高輪ゲートウェイ⇒高輪ゲートウェイ間の連続乗車券富士急ハイランド⇒高輪ゲートウェイ間の乗車券

2020年03月22日

高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間のマルス乗車券

「山」⇒富士急ハイランド 経由東京・新幹線2020.-3.21










東京山手線内⇒富士急ハイランド間の連絡乗車券です。
マルスMR-52形端末で発券しています。
券面の経由は、「東京・新幹線・上野・東海・鶴見線・南武・武蔵野・中央東」と印字され、「大月」が手書きで記入されています。有効日数は2日間、発売額は3,080円(東日本会社線1,980円、富士急行線1,100円)です。
それでは、タカタカBをご覧の方に問題です。
この乗車券の運賃計算経路を答えなさい。

この記事の表題は、「高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間のマルス乗車券」です。
なので「きっとタカタカBは、高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間の乗車券が欲しくて、購入を企てたのだけれどJR線の距離が東京から100Kmを超えているから、東京山手線内発になっちゃったんだね。企画倒れ、残念。」という声が聞こえてきそうです。
高輪ゲートウェイ関連の乗車券類は、今が旬で、きっぷを蒐集している方や営業制度好きが、こぞって購入しているほか、山手線の新駅開業とあって、一般の方も記念に購入している姿も見受けられます。
さて、タカタカBが、高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間の乗車券の購入を企てたのは、まさしく「旬」ということで、富士急行の乗車券類販売機器の改修状況を確認すべく、カナ入り駅名つながりで着駅を富士急ハイランドにしました。

高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド 2020.-320 (2)










本題の高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間のマルス乗車券です。
券面の経由は、「東海・新幹線・上野・東北・中央東・東海・鶴見線・南武・武蔵野・中央東・大月」と印字されています。
発駅は、東京山手線内ではなく、高輪ゲートウェイ単駅表示になっています。
実際の乗車経路は、京浜東北線、赤羽、埼京線、池袋、山手線、品川、京浜東北線、鶴見、鶴見線、浜川崎、南武支線、尻手、南武線、府中本町、武蔵野線、西国分寺、中央線、大月、富士急行線ですが、経路上の駅で途中下車するので、東京・上野間の経路に東北新幹線を組み入れています。
画像の乗車券を購入するには、幾度もの難関が待ち構えていました。
もしあなたが、みどりの窓口の担当者で、旅客から上記の乗車券を購入したい旨の申し出を受けたらどうしますか。
「経路が多いな。マルスで出るかな。」等と不安を覚えつつ、発券操作に取りかかります。
経路自動案内が構成されるはずもなく、経路入力を試みます。
「京浜東北線 東京 東北新幹線 上野 京浜東北線 赤羽 埼京線 池袋 山手線 内 品川 京浜東北線 鶴見 鶴見線 浜川崎 浜川崎支線 尻手 南武 府中本町 武蔵野 西国分寺 中央線 大月 富士急行線」確定
照会結果は、「最大経路数オーバー」
「補充券か。厄介だな。」

第1関門は入力方法です。
この経由の場合、入力方法により補充券を回避することができます。MR形端末は、経路入力用の経由線名からマルス経由線(線名カナコード)へ置き換え処理を行っています。
例えば、桜木町⇒新大久保間の乗車券を経路入力で発売する場合(通常は経路自動案内構成されるので経路入力の必要はありません。)は、「京浜東北線 品川 山手線 外」と入力すれば、端末装置がマルス経由線「根岸線−東海道本線−山手線1−中央東線−山手線2」に置き換えて中央装置に発信します。
したがって、経路入力用の経由線が、どのマルス経由線に置き換えるかによって、マルス経由線の数が異なることになります。
上記の経路を入力した場合、マルス経由線は次のとおり置き換えられます。
「東海道本線−東京乗換−東北新幹線−上野乗換
 東北本線−山手線2−東北本線−赤羽線
 山手線2−中央東線−山手線1−東海道本線
 鶴見線−南武線2−南武線−武蔵野線
 中央東線−4690」
16経路を超えるので、中央装置は「最大経路数オーバー」を回答します。
画像の乗車券のようにマルス端末で発券する場合は、次のとおり入力します。
「京浜東北線 東京 東北新幹線 上野 東北 赤羽 埼京線 池袋 山手線 内 品川 京浜東北線 鶴見 鶴見線 浜川崎 浜川崎支線 尻手 南武 府中本町 武蔵野 西国分寺 中央線 大月 富士急行線」確定
上記の経路入力の場合、マルス経由線は次のとおり置換えられます。
「東海道本線−東京乗換−東北新幹線−上野乗換
 東北本線−赤羽線−山手線2−中央東線
 山手線1−東海道本線−鶴見線−南武線2
 南武線−武蔵野線−中央東線−4690」
16経路に収まり、発券することができます。
日暮里・赤羽間については、東北(尾久経由)又は京浜東北線(王子経由)の入力経路線名が設定されておりますが、それぞれ異なったマルス経由線へ置換えられます。ただし、営業キロは、同一設定で運賃計算されます。

