2006年12月27日

賢者の贈り物

クリスマス商戦に乗せられてるだけとはわかるが、
男ができその家族とのつきあいもでき、プレゼントを買い回る事にした。
それにしても贈り物というのは本当に難しいものだ。
主婦である女性、学生あがりの娘、エンジニアの青年、サッカー好きのにいちゃん、
会社に長く勤めそれなりの責任者の中年の男性。誰にどれをあげればいいのか本当に悩んだ。
ほとほと困ったのは肝心の私の男パオリーノである。

「何が欲しいの?」
「Tシャツ」

..な〜んだ楽勝ではないかと思うと大間違いだこれが。

以前私のデザインした某ブランドシャツをあげたら着なかった。
=こんなオカマが着るようなもの着れるか

彼ひいきのサッカーチーム、ローマ(トッティがいる)のシャツをあげた。
=ミラノでそれを着たら殺されるだろうが

日本のハンテンをあげても着ない。
=イタリアで着れるかこんなもん

窮した私は彼の首をつかみデカスロンという大型スポーツ用品店に行った。

「どれが欲しいんだよ!!!」
「これ!」

それは彼の好きなイギリスのラグビーチームのポロシャツだった。
元々外見も気質も若干イタリア人離れしている所のある男だし
白黒横縞の生地のとても高級で良さそうなポロシャツでそれは実にこの男に似合った。
スポーツは元々好きな男だがテレビでビールを飲みながら見る事はあっても自分でやることはない。

しかしこのポロシャツを着るといかにもゴールをフィールドでガツッと一発決めてくれそうに見える。
そんな事は絶対ないんだろうけど。

彼の家族もプレゼント交換の時「素敵だわね」と褒めてくれたのであった。

しかしそそくさとパオリーノはポロシャツを仕舞った。

「今冬だし半袖なんか着れるか。」

という理由だった。

そんなわけで私のクリスマスプレゼントのポロシャツも当分着なさそうだ。
.....もうおまえにはしばらくの間何もやらん。

しかしなぜか私のお古の赤いノルウェー製のアウトドアジャケットは毎日着ている。
あったかいけど重たいんだよね。3回着ただけで全然使わなかった。
なんだ。おまえお古でいいのか...。

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パオリーノからはディオールのデューンの香水、資生堂のナイトクリームをもらった。
「女らしくしろ」
というメッセージだろうか。

ついでに言えばパオリーノのお母さんからはスパゲティの作り方の本を頂いた。

他の女性諸氏の皆さん彼氏にどういう贈りものをあげたら喜ばれたか教えて欲しい。  

Posted by yosiyosifine at 23:14Comments(3)TrackBack(0)

2006年12月18日

謎のアクロバット少女

 小学校に上がる前熊本に住んでいた。ある真っ昼間、不思議な髪の長い少女の後ろ姿を見た。町中をおふくろに連れられ買い物につきあわされたし荷物もけっこう持たされた昼さがりの事である。

 その娘は昼間サラリーマン、主婦、様々な種類の大勢の人々が歩く中、自分の倍程の背丈のある人々の肩の上をピョンピョン飛び跳ねて飛び超していき人ごみをかきわけ前に進んで行った。実に鮮やかなジャンプ技でほれぼれとした。交差点の手前やがて人ごみにまぎれその少女は見えなくなった。
私はびっくりして見ていた。
「おかあさん、見た!?あの女の子すごいねえ〜」
「何言ってんの、女の子なんていないじゃないの」

 たまにあの赤い服を着た髪の長い少女を思い出す。初歩の初歩な床体操が若干できるようになった今、そういえばあの赤い少女が私が人生で初めて見たアクロバットだったなあなどと思っていた。..思っていたんだが。

そういえば何かおかしいと今思いだしながら考えた。

赤い服の少女はあの長い髪をパッサパッサと振り上げながら、何人もの通行人のモロ右肩の真上をスレスレの位置で飛び超えて行ったのだ。普通そんな自分の肩越しに飛び超えられたら「うわっ!」とか「キャー」くらい言うだろう。誰も、誰も普通に歩いていったのだ。女の子なんていないみたいに。

「何言ってんの、女の子なんていないじゃないの」

30年経ってからいきなり思い当たった。
あのときどういう女の子を見たんだ?あれは他の人には見えない女の子だったのか?
  
