者のIPアドレスが中国中心であることも知っていたのだ。それにもかかわらず、入会者をすべて真正な入会者として扱っていた。金さえ払ってくれれば多少のことには目をふさいできたのだ。その姿勢が「なりすまし入会」を蔓延させたのではないか。「なりすまし」を指摘してもすぐに退会処分としなかったのは月額課金が欲しかったとしか思えない。結局スクエニはRMT業者と慣れ合って売り上げとアカウント数を確保しようとしていたのだろう。そのおかげで一般社会は大迷惑を受けた。なぜ個人情報をもっと大切に扱わないのか。


・人員削減

大規模なリストラに伴い、もし退職強要や不当解雇があった場合には、裁判をするのがよいと思う。裁判はそんなに難しくないし、ゲーム的な面白さもある。お勧めだ。



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2009年08月04日

483.コメントに返事

コメント有難うございます。

・コメの人

>第三者が勝手にどこかで入手した私のクレジットカード情報を入力し、その第三者は私以外の氏名や住所でアカウント登録しており、支払いは私、遊ぶのは他人という構図でした。

●売買契約(アカウント登録)は正当に成立しているかどうか?

スクエニが被害者と主張しているので、不正入会の可能性が高いが、断定はできない。スクエニPOLにおいて、不正入会とはなりすまし入会のことだ。デタラメ、架空住所氏名での入会の場合は不正入会ではない。

●帰責事由があるかどうか?

カードによる立替払い契約で、帰責事由があるとされるのは暗証番号が入力されているかどうかだ。ネット通販では暗証番号の入力を要求されることは少ないし、「第三者が勝手にどこかで入手したクレジットカード情報」とあるので暗証番号まで盗用されたとは考えにくいので、帰責事由はないとするのが正しいと思う。


・私の場合

今になって気付いたことだが、スクエニは既に詐欺的行為を行っていた。裁判で主張しておけばよかったが手遅れだ。

---3通目の入会通知証---

  POL入会日 2/02
  通知証到着日 2/08
  電話連絡日  2/08
  登録削除日  4/18

スクエニは2/08になりすまし入会と判明したにもかかわらず、4/18まで削除しなかった。30日の無料期間が過ぎているので課金が発生している。最低2か月分の課金をしていることになり、2688円以上の不当利得を得ている。支払方法はウェブマネーだった。この金には商行為が存在しないので売上計上してはいけない、会計処理上では雑収入だな。

なりすまし入会と判明すれば、契約を無効にしなければならない。これは法律から来る絶対的なことだ。スクエニは契約が不成立なのに金を取ったことになる。単なる不当利得ではなく、明確になりすまし入会と分かっているのに長期間課金しているのだ。犯意のある詐欺ではないか。

スクエニは善意であったため保護されると解釈すべきではないかという考えもあるが、このケースでは善意はあり得ない。私はスクエニに電話して文句を言ったし、文書まで送っている。にもかかわらず、スクエニは存在しない契約に基き課金していたのだ。

スクエニは入会通知証の返送がないとなりすましを確認できないというのかもしれないが、それなら、なりすまし入会と判明した時点で契約は無効となるのだから、課金した金をC国人に返すべきだろう。基本的に商売人なら商行為の存在しない金は得るべきではない。


電子契約法の存在は以前から知っていたが、「他人になりすました契約は無効になる」という部分の法理論がよく分からなかった。今は「到達主義」から来るものであることが分かったし、電子契約法の改正が消費者保護からきていることもを知っている。内閣府サイトに「承諾通知の不着のリスクは事業者が負う」と書かれているのには少し驚いた。日本政府も消費者保護に取り組んでいるのだ。
スクエニはなりすまし発見、防止すべき義務はないとか言っていたが、事業者はこの法律にまじめに取り組むべきじゃないかな。



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2009年08月02日

482.コメントに返事

コメント有難うございます。

店頭でのカード支払と、ネット通販でのカード支払いには明確な差がある。店頭でのカード支払であれば売買契約が成立した前提で問題ないが、ネット通販ではなりすましの問題があり売買契約が成立したかどうかがあいまいだ。また契約不成立のリスクは事業者が負うことになっている。ネット通販では電子契約法が適用されるからだ。よく考えるとこの法律は事業者にとってかなり怖い法律ではないかなと思う。興味深い部分なので重複するがまとめてみた。

・「電子契約法」

●内閣府サイトにはこう書かれている。

 電子契約の成立時期が発信主義から到達主義へ転換し、承諾通知が到達しない限り、契約は不成立なので、承諾通知の不着のリスクは事業者が負う。

●電子商取引等に関する準則(経産省)にはこう書かれている。

(2) なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属

 i) 本人と売主との間の売買契約は成立するか
ア) 本人確認の方式について事前合意がない場合(1回限りの取引)
 本人確認の方式について事前合意がない場合、なりすましによる意思表示については、原則として本人に効果は帰属しないので、本人と売主との間で契約は成立しない。

ii)本人と決済機関との関係
  ア) クレジットカード決済の場合
 インターネット通販におけるクレジットカードを用いた決済の場合、クレジットカード番号及び有効期限などを入力することによって行われることが多い。このような形態でなりすましが行われた場合、なりすまされた本人(カード会員)に支払義務が生じるか?

 現行クレジットカード会員規約からすると、カード会社は、表見代理となる場合またはクレジットカード会員規約上の義務違反により本人に帰責事由がある場合などを除き、支払または賠償義務を負わないこととなっている。


・「電子契約法」となりすまし

 電子商取引等に関する準則には、なりすましに関する長文の記述があるが、なりすまされた本人と売主との間の契約が成立しているかどうかと、決済機関がなりすまされた本人に代金の支払い請求をすることができるかがそれぞれ問題となるとしていて、売買契約が不成立の場合に、それに付随する支払契約がどうなるかについての明確な記述がない。
経産省では、売買契約が不成立の場合には支払契約は存在しえないと考えていて、細かく書かなかったのだろう。
売買契約とカードによる立替払い契約は別個の契約という考えもあるが、本質的に間違いで、売買契約が無効になった場合には即座に支払契約も無効にしなければならない。なりすましによる売買契約は無効になるので、ネット通販では、なりすまし問題は非常に重要な要素だ。なりすましは普通に起こりえる事なので、事業者はなりすまし問題が発生することを前提にシステムを構築しておくべきだ。


・売買契約とカードによる立替払い契約

A.売買契約が有効に成立している場合

 真正な個人情報による契約である場合は売買契約は成立するし、架空住所氏名や無記名の契約であっても、申込者に承諾通知が到達していれば売買契約は成立していると判断できるだろう。

