EV(電気自動車)と共に将来のスタンダードとなる得る可能性があるのが自動運転です。

自動運転は、乗用車だけでなく商用車にも大きなニーズがあり、特にタクシーなどにおいてはドライバーが不要になる事から大きな産業革命となります。それゆえ各社が自動運転タクシーにしのぎを削っています。

現在のタクシー業界は配車アプリが普及してきており、予約から目的地の設定・決済に至るまでスマートフォンで行う事が可能となっています。これに自動運転が加わるとドライバーそのものが不要となり、スマホで予約すればタクシーでの送迎が全て完結することになります。便利な世の中になりますよね。

タクシーでの自動運転が可能となると人件費が必要なくなるという事で、タクシー会社の利益が向上するだけでなく、利用者にとっても料金の大幅な引き下げとなり、双方にとって大きなメリットが生じます。試算では、タクシーの利用料金は10分の1にまで下げる事が可能みたいです。現在の初乗りが1キロ600円だったとすると、60円になるわけだから気軽にタクシーを利用できますよね。

さて、自動運転技術ではアルファベット(グーグル)傘下のウェイモが一歩リードしており、公道などで走行試験ではウェイモの走行距離が圧倒的に多く234万キロを走破しているのに対して、公道走行距離2位のGMクルーズは133万キロと半分ぐらいしかありません。


自動運転の走行距離実績

ウェイモ       234万キロ
GMクルーズ     133万キロ
ポニー・エイ・アイ  28万キロ 
百度         17万キロ
ニューロ       11万キロ
ズークス       10万キロ
リフト         6万キロ
オートX        5万キロ
ダイムラー       3万キロ
オーロラ        2万キロ


自動運転に取り組む企業の大半は、緊急対応を行う人間のドライバーを同乗させて走行テストを実施中ですが、ウェイモは当初は安全のためにスタッフが同乗した状態でテスト運用していましたが、徐々にスタッフなしの完全無人運転もテストをしており、2020年には一般客を対象とした無人運行も行っています。

先行するアメリカ企業にたいして、猛烈に追い上げをしているのが中国企業達です。

百度(バイドゥ)は、世界最大の自動運転技術開発プラットフォームである「Apollo」で、自動運転、路車協調システム(IVICS)、インテリジェント・コネクテッドカー(ICV)の三大オープンプラットフォームを作り上げています。そして、湖南省長沙市、河北省滄州市、北京市で無人自動運転タクシーの試験運用を開始しています。

またアリババが支援する自動運転開発企業「AutoX」は去年の12月に、中国の深センとその他の5都市で、無人自動運転タクシーの試験運用を開始しています。そして自動運転無人タクシーにはAIによる状況判断だけでなく、安全性確保のために5G回線を使用した遠隔監視システムなども必要となってきます。これらのシステムはスマートシティなどと連動していく事で、より高度な安全性と交通監視システムを兼ね備える事も出来ます。アリババなどがこの分野は得意ですね。

今後は先行したアメリカ企業がその優位性を維持していく事が出来るのか、それとも中国が政府が主導しながら相次ぐ実地実験の導入で膨大な実証データをかき集めていく事で巻き返してくるのかが注目されますね。

個人的には、自動運転に関しては政府の主導で新しい取り組みを次々と実証実験していく事の出来る中国の方がアメリカ企業よりも有利な展開になってくるのではないかと思っています。

中国企業では百度(バイドゥ)が有力かな。

百度を購入するのは現時点では米国市場のADRを購入するしか投資する方法がないのですが、ADRは米中の対立により上場廃止のリスクがあるので出来れば避けたいので、もしも僕が投資をするのであれば香港市場に重複上場するのを待っていようかなと思っています。

百度はゴールドマンサックスなどの仲介の元で今年の6月までには香港市場に重複上場する予定になっています。百度が香港市場に上場したら、投資するかどうかを検討していこうと思います。中国の自動運転を押さえるのであれば百度は有望なのではないかと思っています。


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