第2関門は、単駅指定です。
補充券が回避されたところで、後者の経路で照会すると、中央装置は次のとおり回答します。
乗車駅:東京山手線内
降車駅:富士急ハイランド
経由:東京 新幹線 上野 東海
   鶴見線 南武 南武 武蔵野
   中央東
発駅が、東京山手線内となり、高輪ゲートウェイになりません。
これは、東京から大月までの片道の営業キロが100Kmを超えていること、旅客営業規則第160条の規定に基づいたマルスシステムによる経路自動補正の機能により、旅客運賃が東京からの営業キロによって計算するため、高輪ゲートウェイ単駅表示にならないのです。
ところが、経路に日暮里(田端)・赤羽・池袋間が含まれ、東京山手線内の外を経て、再び東京山手線内を通過している乗車券のため、旅客営業規則第87条ただし書きの規定に基づき、高輪ゲートウェイからの営業キロで旅客運賃を計算します。

旅客営業規則第87条
東京山手線内にある駅と、中心駅から片道の営業キロが 100 キロメートルを超え200 キロメートル以下の区間内にある駅との相互間の片道普通旅客運賃は、当該中心駅を起点又は終点とした営業キロ又は運賃計算キロによって計算する。ただし、東京山手線内にある駅を発駅とする場合で、普通旅客運賃の計算経路が、東京山手線内の外を経て、再び東京山手線内を通過するとき、又は東京山手線内にある駅を着駅とする場合で、発駅からの普通旅客運賃の計算経路が、東京山手線内を通過して、東京山手線内の外を経るときを除く。

それでは、東京山手線内⇒富士急ハイランド間のマルス券は誤発売なのでしょうか。
発着区間の表示は、誤りではありません。旅客営業規則第160条の規定により、日暮里(田端)・赤羽・池袋間のう回乗車が可能であるため、同乗車券で旅客希望の乗車経路どおりに旅行することができます。
ただし、東京山手線内及び日暮里(田端)・赤羽・池袋間では途中下車ができませんので、途中下車を希望する旅客に対しては、高輪ゲートウェイ⇒富士急ハイランド間の乗車券を発売する必要があります。

マルスシステムは、ただし書きの規定に自動化対応していないため、手操作にて単駅にする必要があります。フルキーの「乗車駅単駅指定」を押下することによって、乗車駅を東京(東京山手線内)から高輪ゲートウェイ(単駅)することができます。
それでは、乗車駅単駅を指定して照会してみましょう。
中央装置は「要求区間 誤り」を回答しました。

第3関門は、要求区間誤りです。
なぜ、「要求区間 誤り」になるのでしょうか。
これは、マルスシステムが、旅客営業規則第160条の規定に基づき、同規則第70条第1項に掲げる図の太線区間内にある駅発又は着の普通乗車券に対し、太線区間内の最も短い営業キロによって計算するよう経路自動補正のプログラムを施しており、同太線内の経路上に新幹線が含まれているため、「要求区間 誤り」が回答されます。
「要求区間 誤り」を回避するには、「補正禁止」操作が必要です。
「印字省略・補正禁止」を押下すると、入力したマルス経由線が列挙されるので、該当する経由線を指定すると、経路自動補正が解除され発券することができます。
それでは、「補正禁止」を指定してみましょう。
中央装置は「線名カナコード指定 誤り」を回答しました。

第4関門は、線名カナコード誤りです。
多くの係員は、すべての経由線を押下する傾向にありますが、この経路の場合、太線区間内の在来線を押下すると経路自動補正が解除することができます。

乗車券1枚発売するに、これだけの旅客営業制度の知識及び販売機器操作の技量が必要になるのです。

最後に冒頭で出題した運賃計算経路の答えはお分かりになりましたでしょうか。
この記事の本文にヒントが隠されていたのですが。
もうひとつヒントを東日本会社線の営業キロは116.6Kmです。

答えは、次のとおりです。
東海道本線−鶴見線−南武線2−南武線−武蔵野線−中央東線
旅客運賃1,980円
券面の経由は「東京・新幹線・上野・東海・鶴見線・南武・武蔵野・中央東」と印字されているのに「どうして116.6Km、1,980円なの。」という疑問はごもっともです。
運賃計算経路外である「東京・新幹線・上野」が印字された乗車券が発売されているということは、今でも運賃計算経路外に新幹線を指定して発売することができるのでしょうか。
「勝田・阿佐ケ谷問題」は、現在どのように対応しているのでしょうか。

yosi44125 at 08:29│Comments(0)

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