2008年07月08日

復活1

以前古いクライアントのディレクターが亡くなったという話をここで書いた。
私は自営業なんだが一般会社員と同じくプロジェクト毎に直属の上司というものはいる。

..彼は新しいブランドを立ち上げ、まだ軌道に乗ってないうちに病気で亡くなった。そのブランド立ち上げには私も重要な所で関わった。
...彼が亡くなり内心私はちとやる気を亡くしていた。あの人は替えのきかない天才だったのだ。

最初私も多少頑張った。しかしその会社の内部の仕切りはもうごちゃくちゃで、企画は安定せず意味なく仕事量は増えしかも面白くなくなった。

古いアイデアの繰り返し。
クオリティを出来るだけ上げる努力をこっちはしているのにそれを理解しようともせず
遅いよ、もっと早く仕事をしてよという新しいディレクター。
むちゃくちゃなスケジュールを組むプロデューサー。
果てしなく安い料金。

正直他のクライアントの仕事の方が面白いし料金も倍以上だったがなんとかしたかった。

しかし必死になって仕上げた作品の製品後のクオリティを見て私はうんざりし、
言葉にこそしなかったが「2度とこことはやらない」と心に決めた。

ぞうきんのような製品。「彼」がいたならこんな事にならなかったのに。

しばらくそこから何度も電話があり仕事をしてほしいと連絡があった。
私は今忙しいと何度も言い断ったが断りきれず、
仕方なく幾つかどさくさまぎれに制作したものを送ってお茶を濁していた。

さてこの次は二度と引き受けないぞと思っていた。

それが昨年のクリスマスの集まりで一変した。


数年前「彼」の葬式の時美しい金髪で青い目をした美しい女性に出会う。その時だけでない、私は何度か過去彼女に会社のパーティで出会っていたと思う。目立つ人ではあるのだが、何故かいつも私を刺すように鋭い目で見ていた印象が私にはあった。
会社でのクリスマスの集まりで皆が発泡白ワインを飲み和やかに話している中、その彼女がいた。
切り立つように私を見ていた。

「来年のコレクションであなたに多量の仕事を発注をします。必ず引き受けて下さい。」

和やかな場で仕事の話を一気にするのもどうかという気がしたので、
改めて次回話をしようと年明けに再び訪れた。

まず副社長に会った。あのブロンドのねえちゃんは誰かと聞いた。
仰天した。
彼女は「彼」の元アシスタント...というよりかつて右腕だったのだ。
  

Posted by yosiyosifine at 00:57Comments(0)TrackBack(0)