 売買契約が成立していれば、カードによる立替払い契約がなりすましによるものである場合は、カード会社となりすまされた人の問題で、帰責事由がなければなりすまされた人に支払義務はない。事業者は商品もしくはサービスは提供しているので代金の請求方法だけの問題で、事業者を善意の第三者とする解釈も可能だろう。この場合は、カード会社から金が入ってこないので、事業者は申込者に対して新たに支払を請求することになる。

B.売買契約が無効となった場合

 他人になりすました売買契約が法律上無効になるのは明確だ。なりすましによる売買契約の場合、契約不成立で契約そのものが存在しないことになる。いかに商品を発送していようが、サービスを提供していようが、なりすまされた本人(名義人)と事業者間の契約は無効なのだ。いかなる売買契約も商行為も存在しないことになる。(ここ重要)

 この状況で、カードによる立替払い契約が別個に存在するのはおかしい。こんな支払契約は商行為の存在しない架空請求だ。ただ、売買契約と支払契約にタイムラグがあるので、一時的に支払契約が存在するのは仕方がないが、なりすましによる売買契約と判明した時点でカードによる立替払い契約は解除すべきものだ。事業者を善意の第三者とすることはできない。なりすましによる売買契約かどうかは事業者にしか分からないからだ。一時的に引き落とされたカード支払の返金を事業者に求めるのは何らおかしくはない。

 なりすましによる売買契約にもかかわらず、カードによる立替払い契約が有効であるとすると非常におかしなことになる。カード契約によりカード会社から事業者に金が支払われることになるが、商行為の存在しない金が事業者に入ることになる。事業者は架空請求か詐欺を働いたことになる。犯罪そのものだし、犯罪者は事業者でカード会社は善意の第三者となる。

・なりすましによる売買契約の確認は事業者の本質的義務だ。

 なりすましによる売買契約であるにもかかわらず、カード支払を求めるのは犯罪行為と言っていい。事業者は犯罪行為を行わないためにも、なりすましによる売買契約であるかどうかの確認は優先度の高い義務といえるのではないか。


★コメントに書かれていた以下のことがどうも腑に落ちない。

>>これまで私が支払った費用で、クレジット会社の免責外になる費用を返してほしい!と主張しましたが、彼らは、返金義務はない。我々も被害者だ!という主張をなされて、話になりません。

現行の電子商取引ではこのようなことは起こらないはずだ。帰責事由がない場合、カード会員に支払義務はないので、金銭的被害は一切発生しないはずで、一時的に金銭的被害があっても速やかに返金されるはずだ。アリコ事件の場合も被害者に金銭的被害がないような事後処理をしているし、私がカード不正使用被害にあった時も金銭的被害はなかった。なりすまされたカード所有者に金銭的被害が及ぶようになれば、ネット上のカード支払いシステムは崩壊してしまうだろう。ランダムにカード情報を作成したり、一つのカード情報から他のカード情報を作成することもできるらしいので、カード情報の漏えいがなくても被害は起こる。カード所有者はいつ被害にあうかもわからないが、なんとなく金銭的被害まではないだろうと信じているのだ。



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2009年07月29日

481.コメントに返事

・カードの不正使用

電子商取引等に関する準則(経済産業省)ではこう書かれていて、これが現状での標準的な運用法だと思う。


「帰責事由がない場合、カード会員には支払義務はない。他方、カード会員に善管注意義務違反がある場合など、すなわち、帰責事由がある場合、カード会員に支払義務がある。」

帰責事由があるとは暗証番号が入力使用された場合で、カード番号と有効期限だけが入力された場合は帰責事由はないとされ、支払義務は発生しない。

保険会社アリコで大規模なカード情報の流出があったが、電子商取引等に関する準則に準拠した処理が行われている。日本で商売するなら当たり前のことだが。

-----カード情報が不正使用され、契約者が身に覚えのない商品が購入されても、カード会社のチェックや契約者本人の連絡で代金引き落としは止められ、仮に引き落とされてもアリコが全額を負担するという------M新聞記事より抜粋

スクエニの態度は、「電子商取引等に関する準則」に準拠していない。カード情報を入力した人を真正な支払者として扱って何の問題もないとしているのだ。

・架空請求発生か?

スクエニの態度は企業運営として非常に危険だと思う。一般人に対し危険だけでなく、スクエニ自体にも危険じゃないかなと思う。スクエニが現実に架空請求をしたことになるかもしれない。

>>第三者が勝手にどこかで入手した私のクレジットカード情報を入力し、その第三者は私以外の氏名や住所でアカウント登録しており、支払いは私、遊ぶのは他人という構図でした。

この場合、アカウント登録した氏名や住所は、架空もしくは「なりすまし」によるものであるのは間違いないだろう。真正なものであればアカウント登録した人物はすぐに逮捕されることになる。

日本には電子契約法という法律があり、これが非常に興味深い法体系になっている。

--------他人になりすました契約は、名前を使われた個人や企業が申し込みを否定すれば、契約は無効になる。----------経産省ガイドライン-----------

電子契約法では、「到達主義」を採用し、ネット購入者(消費者)に、その申込みの受諾の知らせが届いた時点が契約成立時期と定めた。これにより、消費者の利用するメールサーバーにメールが届いた時点が契約成立時期となった。なりすましであれば名義人の本人にメールなど来るわけがない。契約成立条件が欠けているので契約は成立しない。

スクエニは、なりすましによるアカウント登録であると判明した時点で契約を無効にしなければならない。これは法律から来る絶対的なことで、それ以外の対処はできない。なりすましによるアカウント登録の場合、契約そのものが無効で、契約がないのであれば課金が発生することもない。支払契約は独立の別契約という考えもあるが、あくまでも商品購入やサービス提供に付随するものだ。

スクエニが、なりすましによるアカウント登録と判明しているのにもかかわらず、カード会社に支払いを求めるのは架空請求の可能性が非常に高い。契約がなく商品やサービスを提供せずに金を請求するのは架空請求にとどまらず詐欺罪に問われるのかもしれない。

C国人などがなりすましでアカウント登録し、別の人のカード情報を盗用使用するのは、予見予想可能なことだ。スクエニはオンライン業者として善管注意義務があり、こんなバカみたいな被害は防ぐべきだ。スクエニは日本だけでなく米国でも同じ問題を起こしている。 

On 2-2-2009 I was checking my bank account and noticed a charge that I had not made. The description said Square Enix/Play Online. I didn't even have a clue what it was. I looked it up online to find a gaming site I had never seen before in my life.