Posted by yosiyosifine at 23:24Comments(1)TrackBack(0)

2006年12月16日

売らなければ良かった本

日本にこの夏帰国した時、「あんたのせいでひでえ目にあった」と妹に言われた。
私は本を乱読するのが好きだ。かなり悪趣味な本も読んで居たことがある。幽霊にまつわる本、グロなイラストの本、戦争の銃器にまつわる本。いずれも親妹に一切の相談も受けず私が身銭切って買ったものを勝手に売り払われた。これが黒魔術の儀式道具一式ならば気味も悪いだろうし場所も取るだろうし、しょうがないかとも思うが場所も取らないたかが本を売られてしまったと思うとなんかむかつく。迷惑なら一言言ってよ。家族とはいえ勝手に売るな。

 10年前現在その内容から言っても出版が困難な本を持っていた。完全自殺マニュアルという本で、穏やかな自殺(例えば故意に鬱病になる方法)から具体的な自殺の方法まで書いてある本だった。物騒な内容の本だったがここに書いてある事は逆さまの考えを持って読めばどう自分がどう心を健康にすごせるかという本でもあった。イタリアに持って来れば良かったんだがタイトルがタイトルだし持って来る本でもないなと思い日本に置いてきた。

親妹は気味悪がった。
捨てると呪われそうだとかいうことでネット競売にかけたそうだ。
直ぐ買手が現われた。
妹は売った。
「あんな本買いたい人いるのね〜」

3週間という妙に微妙な時期を過ぎた後、買手から妹あてに匿名掲示板に連絡があった。

「おかげで自殺できます。本を売って下さりありがとうございました」

妹はパニクった。

警察に届け、様々な手を尽くしてその買手を探したがついに見つからなかった。もう見つける事もできないのかもしれなかったのか?
警察は「自殺を止める法律は日本にないんですよね..」
と言ってあまり乗り気ではなかったそうだ。
というわけで妹は悶々とし現在に至るそうだ。

「もうあんまり変な本買わないで!」

勝手に人の本売るからだろうが。バチが当たったんだぐらい言いたいが、確かにエキセントリックな趣味を持つ人間が家族にいると思わぬ迷惑を被るものだな。

なんかいたずらだともいう気もしますが...命は大切にしましょう。
やりたい事さんざん残して亡くなった若い人を数人私は見ているし..  
Posted by yosiyosifine at 07:00Comments(2)TrackBack(0)

2006年12月06日

おろしあ国の怖い女の話

パオリーノが勤める職場で新入り男性が自分の奥さんをピストルで数発撃ち、
その後自殺しようと自分を撃った。

奥さん重傷昏睡状態。
その旦那重傷昏睡状態。
警察どっちか早く意識戻ってくれと待ち状態。

痴情のもつれか、イタリアだしなあと思ったらパオリーノは
「どうもなあ。ろしあマフィアが絡んでるかもなあ」

パオリーノの職場にその男は3ヵ月前就職したらしい。来た早々なんかシケた顔でうすら暗い雰囲気を持っていたそうだ。
「俺はそいつと部署が違うからじかに話した事ないんだが、社食で遠くから見ることはけっこうあった。」
その男と話した同僚によると、ぼそぼそと話し始めたそうだ。
「女房がロシア人なんだ。美人だし結婚して2年経つんだけど」

ごはん食べて激しく気分悪くなって緊急に運ばれた。
ピストルで撃たれた
刃物で向かわれた
変な男が複数うろうろする

どうもこの男性はそのロシア人妻に命を狙われていたらしい。

むろん警察に彼は行った。
「飯を食べると時々激烈な吐き気をもよおす、毒を盛られていると思う、妻にも銃で撃たれた事があるうんぬん」を彼はクエストゥーラで説明した。ディティールを聞いて警察は「ミラノから奥さんに知られないように逃げろ」というアドバイスを与えたそうだ。そう話すパオリーノは警察使えねえなという表情をしていた。

その男性はそんな事をぼそくそと社員食堂で話した。彼のそばに寄る人間は誰もいなくなった。だって怖いじゃないか。
「なんだって旦那殺そうとするんだ?」
「滞在許可を得たから用済みなんじゃないのか?」
「たかが滞在許可で人の命を奪うリスク背負うかね??警察に追われたり面倒なはずだが..で、今どうしてんの?入院してるけど2人共」
「旦那は奥さんが死んだら刑務所30年。息があれば5年の実刑判決だそうだ」
「..職場は?」
「俺のボスが既に彼の部署に人入れたよ。おしまい。あんましこんな事興味持つな。変な男共寄ってきたら面倒だろうが」

興味あるわい。外国人妻を撃ち殺すイタリア旦那。でも事件のあったCesano Madernoクエストゥーラに電話かけるのもなあ。
つーわけでネット検索。...見つからないじゃないか。

しかしながら、ライフルで女房を撃ち殺そうとした51歳男性の記事を直ぐ見つけた。女房と別れ数年経ち、彼女が働く仕事場に入りバルコニーに向けライフル撃つ。直ぐに銃違反で逮捕、モンツァ刑務所で現在裁判待ちだそうだ。
うーんそれにしても奥さんを殺そうとする旦那がこの国多いなあ..検索してなんか一杯記事見つけた。イタリア彼氏を持つ身としては気が重い。
  
Posted by yosiyosifine at 07:12Comments(4)TrackBack(0)