2009年03月12日

471.判決(控訴審)

・スクエニのシステム運営に関する判断

2.信義則上の義務

判決にこう書かれた。
「なりすすし入会であると判明した場合には,その被害を受け,通報等した者が,再度同様の被害を受ける事態が発生することを防止するために適切な措置を取って対処すべき信義則上の注意義務が発生するというべきである。」
「住所,名前等で特定できる控訴人名による再度の入会申込みがあったとしても,なりすまし入会であると判断し,入会の手続をしない措置を取るべき信義則上の義務が生じていると解すべきである。」

信義則は民法の条文の最初に書かれていることで、相互に相手方の信頼を裏切らないよう行動すべきであるという法原則だ。法律家には常識なんだろうが、素人には分りにくい。法律にはこう書かれている。

 民法第1条2項
   権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

裁判所は技術的な解釈は得意でないので、スクエニ機械システムには深く入りこまないで信義則をもとに判断した。同じ被害者が、何度もなりすまし被害を受けることは防がなければならないということであり、2通目のなりすまし通知証ハガキを送るなということだ。それは機械的システムで困難であろうがなかろうが関係ないことだとしている。裁判長が公開法廷で言っていた「2通目はなんとかしろ」がこの判決の文章になったのだろう。

同じ被害者に何度も「変なはがき」を送ってはいけない。それは信義則上の義務に反し不法行為が成立するのだ。システム運営者は気をつけなければならないことだが、普通の会社では同じ被害者に何度も「変なはがき」を送らないだろうし、問題が起これば即座に改善努力するだろう。同じ被害者に何度も「変なはがき」を送り続けるのはスクエニ固有の問題かもしれない。
判決が言っているのは、スクエニは金儲けするなら真面目にやれと言うことだ。


なりすまし防止に関して、判決ではこう書かれた。
「なりすまし入会自体を防止するための適切な措置を講じておくことが望ましく」

このあたりはアイマイで、やや判決に不満があるが、機械的システム、認証システムに関係してくるので、技術的な背景や社会システムとも関連する。この裁判だけでは「なりすまし入会防止」の基準を定めるのは無理だった。
私自身は、なりすまし防止の手法は多数あると思っているし、コストもそんなにかからないと考えている。入会確認電話をかけるだけでもよいし、仮パスワードシステムでもよい。完全になりすましを防ぐのは難しいが、少しの努力で大幅に被害を減らすことは出来る。

コメントに書いてもらったが、スクエニが新しくワンタイムパスを導入をするそうだ。パス発生器を郵送し、ワンタイムパス必須にすればなりすましは激減しC国人RMT業者を排除できるだろう。
実際は有料で希望者のみにパス発生器を配布するようなので、このワンタイムパスシステムでなりすまし防止効果はなさそうだ。大幅に遅れた垢ハック対策という感じがする。



yoshy2k7 at 14:04│Comments(1)clip!まとめ 

この記事へのコメント

1. Posted by 通りすがりのFF11プレイヤ   2009年03月14日 00:20
>信義則上の義務
おぉ、そう言う事だったのですか。
やっぱり企業としておかしいのですね、スクエアは。
それに課金を続ける自分らプレイヤも問題在るかもしれませんね・・・ご迷惑をおかけいたしました_(._.)_

ちなみにワンタイムパスは今回の件とは関係がありません。
希望する者が(恐らく)有料で導入出来る、アカウントハッキングに対するユーザー側の自衛手段の一つです。

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