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2009年06月29日

480.米国集団訴訟

・米スクウェア・エニックスが,北米版「ファイナルファンタジーXI」(以下,FFXI)で集団訴訟されたと報じられた。
   (コメントでの情報有難うございます)

広告表記、課金、ゲームデータ保持などが問題となっていて、特にアカウント停止時の課金を気にしているように思う。
ごく最近の提訴なのにもう訴状がPDFで見られる。裁判データベースも沢山あり、さすがにアメリカは本家訴訟大国だ。
多くのゲームサイトでも話題になっているが、英語なので内容がイマイチよく分からない。

訴訟自体はクラスアクションで日本にはない裁判の形態で、日本の集団訴訟とは異なるものだ。

代理人弁護士としてM事務所とK事務所の2つの弁護士事務所が関与している。どちらもロサンゼルスの西にある事務所で、米国スクエニとも近い距離にある。
K事務所は韓国系の企業法務専門みたいだが、M事務所は企業や団体相手の損害賠償が得意な事務所だ。M事務所が訴訟の中心となっているようで、訴状のサインはM事務所の女弁護士だ。

M事務所は弁護士5人の中堅事務所だが、サイトは非常にクールでカッコいい。TVドラマに出てくるような事務所だ。
ところがサイトに書かれている内容はケッコウ露骨で、裁判での賠償金額を多い順に並べて戦果を誇っている。
攻撃的な訴訟スタイル(aggressive litigation style)をモットーとしていて、他の弁護士を訴えたりもしている。

主任弁護士は、金髪白人の女性弁護士で、優秀なプロフェッショナルだろう。金髪白人というだけで負けそうな気がするのに、見るからに迫力のある人だ。

スクエニも大変な人を相手にすることになった。

この裁判も、ゲーム内のことやRMTなどとは直接関係がなく、課金方法や広告での欺瞞行為があったかどうかなどが問題となるのだろう。スクエニネトゲの月額課金や、アカウント停止中の課金の扱いには問題になる要素があるんではないかな。
運営者寄りといわれる4Gamerにも以下のように自信なさげに記されていた。

「一時的にアカウントが停止され,その間の料金に対しての訴えであるなら,規約違反を行った側に問題があるためこれも訴えるようなものでもないだろう(可能性がゼロではないが)」

私の経験では、スクエニには自己矛盾が沢山あったし、主張も一貫しないものだった。最後は口から出まかせ、ウソでも平気、裁判所もだましてやれという最悪の態度だった。

裁判には論理的な整合性や誠実な態度が重要なのに、スクエニは残念ながら論理的思考力や遵法精神が乏しい。米国の陪審裁判では通用しないだろう。ましてや相手代理人はド迫力の金髪白人おばちゃん弁護士だ。



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2009年05月19日

479.通知証まとめ

プレイオンライン入会通知証は「変なはがき」であるが、その目的はよくわからないし、どんな効果があるのかも不明だが、一般社会に計り知れない迷惑をかけているのは間違いない。

スクエニの考えはこうなのだろう。

POLを始めた時に何らかの目的で入会通知証を発送することにした。
この段階では、あくまで入会の通知であり本人確認などは考えていなかった。

なりすましが大量発生し出した時に当然スクエニ社内でも検討したことだろう。
普通の会社ならシステム改善しただろうが、スクエニは普通ではない。
こんな会話があったのではないか。

社員A「通知証システムを変えたほうがいいんではないか」
社員B「金がかかるしめんどくさいよ」
社員C「じゃ、このままでいきますか」

スクエニの悪質なのは、なりすましが大量発生しているのを認識しながら、入会システムを改善しようとせず、なりすまし被害者に金銭的負担や労働を押し付けていることだ。自らは何もしないで、何の関係もない一般人をPOL認証システムに組み込み、金銭的負担まで負わせたのだ。労働負荷となる通知証はがきの返送作業もさせているので、スクエニが一般社会から収奪した金銭的労務的負担は膨大なもので、数千万円に達するだろう。

スクエニは、入会通知でしかないプレイオンライン入会通知証送付を本人確認のためと言い張り、なりすましの場合の対応も十分なものであると主張していた。

改善方法はいくらでもあるし、仮パスワードシステムにするだけでもなりすましは激減しただろう。スクエニは他分野では仮パスワードシステムを採用しているので、改善方法は知っていたし、運営能力もあった。POL入会システムに関しては意図的に負担を一般社会に押し付けたと言ってよい。

私は最初、プレイオンライン入会通知証は入会者に対する通知であり、本人確認の目的はないと思っていた。スクエニが入会通知証に本人確認の目的があると主張したときにはビックリした。意図的に錯誤を起こさせて金銭的負担をさせたら詐欺罪に該当するのではないかと疑っていたので、スクエニも入会通知以外の目的はないと主張するだろうと考えていた。
あの通知証には、身に覚えのない人に対する案内文がなく、受け取った人に錯誤を起こさせるのに十分なものだ。まともな電話番号の記載もなく、なりすまし被害者はわけ分からず、通常より高い電話代を負担させられ、はがき返送という労働まで強いられた。
裁判に勝ってスクエニから金が取れたのでやる気がなくなってしまったが、刑事責任も追及できるのではないかとずっと考えていた。

スクエニは一般社会を相手に商売している会社なのに、一般社会に迷惑をかけるのが平気なのが理解できない。スクエニは個人情報の収集を金銭請求のためとしており、入会者(個人情報保護法上の本人)には損害賠償義務まで負わしている。法律上の本人は個人情報で特定される人のことなので、金銭請求をする事業者にはそれなりの本人確認義務があるはずだ。なりすまし発見義務がないと考えているスクエニは、一般社会にとって非常に迷惑で危険な存在だと思う。

結論として、プレイオンライン入会システムは非常識で中途半端なものだ。専門家と相談してより良いシステムに変えるべきものだと思うし、改善しているだろうと願っている。



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2009年05月07日

478.コメントに返事

コメント有難うございます。

・架空請求は気になる部分なのでコメントに反論しておきます。

>なりすましが判明していない初回の請求は来るかもしれません。

一回請求が来るだけでも十分迷惑だと思う。

>しかしそれが名義の盗用だと判明した場合は真の入会者(実際に登録した人間)に支払いの義務が発生します。

名義盗用かどうかの判断を誰がどういう手段でするのかが問題だし、名義盗用の場合、電子契約法では真の入会者に支払い義務が生じるのではなく、契約そのものを解除することになっている。スクエニは真の入会者に契約に基づく通常課金はできないので、支払いを求めるなら契約の結びなおしを要求しなければならない。

>もし仮にスクエニがそれを無視して名義人に請求を続けたところで法的にそんなのは認められません。

最終的には支払い義務は発生しないと思うが、スクエニの請求行為自体は合法的だとされてしまう可能性がある。何度も請求書が来るのは超迷惑だ。「変なはがき」がバージョンアップしたようなものだ。

>もし名義人に請求するのならば「名義人=真の入会者」ということを「スクエニ」が証明する必要があります。

ここは、非常に重要なポイントで、スクエニは真正な入会登録者が入会・利用することを前提として運営しており、入会通知証の返送がない限り「名義人=真の入会者」と判断している。スクエニは既に十分な本人確認行為をしているので、「名義人=真の入会者」として何の問題もないという立場だ。「名義人=真の入会者」ということは十分証明されているものなので、スクエニが新たな証明行為などするわけがない。

(損害賠償請求訴訟となった場合)
なりすまし行為者がゲーム内行動でスクエニにとんでもない被害を与えた場合、スクエニは規約に基づき損害賠償を請求するだろう。スクエニは「名義人=真の入会者」と判断しているので、請求対象者は当然名義人となる。
裁判となった場合スクエニは間違いなくこう主張するだろう。
「名義人がなりすまし被害者であれば、入会通知証ハガキを返送したはずだ。名義人はハガキの返送をしなかったので真の入会者であることには間違いない。金を払え」

>名前を使われて届けられた人には支払いの義務は一切ありません。
>まあ普通に考えれば当たり前ですが。

普通であればその通りだが、普通ではなく常識の通じない会社があるので、普通や当たり前、常識を前提に考えるのは危険だと思う。スクエニは裁判ではなりすまし被害者に「金銭的な請求がいく可能性はない」といっているが、それを裏付けるスクエニ側の明文化規定はない。


・「名義人=真の入会者」

入会者が正しい名義で登録するなら、なりすまし問題など発生しないが、悪意を持った連中がいるので、なりすまし行為の発生は仕方のないことだ。
スクエニはなりすまし行為を発見、防止する義務はないとし、なんの確認行為もしなくてもよいと主張しているのだ。入会通知証ハガキの送付は本人確認効果の強化という位置付けで、絶対必要なものとはしていない。
スクエニはおかしいと思う。オンライン業者であるなら「名義人=真の入会者」であることを確認するために何らかの主体的行為が必要だと考えている。

スクエニは4月から「ワンタイムパスワード」を導入して、パス発生器を入会者の自宅に送付している。本人確認としては革命的大進歩だが、希望者のみで全ての入会者が対象でないのが残念だ。



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2009年05月04日

477.残った問題

スクエニのシステムには一般社会にとって看過できない問題がある。何度か書いていることだがオンライン契約の問題だ。

・スクエニ主張
(二審答弁書)
一般の真正な入会登録者が入会・利用することを前提として運営すればよく、控訴人との関係で、第三者が控訴人の情報を用いて不正に入会登録を行うことを想定し、かかる第三者の不法行為を発見、防止すべき義務を負うものではない。

(上告理由書)
プレイオンラインに会員登録した会員に対し、登録住所へ登録内容を記載したはがき(入会通知証)を郵送することにより、本人確認を行っている。そして、上告人の発送する入会通知証には、なりすまし行為を含めた登録内容の誤りがあった場合の対応窓口の連絡先を記載しており(甲1ないし5)、入会通知証を受領した者から登録した事実がない旨の連絡が窓口にあった場合には、受領者に郵便代金の負担がないよう上告人から封筒を送付し、入会通知証の返送を受けて本人確認をした上で、速やかに登録情報の削除を行っている。


スクエニの主張は、第三者の不法行為である「なりすまし」を確認する義務はないとするだけでなく、入会者をすべて真正な入会者と扱っても何の問題もないとしている。また、入会通知証の送付は本人確認効果を強化するためとしている。
「なりすまし」被害を受けた場合でも、なりすまし被害者は真正な入会登録者として扱われる。なりすまし被害者が登録した事実がない旨の連絡をして、さらに入会通知証をスクエニに返送した場合のみ登録情報の削除をするとしている。すなわち入会通知証を返送するまでは真正な入会者として扱われる。

入会通知証を返送しない限り、スクエニとなりすまし被害者は契約関係にあるとされてしまう。スクエニはなりすまし被害者に規約に基づく各種義務も負わせるつもりなのだろう。


・架空請求

スクエニは上告理由書でこう言っている。
「なりすまし入会や入会通知書の送付により被害者に課金の被害が生じることはない」

スクエニは証人尋問ではこう言っていた。
「金銭的な請求がいく可能性は一切ない」

これはウソだ。しかも相当問題のあるウソだ。裁判でこんな主張をするなら何らかの形で明文化しておくべきだろう。
スクエニは真正な入会登録者が入会・利用することを前提として運営しているわけだから、なりすまし被害を受けた人がスクエニに連絡しなければ、間違いなく真正な入会登録者として扱うだろう。

・スクエニPOL規約

仝朕余霾鵑陵用目的
  利用料金等を請求若しくは督促する目的。
会員の自己責任
  他者又は当社に対して損害を与えた場合、自己の責任と費用をもって損害を賠償
4浜責任
  それらの使用(自己が行なったか否かに関わらず)及び管理について一切の責任を負う

なりすまし被害者は、知らないうちに限度額無制限の保証人にされてしまっているようではないか。登録解除の絶対条件は入会通知証ハガキの返送だ。
スクエニは入会通知証ハガキになりすまし被害者への案内は書いていない。通常の判断力で想像して電話してこいとも主張している。
これらの、スクエニ主張を認めれば、合法的な架空請求が成り立つ。現実に発生している可能性すらある。

証人尋問では、スクエニは曖昧な言い方が多かったが、金銭的な請求の可能性はないということは、はっきり言っていた。突っ込まれるとヤバいと思っていたのかも知れない。
このあたりのことも裁判では主張したのだが、あまり取り扱ってもらえなかった。裁判のベースを個人情報保護法としていたので、強くは主張しなかったが。

この架空請求の問題は大きな問題だと思う。スクエニの主張が成り立つなら、勝手にハガキを送りつけ、ハガキを返送しない人に対しいくらでも金を請求できることになる。

現実の架空請求は、文字通り架空契約に基づく請求だが、スクエニシステムの場合は、入会登録手順を踏んでいるし、かつオンラインゲームそのものも運営しているので、全くの架空契約ではない。契約の対象者が間違っているだけだ。

スクエニが、なりすまし被害者に金を請求した場合、その請求は合法的なものと扱われてしまいかねない。これは大変なことだし、悪意を持った連中にマネをされたらトンデモないことになる。

オンライン業者が、スクエニの様な安易な考えで入会登録手続きをしていたら、遠からず大きな問題が発生し、一般社会は大迷惑を被ることになる。いい加減な会社はスクエニだけだと信じたいが、スクエニは他社より確実な手段で本人確認をしているとも主張している。他のオンライン業者に失礼な気がしないでもない。



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2009年04月17日

476.残った問題

・知的財産

知的財産は国富の源泉で、知的財産戦略を誤ると国の未来が危うくなるということで、知的財産の創造、保護及び活用に関する施策を集中的かつ計画的に推進するため、平成15年3月、内閣に知的財産戦略本部が設置された。
いくつかの専門調査会も設置され、専門調査会の委員は,知的財産戦略の推進に関し学識経験を有する者のうちから,内閣総理大臣が任命することになっている。

「コンテンツ・日本ブランド専門調査会」という専門調査会がある。

具体的取組としては新しいビジネス展開に関わる法的課題を解決するとしている。

委員は委員名簿として公開されている。(首相官邸サイト)

太田  伸之  (株)イッセイミヤケ代表取締役社長
生越  由美  東京理科大学専門職大学院知的財産戦略専攻教授
角川  歴彦  (株)角川グループホールディングス代表取締役会長兼CEO
木村  敬治  ソニー(株)執行役 EVP、技術戦略、知的財産、情報システム、エレクトロニクス事業戦略担当
久保  雅一  (株)小学館キャラクター事業センター センター長
久保利 英明  日比谷パーク法律事務所代表/大宮法科大学院大学教授
里中 満智子  マンガ家
重延   浩  (株)テレビマンユニオン代表取締役会長兼CEO
関本  好則  日本放送協会放送総局特別主幹
高橋  伸子  生活経済ジャーナリスト
中村 伊知哉  慶應義塾大学教授
中山  信弘  弁護士/西村あさひ法律事務所顧問
南場  智子  (株)ディー・エヌ・エー代表取締役社長
服部  幸應  学校法人服部学園服部栄養専門学校理事長・校長
浜野  保樹  東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
廣瀬  禎彦  コロムビアミュージックエンタテインメント(株)代表執行役社長兼CEO
三尾 美枝子  弁護士
宮田  亮平  東京藝術大学長
村上  光一  (株)フジテレビジョン相談役
和田  洋一  (株)スクウェア・エニックス代表取締役社長CEO
               (50音順 敬称略;平成20年7月22日現在)


コンテンツ作成や配信側の人が多く、コンテンツの受け手側の委員が少ないように思う。この委員に、スクエニ代表者も任命されている。スクエニは大手ゲームコンテンツ会社なので、委員に選任されることは別に不思議ではないが、問題は遵法精神だ。
スクエニは、判決で違法、不法行為を行った会社だと指摘された、とても遵法精神があるとは言えない。スクエニの上告審対応も信じられないもので、司法制度そのものに喧嘩を売るような対応をした。
遵法精神がなく、司法制度をないがしろにするような会社の代表者が法律制定に関与するという漫画みたいな状況になっている。よく考えるとこれは恐ろしいことだ。
委員会や審議会、調査会は、役所にとって都合のよい委員を選んでいるだけなのかもしれない。他の委員会もこんなものかもしれないが、法律はもっと真面目に作ってほしいと思う。

・なりすまし防止

個人情報保護法もOECD原則通りに作成されていれば、スッキリした法律になったと思うが、変に業者に甘くしようとするからややこしくなる。

収集制限の原則

OECDの原則:適法・公正な手段により、かつ情報主体に通知又は同意を得て収集

個人情報保護法:偽りその他不正の手段により取得してはならない。(第17条)

個人情報保護法では、事業者になりすまし行為をされた場合の逃げ道を与えていることになる。ところが、個人情報保護法では正確性確保義務も課しているので、個人情報取扱事業者の義務はどの程度のものなのかの判断が難しい。

なりすまし防止に関しての法的義務は曖昧で、確定判決ではこう書かれていた。
「なりすまし入会自体を防止するための適切な措置を講じておくことが望ましく」

曖昧な表現になったのは、個人情報保護法では、なりすまし防止義務そのものを課すのは難しいということだろう。
C国人などの組織犯罪者に、なりすまし行為をされると何が起こるか分からない底知れぬ恐怖がある。オンライン業者にはもう少しなりすましを防ぐ義務を課してもよいのではないかと思うが、法律制定を検討する委員に順法精神のない会社の代表者を選ぶようでは期待できそうにないな。



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2009年04月06日

475.残った問題

私の作戦目標は以下の4点だった。

  A)第三者による私の個人情報盗用入会をやめさせる。  達成
  B)スクエニに私の個人データを開示させる。        達成
  C)スクエニから金を取る。                    達成
  D)社会正義を実現する。(変なはがきをやめさせる)   ?

「変なはがき」システムををやめさせることが、未達成だ。未確認と言ったほうが良いかもしれないが。
スクエニの「変なはがき」システムは、一般人にとっては変で嫌なシステムだ。こんな変なシステムがが許されるわけがないと考え、社会正義を実現するためにも「変なはがき」をやめさせなければならないと考えていた。

スクエニのプレイオンライン入会通知証ハガキ(変なはがき)には、スクエニと何の関係もない一般人にとって問題が3つある。

1、文面がおかしい。(架空請求葉書にそっくりだ)
2、返送作業がおかしい。(スクエニのために働く義務はない)
3、何度も送りつけられるのがおかしい。(常識的にありえないことだ)


・スクエニは今までと同じ運用はできないはずだ。

判決で入会通知証を多数送付する行為や,スクエニの対応は違法であり,不法行為が成立するとされてしまった。スクエニが悪徳違法企業でない限りシステム改善するしかない。

スクエニは確定判決で以下のごとく具体的な指摘もされた。
「再度の入会申込みがあったとしても,なりすまし入会であると判断し,入会の手続をしない措置を取るべき信義則上の義務が生じている」

この判決がある限りスクエニは同じ人に何度も通知証ハガキを送ることはできない。もしスクエニが、同じ人に何度も送ったら一般社会に喧嘩を売っているだけでなく、日本の司法制度にも喧嘩を売っていることになる。いくらスクエニでもそこまではできないだろう。

スクエニに対し腹が立つのは、自らがやるべき確認作業を一般社会に押し付け、スクエニと何の関係もない一般人に高い金を使わせ、返送作業の手間までかけさせていることだ。
裁判が始まっても、スクエニは「変なはがき」システムを変えなかったし、「変なはがき」の文面も変えなかった。判決確定以降どうなっているのかよくわからないが、何らかの動きはあるようだ。

コメントで指摘されたように、入会通知証ハガキの発送をしなくなった可能性もあるが、オンラインマニュアルには今日現在も通知証を郵送すると書かれている。FTアカウントには送付しないが課金アカウントには送付しているのかもしれない。


ところが、スクエニは2009年03月31日にこんなアナウンスを出した。

【オンラインコンテンツが幅広く楽しめる「スクウェア・エニックス アカウント」と安全にIDを利用できる「ワンタイムパスワード」を導入】
          

明日から始まる「スクウェア・エニックス アカウント」は、「ファイナルファンタジーXI」などの「プレイオンライン」各コンテンツが対応するらしい。
「プレイオンライン アカウント」と「スクウェア・エニックス アカウント」はどう違うのか。スクエニアカウントがあればプレイオンラインに入会する必要も、プレイオンラインアカウントも不要になるのではないか。プレイオンライン入会登録問題を解決するのではなく、プレイオンラインへの入会登録自体をなくしてしまう気なのかもしれない。もしかしたらプレイオンラインそのものもなくしてしまう気かも知れない。
私の裁判相手のスクエニはスクエニホールディングスに変わってしまったし、プレイオンラインもなくなってしまったら、裁判相手も裁判対象もなくなってしまう。

スクエニが何を目指そうが、知ったことではないが、違法行為をしないことを祈っている。



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2009年04月03日

474.裁判評価

・裁判結果

良い判決が得られたが、時間がかかってしまった。時間がかかったのは裁判制度の問題もあるが、スクエニの引き延ばし作戦の影響が大きいと思う。スクエニが書面を真面目に提出し、和解交渉を無駄に使わなかったらもっと早く終わっていただろう。
個人情報保護法での運営側有利の悪い判断が出ることを恐れていたが、判決では正確性確保義務をベースとした個人にとってよい判断をしてもらえた。

・スクエニの態度

スクエニはすべて司法制度内での勝負で、それ以外のチャンネルは一切使わなかったし、最初はわりと正直な態度で、引き延ばし作戦以外では悪い印象はなかった。最後の上告理由書で悪質な嘘を書いたのでガッカリした。
一般的に裁判の引き延ばし作戦は相手の疲弊を狙っているのだろう。私の場合、裁判の最大の目的は「変なはがき」の送付をやめさせることで、これは裁判提訴と同時に実現してしまった。ある意味で目的を達成した裁判を続けていたようなものなので、疲弊することはなかった。あとは趣味みたいなもので、何とか勝って金を取ってやろうと裁判を続けていた。
スクエニの裁判戦術は、何を目的としていたのかよくわからない。引き延ばし作戦は理解できるが、勝訴を目的として裁判をしていたとは思えない。勝訴を目指すには裁判所提出書類がデタラメすぎた。スクエニは何も考えずに裁判をしていたのではないかな。訴えられたから仕方なく裁判をしていたように感じる。判決が確定しても金を払おうとしなかったのは現実感がなかったからだろう。

・裁判評価

裁判は初めての経験で非常に興味深かったし面白かった。裁判経過は予想したものと違っていたが、裁判結果はほぼ予想通り、あるいはそれ以上だった。裁判を経験したといえるほどの経験はしなかったが、裁判に参加したことには間違いない。
裁判では厳密な法律的判断だけではなく、常識的判断の役割が大きいことも分かった。逆にいえば法律に関係なく、常識的におかしいことは裁判をしてもよいということだろう。
なんでもそうだが、やってみなければ分からないことが多い。裁判などは遠い存在だったが、実際には身近な優れた制度であることが分かった。法廷内では個人だろうが法人だろうが、貧乏人だろうが大企業だろうが、みな同じ存在だ。冤罪などがあり裁判所も何かと評判が悪いが、民事訴訟に関しては十分信頼できる存在だと思う。


まだ残された大きな問題があり、その問題を指摘してこのブログを終わろうと思っている。



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2009年03月22日

473.上告審

二審(地裁)で負けたスクエニは上告した。

上告審は一審、二審とはゼンゼン違っていた。
上告審は90%以上が不受理、棄却となり、法廷が開かれることはほとんどない。上告するほうは書面を提出するが、上告されるほうは何もしなくてよい。私もなにも書面を出さなかった、ただ判決を聞いただけだ。
上告審はあんまり意味のない制度で、判決が変ることはほとんどなく、確定判決を遅らせる時間稼ぎの意味しかない。日本の裁判は三審制と言われているが実質は二審制ではないかな。
スクエニが上告したので判決確定が半年遅れてしまった。

・スクエニは何のために上告したのだろうか。

時間稼ぎには成功しているが、本気で勝訴を目指して上告したとは思えない。
スクエニは裁判の素人ではないので上告審の性質はよく分っていただろうし、逆転勝訴はほぼ不可能なことも知っていただろう。
不思議なのはスクエニが出した上告理由書だ。
上告理由書は、一見すると長文の力作だが、よく読むとウソ八百でなぜこんな書面を出したのか意味不明だ。本気で勝訴を目指すなら法律判断、法律解釈のみを書くはずなのに、事実関係を沢山書いている。その事実関係がウソだらけだった。確かめにくい部分はウソを書いてもばれないだろうが、すぐばれるミエミエのウソが書かれていた。
上告審で事実関係を書いてもしかたがないし、裁判所提出書類にウソを書くと問題が多いと思うのになぜウソを書くのかよく分らない。裁判所提出書類は公開されているもので、法定保存期間内であれば日本政府が責任を持って保存する。スクエニのウソは長期間書面で残るのだ、書面の回収は不可能だし、いまさら書いた覚えがないとも言えない。

・最悪のウソ

こんなことが書かれていた。スクエニが公式アナウンスを出していないかぎり、この内容を今現在のスクエニ公式見解と判断してよいだろう。

「上告人において、かかる被上告人に関する情報を第三者に公開していたものではなく、被上告人以外に閲覧することばできないような状態になっていたものである。」

これは事実関係における重要な部分でのウソで、最低最悪な信じられないウソだ。

・代理人弁護士

スクエニが何故ウソを書くのか理解不能だが、代理人弁護士もおかしいと思う。スクエニに騙されてウソを書いたのなら能力不足だし、自らの意思でウソを書いたのなら倫理感不足だ。資格を持った弁護士ならもっと誇り高く仕事をすべきだろう。

ただ、他の裁判ブログを見てもウソの問題は想像以上に多く、ウソの主張やウソの証言に関する記述もよく見られる。もしかしたら民事裁判はウソだらけなのかも知れないが、せっかくの裁判制度なのだから正直な態度で臨むのがよいのではないかと思う。



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2009年03月16日

472.判決(控訴審)

・スクエニのシステム運営に関する判断

3.再入会禁止措置

スクエニは再入会禁止措置は困難であると主張したが、判決では再入会禁止措置は不可能とはいえないとした。
判決にはこう書かれた。
「被控訴人法務・知的財産部長××××も,原審において,入会登録禁止措置を取るのは困難である旨証言しており(甲14),-----再入会禁止措置を講じるためにはシステム及び人的体制の構築に膨大な時間と費用がかかり,実効性にも問題があるから,このような措置を強いられる理由はないと主張している。しかしながら,被控訴人は,規約違反行為者の強制退会措置や会員資格の一時停止処分を行っていること(甲9)-----------特定名義の者に対しては入会手続を行わず,当該名義人に対して入会通知証を送付しないようなシステムを作成すること,又はそのような対処をする人的体制等を取ることは不可能とはいえない」

裁判長は機械的システムの検証をするのではなく、証言と証拠を基に実証主義的に判決を書いていて、わざわざ証言者の実名まで書いてある。

(甲14号証)はスクエニの証言で以下の内容だ。

【スクエニ】    あのー、ほんとにまあ、なりすましをどうやって防ぐかというのは、カ・・・としては認識してはいるということですね。ただ、ここにも書きましたけど、うまくぴったり、完全にきれいにできるようなものがなかなかない。先ほど、司法委員の方からもありましたけれども、氏名と住所だけだと、どうしてもこの、いろんな問題が出てきちゃう。同姓同名とかですね、・・・(聞き取れず)し、じゃあどんどん個人情報をたくさん集めていけばいいのかというと、また今度は漏れが出てくるという問題もある。それから機械でどの程度、その曖昧な部分を認識できるかというような話も出てきますし、たとえばマンションの部屋番号がある、なしとかですね。そのへんをどうするかという話もありますし、なかなか実効性のあるものが・・・(聞き取れず)。
  結局、オールオアナッシングなので、「うちがなりすましを防ぐ手段を取っています」と言えないようなものでやったとして、結局、漏れがあると、それはそれでまた・・・な話にもなりますし、ということでちょっとまあ、頭の痛い……。もちろん、人が……(笑)。
【裁判官】     実際には、そういう措置は今のところは取っていないということですね。
【スクエニ】     今のところは取れていない。

(甲9号証)はスクエニのプレイオンラインサイトの一般情報で「規約違反行為者への一斉対処について」だ。再入会BANの件数が書かれている。

・以前にRMTへの関与や不正行為により強制退会となった会員による再入会
5月23日(水) 約950件
  (tp://www.playonline.com/ff11/polnews/news10419.shtml)


インターネットサイトが直ちに証拠価値があるとは思わなかったが、スクエニが一審でサイト情報を証拠に使っていたので、私もサイト情報を試しに証拠に使ってみた。スクエニが毎月発表している一斉対処のBAN情報だ。見事に証拠に採用してくれた。証拠採用してもらえると思っていなかったので1月分しか出さなかったが、こんなことならもっと沢山出しておけばよかった。


4.過失判断

過失の有無に関し、判決ではこう書かれた。
「入会通知証を郵送する前に,なりすまし入会であると推定できる特定名義の者に対しては入会手続を行わず,当該名義人に対して入会通知証を送付しないようなシステムを作成すること,又はそのような対処をする人的体制等を取ることは不可能とはいえないところ,-----------被控訴人は,本件サービスによって利益を得ているにもかかわらず,なりすまし入会の対策を事前に何ら講じずに,事後においても被害者に手間を掛けさせることによって入会登録が継続することによる被害が拡大することを防止すれば足りるとするものであり,------------業者の自己都合に終始する極めて不適切な主張や対応といわざるを得ないものであるから,被控訴人の上記主張は採用できない。
したがって,被控訴人が,控訴人に対し,入会通知証ないしイ鯀付した行為や,その後の被控訴人の対応は違法であり,不法行為が成立する」

最後はボロクソだ。
裁判長は、スクエニの再入会禁止措置は不可能との主張を、証拠に基いて認めなかった。スクエニの逃げ道をスクエニ発表情報で塞いだといえる。もともとスクエニには自己矛盾があった。再入会禁止措置は不可能といいながら、規約等では違反行為者の再入会は認めないとしていた。スクエニを信じるなら内部機械システムと対外的な発表に齟齬があったといえる。裁判では機械システムには触れずに、対外的な発表からスクエニは再入会禁止措置を現実に行っているではないかと判断した。

自己矛盾は身を滅ぼすので整合性が必要だ。スクエニは上告理由書で整合性を取ろうとしたが手遅れだった。



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2009年03月12日

471.判決(控訴審)

・スクエニのシステム運営に関する判断

2.信義則上の義務

判決にこう書かれた。
「なりすすし入会であると判明した場合には,その被害を受け,通報等した者が,再度同様の被害を受ける事態が発生することを防止するために適切な措置を取って対処すべき信義則上の注意義務が発生するというべきである。」
「住所,名前等で特定できる控訴人名による再度の入会申込みがあったとしても,なりすまし入会であると判断し,入会の手続をしない措置を取るべき信義則上の義務が生じていると解すべきである。」

信義則は民法の条文の最初に書かれていることで、相互に相手方の信頼を裏切らないよう行動すべきであるという法原則だ。法律家には常識なんだろうが、素人には分りにくい。法律にはこう書かれている。

 民法第1条2項
   権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

裁判所は技術的な解釈は得意でないので、スクエニ機械システムには深く入りこまないで信義則をもとに判断した。同じ被害者が、何度もなりすまし被害を受けることは防がなければならないということであり、2通目のなりすまし通知証ハガキを送るなということだ。それは機械的システムで困難であろうがなかろうが関係ないことだとしている。裁判長が公開法廷で言っていた「2通目はなんとかしろ」がこの判決の文章になったのだろう。

同じ被害者に何度も「変なはがき」を送ってはいけない。それは信義則上の義務に反し不法行為が成立するのだ。システム運営者は気をつけなければならないことだが、普通の会社では同じ被害者に何度も「変なはがき」を送らないだろうし、問題が起これば即座に改善努力するだろう。同じ被害者に何度も「変なはがき」を送り続けるのはスクエニ固有の問題かもしれない。
判決が言っているのは、スクエニは金儲けするなら真面目にやれと言うことだ。


なりすまし防止に関して、判決ではこう書かれた。
「なりすまし入会自体を防止するための適切な措置を講じておくことが望ましく」

このあたりはアイマイで、やや判決に不満があるが、機械的システム、認証システムに関係してくるので、技術的な背景や社会システムとも関連する。この裁判だけでは「なりすまし入会防止」の基準を定めるのは無理だった。
私自身は、なりすまし防止の手法は多数あると思っているし、コストもそんなにかからないと考えている。入会確認電話をかけるだけでもよいし、仮パスワードシステムでもよい。完全になりすましを防ぐのは難しいが、少しの努力で大幅に被害を減らすことは出来る。

コメントに書いてもらったが、スクエニが新しくワンタイムパスを導入をするそうだ。パス発生器を郵送し、ワンタイムパス必須にすればなりすましは激減しC国人RMT業者を排除できるだろう。
実際は有料で希望者のみにパス発生器を配布するようなので、このワンタイムパスシステムでなりすまし防止効果はなさそうだ。大幅に遅れた垢ハック対策という感じがする。



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2009年03月08日

470.判決(控訴審)

この判決のスクエニのシステム運営に関する部分は、個人情報保護法から離れ、文体もノビノビしているように感じる。スクエニのシステム運営といっても、オンラインシステムやコンピュータシステムに限定した判断ではなく、一般的な商業サービス運営者としての判断だ。

・スクエニのシステム運営に関する判断

1.他にも大量に被害者がいることを判断ベースとした。

判決にこう書かれた。
「本件サービスにおけるなりすまし入会が月10件から数十件発生し,その事実を被控訴人も把握していると認められる」

数千件のなりすまし入会があることを裁判所は認識し、この事実を基礎に判断してくれた。これは予期せぬ、想像以上の素晴らしい成果だ。
私は書面で繰り返し多数の被害者の存在を書いたし、なりすまし入会数に関するスクエニ証人発言を書面中に転載もしたが、正直なところ、他の被害者のことを判決文に書いてもらうのは無理かなと考えていた。

ところが、実際の判決では、他の被害者のことを書いてくれた。しかもシステム運営に関する部分の冒頭に書いてくれた。
この裁判は慰謝料請求裁判で、私に対する慰謝料を払うかどうか、いくら払うかを決める裁判で、特に他の被害者を取り上げなくても裁判は成立ったはずなのに、わざわざ他の被害者のことを取り上げてくれた。私は、嬉しいだけでなく、何があったのだろうかとチョット不思議な気持ちだった。

今は、こういうことではないかと考えている。

裁判長は公開法廷では、「個別に考える」と言っていたので、その時点では他の被害者のことを取り上げる気はなかっただろう。
公開法廷後に長く続いた和解交渉で何かがあったのだ。一つはスクエニが悪い心証を裁判長に与えたのだろうが、それ以外にも注目すべき出来事があった。

具体的な他の被害者の存在(また来たよ様のケース)

私は和解交渉で、他に被害者がいること、その人に15通も通知証ハガキが来た、20通以上も来たと、実況中継の如く裁判長に伝えていた。裁判長は「そうですか」というだけで反応はイマイチだった。裁判長の前でスクエニに対し「これはどういうことだ」と言ったこともある。その時も裁判長は特に反応しなかった。
裁判長とスクエニの和解交渉の中で、他の被害者のことも話し合われたのではないかな。どんな話をしたのかは分らないが、スクエニはなりすましを防ぐのは不可能との主張をしていた。裁判長からすれば、数千件の規模に達するスクエニのなりすまし問題は社会的に看過できない問題と認識したのかもしれない。

要するにスクエニは裁判所を舐めたのではないか。裁判所を試したと言ってもよいかもしれない。裁判所からすれば、慰謝料請求訴訟が起っているにもかかわらず、それと同じ被害、あるいはより大規模な被害が併行して起っていることになる。
裁判長には舐めるないい加減にしろという気持ちがあり、他の被害者のことを判決文に書いたのではないかな。

一般社会はヴァナ・ディールではない。現実社会の司法制度は尊重すべきものだ。裁判所を舐めてはいけない。



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2009年03月05日

469.判決(控訴審)

上告が棄却されたので、二審の控訴審判決が確定判決となった。
判決のことを書く場合、法律に触れなければならない。私は素人なので法律のことは書きにくいが、とりあえず自分のことは棚に上げて書いていくことにする。ただ、このブログではコメントで有用な指摘が沢山あったし、コメント内で重要な議論もあった。個人情報保護法に関しては、このブログは結構レベルが高いのではないかと密かに思っている。

この判決は「スクエニは5万円払え」が結論であるが、金を払うには当然理由があり、長文の理由文が書かれている。
事実認定には、やや突っ込みの甘さが見られるが、刑事裁判でないのである程度は仕方がない。事実全体としては証拠を基にした堅実な判断だと思う。
理由文は、大きく二つの部分からなっている。一つは個人情報保護法における各種義務違反に関する判断と、もう一つはスクエニのシステム運営に関する判断だ。
個人情報保護法に関する部分は、非常に教科書的な感じで、これ以降の裁判の良い判断ベースになるのではないかと思う。裁判長も判例の基礎となるような気で判決を書いたのかもしれない。システム運営者にケッコウ厳しいが、個人情報システムを構築する良い指針となるだろう。
スクエニのシステム運営に関する部分では、スクエニのことをボロクソに言っている。スクエニが何か悪い心証を裁判長に与えたのだろう。

・個人情報保護法における判断

1.正確性確保義務
判断の前提を、正確性とし、その理由を不正確による不利益が個人情報本人に及ばないためとした。これは一見当たり前のことだが、素晴らしい判断だ。この部分だけでもこの判決は値打ちがあるし、私はこの判決に関与できて誇らしい。事業者は正確性確保義務を、引越しした場合の住所変更の場合とか、限定的に解釈しようとするが、これからはそれでは通らない。

2.削除義務
削除要求から2ヵ月後の削除を、違法とした。遅滞なく削除しなければならない。

3.通知義務
削除したことを通知するのには、単に「適切に処置した」という通知では不十分とした。削除方法、削除内容も通知する必要があるのだ。

4.調査義務
この判決で特筆すべきは、調査義務を広く解釈していることだ。

この判決の解釈として、事業者に正確性を確保するための努力、特に自助努力を求めていると解することが出来る。個人情報保護法は正確性の確保を求めているが、抜け道が沢山あり、あいまいな点が多かった。この判決では、事業者の勝手なシステムで、正確性の確保義務が免責されるものでないとしているし、削除や通知においては事業者に自発的な調査も求めている。怪しい個人情報は調べなければならない。

事業者は、個人情報の取扱においては正確性を前提とし、自発的な調査もしなければならないのだ。スクエニは、怪しい個人情報による入会者に対しては、自発的に調査をして、しかるべき適切な措置をとるべき義務を負わされたと言っていいだろう。POLには怪しい氏名や住所がいっぱいありそうだ。調査しろ。



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